ビットコイン(BTC)の相場価格は、この10年で上昇しています。
ビットコインが誕生した当初は用途もなく、ほとんど価値のないものでした。しかし今では、企業のポートフォリオにも組み込まれるほどの金融資産です。
このような変化の背景には、さまざまな要因が挙げられます。この記事では、ビットコインの価格が上昇してきた理由を解説します。
※以下の情報は、全て2022年4月現在の情報です。
目次
価格上昇の理由
ビットコイン(BTC)価格の上昇理由について、説明します。
2009年にビットコインが誕生して以来、その価格は長期的なトレンドで上昇し続けました。
幾度かのバブル相場を経験しながら、徐々に価格を上げています。これにはビットコイン特有の、いくつかの要因が関係しています。
発行枚数に上限がある
ビットコイン(BTC)の発行枚数は、有限です。
発行枚数の上限は2,100万枚と定められており、市場への放出量が限られています。一定の枚数しか世の中に存在しない性質から、ビットコインは埋蔵量の限られた金塊に例えられます。
法定通貨の場合は、金融緩和による人為的な供給量の調整ができます。一方で、ビットコインでは、供給量のコントロールができません。
上限枚数の設定は、ビットコインのプログラムにより規定されており、変更は不可能だからです。
たとえ、ビットコインの利用者人口が増えた場合でも、ビットコインの枚数は一定のままです。そのため、需要が供給を上回る局面では、ビットコインの価格が上昇しやすくなります。
仮想通貨の中には、供給の上限枚数が設定されていない銘柄もあります。
このような銘柄の場合、市場に放出される枚数が増えると価値が希釈されます。その一方でビットコインの供給上限は不変です。
投資家はビットコインのこのような性質に注目しています。需要増加を見込む投資家が資金を投入し、ビットコイン価格が上昇する結果となりました。
供給量が自動で管理される
供給量が自動で管理されている点も、価格上昇の要因です。
ビットコイン(BTC)では2,100万枚を上限に、新規発行されたコインが少しづつ市場へ放出されます。新規発行の量とタイミングは、プログラムにより自動で調整されます。
供給量が機械的にコントロールされるため、需要量の増加に左右されません。このため需給のギャップが生じやすく、価格が上昇しやすい傾向にあります。
加えてビットコインは、新規発行枚数が徐々に減少するプログラムを備えています。これは、半減期と呼ばれる仕組みです。
約4年に一度訪れる半減期では、新規発行されるビットコインの量が半分になります。
時間の経過とともに、市場に放出される新規発行のビットコインが減少するため、希少性が維持されます。
ビットコインの利用者が増えた場合でも、供給量を抑制する仕組みが半減期です。時間が経つほどに、新規発行されたビットコインを入手しづらくなる構造となっています。
このような仕組みから、ビットコインの価格が上昇しています。
仮想通貨の役割が認知された
仮想通貨の役割が、広く社会に認知された点も価格上昇の要因です。
仮想通貨には、既存の法定通貨にはない以下の強みがあります。
- 政府や金融機関を必要としない
- 24時間365日、送金が可能
- 世界中の人へ瞬時に送金ができる
- インターネットサービスとの連携ができる
このような特徴の重要性は、ビットコイン(BTC)の誕生当初には社会に浸透していませんでした。
当初は、ビットコインは使い道のないデジタルデータとしか認識されず、市場相場は低調だったのです。
しかし、ビットコインの知名度の向上とともに、その役割が社会に認識されるようになりました。
新しい通貨への期待感によって、ビットコインの価格が底上げされています。
今では、ビットコインを法定通貨として扱う国が登場するなど、新しい通貨としての地位を確立しています。
企業や機関投資家が参入した
巨大資本の参入も、ビットコイン(BTC)の価格を後押ししています。
黎明期のビットコインは、資産としての価値が認められていませんでした。そのため、技術者や個人投資家のわずかな資金が支えでした。
しかし現在では、ビットコインが広く普及し、流動性のある資産として受け入れられています。
この潮流を受けて、グローバル企業や機関投資家まで、巨額の資本を投じるようになりました。流入する資本が急増した結果、ビットコインの飛躍的な価格上昇に繋がっています。
加えて、有名企業の参入は、一般投資家の流入を促進しました。巨大企業がビットコインを購入するとニュースになり、一般投資家も追随する動きが生まれています。
このような法人の巨額資本によって、ビットコインの相場が上昇しました。
巨大資本の具体例として、エルサルバドルという国家が挙げられます。
エルサルバドルは、2021年9月にビットコインを法定通貨と定めました。このため、エルサルバドルでは、国庫のなかにビットコインが組み込まれています。
法定通貨への制定を機に、南米ではビットコイン決済の動きが加速しています。
エルサルバドルのように巨大な資本が参入すると、ビットコインの需要が大きく押し上げられるのです。
投資対象として普及した
ビットコイン(BTC)が投資対象として社会に浸透した点も、価格上昇の要因です。
ビットコインが登場した当初は相場が安定せず、投資対象として受け入れられませんでした。しかし、今では価格変動幅が縮小し、投資先の一つとして認識されるようになっています。
ビットコインは、過去に何度かバブル相場が発生しています。これらのバブルによって、多くの投資家が参入しました。
過去に価格上昇となった経験から、さらなる価格上昇を期待している投資家も多く存在しています。
加えて、仮想通貨取引所が身近な存在となった点も要因です。
取引所の普及によって、一般投資家も簡単に仮想通貨投資に参入できるようになりました。このような個人投資家の増加は、ビットコインの需要を押し上げます。
また、ビットコインを活用した投資サービスが拡大している点も重要です。
たとえば、ビットコインを担保にした仮想通貨の借り入れサービスが登場するなど、投資の選択肢も広がっています。
いまやビットコインは、投資対象として安定した地位を確立しました。
ポートフォリオの一部にビットコインを組み込む有名企業も出現するほど、一般的な投資対象となっています。
仮想通貨経済圏が拡大した
仮想通貨の用途が広がっている点も要因です。
初期のビットコイン(BTC)には、実用的な使いみちはありませんでした。しかし今では、ビットコインを活用できるインターネットサービスが、数多く誕生しています。
インターネット業界の新たなトレンドとして「WEB3」が提唱されています。このWEB3とは、仮想通貨やブロックチェーンを中心とした新たなインターネット社会です。
WEB3のインターネットでは、仮想通貨を通じてさまざまなサービスを受けられます。これにより、これまで仮想通貨を持っていなかった層までも、仮想通貨を使う機会が生まれます。
特にビットコインの相場に大きな影響を与える分野が、DeFi領域です。
DeFiとは、特定の管理者を持たない仮想通貨の金融システムです。世界中から資金が流入するため、急速に拡大しました。
DeFiにおいてビットコインは、ラップドビットコイン(wBTC)という互換性のある形で活用されています。
DeFiが広く社会に浸透した場合、ビットコインの需要も増加します。
このように、仮想通貨経済を構築するうえで、ビットコインは重要な存在です。WEB3が拡大した場合、仮想通貨はより身近な存在となります。
WEB3は、世界各国で開発が進められている領域です。ビットコインを日常生活で利用する機会が増えれば、相場価格の上昇が期待できます。
価格下落のリスク要因
ビットコイン(BTC)の価格下落リスクを説明します。
ビットコインの価格は長期的な上昇トレンドを描く一方で、今後も価格が上がり続ける保証はありません。
ビットコインの価格が急落するリスクとして、いくつかの要因が挙げられます。
価格下落のリスクを認識した上で、ビットコインに投資する必要があります。
市況変動リスク
ビットコイン(BTC)の需給バランスが崩れた場合、相場価格の急落リスクがあります。
そもそも法定通貨とは異なり、ビットコインは政府による価値担保を受けた資産ではありません。需給量のバランスによってのみ相場価格が決まるため、価格変動は予測が困難です。
機関投資家のような巨大組織が注文を入れた場合には、相場に大きな影響を与えます。
仮想通貨の世界では、20%程度の価格変動は珍しくありません。突如として、相場の乱高下が発生する局面もあり、価格の予測は困難です。
加えてビットコインは、常に相場が動き続ける点も懸念すべきです。
マーケットでは365日24時間休みなく取引が行われ、世界情勢による影響を強く受けます。就寝時に世界的な事件が発生すると、対応できぬまま大きな損を抱える危険性もあります。
このように、株式よりも価格変動が激しい点に注意が必要です。
市場変動リスクを緩和する方法として、ビットコインの積立投資があります。
積立投資とは、一定の金額で継続してビットコインを買い入れる投資方法です。購入回数が増えるほど、購入単価は平均値へと近づきます。
長期間にわたって投資を続けるため、ビットコインの価格変動リスクを低減できます。
法規制リスク
新たな法規制の登場も、懸念材料です。
仮想通貨に対するルール整備は、世界各国で追いついていない状況です。そのため、各国の仮想通貨に対するスタンスは、まだ定まっていません。
もし、仮想通貨を制限する法規制が発表された場合、ビットコイン(BTC)の相場価格は大きく変動します。
たとえば中国では、2021年9月に仮想通貨を全面的に禁止する通達が発表されました。
もともと中国では、ビットコインへの投資やマイニングが盛んに行われていたため、この発表は相場価格に大きな影響を与えました。
このように、国家からビットコインを規制する方針が発表されると、ビットコインの相場価格に大きな影響を与えます。
セキュリティリスク
セキュリティリスクも、相場価格を急落させます。
仮想通貨は、インターネットを通じて世界中の人に簡単に届けられる利点があります。しかし、この利点を逆手に取ったハッキング事件も多発しているのが現状です。
仮想通貨取引所やDeFiサービスへのハッキング事件が発生すると、相場価格に大きなインパクトを与えます。
もちろん、過去の被害を教訓にして、仮想通貨取引所のセキュリティも強化されています。ただし、ハッキングに対する対策も絶対的ではありません。
いまだに世界各地で、大型のハッキング事件が散発的に起きています。このような事件は、ビットコイン(BTC)の価格にも影響を与えます。
ビットコイン(BTC)を購入できるおすすめの仮想通貨取引所
ビットコイン(BTC)を購入できるおすすめの仮想通貨取引所を紹介します。
ビットコインを入手するには、仮想通貨専用の口座が必要です。ここで取り上げる仮想通貨取引所は、すべて金融庁へ登録済の信頼できる金融業者です。
また、日本語での操作ができるため、初心者でも安心してビットコインを購入できます。
Coincheck(コインチェック)
Coincheck(コインチェック)では、ビットコイン(BTC)の積立投資が可能です。
「Coincheckつみたて」というサービスを活用すると、毎月ビットコインを自動的に購入できます。月々1万円から積立投資を購入でき、まとまった資金がなくてもビットコインを貯蓄できます。
また、初心者にも使いやすい点も魅力です。操作画面はシンプルで、簡単に仮想通貨の取引ができます。
はじめてビットコインに投資する人でも、迷わず取引できるためおすすめです。
運営会社 | コインチェック株式会社 |
取扱銘柄数 | 16銘柄 |
最大レバレッジ | 1倍 |
販売所手数料 | 無料 |
取引所手数料 | 無料 |
入金手数料 | コンビニ入金
3万円未満の場合:770円(税込) 3万円以上30万円以下の場合:1018円(税込) |
クイック入金 | 3万円未満の場合:770円(税込)
3万円以上50万円未満の場合:1018円(税込) 50万円以上の場合:入金額×0.11%+495円(税込) |
出金手数料 | 407円(税込) |
最低取引単位(ビットコイン) | 0.005BTC |
bitFlyer(ビットフライヤー)
bitFlyer(ビットフライヤー)の特徴は、日常生活でビットコイン(BTC)貯蓄ができる点です。
bitFlyerでは、Tポイントからビットコインへの交換ができます。普段の生活によって貯めたTポイントでビットコインを入手できるため、投資資金があまりない場合にもおすすめです。
また、クレジットカードでもビットコインを貯められます。bitFlyerが発行するbitFlyer Credit Card(ビットフライヤー クレジットカード)で買い物をすると、利用金額に応じてビットコインが付与される仕組みです。
運営会社 | 株式会社bitFlyer |
取扱銘柄数 | 15銘柄 |
最大レバレッジ | 2倍 |
販売所手数料 | 無料 |
取引所手数料 | 0.01%〜0.15% |
入金手数料 | 銀行振込:無料(振込手数料は負担あり) |
クイック入金 | 住信SBIネット銀行の場合:無料 |
出金手数料 | 220円〜770円(税込) |
最低取引単位(ビットコイン) | 0.001BTC |
bitbank(ビットバンク)
bitbank(ビットバンク)は、取り扱う仮想通貨銘柄の種類が豊富です。
ビットコイン(BTC)以外にも、数多くの銘柄があるため、ほかの銘柄にも気軽に挑戦できます。
さまざまな銘柄への投資に挑戦したい方に、おすすめの仮想通貨取引所です。
運営会社 | ビットバンク株式会社 |
取扱銘柄数 | 14銘柄 |
最大レバレッジ | 1倍 |
販売所手数料 | 無料 |
取引所手数料 | メイカー:−0.03%
テイカー:0.23% |
入金手数料 | 無料 |
出金手数料 | 3万円未満:550円(税込)
3万円以上:770円(税込) |
最低取引単位(ビットコイン) | 0.0001BTC |
Huobi Japan(フォビジャパン)
Huobi(フォビ)の特徴は、仮想通貨ペアの種類が豊富な点です。
仮想通貨のペアとは、トレードで売買できる仮想通貨銘柄の組み合わせのことです。ビットコイン(BTC)を他の銘柄に交換できるため、仮想通貨運用の選択肢が広がります。
Huobiは日本での知名度は低いものの、安心して利用できます。なぜなら、世界170カ国以上の国で展開するグローバルな仮想通貨取引所だからです。
運営会社 | フォビジャパン株式会社 |
取扱銘柄数 | 17銘柄 |
最大レバレッジ | 2倍 |
販売所手数料 | 無料 |
取引所手数料 | 0%〜0.2% |
入金手数料 | 無料 |
出金手数料 | 3万円未満:550円(税込)
3万円以上:770円(税込) |
最低取引単位(ビットコイン) | 0.0005 BTC |
ビットコイン(BTC)の取引にチャレンジしよう
ビットコイン(BTC)の価格が上昇している理由について、説明しました。
黎明期のビットコインは、一部の技術者のみが注目する電子データでした。しかし、今では世界中の投資家が買い集める資産です。
ビットコインは仮想通貨を代表する銘柄であり、多くの資金が流入しています。さまざまな理由から、ビットコインが強い支持を集めました。
今回紹介したビットコインの相場上昇に関する知識があれば、ビットコイン相場への理解が深まります。
また、実際にビットコインを購入すれば、ビットコインの可能性について実感できるでしょう。
今回取り上げた仮想通貨取引所は、すべて日本語での操作が可能です。初心者であっても、迷うことなくビットコインを購入できます。
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