仮想通貨(暗号資産)のエアドロップが、大きな話題です。
エアドロップとは、サービス利用者に無償でトークンやNFTが配布されるイベントです。
このトークンやNFTが、マーケットにおいて高値で取引される事例が相次ぎ、注目を集めています。
この記事では仮想通貨のエアドロップについて、分かりやすく解説します。
※以下の情報は、全て2022年6月現在の情報です。
目次
仮想通貨(暗号資産)のエアドロップとは
仮想通貨(暗号資産)のエアドロップとは、プロジェクトの運営者が利用者に無料でトークンやNFTを配布するイベントです。
一般的には古参ユーザーやヘビーユーザーが、エアドロップの配布対象となります。重要な顧客へ恩恵を授け、プロジェクトへの求心力を維持する施策です。
プロジェクトの運営者にとって、エアドロップは魅力的な施策の一つとなります。なぜなら、コストがほとんどかからず、話題性を作れるからです。
解説者
このエアドロップが投資家の間で注目される理由は、トークン価格の急騰事例が出てきたためです。
トークンの入手後は、マーケット上で自由な売買が可能です。そのため、人気プロジェクトのトークンは、2次流通市場で高い人気があります。
たとえ配布直後は無料だったトークンであっても、マーケットでは高値の取引価格が付きます。
つまり、エアドロップで無料のトークンを受け取ったユーザーは、トークンを売却するだけで儲けが出るのです。
そのため、多くの投資家たちがエアドロップの入手を目的に、数々のプロジェクトへ参加しています。
仮想通貨(暗号資産)エアドロップへ参加するメリット
仮想通貨(暗号資産)のエアドロップへ参加するメリットを説明します。
エアドロップは手軽に挑戦できる上に、大きな可能性を秘めています。
多くの投資家がエアドロップに注目するのは、以下のメリットがあるからです。
トークンを無償で受け取れる
エアドロップのメリットは、無償でトークンやNFTが手に入る点です。
トークンの入手に、費用はかかりません。近頃では、NFTやトークンはとても高い値段で売買されており、容易に入手できません。
しかし、エアドロップであれば、特定の条件を満たすだけでトークンが手に入ります。
特にエアドロップでのみ入手できる限定トークンは希少価値が高く、2次流通市場での入手が困難です。
古参ユーザーやプロジェクトの功労者に対して与えられるトークンもあり、所有するだけでユーザー同士の一体感が生まれます。
補足担当者
トークン売却で収益を得られる
エアドロップのもう一つのメリットは、トークンにより得られる売却益です。
エアドロップされたトークンは希少価値が高く、マーケットにおいて高値で取引されます。
NFT市場の盛り上がりにより、トークンやNFTは高値で売買されるようになりました。
人気プロジェクトのエアドロップでは、無償で配布されたトークンであっても数百万円を超える取引価格がつきます。
実際に、人気のNFTプロジェクト「Bored Ape Yacht Club」では、NFT所有者一人あたりに1千万円相当のコインがエアドロップされました。
このように、無料で入手したトークンによって、高額な売却益を得た事例も増えてきています。
無償で得たトークンによって大きな収益を得られる点が、エアドロップの魅力です。
仮想通貨(暗号資産)エアドロップへ参加するデメリット
仮想通貨(暗号資産)エアドロップによるデメリットを説明します。
エアドロップには誰でも参加できる一方で、時間や投資資金を失う可能性もあります。
また、詐欺事件の温床となっており、注意が必要です。
エアドロップに参加する前に、デメリットの側面を正しく認識しましょう。
多くの資金と労力を必要とする
エアドロップのデメリットは、多くの資金と労力がかかる点です。
トークンの配布条件は、事前に告知されません。多くのプロジェクトでは、過去時点の利用実績に基づいて、配布対象者が決まります。
そのため投資家は、有望そうなプロジェクトを見つけ出し、手当たり次第にサービスを利用しなければなりません。
実際に新しいサービスへ登録してその都度、操作方法を習得するのです。また、プロジェクトへの預け入れ金額が条件とされる場合もあり、多くの資金も必要です。
このように、エアドロップの配布対象に選定されるためには、多くの時間と資金がかかります。
仮想通貨に関するプロジェクトは、毎日のように誕生しています。それらの情報収集をして、サービスを利用するのは容易ではありません。
結果的にエアドロップが支給されないケースも多く、徒労に終わる可能性もあります。
このような理由から、エアドロップの入手を目的とした投資は、簡単ではありません。
詐欺やハッキングのリスクがある
エアドロップのデメリットとして、詐欺やハッキングに遭遇しやすくなる点が挙げられます。
エアドロップを得るためには、さまざまな新興プロジェクトへ参加しなければなりません。
多くのプロジェクトでは、黎明期から参加するユーザーがエアドロップの配布対象に選ばれているからです。
しかし、新興プロジェクトへの登録はリスクが伴います。
新興プロジェクトは利用者がほとんどいないため、セキュリティ面の評判をチェックできません。
加えて、システムの安定性が担保されていない上に、詐欺を目的としたサイトも多数紛れ込んでいるためです。
言うまでもなく、詐欺を目的とするサイトには、決して仮想通貨(暗号資産)ウォレットを接続してはいけません。接続すると、資産を失ってしまうからです。
加えて犯罪組織は、SNS上でも偽のエアドロップ情報を発信しています。このような情報に騙されると、危険なサイトへ誘導されてしまいます。
解説者
このような理由から、エアドロップ目的の場合には、エアドロップ専用のウォレットを用意するなど自己防衛が重要となります。
仮想通貨(暗号資産)エアドロップのやり方
エアドロップのやり方を紹介します。
代表的な配布条件は、主に以下の3通りです。運営者が指定する条件を満たすと、自動的にトークンが付与されます。
配布条件は事前に公表されないため、さまざまなプロジェクトに幅広く参加し利用実績を残しましょう。
コミュニティやテレグラムに参加する
条件の1つが、プロジェクトが運営するコミュニティやテレグラムへの参加です。
コミュニティへの登録とウォレットアドレスの入力が、エアドロップの条件となります。
他にも、発言頻度などグループへの貢献度が指標となる場合もあります。
この条件の場合、参加者は積極的に発言し、コミュニティの活動を盛り上げなければなりません。
ただし、コミュニティの中には詐欺を目的として参加しているユーザーも存在するため、注意が必要です。
そのような詐欺集団はコミュニティの管理者を装って、個人宛てのスキャムメッセージを送付してきます。
つまり、コミュニティに所属するだけで、このような詐欺被害に遭う確率が増加するのです。
自衛のため、知らないユーザーからダイレクトメッセージが届いても、開封してはいけません。
情報の発信者が、コミュニティの運営者なのかをきちんと確認しましょう。
ローンチ直後のサービスを利用する
古参のユーザーが、エアドロップの支給対象となる場合があります。
この条件の場合には、プロジェクトの黎明期から利用登録をしなければなりません。
一般的には、プロジェクトサイトへの仮想通貨(暗号資産)ウォレットの認証によって利用登録と見なされます。
プロジェクト運営者の観点では、サービスのローンチ直後から利用者増加が見込めるため、よく利用される施策です。
この条件のエアドロップを狙う場合、さまざまな新興サービスのサイトにアクセスする必要があります。
補足担当者
システムの安定性が十分に確認されておらず、予期せぬ不具合で資産を失う可能性もあるからです。加えて、詐欺を目的としたサイトも存在します。
このようなサイトに対して仮想通貨ウォレットの操作権限を与えてしまうと、資産流失のリスクがあります。
資産を失わないためには、メインの仮想通貨ウォレットを使用しないといった対策が必要です。
特定の期間にトークンを所有する
特定の期間内におけるトークンの所有が、エアドロップの条件となるケースもあります。
この条件では、ユーザーは一定の資産をプロジェクトに預け入れなければなりません。また、一定期間内のトレード額や取引頻度が、条件として設定される場合もあります。
このような条件の効果として、プロジェクトの内部に資金が集まりやすく、サービスが急拡大しやすくなります。
この条件は、ヘビーユーザーに対して恩恵を与え、彼らの影響力でサービス普及を目指す施策です。
ただし、実際に投資資金を預け入れるため、リスクも伴います。
サービスの人気低迷によって、預け入れたトークンの価値が下落する場合もあります。また、多くのプロジェクトへ参加するには、大量の資金も必要です。
実際に投資資金をプロジェクトへ投下しなければならないため、リスク管理が重要となります。
仮想通貨(暗号資産)のエアドロップに関するよくある質問
仮想通貨(暗号資産)のエアドロップに関するよくある質問に回答します。
エアドロップに対して税金はかかる?
エアドロップによって無償で入手したトークンであっても、課税の対象です。
入手した時点で価値を持つトークンの場合は、その市場評価額が課税対象となります。
そのため、トークンを入手した段階で確定申告の対象となります。
一方で、入手した段階で市場価値がないトークンでは、課税されません。
この場合、トークンを保有している期間は税金の申告は不要です。しかし、トークンに価値がつき、マーケットで売却できた時点が課税対象となります。
エアドロップの情報はどこで得られる?
エアドロップの情報は、プロジェクト運営者の公式サイトやSNSから発表されます。
ただし、偽のSNSアカウントによるスキャムも横行しているため、注意が必要です。
このような偽アカウントでは、フォロワー数を水増ししてる場合もあり区別が困難です。
SNS上では、仮想通貨投資家は詐欺のターゲットとして、常に狙われています。
不審なアカウントからのダイレクトメールやエアドロップの情報には、耳を貸してはいけません。
解説者
エアドロップの受け取り方を知りたい
エアドロップでは、条件を満たしたウォレットアドレス宛に自動でトークンが付与されます。
一般的には過去の取引履歴に基づいて自動で配布されるため、投資家からのアクションは不要です。
多くの場合、サービスの利用時に仮想通貨(暗号資産)ウォレットを接続します。この時に登録したウォレットアドレス宛に配布されます。
ただし、犯罪組織から無関係のトークンが届く場合もあるため、注意が必要です。
これらのケースでは、エアドロップを装って類似のトークンが送られてきます。
もし、偽のトークンを操作してしまうと、仮想通貨ウォレット内の資産を抜き取られてしまいます。
そのため、トークンが本物であるか注意深く確認しましょう。
仮想通貨(暗号資産)のエアドロップに挑戦しよう
仮想通貨(暗号資産)のエアドロップについて、説明しました。
エアドロップの世界では、無償で配布されたトークンに高値がつく事例も多発しています。
そのため、投資家にとっての新たな収益源として、注目を集めています。
ただし、大きなチャンスがある反面、スキャムや詐欺事件も絶えません。エアドロップの獲得にあたっては、慎重な判断が求められます。
今回取り上げた注意点を参考に、仮想通貨のエアドロップに挑戦しましょう。
なお、トークンを日本円に現金化する場合には、日本国内の仮想通貨口座が必要となります。
無料で簡単に口座開設ができるため、まだ開設していない人は事前に準備をしましょう。