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【種類別】建物の構造を9個紹介|建物構造別で4つの構造の違いを比較!

2020 06.29この記事はPRを含みます

建物構造とは

建物構造とは、戸建て住宅やマンションといった居住用建築やオフィスビルやモールといった商業施設などすべての建築物を構成する構造や方法のことで、骨組みなどの細部構造から全体的な構成なども含みます。

その中でも、建物の骨組みとなる建築材料を表す言葉が建物構造です。

建物に使われる材料

建物の構造材は何種類かあり、一般的によく知られている構造材としては木材、鉄筋コンクリート、鋼などがあります。

その他の種類として、建物の軽量化がはかれるアルミニウムや紙を硬く固めた紙管なども新材料として使用されます。

また世界に目を向けると、ギリシャのパルテノン神殿など古代に作られた建築物は石やレンガを材料にしているものが多くあります。

【種類別】建物の構造を9個紹介

不動産会社のチラシをみると、木造一戸建てとかSRC造マンションなどという言葉が載っています。この○○造というのが、その建物がどのような種類の材料を使用して建てられているのか、ということを表しています。

では建物の構造を種類別にみていきましょう。

建物の構造1:鉄筋コンクリート造

鉄筋コンクリート造はRC造と表記されますが、これは補強されたコンクリートを意味するReinforced Concreteの略で、鉄筋とコンクリートを組み合わせて固めたもので柱や梁、床や壁を構成しています。

コンクリートを補強するための鉄筋は、熱に弱く錆びやすいものの引張力が強いという特徴があります。さらに、コンクリートは引張力には弱いものの熱に強いという特徴もあります。

これら2種類の長所短所を補い合うことで強度と耐久性を高め、防音性も高いコンクリートの特徴を活かすことでマンションなどの建築に使用されています。

1度コンクリートを固めるという手間があり、コンクリートという種類の性質上、通気性が悪いためカビや結露が発生しやすい点もあります。

建物の構造2:鉄骨鉄筋コンクリート造

SRCとは鉄骨鉄筋コンクリート構造を指し、Steel Reinforced Concreteの略でSteelは鉄骨のことです。

ドイツ語で骨組みのことを指すラーメンという言葉を使っている「ラーメン構造」で表記されることもあります。

骨組みの中に鉄骨を埋め込んでいるため、同じ構造であるRCよりも丈夫になっており、鉄筋コンクリートの強さと鉄骨のしなやかさを持っているので、耐震性にも優れています。

ただし骨組みの中にRC造より鉄骨を使用している分、材料費が高くなります。

建物の構造3:アルミ造

アルミ造は文字通り、アルミニウム(Aluminum)製の建材で建てられた建物構造のことです。

アルミの特徴として、鉄骨と比べておよそ3分の1程度の重さであること、加工がしやすい、錆や腐食にも強い、などが挙げられます。

ただし軽くて加工がしやすい分、鉄骨と比べると強度はそれほどでもないため、2階建以下の建物に使用される種類の建材となります。

地震の力は重量が重いほど建物に与える力も大きくなるので、耐震性は他種類の建材と比べても劣ることはありません。

建物の構造4:木造

木造とは、文字通り建物の主要な部分に木材(Wood)を使用している構造のことです。

日本の気候は湿気が多いため、水分を吸収すると膨らみ乾燥すれば水を発散して縮む、という特徴を持った木材は昔から使用されてきました。世界最古の木造建築である法隆寺は1300年以上も経ちますが、この特徴を十分に生かした建築物です。

木造は柱や壁の間に隙間を開けて建てるので通気性が良く、カビが発生しにくい構造となっています。その分、音は通しやすい性質を持っているので防音性は低いといえるでしょう。

木材は軽いながらもある程度の強度もあり、建築のコストなども安価な建物構造として根強い人気がありますが、密度が異なったり節があるなど木材の種類によっては使用する場所が限定されるという面もあります。

建物の構造5:軽量鉄骨造

鉄骨造は、骨組みに鉄骨(Steel)を使った構造のことでS造と表記されます。

鋼材の厚さの種類によって「軽量鉄骨造」と「重量鉄骨造」に分かれ、厚さ6mm以下の鋼材を使用している場合は軽量鉄骨造と呼ばれます。

鉄骨造は人工的に強度を高めた鉄を使用しており、軽くて強度もあります。

また、コンクリートで固めないので間取りの自由度も高く、リフォームを比較的簡単に行えるというメリットもあります。

建物の構造6:重量鉄骨造

鉄骨の厚みが6mm以上のS造を重量鉄骨造と呼び、軽量鉄骨造と同じようにS造と表記されます。

重量鉄骨造は軽量鉄骨造と比較しても、厚さがある分耐震性は高いのでビルや商業施設など大規模な建築物を建てる時に使用される建材です。

建物の構造7:コンクリート充填鋼管構造

コンクリート充填鋼管(Concrete Filled Steel Tube)構造とは、コンクリートを鋼管の内部に充填した建材を使用した構造で、略してCFT造と表記されます。

CFT造は鉄骨のしなやかさとコンクリートの強さを備えた造りで、耐震性にも耐久性にも優れているので、商業施設など大型の種類の建物で使用されています。

難点は、柱と梁の接合部分が複雑になるためコストがかかる、隙間などの充填に手間がかかる、などほかの種類の構造に比べると負担がかかる点です。

建物の構造8:コンクリートブロック造

コンクリートブロック造とは、コンクリートブロック(Concrete Block)を積み上げて建築する構造でCB造と表記されます。

ただし、コンクリートブロックを積み上げただけでは耐震性などの問題から、建物としての仕様許可がおりないため、ブロックの空洞に鉄筋を通しコンクリートを充填しています。

建築基準法で1部屋の区画面積が60㎡以下と定められていますが、耐力壁も必要になるので、小規模の倉庫などを建てる時に使用されます。

CB造は耐久性や耐火性に優れていて断熱だけでなく防音性も高い構造です。コストもRC造よりも安くなりますが、リフォームやDIYはやりにくい面があります。

国土交通省

建物の構造9:壁式鉄筋コンクリート構造

壁式鉄筋コンクリート構造はWall Reinforced Concreteの略でWRC造と表記されます。鉄筋コンクリート構造ですが、RC造と違う点は、WRC造では柱と梁は使用しないことです。

柱や梁の代わりに、床に分厚い床スラブという建材と構造壁を使用して建物を支える建て方です。柱や梁を使用しない構造は、1部屋の面積を広く確保できるのと、建築コストも安くなっているのが特徴です。

ですが耐震性を確保するために、ある程度、壁を厚くしないといけないのでドアや窓の場所が限定されてしまい、後からリフォームやDIYで間取りの変更をしたくても設計上できないということもあります。

家賃を抑えるならどの建物構造がおすすめ?

賃貸物件を探す時の条件の中で、家賃がどれくらいの金額になるのかということはこれからの生活の中で大きな要素を占めてきます。

「家賃を抑えて暮らす」のならば、木造物件がおすすめです。

【建物構造別】4つの構造の違いを比較

建物はどういった建築資材で造られているのか、どういった種類の構造で建てられているのかという観点でみると、その建物が持つ特徴が分かります。

例えば、賃貸物件を探す時、カビなどが発生すると嫌だから通気性の良いほうがいい、防音性が高い部屋のほうがいいなど、自分がどのような部屋に住みたいのかということをはっきりとさせておけば探しやすくなります。

構造の違い1:耐震性

地震が多い日本では、建物の耐震性は特に気になる点のひとつでしょう。では、耐震性が優れているのはどの種類の構造なのでしょうか。

強いとされているのはコンクリート充填鋼管構造(CFT造)もしくは鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)です。次いで、鉄筋コンクリート造(RC造)と重量鉄骨造(S造)、アルミ造(AL造)が同じくらいの耐震性です。

軽量鉄骨造(S造)と木造(W造)は、さほど高くないといわれますが、きちんと構造設計をおこなえばSRC構造の建物にもひけをとらない耐震性を持つことができます。

構造の違い2:防音性

防音性が高い構造はどの種類の構造なのでしょうか。

やはり、鉄筋コンクリート造(RC造)、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)といったコンクリートを使用している建物は防音性も高くなります。

構造の違い3:耐火性

次に耐火性が高い種類の構造はなにかをみていくと、やはり鉄筋コンクリート造(RC造)や鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)が挙げられます。

防音力があるコンクリートは気密性が高いため、耐火性にも優れた建材です。ですが、気密性が高いということは通気性が悪いということにもつながり、カビや結露の原因にもなります。

構造の違い4:通気性

通気性が高い種類の構造といえば木造(W造)でしょう。

建材となる木は、切り倒された後でも空気中の水分を吸収すると膨張し、空気が乾燥すれば水分を発散して収縮するなど「呼吸」をしています。

日本で木造の住宅が多いのは、建材として入手しやすい面もありますが、湿気を上手く逃がしてくれる木が適していたからです。

どの建物構造が自分に合うのか見極めてから賃貸物件を探してみよう

いろいろな種類の建物構造をみてきましたが、いかがでしたでしょうか。

とにかく家賃を抑えたい、音楽をヘッドフォンを使わずに聴きたいなど、自分がどのような環境で住みたいのかということを基準に考えると、家や部屋を探すときにも目星がつけやすくなります。

いろいろな種類の賃貸物件を見るときに、どのような構造の建物なのかを確認することも忘れないでください。

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