貸株とは?デメリット5つとメリット5つを紹介|必要な手続きの例もあわせて解説!
2024 03.31この記事はPRを含みます
株式分割の貸株がよくわからないんだよね。
そうなんだ。貸株について教えるね。
ありがとう、先生!必要な手続きについても知りたいな。
なるほどね。例もあわせて教えるね。
貸株とは何か?
貸株とは、自分が保有している株式を証券会社に貸し出してその間の貸株金利を受け取ることをいいます。また広い意味では、貸株とは投資家が信用取引で売る場合に、「貸株料」を支払って株を証券会社から借りて行うことも意味します。
しかし、一般的に貸株というと前述の、自分が保有している株を貸し出すことによって貸株金利をもらうことをいい、ここではその意味での貸株によるメリットとデメリットについてご紹介します。
貸株のデメリット5つ
貸株は株式を保有していれば、証券会社に手続きするだけで簡単に行うことができますが、貸株にはデメリットがあります。
ここでは貸株のデメリットを5つご紹介します。知らなかったと言っても、後で問題となってもどうしようもないため、貸株のリスクをきちんと知った上で、行うようにしましょう。
貸株のデメリット1:リターンが少ない
貸株のデメリットに貸株をした場合の貸株金利が低くリターンが少ないということがあります。貸株を行う理由に貸株金利を受け取ることができるということがありますが、貸株金利は1%以上であればかなり高い金利の方で、通常の株式の場合はもう少し低い金利となっています。
貸株のリスクに関しては後述いたしますが、株を貸し出したことによるリスクに対してリターンは少ないといえるでしょう。
貸株のデメリット2:リスクが大きい
貸株のデメリットにリスクが大きいということがあります。貸株をしている場合は株主優待が受けられなかったり、確定申告が複雑になるなどリスクが大きいといわれています。
貸株のデメリット3:税制上だと雑所得になる
貸株のデメリットに税制上だと雑所得になることがあります。株式を保有する場合、投資家は配当を受け取れますが、貸株している場合は配当金でなく「貸株配当金相当額」が支給されることとなり、この場合雑所得として扱われます。
通常の配当金は申告分離課税となるため確定申告で他所得と分けて申告が可能ですが、貸株配当金相当額の場合は雑所得で総合課税となるため、確定申告が必要になり、さらに損益通算対象にもなりません。
貸株のデメリット4:手間がかかる
貸株のデメリットに手間がかかることがあります。貸株を始めるためには証券会社ごとに違う手続きがあり、その証券会社に合わせた手続きを行います。たとえば、貸株専用口座を開設するパターンや、証券口座そのまま利用するパターンがあります。
どちらもネット上で開設可能ですが、貸株を行うには貸株の申請が必要です。申請はどの銘柄を貸し出すのか決めて手続きするため、意外に手間が多くかかり面倒に感じる人も多いといえます。
貸株のデメリット5:倒産した場合
貸株のデメリットに貸株している証券会社が倒産した場合、貸株は戻ってこないことがあります。貸株サービスは証券会社が行っており、証券会社が倒産すると証券会社保有株がすべて戻ってこなくなります。
個人で保有している株については保証されるため証券会社が倒産しても戻ってきますが、貸株の場合は戻ってきません。ただし、貸株サービスの提供は大手証券会社ばかりですので現実には倒産するリスクは低いといえるでしょう。
貸株のメリット5つ
貸株にはメリットも多くあります。ここでは貸株をすることによって享受できるメリット5つをご紹介します。貸株に興味のある方は、前述の貸株のデメリットとともに以下のメリットもよく確認した上でご検討ください。
貸株のメリット1:配当金を受けられる
貸株のメリットに配当金を受け取れることがあります。貸株をすると、証券会社の保有となるので配当金が受け取れないと考える人もいるでしょうが、貸株をしていても配当金を受け取ったり株主優待を受けることができます。
通常、長期保有株式の場合は配当金や株主優待を受けることができるものの、それ以外の利益を受けることができるのは株売却までありません。貸株をすることで配当金以外にも金利を受け取ることができます。
貸株のメリット2:株主優待を受けられる
貸株のメリットに貸株しながら株主優待を受けられることがあります。株を保有している場合、株主優待を受ける権利がありますが、貸株をした場合でも株主優待を受けることはできます。
しかし、株主優待を受けることができるかできないかは証券会社により異なり、また自分で選択できる場合もあります。長期保有予定の株の場合は、株主優待を受けることができるようにした方が、優待のほかに貸株金利も受けることができるのでお得です。
貸株のメリット3:金利を受け取ることができる
貸株のメリットに、金利を受け取ることができるということがあります。貸株では貸株金利が銘柄ごとにまた期間ごとに違います。自分が保有している銘柄の貸株金利が高ければ、金利を多く受け取ることができます。
中には10%を超える貸株金利もありますので、貸株に興味のある方はときどき貸株金利をチェックしておくといいでしょう。うまく貸株を運用することで、長期保有の株を有効に利用できます。
貸株のメリット4:自由な売却が可能
貸株のメリットに自由な売却が可能ということがあります。貸株をしていても、その株を自分の好きなタイミングで自由に売却できます。貸しているから自分の好きにできないと考える人もいるでしょうが、貸株の場合は自由な売却が可能です。
そのため、保有株が値上がりするなどの売却タイミングを逃さずに済みます。株の流動性を妨げることなく貸し出したり売却ができるので、使い方によってはとても便利な運用手段といえるでしょう。
貸株のメリット5:保有中の株式を利用できる
貸株のメリットに保有中の株式を利用できることがあります。すぐ売却予定のない株式をただ保有するだけでなく貸株することで貸株金利を得ることができ、保有中の株式を利用できます。
通常は長期保有の株は配当金や株主優遇を受けることができます。しかし貸株は売却しなければ利益を受けることができませんが、場合によって貸株金利を毎月受けることができます。将来的な売却益に加えて金利も貰うことができるというのはメリットといえます。
貸株に必要な手続きの例4つ
貸株を始めるには証券会社で手続きをしなければなりません。証券会社ごとに貸株に関する手続きは異なりますので、自分が使用している証券会社の指示に沿って手続きを進めていきましょう。
また、同じ貸株でも証券会社ごとに貸株専用口座を作ることもあれば、証券口座をそのまま使うこともあります。どれもネットで簡単に手続きができます。ここでは貸株に必要な手続き例4つをご紹介します。
貸株に必要な手続きの例1:証券口座のみでの貸株
貸株に必要な手続きの例に、証券口座のみでの貸株があります。証券口座のみで貸株が行える場合は、手続きも比較的簡単で貸株ができるようになるまでの期間も短い傾向にあります。
指示に従って必要な書類を確認し、承諾ボタンを押下して手続きを進めます。貸株の手続きが終われば、自分が保有する現物株のうちから貸し出せる銘柄を選んで貸し出します。また証券会社によっては最初に現物保有株全てが貸し出される場合もあります。
貸株に必要な手続きの例2:貸株専用口座の開設
貸株に必要な手続きの例に、貸株専用口座の開設があります。証券会社によっては証券口座以外に貸株専用口座を開設しなければならないところもあります。その場合は、貸株口座開設の手続きを行います。
貸株口座開設の際に、確認する資料がありますので確認して承諾します。受付が完了した後、問題がなければ貸株口座が開設されます。その後、自分の保有する現物株から貸株したいものを選択し、貸し出します。
貸株に必要な手続きの例3:証券口座の開設
貸株に必要な手続きの例に証券口座の開設があります。証券口座を開設するには、ネット証券の指示にしたがって手続きを進めていきます。必要な情報(氏名、生年月日、性別、連絡先住所など)を入力して、口座開設申込書を取り寄せます。
書類がとどけば、申込書類と本人確認書類を送付します。証券口座開設には本人確認書類(免許証など)とマイナンバーの提出が必要です。
貸株に必要な手続きの例4:信用取引口座の開設
貸株に必要な手続きの例に、信用取引口座の開設があります。現物株を貸株するだけであれば信用取引口座の解説は不要ですが、信用株であっても貸株が可能なケースもあります。信用取引口座を作るには、まずは申込をして審査してもらいます。
審査が通過すれば信用取引口座の開設が完了します。信用取引を行うためには保証金を入れなければなりませんので、保証金を入金してから信用株の売買を始めます。
貸株のデメリットやメリットを知って資産運用に活かそう
いかがでしたか。貸株は長期保有の株を有効利用する場合に便利な運用方法ですので、メリットやデメリットをよく確認してから利用を検討しましょう。貸株を上手く運用すれば株主優待や配当金を受けてさらに貸株金利も受け取り、売却益も狙うことができます。
また、貸株は現物株以外にも信用貸株がありますので、そちらも検討してみてはいかがでしょうか。貸株にはデメリットも多いため、リスクをよく把握した上で行いましょう。
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