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家賃収入の仕訳の方法2つ|個人事業主の場合と法人の場合の仕訳方法とは?

2023 06.15この記事はPRを含みます

家賃収入の仕訳とは

賃貸物件の経営を始めて開業届を税務署に提出すると、帳簿を記載し保存する義務があります。仕訳とは帳簿の用語で、資産の増加や減少があった時の分類です。

家賃収入の仕訳は毎月同じものが多いので、一度おぼえると簡単に作業ができますが、経営者が個人と法人、それぞれ本業と副業など、場合によって異なります。

取引の発生ごとに正確な仕訳を行うと、財政状況の把握ができ、決算もスムーズにできます。

仕訳と勘定科目の関連性

家賃収入の仕訳は、不動産所得や雑収入、売上、受取家賃の勘定科目に分類します。

勘定科目は簿記の用語で、仕訳の分類先の名前です。同じ取引でも会社や商店によって異なる勘定科目を使用することもあります。ただし、同じ取引は勘定科目と仕訳を途中で変えることはできませんし、決算でもそのまま使います。

勘定科目を決めて取引の仕訳作業を進めますが、経営者の形態によって使用する勘定科目は一定のきまりがあります。

家賃収入で使用される勘定科目の形態2つ

家賃収入は、個人と法人で仕訳する勘定科目の形態が異なり、個人の場合は不動産所得、法人は事業所得の売上です。

国税庁の所得の区分は利子、配当、不動産、事業、給与、退職、山林、譲渡、一時、雑所得の合計10個で、個人の家賃収入は不動産所得が一般的です。

事業としての賃貸経営について、受取家賃は事業所得です。この場合、使用する勘定科目は売上ですが、本業以外の収入では雑収入で仕訳することもあります。

勘定科目の形態1:個人やサラリーマンの勘定科目

個人やサラリーマンが副業で家賃収入を受け取る場合の勘定科目は不動産所得です。一方、賃貸経営が本業の場合は、売上に仕訳します。

不動産所得は、不動産を貸して得られた収入で、事業として不動産賃貸を行う場合は事業所得ですが、売買した時の収入は譲渡所得です。個人で事業を営んでいる時に本業以外で得られる少額の家賃収入は雑収入に仕訳します。

使用する勘定科目は、経営形態を変えない限り同じものを使用します。

勘定科目の形態2:法人組織の勘定科目

法人組織で賃貸経営を行う場合の勘定科目は売上、家賃収入が本業以外の場合は受取家賃の勘定科目に仕訳します。

例外は社員寮や社宅などで、従業員の福利厚生が目的のものです。営利ではない家賃収入の勘定科目は雑収入です。受取家賃や雑収入の仕訳先が複数あれば、細分化して補助科目を設定すると明確にできます。

勘定科目は途中で変更することはできないので、補助科目は年初にさかのぼって設定します。

家賃収入の仕訳の方法2つ

個人法人を問わず、不動産経営が本業の時は売上、副業の場合は雑収入です。

売上が複数あって消費税の扱いが異なる場合は、受取家賃を仕訳に使うと消費税の計算ミスが防げます。また、経営する規模に応じて補助科目の設定で仕訳作業の効率化を図ります。

未納家賃が発生した場合は、家賃を請求した時点で売上を売掛金で計上し、入金時に売掛金回収で処理します。雑収入の場合は、未収入金で仕訳します。

家賃収入の仕訳の方法1:個人事業主の場合

個人事業主として家賃収入を受け取る場合、2つの仕訳があります。1つは副業で不動産投資をしている、もう一つは不動産経営がメイン事業の場合です。

個人や個人事業主の副業は不動産所得、不動産経営を事業として行う人は事業所得の売上です。副業の不動産所得は経費を引いた残りが20万円以下で条件が合っていれば確定申告は不要な場合があります。

個人事業主が家族経営の家賃収入を受け取る場合は、副業でも金額に関係なく、確定申告の対象です。

No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人|国税庁

副業として不動産投資をしているとき

副業で不動産投資をしている家賃収入の仕訳は、不動産所得または雑収入です。複式簿記では相手方の勘定科目も記載が必要になります。受取が現金や預金口座などそれぞれに応じて、仕訳を行います。

複式簿記の場合、家賃収入を受け取る預金口座のお金の動きは、全て記帳しなければなりません。個人のお金は事業主勘定ですが、帳簿処理が複雑になります。

不動産経営だけの口座で取引すると、仕訳も簡単で時間や手間を取られません。

家賃収入が本業の収入であるとき

賃貸経営が本業の人は家賃収入を売上に仕訳しますが、勘定科目に受取家賃を設定し、一度受取家賃勘定に入れてから事業所得として計上する方法もあります。

土地と個人の住居用不動産は消費税の課税対象外ですが、事務所や店舗用の家賃は消費税がかかります。複数の物件を貸し出す場合、物件によって消費税の区分が異なることもあります。

家賃収入を消費税の区分で細分化すると、消費税の計算がスムーズにできます。

家賃収入の仕訳の方法2:法人の場合

法人の仕訳は、家賃収入は本業が不動産経営なら売上、本業以外の場合は受取家賃または雑収入です。

雑収入は福利厚生目的の社宅や社員寮の家賃と、受取額が少ない時です。土地と個人向けの住宅家賃は消費税は非課税なので、社宅や社員寮は非課税です。自社の従業員向けだけでなく、他法人が借り上げる場合の家賃も個人向け利用は非課税です。

売上や雑収入が複数の場合、受取家賃勘定を使うとわかりやすい帳簿作成ができます。

家賃収入を仕訳するのに使用される勘定科目7つ

家賃収入を仕訳すると、収入以外に費用のための支出も発生します。主な取引に使用する勘定科目は7つです。

使用するのは広告宣伝費や賃貸物件の管理費や修繕費、支払手数料などの費用と、家賃収入を受け取るための普通預金や敷金や権利金などの預り金、共用部分の水道光熱費です。

費用の取引で仕訳に使う勘定科目は、個人や法人、本業や副業といった経営形態の違いとは無関係です。

使用される勘定科目1:広告宣伝費

広告宣伝費は、入居者を募集するために仲介会社に支払います。入居が決まれば発生する費用で、仲介会社への報奨金の意味合いがあります。

相場は1ヵ月から3ヵ月分の家賃ですが、地域や季節によって異なります。地域の相場を参考に、仲介を依頼する時点で金額を決めます。多くは入居者が支払う礼金や敷金から相殺されるので、仕訳も受け取った時の取引通りに記帳します。

仲介手数料と混同しないように、注意が必要です。

使用される勘定科目2:管理費

賃貸物件の管理会社に支払う、管理業務の委託料を管理費に仕訳します。家賃の5%が相場で、毎月発生します。

管理費には入居者との契約や家賃の回収、共用部分の管理、入居者からのクレーム対応が含まれる他、エレベーターの保守管理の費用も管理費に計上します。

請求書と支払いに時差があるので、管理会社の請求書の日付で管理費を前払費用として計上し、実際に口座振替で支払った時は前払費用と預金勘定の仕訳で記帳します。

使用される勘定科目3:修繕費

退去時の原状回復工事や部屋のクリーニング代金、この他エアコンや給湯器の交換費用や経年劣化による修繕費用も含まれます。

大規模な修繕やリフォーム工事は資産の価値を高めるので、修繕費ではなく資産勘定で仕訳します。また分譲マンションの修繕積立金は、積立金として修繕積立金の勘定科目で仕訳します。

使用される勘定科目4:支払手数料

新たな入居者が決まった時に、仲介会社に対して支払う手数料です。法律の定めで家賃の1ヵ月分に消費税を加えた金額が上限です。

仲介会社への支払手数料に含まれるのは、物件の案内や契約の締結など契約成立のための活動で、契約が成立した時に発生します。

一般の企業活動で発生する口座振込手数料も支払手数料勘定で仕訳しますが、不動産経営では仲介手数料と分けて仕訳するほうが明確な帳簿作成ができます。

使用される勘定科目5:普通預金

普通預金は家賃を受け取るために使用し、同じ口座から経費を支払って家賃収入で事業が賄えるようにします。

本業で不動産経営をする際、家賃収入のための普通預金を準備し、個人的な生活に使用する普通預金と別にします。事業主勘定を使用すれば帳簿上の仕訳はできますが、決算の貸借対照表で経営の実態がわかりにくくなります。

借主の負担を減らし集客につなげるため、本支店間の振込手数料が安い複数の普通預金を準備します。

使用される勘定科目6:預り金

敷金または保証金など入居者から預かって、返金するものを預り金に仕訳し、入居者が退去するときに返金しなかった場合は預り金から売上に振り替えます。

返金が決まるタイミングによって、仕訳は変わります。入居年数で敷金の返還を行わない契約の場合は、1年ごとに預り金を売上に振替処理します。

預り金と勘違いしやすいのが、礼金です。礼金は借主から仲介会社に対して支払われるもので、貸主の収入ではありません。

賃貸人(大家)側の敷金・保証金・礼金の仕訳について

使用される勘定科目7:水道光熱費

賃貸物件の共用部分の水道光熱費の他、入居者から預かって借主がまとめて支払う場合も使用し、差額が生じた時は雑収入に計上します。

個人の居住用の場合は、借主が個別に電力会社等と契約するので、水道光熱費勘定を使用しないこともあります。テナントビルの場合は、一括で貸主が支払った時点で水道光熱費を計上し、借主の支払う水道光熱費は収入として処理します。

支払うタイミングで預り金や立替金勘定を使うこともあります。

確定申告とは?

1月1日を期首とした1年分の所得総額を算出し、所得税や消費税の納税額を税務署に申告し確定することです。

本業で不動産業を営む個人は決算を行い、それを基に個人の事業所得を、副業の場合は不動産所得を申告します。法人の決算は個々で異なりますが、同族会社から家賃収入を受け取っている会社役員は不動産所得の申告が必要です。

確定申告が必要な方|国税庁

確定申告の流れ

1年間の所得を翌年の2月16日から3月15日までに税務署に申告します。

個人が不動産経営を行っている場合、経営形態に関係なく12月31日締めで決算処理をして、本業の人は事業所得として申告します。副業の人は不動産所得で、本業と合計して個人の所得と税額を確定します。

事業の決算は白色と青色申告があり、青色は複式帳簿に記帳すると特別控除を受けられることがあります。

申告に必要な書類

不動産経営の決算に必要な家賃収入と経費の領収証、個人の所得を証明する勤務先の源泉徴収票、所得の控除に使う証明書を準備します。

不動産経営の決算には年度内に得た家賃収入、納めた税金や支払った経費の明細や領収証を準備します。金融機関への返済は支払った利息だけが経費になるので、借入金の返済予定表を揃え、経営に関わるものだけが対象です。

個人の所得控除には保険や年金の証明書や、支払いを裏付ける書類が必要です。

家賃収入の仕訳方法を理解しよう

家賃収入を受け取り、経費を支払う不動産経営は、定期的な入出金が発生します。家賃収入の正しい仕訳を理解すると、経営状況を簡単に把握できます。

経営状況の把握は、計画的な修繕や今後の経営方針を決定するのに役立ち、決算作業を円滑に進めることにつながります。決算書は融資を受ける金融機関への報告にも欠かせません。

経営形態を問わず、家賃収入の正確な仕訳は不動産経営の信頼を高めます。

家賃収入にかかわる税金の計算方法については、以下のリンク先にまとめていますので、ご参照ください。

家賃収入に関わる税金の計算方法3つ|家賃収入に含まれるもの5つ

 

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