投資信託におけるリターンの基礎知識4選|投資信託におけるリスク6選
2021 03.19この記事はPRを含みます
投資信託のリターンとは
投資信託リターンとは、キャピタルゲインとしての売却益、インカムゲインとしての分配金の2種類のリターンがあります。
この2つのリターンは、得られるタイミングが違います。分配金は投資信託の決算日にその投資信託を保有していれば得られるのに対して、売却益の方は売却した時しか得られません。ただしどの投資信託も分配金がある、という訳ではありません。分配金のない投資信託もあります。
リスクとリターンの関係
投資信託をするなら、どうせなら大きなリターンを得たいものです。しかし投資である投資信託のリスクとリターンとはほぼ同一のもので、大きなリターンを得ようとすると大きなリスクがあることも覚悟しなければなりません。
リスクの小さい投資信託でリターンを得ようとすれば、リターンも少なくなります。大きなリターンが得られてなおかつリスクが少ない、といった投資信託は、基本的にはないと考えておいた方がよいでしょう。
リターンと利率の相違点とは?
利率とは、そもそも預貯金や債権に対してどの程度の利息が発生するか、を示す数字です。投資信託のリターン(利回り)と利率の相違点ですが、投資信託で利息はつかず分配金がつくことがあるのみなので、一般的に利率は使いません。
また、投資信託の利回りとは通常「年利回り」であり、利回りには分配益と売却益のどちらも含んで計算することに注意しましょう。
騰落率の相違点
投資信託の利回りとは投資した金額に対して発生する利益の割合であるのに対して、騰落率(とうらくりつ)とは一定期間の投資信託の基準価格がどの位変化したのかをパーセンテージで示したもの、という違いがあります。
年の騰落率10%と言った場合、1年間で投資信託の基準価格が10%増えたということを示しています。騰落率と利回りは違うものですが、投資信託する上ではどちらも確認すべき重要な要素となっています。
投資信託のリターンの計算式
投資信託で全てのリターンを計算する計算式とは「(投資信託の残高評価額+受け取った全ての分配金額+投資信託を売却した金額)-投資信託の買付に要した費用」です。
計算基準日時点で投資信託の基準価格が値上がりしていたり、分配金が多かったり、基準価格が値上がりしたタイミングでいくらか売却していたような場合には、投資信託のトータルリターンが高くなるでしょう。
リターンの計算方法
ここでは投資信託のリターンとして、利回り(年利回り)の計算方法について紹介します。利回りの計算方法とは「(年間に得られた分配金全て+投資信託の売却金額)÷投資金額×100」です。
投資信託を始める際には、利回りを見ることが大切です。利回りが高い方が良いというのは当然でしょうが、利回りが高い投資信託ほどリスクのブレ幅も大きい傾向にあるので、利回りの高さだけで選ぶのは危険でしょう。
投資信託におけるリターンの基礎知識4選
ここでは、投資信託において念頭に置いておきたいリターンの知識について紹介します。
投資信託と一口に言っても、全てのリスクとリターンが同じということはありません。投資信託ではファンド選びが重要で、どういったファンドを選ぶのかによってリスクやリターンが変わってきます。基本的な知識を押さえておきましょう。
投資信託におけるリターンの基礎知識1:パフォーマンスとリターンの関係
投資信託でのパフォーマンスとリターンの関係ですが、リターンの額によってその投資信託のパフォーマンスが測定され、ファンドの運用成績として判断できるようになっています。
投資信託におけるパフォーマンスの計算では、リターンとしてトータルリターンが使われています。ただパフォーマンスは目安にはなりますが、ファンドの運用成績としての面を見るためだけのもので、ファンドの運用体制を評価している訳ではありません。
投資信託におけるリターンの基礎知識2:リスクとリターンのバランスが大切
投資信託では色々なファンドから選べますが、選ぶ前にしっかりとリスクとリターンをよくシミュレーションしておくことが、大切です。
多少のリスクがあったとしても大きく挑戦したい、という方の場合はハイリスクだけどハイリターンがある投資信託を選べます。どの程度のリスクまでなら許容範囲内なのか、どの位のリターンが欲しいのか、リスクとリターンのバランスを考えて選んでみましょう。
投資信託におけるリターンの基礎知識3:投資信託の種類でリターンは変わる
投資信託ではどの種類を選んだかで得られるリターンの大きさが変わりますので、リスクのことも考えながらどのリターンが良いか選んでいくことになります。
リターンの低い投資信託とは定期預金や国内債権のことで、海外債権や海外REIT、国内株式や海外株式になるとリターンはより大きくなります。株式の中でも比較的リスクの低い株もあれば、新興国の株のようにリスクの高い投資信託もあります。
投資信託におけるリターンの基礎知識4:ファンド選びにおけるリターンのポイント
投資信託のファンド選びの際には、自分が得たいリターンと自分が耐えられるリスクの範囲、そしてファンドの運用手法やコスト面などが判断ポイントになるでしょう。
どこまでのリスクを許容するのか、どの程度のリターンが得られるのか、期間の長さはいつまでにするのかなどの条件からファンドを選びます。コストとは信託報酬や運用管理費用のことです。コストが高めの投資信託もあるので、きちんとチェックしておきましょう。
投資信託におけるリスク6選
投資信託ではリターンとリスクに密接な関係があり、リスクが大きな投資信託ほどリターンも増えるという傾向にあります。しかし、実際にどのようなリスクがあるのでしょうか。
ここからは、投資信託におけるリスクにはどのようなものがあるのかを紹介します。ファンドの中には、これらのリスクが複数存在するものもあります。リスクの数が多ければそれだけ不安定だとも言えますので、気をつけましょう。
投資信託におけるリスク1:為替リスク
「為替リスク」とは外貨建てのファンドを選んだ際に発生する可能性のあるリスクです。
海外の債権や株式に投資する際には、基本的に為替リスクがあるものだと考えておきましょう。必然的に、これらの投資信託はリスクが高めとなっています。
ただ、対策手段がないという訳でもありません。あらかじめ為替レートを決めておく「為替ヘッジ」のある投資信託を選んでいれば、為替変動によるリスクを減らせます。
投資信託におけるリスク2:価格変動リスク
「価格変動リスク」は、株式や債券のように価格が変動するものを組み入れているファンドで発生する可能性があります。
株式や債券は日々、その価格が変化しています。そういった価格が変動するものを組み入れているファンドは、株価や債権の価格変動の影響から逃れられません。国内及び海外の政治や経済状況、国内または海外の企業の業績などの理由によって、価格は変動することがあります。
投資信託におけるリスク3:金利変動リスク
投資信託の中には金利上昇や下降によって影響を受ける、「金利変動リスク」が起こる可能性のある、投資信託もあります。例えば、債権やREITがそうでしょう。
債権における金利変動リスクでは、一般的に金利が上がると債権価格が下がり、金利が下がると債権価格は上がります。REIT(不動産投資信託)もまた金利によって価格が変動したり、金利が上昇して負担が増加するという影響を受ける場合があります。
投資信託におけるリスク4:信用リスク(デフォルトリスク)
「信用リスク(デフォルトリスク)」は国内株式や海外株式、国内債権や海外債権などに投資していた場合に発生する可能性があります。
債権を発行している国や企業、株を発行して良い企業の財務状態が悪化したような場合に起こります。企業が倒産してしまったり、国であってもデフォルトすることがあるため、色々な投資信託で起こる可能性のあるリスクの1つ、となっています。
投資信託におけるリスク5:流動性リスク
投資している有価証券の価格が著しく低下したり、取引量が低下したりすると売却したくても売却できなくなるという「流動性リスク」が発生する可能性があります。
投資信託の中でもとくに株式や債権を組み込んだものであれば、投資信託の基準価格も下落してしまうといった影響を受ける場合があるでしょう。
投資信託におけるリスク6:カントリーリスク
「カントリーリスク」とは、その国特有の政治や経済、治安の悪化などの理由によって発生する可能性のあるリスクで、基本的に外貨建てや外国へ投資していた場合に影響を受ける場合があります。
国内を対象としたファンドならば、基本的に心配いらないでしょう。しかし外貨建てや外国の債権や株式に投資していた場合は、カントリーリスクが発生すると影響を受けることがあります。
投資信託のリターンとはなにかについて知ろう
投資信託と一口に言っても色々な種類があるため、どれにしたらよいのか分からないことがあります。しかし投資信託のファンドによってリスクやリターンは違うため、自分の好む商品を見つけやすい、という特徴があるとも言えます。
投資信託のファンド選びではリターンとリスクのことを知って、自分の目的に近いファンドを選ぶようにしましょう。