kinple金融(kinyu-)の世界をsimpleに

不動産売却時にかかる税金はいくらになる?4種類の税金と計算方法

2020 06.4この記事はPRを含みます

不動産売却時に課税される税金とは

不動産を売却した場合、さまざまな税金がかかります。

自宅などの不動産を売却した場合には、いくつかの税金が課せられることになり、中には額が大きいものもあるため、事前にどのような税金がかかるか確認しておきましょう。

ここでは不動産売却時に課税される税金について紹介していきます。

不動産売却時に課税される税金の種類4つ

不動産売却時には、一般的に4つの税金がかかるでしょう。不動産売却時にかかる税金には、「所得税や住民税」、「印紙税」、「登録免許税」、「消費税」などがあります。

中でも所得税や住民税は利益に課税され、額も大きいため注意する必要があると言えるでしょう。ここから、不動産売却時に課税される税金の種類4つを紹介していきますので、参考にしてください。

所得税のしくみ:【国税庁】

種類1:所得税や住民税

所得税や住民税は、不動産売却時にかかる税金の中でも高額になるため注意が必要です。

所得税や住民税は、不動産を購入したときの金額よりも高く売れた場合に発生した利益に課税されます。そのため、利益が多く出るほど税金も高くなります。

後で詳しくシミュレーションしますが、たとえば3,000万円で購入した不動産が4,000万円で売却できた場合、仲介手数料などの諸費用200万円を引いた利益800万円に対して税金がかかります。

土地や建物を売ったとき:【国税庁】

種類2:印紙税

印紙税は、印紙税法にもとづいて不動産売却時の売買契約書に課せられる税金です。

印紙税は所得税や住民税と比較すると少額ですが、不動産売却時の金額によって税金の額が変わります。たとえば契約金額が10万円以上50万円以下の場合は税額400円、50万以上100万円以下の場合は税額1,000円となります。

印紙税の軽減措置ができる場合もありますので、詳しくは国税庁のホームページを確認しましょう。

印紙税:【国税庁】

種類3:登録免許税

登録免許税は、不動産売却時の抵当権抹消に必要となる税金です。

住宅を購入する場合、土地や建物に購入者の所有権を登記します。また、住宅ローンを借入している場合は抵当権が設定されています。

不動産売却時には抵当権の抹消のために登録免許税を支払うことになりますが、土地や建物の個数×1,000円となるため、税金の額としては数千円になるケースが多いでしょう。

抵当権の抹消登記に必要な書類と登録免許税:【法務局】

種類4:消費税

消費税は、不動産売却時の仲介手数料や司法書士報酬にかかる税金です。

消費税は普段の食品や日用品などの買い物でもかかる税金と同じです。消費税は相手が課税事業者かによって非課税になる場合もあります。

たとえば、不動産会社は課税事業者なので、仲介手数料に消費税が加算されます。また、課税事業者である不動産投資家が不動産を売却した場合にも、建物に対して消費税がかかります。

消費税のしくみ:【国税庁】

不動産売却時にかかる税金のシミュレーション

不動産売却時にかかる税金のシミュレーション例を紹介します。

不動産売却時にかかる所得税・住民税の計算は、3000万円の特別控除などを除いて簡単に表すと、「(売却額-購入額-諸費用)×税率」となります。

具体的にいくらかかるか確認するためには、保有期間に応じてシミュレーションする必要があるでしょう。ここでは不動産売却時にかかる税金のシミュレーションをします。

課税譲渡所得金額の計算方法:【国税庁】

シミュレーション1:保有期間が5年以下の場合

保有期間が5年以下のシミュレーションでは「短期譲渡所得」となるため、不動産売却時の税率は39%程度になります。

たとえば、3,000万円で購入した土地を5年保有して3,500万円で売却し、諸費用が250万円かかった場合でシミュレーションすると、3,500万円-3,000万円-250万円×39%=約98万円となります。

税額の計算:【国税庁】

シミュレーション2:保有期間が5年以上10年未満の場合

保有期間が5年以上10年以下のシミュレーションでは、不動産売却時の税率は20%程度になります。

たとえば、3,000万円で購入した土地を8年保有して3,500万円で売却し、諸費用が250万円かかった場合でシミュレーションすると、3,500万円-3,000万円-250万円×20%=約50万円となります。

シミュレーション3:保有期間が10年以上の場合

保有期間が10年以上のマイホームを売った場合は、特別控除を受けられる可能性があります。不動産売却時、6000万円までの部分にかかる税率は14%程度になります。

たとえば、3,000万円で購入した土地を15年保有して3,500万円で売却し、諸費用が250万円かかった場合でシミュレーションすると、3,500万円-3,000万円-250万円×14%=約35万円となります。

不動産譲渡税の計算方法3つ

不動産譲渡税はどのような手順で計算すればよいのでしょうか。

不動産譲渡税を計算する場合、不動産譲渡所得金額を算出し、課税譲渡所得を算出し、譲渡所得税を算出する必要があります。

ここでは不動産譲渡税の計算方法3つを紹介します。

計算方法1:不動産譲渡所得金額を算出する

不動産譲渡所得金額は「譲渡収入金額−(取得費+譲渡費用)」で算出されます。

土地や建物などの不動産を売却することによって発生する所得を「譲渡金額」と言います。譲渡所得は、譲渡収入金額から取得費と譲渡費用を引いた残りの金額になります。

計算方法2:課税譲渡所得を算出する

課税譲渡所得は「譲渡所得−(特別控除)」で算出されます。

課税譲渡所得は譲渡所得から居住用の3,000万円の特別控除の特例など、特別控除分を引いた残りの金額になります。

計算方法3:譲渡所得税を算出する

譲渡所得税は「課税譲渡所得×税率(所得税・住民税)」で算出されます。

譲渡所得は課税譲渡所得に税率を掛けた金額になります。税率は分離課税となっており、不動産の用途や保有期間によって異なります。

不動産売却の計算ができるシミュレーションサイト

不動産売却の計算をシミュレーションするなら、不動産一括査定サイトを利用しましょう。

不動産売却での税金など計算方法については解説しましたが、実際に所有している不動産がどのくらいの金額で売却できるのか知りたい場合には、不動産一括査定サイトを利用しましょう。

査定方法では「机上査定」と「訪問査定」の2種類がありますが、机上査定なら不動産会社に来てもらうことなく、複数の会社に査定を依頼できます。

不動産査定には2つの方法がある:【イエウール】

特別控除を利用して税金の金額を抑えよう

不動産を売却するなら、事前にシミュレーションして税金を確認しましょう。

土地や建物を売却する場合、所得税や住民税などの税額も大きくなります。しかし自宅を売却する場合は3,000万円まで特別控除を受けられるため、不動産売却時にかかる所得税・住民税を0円にすることも可能です。

不動産売却を検討している場合は、特別控除についてしっかり理解してシミュレーションし、税金を抑えるようにしましょう。

\ お金の勉強をしよう/
ページの先頭へ