ビットコインは仮想通貨の中心的な存在です。そのため、仮想通貨に興味を持った多くの方が、最初に購入する銘柄となっています。
しかし、ビットコインは価格変動が大きく、今後価値が下がって損しないか、不安な方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、ビットコインの今後の価格動向について、ビットコインの特徴やこれまでの価格推移、今後の価格への影響を踏まえて詳しく解説します。
※以下の情報は、全て2022年3月現在の情報です。
目次
ビットコイン(BTC)の特徴
通貨名 | ビットコイン |
シンボル | BTC |
総発行枚数 | 2,100万枚 |
価格 | 4,851,269円 |
時価総額ランキング | 1位 |
時価総額 | 92兆円 |
主な取引所 |
|
公式サイト | ビットコインの公式サイト |
▲参照:CoinMarketCap(2022年3月18日時点)https://coinmarketcap.com/ja/
ビットコインは、世界で最初に作られた仮想通貨で、基軸通貨として世界で最も流通量の多い銘柄です。
非中央集権的に管理されているため、銀行などを介さず、ユーザー同士が直接通貨を取引できるのが特徴です。さらに、国や地域が関係なく同じ価値で使用できるため、新たな決済通貨として注目されています。
また、ビットコインの価格は不安定で、ボラティリティが高い特徴があります。この性質を利用し、投資銘柄としても期待されている状況です。
ビットコインの詳細や特徴については、「ビットコイン/仮想通貨投資の始め方を初心者にもわかりやすく解説」の記事で解説しています。より詳しく知りたい方はご覧ください。
また、これからビットコインを買ってみたい方向けに、「【初心者必見】ビットコイン(仮想通貨)の買い方を徹底解説」の記事で買い方を説明しています。
ビットコイン(BTC)の価格動向
今後のビットコイン(BTC)の価格を予想するため、これまでの価格動向を確認しておきましょう。
2021年のビットコインの価格動向
まず、2021年のビットコインの価格動向を見てみましょう。
▲出典:TradingView https://jp.tradingview.com/
上記の画像は、2021年の日本円に対するビットコイン(BTC/JPY)の価格チャートです。
2021年1月時点で、1BTCの価格は270万円ほどでしたが、11月には最大で約760万円まで上昇しました。
月ごとの最大価格は次の通りです。
1月 | 約420万円 |
2月 | 約600万円 |
3月 | 約670万円 |
4月 | 約690万円 |
5月 | 約640万円 |
6月 | 約440万円 |
7月 | 約390万円 |
8月 | 約540万円 |
9月 | 約590万円 |
10月 | 約750万円 |
11月 | 約760万円 |
12月 | 約580万円 |
▲出典:TradingView https://jp.tradingview.com/
4月に690万円まで上昇したものの、7月には390万円まで下がるなど、1年を通して見てみると、価格推移に波があります。ビットコインの価格に影響したトピックとして、以下のものがありました。
カナダでビットコインETFの承認
2021年2月、世界初のビットコインETFが、カナダのトロント証券取引所に上場しました。
テスラ社のビットコイン購入
2021年3月、テスラ社はビットコイン決済を導入するために、15億ドル(約1,600億円)分のビットコインを購入したことを明らかにしました。
テスラ社のビットコイン決済を停止
2021年5月、テスラ社はビットコインによる購入手続きを停止したと発表しました。
中国でのビットコインマイニングの規制
2021年6月、ビットコインのマイニングのシェアが世界の50%を占めている中国が、マイニングを禁止すると発表しました。
エルサルバドルでビットコインが法定通貨化
2021年9月、エルサルバドルでビットコインを国の法定通貨に採用することが承認されました。
米国でビットコインの先物ETFが開始
2021年10月、アメリカのニューヨーク証券取引所で、ビットコインの先物ETFが開始されました。
ビットコインブロックチェーンのアップデート
2021年11月、ビットコインが約4年ぶりの大型アップデートを行いました。
また、3月〜5月にかけて、世界的なNFTブームが起こりました。NFTの取引には仮想通貨が必要であり、1点数億円で取引される作品もあったため、仮想通貨の流通量が増加し価格にも影響しました。
2022年のビットコインの価格動向
続いて2022年に入ってからの直近3ヶ月のビットコインの価格動向を見てみましょう。
▲出典:TradingView https://jp.tradingview.com/
上記の画像は、2022年1月から3月にかけての日本円に対するビットコイン(BTC/JPY)の価格チャートです。
2022年1月時点で、1BTCの価格は540万円ほどでしたが、1月末に400万円を下回るなど、減少傾向が続いています。
1月に価格が減少した要因は、ロシアの中央銀行が仮想通貨の使用とマイニングの禁止を提案したためです。ロシアは世界有数の仮想通貨採掘国であるため、規制の発表はビットコインの価格にも大きく影響したと考えられます。
中国が仮想通貨のマイニングを規制した際にも価格が低下したため、仮想通貨に関わりが大きい国の動向は、注意する必要があると言えます。
2月〜3月にかけては、ロシアのウクライナ侵攻による世界情勢の影響から、ビットコインの価格も不安定な状況が続いています。
ビットコイン(BTC)の今後の価格の上昇要因
次に、ビットコイン(BTC)の価格が上昇する要因について考察します。
ビットコイン価格の上昇要因として、次の6つが考えられます。
- ビットコイン決済の普及
- ビットコインETFの承認
- ビットコインの法定通貨化
- ビットコインの半減期の到来
- ライトニングネットワークの実装
- 法定通貨のリスク上昇
それぞれ解説します。
ビットコイン決済の普及
ビットコイン決済の普及により価格が上昇する可能性があります。
その理由は、ビットコインの取引量が増加し、流動性が高まるためです。
日本でビットコイン決済を導入してるショップやサービスはまだ少ない状況ですが、海外では導入事例が増えています。
たとえば、スターバックス・ケンタッキー・コカコーラなどの大手企業がビットコイン決済に対応しました。また、決済サービスでは、PayPalやVISAカードがビットコイン決済を導入している状況です。
最近ではビットコインATMの数も増加と一途をたどっています。ビットコインATMがより増加すると売買・送金・換金などの取引がより身近になるため、決済手段の普及につながる可能性があるでしょう。
ビットコインETFの承認
ビットコインETFがより多くの国で承認されることで、ビットコインの価格が上昇する可能性があります。
その理由は、2021年にカナダとアメリカの一部でビットコインETFが承認された際に、ビットコインの価格が上昇したためです。
ETFとは、上場投資信託(Exchange Traded Fund)のことです。ビットコインETFは、ビットコインで運用されるファンドで、そのファンドの資金が金融市場で取引されます。
ビットコインETFが承認されると、投資銘柄としてビットコインを取引しやすい状況になるため、ビットコインへの注目度や取引量が増し、価格に影響すると言われているのです。
アメリカでビットコインETFを承認したのは、ニューヨーク証券取引所のみであるため、他の取引所でも承認されると、再び価格に影響し上昇するでしょう。
ビットコインの法定通貨化
ビットコインが法定通貨に採用されることで、価格が上昇する可能性があります。
その理由は、2021年6月にエルサルバドルがビットコインを国の法定通貨にする法案が可決された際に価格が上昇したためです。また、国レベルでビットコインが取引されるため、流動性への影響も大きいと言えます。
日本で生活していると、日本円の価値が世界的に高く、安定しているため、ビットコインを法定通貨に採用する必要性を感じません。しかし、発展途上国には、法定通貨の価値が不安定な国が多数存在します。
エルサルバドルが前例を作ったことで、他の国でもビットコインを法定通貨にする動きがみられる可能性があります。
ビットコインの半減期の到来
ビットコインの半減期のタイミングで価格が上昇する可能性があります。
半減期とは、マイニングを行った際に、マイナーに支払われるビットコインの数量が、半分になるタイミングのことです。
マイニングが実施されると、ビットコインが発行されます。半減期が訪れると、マイニングによる報酬が減る、つまり、それまでよりもビットコインを発行するために必要な労力が大きくなり、1BTCを発行するのにより多くの資金が必要であることを意味します。
よって、半減期のたびにビットコインの希少性が高まり、価値が高まる傾向があります。
実際に、2020年5月に半減期を迎えたとき、1BTCの価格は約100万円から、約400万〜500万円にまで上昇しました。
次回のビットコインの半減期は2024年に予定されているため、価格の変化に注目です。
ライトニングネットワークの実装
ライトニングネットワークの実装により、ビットコインの価格上昇が期待できます。
ライトニングネットワークとは、ブロックチェーンの外部で取引を行う仕組みです。
これにより次のメリットが発生します。
- 送金速度の向上(送金時間の短縮)
- マイニング手数料の削減
- スケーラビリティ問題への対応
ライトニングネットワークが実装されると、ビットコインをより使いやすい環境が整うため、取引が活発になり価格に影響すると考えられます。また、ビットコイン決済が普及する要因にもなり得ます。
法定通貨のリスク上昇
法定通貨の価値低下への対策として、ビットコインを購入する人が増え、価格が上昇する可能性があります。
日本円に目を向けると、2021年1月に、1ドル=104円だった価格は、2021年3月時点で1ドル=120円と円安が進んでおり、日本円の価値が下がってる状況です。
世界を見てみると、コロナウイルスの影響で経済が失速したとき世界中で景気対策が実施され、インフレのリスクがあると言われました。
つまり、法定通貨の価値は国の政策に影響します。
リスクヘッジとして、これまでは金や株が利用されていましたが、ビットコインも資産になると期待されています。
その理由は、ビットコインは金と同じように希少性が高く、意図的に発行数量を増やせないからです。
ビットコインを資産にする人が増えると、価格に影響する可能性があります。
ビットコインの今後の価格の下落要因
ビットコインの価格が上昇する要因を紹介しましたが、反対に下落する可能性もあります。
下落する要因として次の2つが考えられます。
- 仮想通貨に対する国の規制
- 世界的な経済不安
それぞれ解説します。
仮想通貨に対する国の規制
ビットコインを始めとする仮想通貨に対して国が規制を行えば、価格が下がる可能性があります。
その理由は、2021年中国がマイニングの規制を行ったとき、ビットコインの価格が下がったためです。
中国は世界的にもマイニングを行っている企業が多い国です。そのため、価格への影響は大きいと言えます。
中国に限らず、アメリカなど世界的に権力を持った国に、仮想通貨を規制する動きがあると、ネガティブな印象が強まり価格減少や取引量の低下につながると考えられます。
世界的な経済不安
世界的な経済不安から、ビットコインの価格が下がる可能性があります。
2020年にコロナウイルスの感染が拡大したさい、経済も不安定な状況になり、ビットコインの価格が下落しました。
また、経済的に厳しい状況に陥ると、ビットコインの大量保有者が売却に踏み切る可能性があります。売却が増えるとビットコインの価値に影響し、下落するでしょう。
よって、経済的に不安を抱く人が増えるほど、ビットコイン価格が暴落するリスクは高まります。
ビットコイン(BTC)の今後の価格予想
ビットコイン(BTC)価格の上昇と下落の要因がわかったところで、今後の価格予想を見てみましょう。
ビットコインの今後の価格は、企業や投資家が予想しており、今回は5つの予想を紹介します。
ゴールドマンサックスのビットコイン価格予想
アメリカの大手金融機関のゴールドマンサックスは、ビットコインの価格が10万ドル(約1,100万円)を超えると予想しています。
引用:COINPOST
2022年3月現在のビットコインの価格は約500万円であるため、2倍以上の上昇予想です。
上昇予想の理由は、金から市場シェアを奪っていくためとしています。
また、今後デジタル資産が普及することも予想しており、その恩恵を受けてビットコインを資産として保有する人が増えるとしています。
ジェネシスマイニングのビットコイン価格予想
仮想通貨のマイニング企業のジェネシスマイニングは、「ビットコイン投資家予想2020」という、ビットコイン投資家を対象にしたアンケート調査を実施しています。
アンケートでは、2020年時点での今後10年の価格を予想して次の結果が出ています。
- 5万ドルを超える:約18%
- 10万ドルを超える:約10%
- 1,000ドルを下回る:約11%
引用:COINPOST
2021年時点で5万ドルを超えているため、今後さらなる価格上昇も期待できます。
Coin Price Forecastのビットコイン価格予想
Coin Price ForecastはAIによるビットコインの価格を次のように予想しています。
- 2022年末:約5.7万ドル
- 2025年末:約12万ドル
- 2030年末:約17万ドル
2022年3月時点で、ビットコインの価格は約4万ドルであるため、3年で3倍以上の価格になる予想です。
Digital coin Priceのビットコイン価格予想
Digital coin PriceはAIによって今後のビットコインの価格を次のように予想しています。
- 2022年最大価格:約5.9万ドル
- 2025年最大価格:約8.5万ドル
- 2030年最大価格:約19万ドル
Coin Price Forecastに比べると、尻上がりに価格が上昇する予想です。
ノボグラーツ氏のビットコイン価格予想
仮想通貨投資会社ギャラクシー・デジタルの創業者であるマイケル・ノボアーツ氏は、2022年2月、ビットコインの価格は年内に10万ドルまで上昇すると予想しています。
引用:Bloomberg
複数の企業がビットコインを手元資金に加え、フロリダ州マイアミ市はバランスシートにビットコイン追加を検討している状況は、他の企業が余剰資金をビットコインにシフトするきっかけとなりえるでしょう。
企業や地域がビットコインへ投資をすれば、ビットコインの需要が高まり、価格が上昇すると予想できます。
ビットコインの購入におすすめの取引所
ビットコインの価格を予想して、ビットコインを購入したい方もいるのではないでしょうか。
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おすすめの取引所は次の5つです。
詳細は「【ビットコイン(BTC)】買い方やおすすめの仮想通貨取引所を紹介」の記事で紹介しています。気になる方は、ご確認ください。
ビットコインの購入方法
ビットコインの購入方法を紹介します。
ビットコインを購入する手順は次の3ステップです。
- 仮想通貨(暗号資産)取引所の口座を開設
- 取引所の口座に日本円を入金
- ビットコインを購入
詳細は、「【初心者必見】ビットコイン(仮想通貨)の買い方を徹底解説」の記事で解説しています。手順が詳しく知りたい方はご覧ください。
ビットコイン(BTC)の今後の価格動向を理解して取引に挑戦しよう
今回は、ビットコインのこれまでの価格動向や、今後の価格に影響を与える要素、今後の価格予想について解説しました。
ビットコインは、アップデートや半減期など、価格高騰の機会が多く用意された仮想通貨です。一方で、国の規制や経済状況など、外的な要因で価格が変動することもあります。
ビットコインは他の投資方法と同じく、今後確実に価格が上昇するとは言えません。しかし、価格上昇に期待を示している企業や投資家が、多いのも事実です。
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