ベーシックアテンショントークン(BAT)を知っていますか?
ベーシックアテンショントークンは、次世代型Webブラウザ「Brave」で利用できる、BATポイントに基づいたトークンです。
今回の記事では、ベーシックアテンショントークンの特徴と、保有するメリットとデメリット、価格動向や購入方法などを網羅的に解説していきます。
※以下の情報は、全て2022年2月現在の情報です。
目次
ベーシックアテンショントークン(BAT)の基本情報
ベーシックアテンショントークン(BAT)は、大手WebブラウザであるMozilla(モジラ)とFirefox(ファイヤーフォックス)の共同創設者であるブレンダン・アイク氏などによって開発された仮想通貨です。
もともとは、WebブラウザBraveでの利用を目的として開発されたトークンでした。
以下の表は、ベーシックアテンショントークンの基本情報をまとめています。(2022年2月24日時点)
仮想通貨銘柄 | ベーシックアテンショントークン |
ティッカーシンボル | BAT |
開発者 | ブレンダン・アイク氏 他 |
取引開始年月 | 2017年5月 |
時価総額 | 約986億円 |
価格 | 約65円 |
コンセンサスアルゴリズム | PoW(プルーフ・オブ・ワーク) |
発行上限 | 15億枚 |
ベーシックアテンショントークン(BAT)の特徴
ベーシックアテンショントークン(BAT)は、以下のような特徴を持っています。
- 「Brave」で利用される通貨
- すべて発行済みの通貨
- BATポイントとしてコンテンツ支援で使える
- BATポイントを換金できる
Webブラウザ「Brave」との関連性が非常に強いのが、特徴と言えます。
「Brave」で利用される通貨
ベーシックアテンショントークン(BAT)は、WebブラウザBraveで利用できる仮想通貨です。
Braveでは、ブラウザを使用しているときの広告の閲覧や個人情報の提供を、ユーザーが選択することができます。
Braveで広告を閲覧することによって、ベーシックアテンショントークンに基づいたBATポイントが報酬として発行される仕組みです。
ベーシックアテンショントークンは、保有・売却を行う以外にも、「Brave Payments」というBrave上の寄附システムを通して、応援したいWebサイトに寄付するという使い道があります。
すべて発行済みの通貨
ベーシックアテンショントークン(BAT)の、発行上限枚数は15億枚です。そのすべてがすでに、リリースされているため、マイニングの必要がなく、半減期もありません。
マイニングとは、ブロックチェーン上で取引データの承認を行うことを言います。マイニングの仕組みを採用している仮想通貨の代表例が、ビットコイン(BTC)です。
ビットコインでは、マイナーと呼ばれる取引データの承認を行う者が、ブロックチェーンの取引データのチェックを行うことで、報酬としてビットコインが与えられます。
また、4年に1度の頻度で報酬の半減期が訪れ、市場に供給される通貨量が少なくなることから、価格の変動が大きくなることがあります。
一方で、ベーシックアテンショントークンは、マイニングの必要がなく半減期も訪れないため、比較的安定感のある仮想通貨であると言えるでしょう。
BATポイントとしてコンテンツ支援で使える
ベーシックアテンショントークン(BAT)に基づいて、Brave上で発行されるBATポイントは、コンテンツ支援で使用することができます。
報酬として発行されたBATポイントは、TwitterやYouTubeから「BraveRewards(ブレイブ・リワーズ)」を設定することで、投げ銭として利用できるのです。
もともとBATポイントは、ユーザーが広告の閲覧によって得たポイントであるため、お得に質の良いコンテンツ配信者を支援できる仕組みになっています。
BATポイントを換金できる
Braveブラウザ上で報酬として受け取ったBATポイントは、ベーシックアテンショントークン(BAT)を介して換金することができます。
日本では、2021年5月以前までBATポイントを換金する方法がありませんでした。
しかし、国内の大手仮想通貨取引所bitFlyer(ビットフライヤー)との共同開発によって、Braveからの報酬をbitFlyerのウォレットに、ベーシックアテンショントークンとして受け取れるようになりました。
bitFlyerではベーシックアテンショントークンと日本円との交換を行えるため、結果として、現金に換金できることになったのです。
Webブラウザ「Brave」とは
ここからは、ベーシックアテンショントークン(BAT)と関係性が深い、WebブラウザBraveの特徴について、以下の4点を解説していきます。
- 広告の自動削除機能がある
- Webページの高速読み込みが実現できる
- 広告を見るとベーシックアテンショントークン(BAT)がもらえる
- レイアウトの表示が見にくくなることもある
従来のWebブラウザの課題を克服できるというメリットと表示が化けてしまうというデメリットがあります。
広告の自動削除機能がある
Braveは、広告の自動削除機能「Brave Shields(ブレイブ・シールド)」が備えられているWebブラウザです。
現在、Google Chrome(グーグルクローム)やSafari(サファリ)、Internet Explorer(インターネットエクスプローラー)やFirefox(ファイヤーフォックス)といった、数々のWebブラウザが存在しています。
しかし、広告の自動削除機能を備えているブラウザはこの中でBraveのみです。従来のようにコンテンツの途中で勝手に広告が流れるということがないため、快適なネット利用ができます。
Webページの高速読み込みが実現できる
Braveは、「Brave Shields(ブレイブ・シールド)」が広告の自動削除を行っているため、コンテンツのページが軽量化されて、データの読み込み速度が圧倒的に速くなります。
従来のWebブラウザと比較すると、PCでの利用の場合は約2倍、スマートフォンでの利用の場合は約8倍もの高速化を実現しました。
Braveは、読み込み速度の面で他のWebブラウザよりも優位性があると言えるでしょう。
広告閲覧による個人情報が保護される
Braveは、広告の閲覧をユーザー自身が選択することができるため、個人情報に対してのセキュリティが高いWebブラウザです。
従来のWebブラウザでは、広告の表示が前提となったビジネスモデルのため、広告主が閲覧者のユーザー情報に触れられるようになっていました。
具体的には、トラッキングという仕組みを利用して、Webブラウザのユーザーがどのサイトを見て、何をクリックしているのかを情報として収集し、広告に出てくるレコメンドの判断材料にしています。
広告主による個人情報の閲覧という問題を解消する、Braveは画期的なWebブラウザです。
広告を見るとベーシックアテンショントークン(BAT)がもらえる
Braveは、広告を見ることで、報酬としてベーシックアテンショントークン(BAT)がもらえるという特徴があります。
Braveには、広告の自動削除の機能がありますが、「BraveRewards(ブレイブ・リワーズ)」という別の設定にすることで、Braveが承認している広告のみを閲覧することもできます。
BraveRewardsで表示される広告は、ユーザーの個人情報などのプライバシーに配慮した設定になっているため、安心して広告を見て報酬を受け取ることができます。
レイアウトの表示が見にくくなることもある
Braveは、これまでの広告至上主義のWebブラウザに対抗する比較的新しいWebブラウザであるために、Webサイトのレイアウトが崩れてしまうことがあります。
Webページの制作者は、Google Chrome(グーグルクローム)やSafari(サファリ)といった従来のWebブラウザでの閲覧者を想定して、Webページを作成しています。
そのため、広告を削除するBraveを使うと、Webページのレイアウトが崩れたり、表示が見にくくなってしまったりする可能性があります。
たとえば、バナーが広告になっているアフィリエイトサイトや、アドセンス広告が記事に埋め込まれているタイプのWebページは、Braveの広告自動削除機能によって、表示が見にくくなる可能性があるでしょう。
ベーシックアテンショントークン(BAT)のメリット
ベーシックアテンショントークン(BAT)を保有するメリットは、以下の2つです。
- 複数の国内取引所で上場している
- 「BATウォレット」の完成で価格上昇が見込める
安定性と将来性があるベーシックアテンショントークンには、投資をすることでキャピタルゲインを得られるでしょう。
複数の国内取引所で上場している
ベーシックアテンショントークン(BAT)は、現在以下の国内取引所で取扱いがされています(2022年2月24日時点)。
- Coincheck(コインチェック)
- GMOコイン
- bitFlyer(ビットフライヤー)
- bitbank(ビットバンク)
- BITPpoint(ビットポイント)
国内の仮想通貨取引所に上場するには、金融庁の認可が必要です。ベーシックアテンショントークンは、この厳しい基準をクリアして上場をはたしているため、金融庁が安全性や将来性を認めたと言っても過言ではないでしょう。
複数の取引所で上場されることで、投資家への窓口が広がって、多くの資金が流入する可能性が高まります。
「BATウォレット」の完成で価格上昇が見込める
ベーシックアテンショントークン(BAT)専用ウォレット「BATウォレット」の完成で、今後の価格上昇が見込まれます。
2021年5月、国内の大手仮想通貨取引所bitFlyer(ビットフライヤー)と、Braveの運営を行う企業の子会社Brave Software International SEZCが、Braveブラウザ内で使用できる「BATウォレット」の完成を発表しました。
このような実用化の動きが国内でも活発になっているため、利用者が増えていけば、ベーシックアテンショントークンの価格上昇も期待できます。
ベーシックアテンショントークン(BAT)のデメリット
ベーシックアテンショントークン(BAT)を保有するデメリットは、今後の値上がりの要因が、Braveの利用者数の増減によって大きな影響を受けてしまうことです。
ビットコイン(BTC)は決済・送金手段として実用化が進められており、イーサリアム(ETH)はプラットフォーム内の基軸通貨や取引所の基軸通貨として幅広く利用されています。
一方で、ベーシックアテンショントークンは、WebブラウザBrave内での利用が大半です。
Braveとの関係性が強すぎるということは、価格安定性があるというメリットでもありますが、Braveの運営の動きが値動きに直結する可能性が大きいという点で、デメリットと言えるでしょう。
ベーシックアテンショントークン(BAT)の価格動向
以下のチャートは、2017年6月から現在までのベーシックアテンショントークン(BAT)の円建て価格推移を示しています。(2022年2月24日時点)
▲出典:CoinMarketCap
https://coinmarketcap.com/ja/currencies/basic-attention-token/
ベーシックアテンショントークンは、2018年の仮想通貨バブルに伴って、約17円から約100円まで大きな上昇を記録しました。
その後は、他の仮想通貨と同様に価格が落ち着いたものの、2021年4月に過去最高値を更新して約170円近くを記録しました。
直後には、テスラ社CEOのイーロン・マスク氏が仮想通貨に対して、否定的な発言をしたことで下落に転じたものの、同年11月には再び過去最高値を更新して約200円を記録しました。
現在は大きな値動きが落ち着き、60円~100円程度で推移しています(2022年2月24日時点)。
ベーシックアテンショントークン(BAT)の将来性が期待できる理由
ベーシックアテンショントークン(BAT)は、以下の2点を理由に、将来性が期待できます。
- 大企業との連携実績がある
- 有名アーティストとのコラボで知名度が上昇している
詳しく見ていきましょう。
大企業との連携実績がある
Braveは、世界的な動画配信コンテンツYouTubeで投げ銭サービスの展開をしています。
ユーザーは、自分が好きなコンテンツを配信する者や応援したい配信者に対して、直接支援を行うことができます。配信するコンテンツの内容に重点が置かれる仕組みであるため、広告至上主義からの脱却に期待がかかります。
すでにYouTube傘下に置くmetaのような大企業との連携実績があることから、信用度が高い仮想通貨であるため、今後も他の企業と連携する可能性は高いです。
有名アーティストとのコラボで知名度が上昇している
Braveは、有名なeスポーツチームや世界的人気K-POPアイドルグループ「防弾少年団(BTS)」とのコラボを果たしており、知名度が上昇しています。
コラボ後には、Appストアの無料アプリのランキングで2位、Googleストアのランキングでは7位を獲得するなど、世界中から関心が寄せられています。
Braveで利用する通貨であるベーシックアテンショントークン(BAT)も、注目度の上昇とともに価格が変動する可能性は高いでしょう。
ベーシックアテンショントークン(BAT)の価格に影響する要因
ベーシックアテンショントークン(BAT)の将来の価格に影響しうる、3つの要因を紹介します。
- 「Brave」ユーザーの動向
- 国内取引所の新規上場はあるのか
- 実用化が進むのか
ベーシックアテンショントークンの価格変動は、Braveの利用者数や機能の向上といった要因に大きく影響を受けます。
「Brave」ユーザーの動向
ベーシックアテンショントークン(BAT)の価格を上昇させる一因は、Braveの利用者数の増加です。
Brave公式サイトによると、2022年2月時点で、すでに5,000万人を超える利用者が存在しており、今後さらに利用者の拡大が見込まれます。
しかし、Google Chrome(グーグルクローム)やSafari(サファリ)といった従来のWebブラウザに比べると利用者はまだまだ多くないのが現状です。
従来のWebブラウザの利用者数を超えることができるのかに、注目が集まります。
国内取引所の新規上場はあるのか
国内取引所の新規上場も、ベーシックアテンショントークン(BAT)の価格を上昇させる一因となるでしょう。
国内取引所の新規上場は、金融庁に認可を受けないと行えません。認可を受けた仮想通貨は、一般的に「ホワイトリスト」記載通貨と呼ばれています。
国内取引所の新規上場は、銘柄の注目度が高まるだけでなく、信頼度の増加とともに通貨の価格が上昇する可能性があるのです。
実用化が進むのか
ベーシックアテンショントークン(BAT)の実用化の進展は、価格に大きな影響を与えるでしょう。
Braveは、大企業との連携により投げ銭機能を提供しています。ベーシックアテンショントークンを使用したBrave上の投げ銭機能は、中間管理者を排除した仕組みです。
コンテンツ提供者は、良質なコンテンツを配信することで適正な報酬を受け取ることができ、ユーザーは、中間マージンを余分に支払う必要なく、応援したい配信者に投げ銭を行うことができます。
コンテンツ提供者とユーザーの双方にメリットがある仕組みのため、認知度の上昇と機能の向上によって、提供者数とユーザー数の両方の拡大が期待できるでしょう。
投げ銭機能が世界的に広がりを見せ、ベーシックアテンショントークンの流通量が増えることによって、大幅な値上がりも期待できます。
ベーシックアテンショントークン(BAT)を購入できるおすすめ取引所2選
ベーシックアテンショントークン(BAT)の取り扱いがある、おすすめの仮想通貨取引所は、以下の2つです。
- Coincheck(コインチェック)
- bitFlyer(ビットフライヤー)
ここでは、仮想通貨の投資初心者の方に向けて、取引所の詳細情報を紹介していきます。
Coincheck(コインチェック)
Coincheck(コインチェック)では、2020年7月からベーシックアテンショントークン(BAT)の取り扱いを開始しています。
現物取引の他にも、貸仮想通貨サービスや自動積立投資サービスを提供しているため、様々な方法で利益を出すことができるというメリットがあります。
スマホ画面のチャートもわかりやすく、ベーシックアテンショントークンへの投資も最低取引金額である500円から可能なため、初心者でも始めやすいのが特徴です。
名称 | Coincheck(コインチェック) |
---|---|
取り扱い通貨 | 17種類 |
最低取引額 | 500円~(BTCの場合) |
販売所手数料 | 0円 |
取引所手数料 | 0円 |
入金手数料 |
|
出金手数料 | 407円 |
送金手数料 |
|
安全性/セキュリティ | 二段階認証/SSL/本人確認 |
運営企業 | コインチェック株式会社 |
こちらからCoincheckの口座を開設できます。
bitFlyer(ビットフライヤー)
bitFlyer(ビットフライヤー)は、ベーシックアテンショントークン(BAT)を0.00000001 BATから投資可能です。
bitFlyerでは、BATウォレットが利用できるのが魅力です。
Braveで得た広告の閲覧報酬を、BATポイントではなくベーシックアテンショントークンとしてBATウォレットに入れることで、日本円への換金もできます
名称 | bitFlyer(ビットフライヤー) |
---|---|
取り扱い通貨 | 15種類 |
最低取引額 | 100円 |
販売所手数料 | 0円 |
取引所手数料 | 0.01%~0.15% |
入金手数料 |
|
出金手数料 | 220円~ |
送金手数料 |
|
安全性/セキュリティ | コールドウォレット/マルチシグ/二段階認証/SSL |
運営企業 | 株式会社bitFlyer |
こちらからbitFlyerの口座を開設できます。
表示速度最速のブラウザ「Brave」のトークンに投資しよう
Braveは、従来のWebブラウザの広告至上主義に、対抗することを目的としているWebブラウザです。
広告の自動削除を行う「Brave Shields(ブレイブ・シールド)」や、広告を閲覧することで報酬を得られる「BraveRewards(ブレイブ・リワーズ)」は、表示速度の高速化やユーザーの個人情報の保護を実現する仕組みとして注目されています。
Braveは、今後も利用者が世界的に増えていくことが予想されており、その基軸通貨であるベーシックアテンショントークン(BAT)の通貨価値の上昇も期待できるでしょう。
みなさんも、ベーシックアテンショントークンへの投資を検討してみてはいかがでしょうか。