ビットコインボルト(BTCV)とは?特徴や今後の見通しを解説

ビットコインボルト(BTCV)は、Bitcoin Royalのハードフォークにより誕生した仮想通貨です。

一般的なブロックチェーンは、一度トランザクションの処理が完了すると、データの改ざんができません。

それはブロックチェーンの利点でもありますが、ハッキングや送金ミスがあった際に資産が戻ってこないという一面もあります。

そこで誕生したのが、トランザクションをキャンセルする機能を持ったビットコインボルトです。

そんなビットコインボルトについて、この記事では特徴・価格推移・今後の見通し・ビットコインボルトを購入できるおすすめの取引所まで詳しく解説するので、ぜひ取引の参考にしてください。

※以下の情報は、全て2022年3月現在の情報です。

おすすめの仮想通貨取引所

取引所名称 特徴 銘柄数 クイック入金・アプリ
bitFlyer 【FX・先物】FXや先物取引に対応 15
Coincheck 【NFT】国内初のNFT取引に対応 17
bitbank 【手数料安】マイナス手数料 12
FTX Japan 【安全】100%コールドウォレット管理 17

ビットコインボルト(BTCV)の特徴

▲出典:ビットコインボルトの公式サイト https://btcv.com/ja

通貨名 ビットコインボルト
シンボル BTCV
価格 577円
時価総額ランキング 3828位
時価総額 1,210,617,419円
主な取引所
  • Bittrex
  • BitGlobal
  • XT.COM

※国内取引所での取扱なし

公式サイト ビットコインボルトの公式サイト

▲参照:CoinMarketCap(2022年3月16日時点)https://coinmarketcap.com/ja/

ビットコインボルトは2019年後半に、Bitcoin Royaleのハードフォークにより誕生しました。

ブロックチェーン上に作成したトランザクションをキャンセルできる、世界初の仮想通貨として注目を集めました。

2021年には複数の仮想通貨取引所に上場し、一時は5万円まで価格が上昇しましたが、現在は500円ほどで推移しています。

時価総額は約12億円で、時価総額ランキングは3828位と、決して期待値が高いとは言えない状況です。

そんなビットコインボルトには次の特徴があります。

  • トランザクションをキャンセルできる
  • 3キーセキュリティ・ソリューションを導入
  • 3つのアプリを使ったエコシステム
  • PoWを採用
  • BTCVとwBTCVを発行

それぞれ解説します。

トランザクションをキャンセルできる

ビットコインボルトは、ユーザーがブロックチェーン上に作成したトランザクションをキャンセルできる仮想通貨です。

24時間以内であれば、ビットコインボルトの取引や支払いをキャンセルできます。

通常、ブロックチェーンにトランザクションが作成されると、書き換え(キャンセル)ができません。

そのため、仮想通貨を間違ったウォレットアドレスに送金した場合、戻ってくることはなく、資産を失ってしまいます。

また、詐欺やハッキングにあった場合にも、取り返すのは困難です。

このような問題を解決するために作られたのが、ビットコインボルトです。

3キーセキュリティ・ソリューションを導入

ビットコインボルトでは、3種類のキー(鍵)を使ったエコシステムにより、トランザクションのキャンセル機能と、安全性を実現しています。

ビットコインボルトで採用している3つのキーには次の特徴があります。

  • スタンダード取引キー:自動生成されるキーで、取引の開始と技術的問題が発生した際のウォレットの回復に使用
  • キャンセル取引キー:24時間以内の取引をキャンセルする際に使用
  • クイック取引キー:ビットコインボルトを数分で移動させる、保安クリック取引に使用

キャンセル取引キーとクイック取引キーはユーザーが管理します。

自動生成されるキーとユーザーが管理するキーを組み合わせることで、安全性と機能性を実現しています。

3つのアプリを使ったエコシステム

ビットコインボルトは次の3つのアプリケーションを活用して、安全性や透明性、自由を保証するエコシステムを確立しています。

  • Gold Wallet:ビットコインボルトの保存、送金、受取を行うためのスマホアプリ
  • Key Generator:ウォレットの設定と取引実行に必要な個別の公開キーと個人キーを生成するためのアプリ
  • Electrum Vault:ビットコインボルトの保存、送金、受取、ウォレットの作成などができるデスクトップアプリ

ビットコインボルトは資産の取引が主な用途であるため、これらのアプリケーションにより、安全で自由な取引を実現しています。

PoWを採用

ビットコインのマイニングにはPoW(Proof of Work)が採用されています。

PoWはビットコインにも採用されているマイニングです。

仮想通貨の送金や取引を行った際のブロック生成(データの記録)を、マイナーと呼ばれる人が行う仕組みです。

マイナーは高性能なPCを使用して、マイニングを行っており、報酬として仮想通貨を得ています。

BTCVとwBTCVを発行

ビットコインボルトは、BTCVとwBTCVの2つの通貨を発行しています。

BTCVは、取引を目的に作られた仮想通貨です。

現状は、決済通貨としての利用がないため、資産としての保有が主な用途です。

wBTCVはバイナンススマートチェーンを基盤にした、BEP-20トークンです。

PancakeSwapなどの分散型取引所(DEX)に預けることで、BTCVを獲得できます。

ビットコインボルト(BTCV)のこれまでの価格推移

ビットコインボルト(BTCV)の特徴がわかったところで、今後の動向を考察するために価格推移を見てみましょう。

2020年から2022年までの価格推移

▲出典:CoinMarketCap  https://coinmarketcap.com/ja/

上記の画像は、日本円に対するビットコインボルトの価格チャートです。

2020年8月に、約5万円まで価格が上昇しましたが、その後は減少傾向が続いています。

ビットコインボルトの価格推移で、注目する点は次の3点です。

  • 2020年前半:多数の取引所へ上場
  • 2020年12月:新システムの開発発表
  • 2021年以降:市場の影響もなく価格減少

それぞれ解説します。

2020年前半:多数の取引所へ上場

2019年にローンチされたビットコインボルトは、2020年前半、CoinealやHotbit、Bitrexなど複数の海外取引所へ上場しました。

上場により注目を集めたことで、徐々に価格が上昇し、2020年8月には約5万円まで上昇します。

しかし、8月末に、数日の間に1万円台まで暴落しました。

その理由は、Coinealでビットコインボルトの取引が停止したためです。

現在は取引が再開している状況ですが、当時の取引停止の発表は投資家に悪い印象を与え、価格も急落しました。

2020年12月:新システムの開発発表

ビットコインボルトの価格は2020年12月末に、約6,000円から約18,000円と3倍ほどに上昇しました。

価格上昇の要因は、3キーセキュリティ・ソリューションの開発が発表されたためです。

この発表により、ビットコインボルトに期待が集まり、価格は一時的に上昇しました。

その後は、価格上昇の反動と、目立った活動もなかったため、上昇前の価格まで下落しました。

2021年以降:市場の影響もなく価格減少

2021年以降のビットコインボルトの価格は減少傾向が続いています。

2021年1月時点で約1万円だった価格は、2021年9月には1,000円を割り、2022年には500円台まで下がっています。

2021年は、NFTブームや、ビットコインの価格が市場最高値を更新した影響を受け、多くのアルトコインの価格が上昇しました。

しかし、ビットコインボルトは影響を受けることなく、減少の一途をたどっています。

ビットコインボルトは、Pancakeswapに上場しDeFi市場へ進出するなど、ロードマップにそって開発を進めていますが、投資家の注目を集めるほどではなかったと言えます。

直近1ヶ月間の価格推移

続いて、直近1ヶ月の価格推移を見てみましょう。

▲出典:CoinMarketCap  https://coinmarketcap.com/ja/

上記の画像は2022年2月から3月にかけての、日本円に対するビットコインボルトの価格チャートです。

直近1ヶ月間は、前半は600円台で推移していますが、後半は500円台と減少傾向が続いています。

ビットコインを始め、仮想通貨市場全体の価格が下がっていますが、ビットコインボルトの場合は、市場の影響よりこれまでの価格減少の流れを引き継いでいると考えられます。

ビットコインボルト(BTCV)の将来性を期待できない理由

ビットコインボルト(BTCV)のこれまでの価格をもとに、将来性について考察します。

結論は、ビットコインボルトの価格上昇は期待できません。

その理由は次の3つです。

  • 市場の影響を受けていない
  • 仮想通貨のビットコインボルトの用途がない
  • 市場の期待が低い

それぞれ解説します。

市場の影響を受けていない

1つ目の理由は、市場の影響を受けず、価格が減少し続けているためです。

仮想通貨の多くは、基軸通貨であるビットコインの価格に連動するように作られています。

2021年の仮想通貨市場を見てみると、3月から5月にかけて世界的なNFTブームが起こり、多くの仮想通貨の価格が高騰しました。

その理由は、NFTにもブロックチェーン技術が使用されており、取引の際に仮想通貨を使用するためです。流動性が高まり仮想通貨の価格にも影響しました。

また、同年の11月には、ビットコインブロックチェーンのアップデートなどによりビットコインの価格が最高値を更新しました。

このときには、アルトコインもビットコインの影響を受けて価格が上昇しています。

そんな中で、ビットコインボルトの2021年の価格は、市場の影響を受けることなく、減少し続けています。

市場からの期待値が低いと考えられるため、今後の価格上昇は厳しい状況であると言えます。

仮想通貨のビットコインボルトの用途がない

2つ目の理由は、仮想通貨のビットコインボルトに投資以外での用途がなく、流動性が上がりにくいことが考えられます。

独自の通貨を発行するプロジェクトの場合、プラットフォームの使用料支払いやガバナンスへの投票権など、通貨を保有するメリットを持たせている場合が多いです。

しかし、ビットコインボルトでBTCVを使用する機会がありません。

資産として保有するか、DEXに預けて資産を増やす、投資目的の用途に限られます。

用途が少ないということは、流動性が上がらず、価格も上昇しにくいと言えます。

市場の期待が低い

3つ目の理由は、市場の期待が低いためです。

ビットコインボルトは、ホワイトペーパーやロードマップを公開しており、計画的にプロジェクトを進めています。

しかし、価格への影響はなく、減少が続いています。

また、2022年3月時点のビットコインボルトの時価総額は約12億円、時価総額ランキングは3828位です。

時価総額はプロジェクトへの期待値の指標になりますが、ビットコインボルトの時価総額は決して高いとは言えません。

市場からの期待値が低い理由としては、ブロックチェーン上の記録をキャンセルできることに対して投資家の評価が低いと考えられます。

仮想通貨は、ブロックチェーン技術によりデータの改ざんが不可能(改ざんするメリットがない)なことが特徴でした。

ビットコインボルトは、ブロックチェーンの思想に反するプロジェクトであるため、評価も低いと考えられます。

ビットコインボルトへの期待値が低いと、取引量も少なくなるため、価格上昇の可能性は低いです。

ビットコインボルト(BTCV)の価格上昇の可能性

ビットコインボルト(BTCV)の価格上昇は期待しづらい状況ですが、価格が上がる可能性はゼロではありません。

価格上昇の可能性として次の2つが考えられます。

  • プロジェクトへの注目
  • 取引所への上

それぞれ解説します。

プロジェクトへの注目

1つ目は、プロジェクトへの注目です。

ビットコインボルトは、ロードマップを公開しており、2022年は量子コンピューティングとの提携、dApssの開発を予定しています。

これらの取り組みが世間的に注目を集めると、価格にも影響する可能性があります。

取引所への上場

2つ目は、取引所への上場です。

多くの仮想通貨は、Binance(バイナンス)など、海外の大手の取引所へ新規上場した際に価格が高騰する傾向があります。

ビットコインボルトはすでに複数の仮想通貨取引所へ上場していますが、BinanceやBybit、Coinbaseなど、世界的にユーザー数の多い取引所に上場していません。

よって、これらの取引所への上場が発表されると、ビットコインボルトの価格が上昇する可能性があります。

ビットコインボルト(BTCV)の買い方

価格が減少傾向にあるビットコインボルト(BTCV)ですが、今後の上昇を期待して安いときに購入したい方もいるでしょう。

ここではビットコインボルトの購入方法を紹介します。

ビットコインボルトの購入手順は次の3ステップです。

  1. 国内取引所でビットコインを購入する
  2. 海外取引所へビットコインを送金する
  3. ビットコインボルトを購入する

ビットコインボルトは国内取引所での取り扱いがないため、海外取引所を利用する必要があります。

海外取引所は、日本の取引所に比べて詐欺などのリスクが高く、法律も異なるため、リスクを理解した上で自己責任で取引を行ってください。

買い方について詳しく説明します。

まず、国内取引所でビットコイン(BTC)を購入します。

国内取引所は、ビットコインの取引量が6年連続で国内No.1※のbitFlyer(ビットフライヤー)がおすすめです。

※ Bitcoin日本語情報サイト調べ。国内暗号資産交換業者における 2016年〜2021年の年間出来高(差金決済/先物取引を含む)

まだ口座を開設していない方は、「bitFlyer(ビットフライヤー)の口座開設方法|画像付きで詳しく解説」の記事を参考に口座開設してみてください。

ビットコインを購入したら、ビットコインを海外取引所へ送金します。

ビットコインボルトを取り扱っている海外取引所は、Bittrex・BitGlobal・XT.COMなどがありますので、口座開設しておきましょう。

送金する際、ウォレットアドレスを間違えるとビットコインを失うため、必ずコピペ入力してください。

送金が完了したら、送金先の取引所でビットコインボルトを購入します。

購入する際は、BTCV/BTCのペアで取引しましょう。

ビットコインボルト(BTCV)に関するよくある質問

ビットコインボルト(BTCV)に関するよくある質問に回答します。

ビットコインボルトを取引する際の注意点は?

ビットコインボルトを取引する場合、海外取引所の利用が必須ですが、国内取引所に比べて詐欺などのリスクが高いため注意が必要です。

海外取引所は、日本の取引所に比べて利用者が多く、詐欺やハッキングを狙っている人もいます。

セキュリティ対策は行なっていますが、絶対に安全とは言い切れません。

また、海外の取引所は、法規制が日本と異なっており、安全が担保されていない場合もありますので、取引する際は自己責任でお願いします。

今後ビットコインボルトの価格は上がる?

仮想通貨の価格予想に絶対はないため、上がるとも、下がるとも言い切れません。

しかし、これまでの動向を見てると、価格が上がる可能性は低いと考えられます。

ビットコインボルトとビットコインとは何が違う?

ビットコインボルトとビットコインは名前が似ていますが、異なる仮想通貨です。

別々の通貨であるため、異なる点はいくつもあります。

ビットコインボルトにあって、ビットコインにない特徴をあげると、ビットコインボルトはブロックチェーンに作成されたトランザクションをキャンセルできます。

ブロックチェーン上のデータは通常、変更できないため他にはない特徴と言えます。

ビットコインボルト(BTCV)の取引は慎重に判断すべき

今回はビットコインボルト(BTCV)について詳しく解説しました。

ビットコインボルトの価格は下がり続けており、今後の価格上昇が期待しづらい状況です。

しかし、ビットコインボルトのプロジェクト開発は現在も続いており、今後のアップデートが予定されています。今後の価格上昇を期待して、安いうちに購入しておきたい方は取引に挑戦してみてください。

ただし、ビットコインボルトは国内取引所での利用がないため、海外取引所にペア通貨を送金して取引を行いましょう。

送金のための取引所は、ビットコインの取引量が多いbitFlyerがおすすめです。

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