近年、仮想通貨という頻繁に取り上げられ投資対象としても注目されつつあるビットコインについて関心を持っている投資家も増加傾向にあります。
さまざまな投資対象があるなかで、注目されているのがビットコイン(仮想通貨)です。
しかし、過去に仮想通貨取引所がハッキング被害にあったこともあり、ビットコインの取引に慎重になっている人も多い状況です。
この記事では、ビットコイン(仮想通貨)の始め方を、初心者にもわかるように一から解説します。
ビットコインを始める際の注意点や取引所の選び方も紹介するので、取引を始める際の参考にしてください。
※以下の情報は、全て2022年1月現在の情報です。
目次
ビットコイン/仮想通貨の特徴
ビットコインや仮想通貨投資を始める前に、それぞれの違いについて理解しておきましょう。
簡単に説明すると、仮想通貨は総称で、仮想通貨の一種がビットコインです。
法定通貨と日本円の関係のように理解しても良いでしょう。
日本円や米ドル、ユーロなどさまざま通貨があり、その総称が法定通貨、といった具合です。
仮想通貨とビットコインについて、それぞれ詳しく解説します。
仮想通貨とは?
仮想通貨(=暗号資産)とはブロックチェーンの技術を使用して作られたデジタル通貨です。
デジタル通貨のため、仮想通貨は実体がなくネットワーク上のデータとして利活用されています。
仮想通貨と法定通貨の違いは主に管理者の有無です。法定通貨とは、日本円や米ドルなど国や地域が管理する通貨を言います。
仮想通貨 | 法定通貨 | |
管理体制 | 非中央集権型 | 中央集権型 |
管理者 | ネットワーク | 国、地域 |
発行上限 | なし | あり |
実体 | なし | あり |
仮想通貨の特徴は、国(日本銀行など)が管理しているわけではなく、ブロックチェーン技術により利用ユーザーによって分散管理されている点です。
法定通貨は国の決定で発行量を増減できますが、仮想通貨は管理者が不要で、システムを利用するユーザーによって運用されています。
ユーザーが管理しているため、不正が多いと思っている方もいますが、ブロックチェーンの仕組み上、不正ができない(不正をするメリットがない)ようにできているため、安心して利用できます。
ビットコインとは?
ビットコインはとは、仮想通貨銘柄の一つで暗号資産の代表格でもあります。
仮想通貨にはビットコインを始め、イーサリアムやリップルなど多くの銘柄があります。その数は現在も増え続けており、現在では9,000種類以上あると言われています。
(参考:CoinmarketCap登録通貨 https://coinmarketcap.com/ja/)
ビットコインは最初に作られた仮想通貨で、基軸通貨として世界で最も多く取引されている仮想通貨です。
2008年10月にSatoshi Nakamoto(サトシナカモト)名義で、「国や銀行が管理しない分散型の仮想通貨(=ビットコイン)」について書かれた論文が発表され、そのときにビットコインが世の中に発行されました。
最初の発行時からビットコインの発行上限枚数は2,100万枚に設定されており、希少性を高めることで、通貨の価値を維持しています。
ビットコインは通貨であるため、日本円で購入することができます。
ビットコインの特徴をまとめると、以下の通りです。
通貨名 | ビットコイン(Bitcoin) |
シンボル | BTC |
発行上限枚数 | 2,100枚 |
価格 | 487万円 |
時価総額ランキング | 1位 |
ビットコイン以外の仮想通貨は、ビットコインの技術をベースに作られていることから、アルトコインと呼ばれてます。
イーサリアムやリップルなどの全ての仮想通貨が、アルトコインにあたります。
ビットコインの始め方①:購入方法を知る
ビットコインは、仮想通貨取引所で販売しており、日本円で購入できます。
購入する流れは、次の通りです。
- 仮想通貨取引所の口座を開設する
- 口座に日本円を入金する
- ビットコインを日本円で購入する
購入方法は「ビットコインの買い方」の記事で解説していますので、これからビットコイン取引を始める方は参考にしてください。
ビットコインの入手方法には、取引所で購入する以外に、「マイニング」と呼ばれる方法があります。
マイニングの詳細は割愛しますが、実施には高度な専門知識や高機能PC、高額の電気代を払う資金力などが必要です。
よって、私たち一般人がビットコインを手に入れる方法は、仮想通貨取引所を利用するのみと考えて問題ありません。
ビットコインを始め方②:注意点を学ぶ
ビッコインを始める前に知っておくべき注意点を4つ紹介します。
- ビットコイン/仮想通貨投資にはリスクがある
- 余剰資金で始める
- 少額の取引から始める
- 有名な国内の取引所を利用する
注意点を理解せずに、ビットコインや仮想通貨投資を始めると資産を失う危険性があります。
しっかりと理解した上で、始めるようにしましょう。
ビットコイン/仮想通貨投資にはリスクがある
ビットコインや仮想通貨投資は資産を失うリスクがあり、失った場合に戻ってくる可能性が極めて低いです。
資産を失うリスクとして次のことが考えられます。
- 価格変動
- 盗難(ハッキング)
- 取引所のシステムトラブル
- 詐欺
法定通貨の場合、銀行などの金融機関が資産管理しているため、仮にハッキングなどの被害にあった場合も預けている資産は保証される場合があります。
しかし、ビットコインは管理している機関がない(非中央集権的である)ため、損失に対する保証がありません。
したがって、リスクを理解してご自身で資産を守ることが重要です。
資産を失うリスクについて詳しく解説します。
価格変動
価格変動により資産を失うリスクがあります。
ビットコインや多くのアルトコインの特徴は、価格の変動が大きいことです。
過去には、2-3時間の間に、数十%の値上がりや値下がりが起こったこともあり、為替やFXに比べると信じられないほどの価格変動が起きます。
価格が上がれば嬉しいことですが、下がることもあるため、使わずに持っているだけで資産を失うこともあります。
価格変動が起こる理由は、非中央集権的であるため、価格をコントロールする組織が存在せず、市場のニーズによって価格が決まるためです。
価格変動による損失のリスクに備える方法は、ビットコインを保有しないことです。
つまり、ビットコインを購入する上で価格変動のリスクから逃れることはできないため、損することがあることを理解して、ビットコインを購入するようにしましょう。
ただし、ビットコインの価格は、長期目線で見ると右肩上がりで上昇しています。
一時的には損失が出ていても、時間が経つと解決する場合もあります。
盗難(ハッキング)
仮想通貨取引所がハッキングにあい、資産を失うリスクがあります。
2018年に国内の仮想通貨取引所であるCoincheck(コインチェック)がハッキングにあい、仮想通貨が盗まれる事件が起きました。
また、世界に目を向けると、ハッキング被害は複数存在します。
近年は被害情報を受けて、どの取引所もセキュリティを強化しているため、被害は減っている状況です。
2段階認証など、ユーザー側が設定する項目もあるため、口座を開設する際は必ず設定しましょう。
また、利用する取引所を選ぶ際も、セキュリティに問題がないか確認してください。
取引所のシステムトラブル
取引所のサーバーがダウンするなどのシステムトラブルにより、資産を失うリスクがあります。
たとえば、世界的に有名な仮想通貨取引所のBinance(バイナンス)でサーバーがダウンし、数時間に渡って取引ができないことがありました。
数時間後、サーバーは復旧したため、資産を完全に失うことはありませんでしたが、取引所を利用できない間に仮想通貨の価格が下がり損失が出た人もいます。
どの取引所も、セキュリティ対策と同じように、システムトラブルへの対策も行っているため、サーバーダウンは減っています。
仮に、サーバーがダウンしてもすぐに復旧する対策がなされている状況です。
それでも、システムトラブルの可能性はゼロではなく、資産が減るリスクがあることを理解しておきましょう。
詐欺
ビットコインは通貨であるため、日本円と同じように詐欺のリスクがあります。
例えば、これからビットコインを始めるような、知識のない人をターゲットにした詐欺です。
「この口座に日本円を入金すると、ビットコインが振り込まれる」など嘘の話を持ちかけられ、騙し取られることがあります。
また、仮想通貨特有の詐欺もあります。
仮想通貨には、草コインと呼ばれる、今は知名度や価値が低くても、これから価格上昇が期待できるアルトコインが存在します。
詐欺グループが作ったオリジナル仮想通貨を「この通貨(草コイン)は、これから価格が上がるから、今のうち買っておけばボロ儲けできる」などと、嘘の情報を伝えて購入させます。
しばらくたっても、通貨の値段は上がらず、お金を騙し取られることがあるのです。
草コインの値段が上がらないことは、よくあることで、犯罪にはならないため、訴えてもお金は戻ってきません。
仮想通貨の世界は自分で調べることが鉄則です。
安易に人を頼ると、騙されて詐欺にあうと思って行動しましょう。
余剰資金で始める
ビットコインの購入は、失っても問題がない余剰資金で始めましょう。
ビットコインは商品購入時の決済にも使用できる通貨ですが、ビットコイン決済が普及していません。
つまり、現状の主な用途は、資産として保有しておくことです。
上記で解説したように、ビットコインや仮想通貨には損失のリスクが潜んでいるため、リスクを犯してまでビットコインに投資する必要はないでしょう。
よって、仮にビットコインを購入する場合は、余剰資金で始めることをおすすめします。
少額の取引から始める
ビットコインの取引は少額から始めましょう。
上記で説明したように、ビットコインや仮想通貨には損失のリスクがあります。
ビットコインの知識が少ない人が、いきなり大金を使ってしまうと、大損して破産する可能性があります。
特にレバレッジ取引のようなハイリスク・ハイリターンな取引は、初心者には危険です。
知識を蓄えるためにも、まずは少額から取引を始めることをおすすめします。
有名な国内の取引所を利用する
仮想通貨取引所は、有名な国内の取引所を利用しましょう。
日本では、国の認可がないと仮想通貨取引所を運営できないようになっています。
多くの取引所は認可を受けていますが、中には申請中や無認可で運営している場合があります。
認可を受けていない取引所は、セキュリティが甘かったり、詐欺目的で運営されていたりする可能性が高いです。
また、仮想通貨取引所は海外にも存在します。
海外の取引所は、日本の法律に準拠していない場合があり、詐欺などのトラブルにあうリスクも高いため、初心者にはおすすめしません。
安全に取引を行うためにも、まずは国内の有名な取引所を利用しましょう。
おすすめの取引所は「ビットコインの買い方」の記事で紹介していますので、参考にしてください。
ビットコインの始め方③:取引所を選ぶ
ビットコインを始めるための、取引所を選ぶ際のポイントは次の5点です。
- 取り扱っている通貨の種類
- 最小取引数量
- 取引量は多いか
- セキュリティ性
- 信頼できる会社が運営しているか
ポイントを理解して取引所を選ぶことで、安心安全に有意義な仮想通貨取引ができるでしょう。
取り扱っている通貨の種類
取引所選びで優先的に考慮したい内容が取扱銘柄の多い取引所を選びましょう。
最初はビットコインの取引が目的の方も、次第にアルトコインなどのほか銘柄にも興味が出てきます。
すでに現在においても、ブロックチェーズが多様化していることから主に決済手段だけのニーズではなく決済手段プラスαの拡張性を重要視したニーズへと移行しています。
今後の成長する見込みの高いアルトコイン銘柄を、数多く取り扱っている取引所を選びましょう。
国内ではCoincheck(コインチェック)が、最多の17種類の仮想通貨を扱っているためおすすめです。(2022年1月27日時点)
こちらからCoincheckの口座を開設できます。
最小取引数量
ビットコインの最小取引数量が少ない取引所は、初心者ユーザーに取ってリスクを最小で始めることができるため、優先的に選びましょう。
ビットコインを購入する際の最小取引量は取引所ごとに異なります。
1円から購入できる取引所があれば、数万円からしか購入できない取引所もあります。
初めてビットコインを購入する人が、数万円分のビットコインを購入するのはリスクが高いためおすすめしません。
多くの取引所は500円程度からビットコインを購入できますが、最小取引数量を確認してから取引を始めることをおすすめします。
国内ではbitFlyer(ビットフライヤー)が、ビットコインを1円から取引できるためおすすめです。(2022年1月27日時点)
こちらからbitFlyerの口座を開設できます。
取引量は多いか
ビットコイン投資を始める時は、仮想通貨取引量の多い取引所を選びましょう。
ビットコインの取引量は取引毎に異なっており、著しく取引量が少ない場合は決済しにくい場合があります。
また、取引量が多いということは、多くの人が利用する、安全な取引所と言えるため、初心者におすすめです。
ビットコインの取引量では、bitFlyer(ビットフライヤー)が国内でNo.1になっています。
(参考: Bitcoin 日本語情報サイト調べ。国内暗号資産交換業者における 2021 年の年間出来高(差金決済/先物取引を含む) )
また、アルトコインを含めた仮想通貨全体の取引量では、bitbank(ビットバンク)がNo.1になっています。(参考:2021年2月14日 CoinMarketCap調べ)
こちらからbitbankの口座を開設できます。
セキュリティ性
セキュリティ性の高い取引所を選びましょう。
過去に、仮想通貨取引所がハッキングの被害にあい、資産を失う事件が発生しています。
被害情報を受けて、多くの取引所がセキュリティを強化していますが、全ての取引所が同じ対策をしているわけではありません。
利用する際は、どんな対策をとっているのか確認してください。
具体的には、資産の分散管理、コールドウォレット運用、不正ログインへの対応、2段階認証などが実施されていることを確認しましょう。
セキュリティが高いと、安心して取引ができます。
信頼できる会社が運営しているか
ビットコイン投資を始める時は、信頼できる会社が運営しているか事実確認しましょう。
国内の仮想通貨取引所の運営には、金融庁の認可が必要です。認可を受けて運営されているのか確認してから利用してください。
また、大手の金融機関の子会社であることや、業務提携している場合も、信頼性の判断になると言えます。
破綻のリスクも少ないため、安心して利用できます。
ビットコインの始め方④:メリットを学ぶ
ビットコイン投資を始めるメリットは次の2点です。
- 長期的な価格上昇が期待できる
- 少額から投資を始められる
長期的な価格上昇が期待できる
ビットコインは長期的な価格上昇が期待できるため、資産として持つメリットがあります。
仮想通貨は、価格変動の大きさから投資商品として注目を集めています。
しかし、多くの仮想通貨は資産がゼロになるリスクを抱えています。
一方、ビットコインは全ての仮想通貨の基軸通貨であるため、価値がなくなる可能性が最も低い通貨です。
また、長期的に見ると、ビットコインの価格は上昇し続けています。
▲出典:TradingView https://jp.tradingview.com/
ビットコインの価格チャート図です。価格が下がっている時期もありますが、長期的に見ると上昇傾向です。
今後も価格の上昇が期待できるため、ビットコインを資産として保有することはメリットと言えます。
少額から投資を始められる
ビットコイン投資を始める2つ目のメリットは、少額から投資を始められる点です。
老後に向けた投資を考えている方の中には、損失のリスクがあるため、なかなか始められない方も多いのではないでしょうか。
ビットコインは、500円ほどから購入できるため、少額から投資に挑戦できます。
少ない余剰資金でも、勉強しながら投資を始め、徐々に増やすこともできます。
取引所の口座を開設して、取引に緒戦してみてはいかがでしょうか。
ビットコインの始め方に関するよくある質問
ビットコインを始めるときによくある質問に回答します。
ビットコインを始めるために必要なものはなんですか?
ビットコインを始めるために必要なものは、
- パソコンまたはスマホ
- 本人確認書類
- 銀行口座(お金)
です。
仮想通貨取引所の口座を開設するために、パソコンまたはスマホと、運転免許証などの本人確認書類が必要です。
また、ビットコインは日本円で購入するため、銀行口座があると良いでしょう。
誰でもビットコインを購入できますか?
ビットコイン投資は投資になるため、必然的に年齢制限があります。
制限は取引所によって異なっており、18歳以上・20歳以上・75歳以下・80歳以下などさまざまです。
口座開設の前に調べてから、利用してください。
ビットコインはいくらから購入できますか?
最小取引数量は取引所によって異なりますが、500円〜1,000円から始められる取引所が多いです。
最も少ない取引所は、0.00000001BTCから購入できます。
0.00000001BTCは、日本円で1円以下であるため、1円から購入することになります。
ビットコインを取引するときに手数料はかかりますか?
ビットコイン売買をする際に、取引所が指定する手数料が発生します。。
取引手数料を無料にしている取引所も多いです。
手数料の他にスプレッドがかかる場合もあるので、事前に調べてからの利用をおすすめします。
税金はかかりますか?
仮想通貨売買において取引から得た利益には納税義務が発生します。脱税などの嫌疑をかけられることがないように利益に対しての確定申告を必ずするようにしましょう。
仮想通貨取引で利益が出た場合、所得税が課されます。
税率は次の通りです。控除額も異なるため、合わせて紹介します。
所得額 | 税率 | 控除額 |
195万円未満 | 5% | なし |
195万円以上330万円未満 | 10% | 97,500円 |
330万円以上695万円未満 | 20% | 457,500円 |
695万円以上900万円未満 | 23% | 636,000円 |
900万円以上1,800万円未満 | 33% | 1,536,000円 |
1,800万円以上4,000万円未満 | 40% | 2,796,000円 |
4,000万円以上 | 45% | 4,796,000円 |
ビットコインの始め方を知って取引にチャレンジしよう
今回は、ビットコイン(仮想通貨)の始め方について解説しました。
ビットコインは仮想通貨の中でも最も流通量が多いため、初心者が最初に購入する仮想通貨としておすすめです。
ただし、ビットコインの取引には資産を失うリスクもあるため、取引方法や注意点を十分理解した上で取引にチャレンジしましょう。
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