仮想通貨取引所Binance(バイナンス)|先物取引のやり方を解説

Binance(バイナンス)は、現物のみならずデリバティブ取引量も世界一の取引所です。世界中で注目されている銘柄の先物取引ができます。

商品先物の世界では未来の期日における売買契約が一般的ですが、仮想通貨では期限のない無期限先物取引が主流です。相場の読みが的中した場合、大きな利益を得られる投資法です。

解説者

この記事では「Binanceでの先物取引の始め方や操作方法」や、取引を行う上で注意が必要な点について解説します。

この機会に、Binanceでの先物取引に挑戦しましょう。

※以下の情報は、全て2022年7月現在の情報です。

おすすめの仮想通貨取引所

取引所名称 特徴 銘柄数 クイック入金・アプリ
bitFlyer 【FX・先物】FXや先物取引に対応 15
Coincheck 【NFT】国内初のNFT取引に対応 17
bitbank 【手数料安】マイナス手数料 12
FTX Japan 【安全】100%コールドウォレット管理 17

Binance(バイナンス)の先物取引とは

Binance(バイナンス)の先物取引とは、将来における仮想通貨の値動きを予測して注文する投資手法です。予測した通りの値動きになった場合に、大きな利益を得られます。

Binanceの先物取引の以下7つの特徴を説明します。

※以下の情報は、すべて2022年7月時点のものです。

取引方法は2種類

Binance(バイナンス)の先物取引は、取引に利用する通貨によって、「USDⓈーM」「COINーM」の二つに分けられます。

USDⓈーM ・開始時に「USDT」か「BUSD」を預ける

・決済時は支払いと同じ通貨で受け取る

COINーM ・開始時に仮想通貨(※)を預ける

・決済時は支払いと同じ通貨で受け取る

※「BTC」「ETH」「BNB」など

最も人気が高いのは、USDⓈーMのなかでもUSDTを証拠金とする取引です。

USDTは米ドルに連動した価値を持つ「ステーブルコイン」である点、多くのサービスで利用できて便利な点で人気の通貨です。迷った人はUSDTを預けて取引を行ってみましょう。

契約期限は3種類

Binance(バイナンス)の先物取引の契約期限には、「無期限(期限なし)」「四半期」「二四半期(半年)」の3つの種類があります。

Binanceの先物取引の特徴は、期限なしか期限あり(四半期・二四半期)かで異なります。そこで、それぞれの特徴をまとめました。

期限なし(無期限) ・永久にポジションを所有できる

・「資金調達率」の付与か徴収が行われる

期限あり(四半期・二四半期) ・ポジションは期限以降は保有できない

・「資金調達率」は発生しない

人気が高くて通貨ペアが豊富なのは、期限を気にする必要のない無期限先物取引です。

ただし、無期限先物取引を行っていると、「資金調達率」という手数料のようなものが生じます。長期間の保有にはリスクもあることは知っておきましょう。

注文の種類は7種類

Binance(バイナンス)の先物取引の注文方法は7種類です。それぞれの注文方法の特徴は以下のとおりです。

注文方法 意味やメリット
指値 ・値段を指定して注文する方法

・有利な価格で取引をしたいときに用いる

成行 ・値段を指定せずに注文する方法

・すぐに取引をはじめたいときに用いる

ストップリミット ・不利な価格(ストップ価格)になったら、指値注文をする方法

・「もみ合い」を抜けると予測したときなど、特殊な状況で用いる

ストップマーケット ・不利な価格(ストップ価格)になったら、成行注文をする方法

・「もみ合い」を抜けると予測したときなど、特殊な状況で用いる

トレーリングストップ ・有利な方向に価格が動いたときに、損切り価格も合わせて動かす注文方法

・長いトレンドが発生したと予測した場面で用いる

ポストオンリー ・既にある注文を利用せず、こちらから注文を提供する注文方法

・有利な手数料で取引をしたいときに用いる

TWAP ・アルゴリズムによる取引を注文する方法

・明確なトレンドがなく価格変動が激しいときに用いる

※一部取引では利用不可

比較的使いやすいのは、指値・成行・ポストオンリーです。

手数料が安い

Binance(バイナンス)の先物取引の手数料は比較的安いです。USDTを証拠金とする「USDⓈーM」取引の手数料は、以下のとおりです。

Maker手数料 Taker手数料
通常時 0.020% 0.040%
「BNB」支払いの場合 0,018% 0.036%

USDTやBUSD以外を証拠金とする「COINーM」取引の手数料は、以下のとおりです。

Maker手数料 Taker手数料
手数料

※BNB支払いでも変更なし

0.010% 0.050%

Binanceにおける現物取引の手数料は、「Maker手数料0.1%」「Taker手数料0.1%」なので、先物取引の手数料は安いと言えます。

なおBinanceの手数料は、取引量や保有するBNBの量によっても変動します。しかし、手数料割引きを受けるには、最低でも以下の基準をクリアすることが必要です。

取引量の条件 過去30日間の取引量が150万ドル以上
BNB保有量の条件 保有BNBが25BNB(※約87万円)以上

※2022年7月25日のレート

ほとんどの人にとって、割引きを受けるのは難しいです。

ただし、USDⓈーM取引を行う場合は、支払い通貨に「BNB」を指定するだけで手数料が安くなります。BNB利用による割引きは、適用条件が緩いので積極的に利用しましょう。

購入できる通貨ペアが豊富

Binance(バイナンス)の先物取引は、豊富な通貨ペアに対応しています。取引ごとの対応通貨ペア数は、以下のとおりです。

取引の種類 対応通貨ペア数
USDⓈーM

(USDTを利用)

・無期限契約:約90種類

・四半期契約:2種類

・二四半期契約:なし

USDⓈーM

(BUSDを利用)

・無期限契約:約30種類

・四半期契約:なし

・二四半期契約:なし

COINーM ・無期限契約:約40種類

・四半期契約:9種類

・二四半期契約:9種類

メジャーな通貨で取引したい人にも、マイナーな通貨で取引をしたい人にも、Binanceの先物の利用はおすすめです。

空売りが可能

Binance(バイナンス)の先物取引では「空売り」という取引が可能です。現物取引では基本的に空売りができないため、先物取引では現物取引よりも自由度の高い取引を行えます

前提として、先物取引には、以下の二つの取引方法があります。

買いから入って売却

(「ロング」)

・価格が上昇すると予測したときに利用

・安く買って高く売ることで利益を得る

売りから入って買い戻す

(「空売り」または「ショート」)

・価格が上昇すると予測したときに利用

・高く売って安く買うことで利益を得る

買いから入る取引だけでは、価格の上昇局面でしか利益を狙えません。

しかし、空売りができれば、下落局面でも利益を狙えます。空売りは「リスクヘッジ」にも活用される便利な取引手法です。

レバレッジ取引が可能

Binance(バイナンス)の先物取引では、高い「レバレッジ」をかけられます。レバレッジをかければ、少ない元手で、大きな利益を狙えます。

Binanceの先物取引の最大レバレッジは125倍です。10万円に125倍のレバレッジをかけた場合、1,250万円の取引が行えます。上手くレバレッジを活用できれば、いざという場面で勝負をかけられます。

Binanceの先物取引では、レバレッジ1倍にする(レバレッジをかけない)ことも可能です。そのため、状況に合わせた取引を行えます。

Binance(バイナンス)の先物取引に必要なもの

Binance(バイナンス)の先物取引で、事前に準備しなければいけないものは、以下の通りです。

  1. Binanceの取引口座
  2. 国内仮想通貨取引所の口座

Binance(バイナンス)の取引口座

先物取引にあたり、Binance(バイナンス)の取引アカウントが必要です。

取引アカウントは無料で、簡単に開設できます

まずは、Binanceの口座を開設しましょう。

国内仮想通貨取引所の口座

事前に仮想通貨を入手するにあたって、国内仮想通貨取引所の口座が必要です。

なぜなら、Binance(バイナンス)では日本円による投資資金の入金ができないからです。

補足担当者

そのため国内仮想通貨取引所で日本円を支払い、ビットコイン(BTC)やリップル(XRP)といった仮想通貨を入手します。

この仮想通貨をBinanceへ送金し、Binanceの口座残高に反映させます。

国内仮想通貨取引所のなかで、おすすめはCoincheck(コインチェック)です。

Coincheckなら操作画面がシンプルで、初心者でも簡単に仮想通貨を入手できます。

Binance(バイナンス)先物取引の手数料の特徴

Binance(バイナンス)先物取引の手数料を説明します。

Binanceでは、投資家の預け入れ額と取引量によって手数料が変動します。自身の手数料は、トレード画面で確認できる仕組みです。

Binance先物取引の手数料には、以下の特徴があります。

現物取引より手数料が低い

先物取引は、現物取引よりも手数料が安く設定されています。

先物取引では、注文の回数が多くなりがちです。しかし、手数料が安価に設定されているため、手数料負担が安く抑えられます。 

注意
ただしレバレッジ取引では、手数料とは別にBinanceへの金利支払いが生じます。

取引量と預け入れ額に応じて手数料が割引となる

Binance(バイナンス)では、取引量と預け入れ額によって手数料の優遇が受けられます。

手数料の料率は10段階にカテゴリー分けされており、Binanceでの取引が多いほど割引になります

Binance(バイナンス)先物取引のやり方

Binance(バイナンス)での先物取引のやり方を、紹介します。

①Binance(バイナンス)先物のアカウントを開設する

まず、「Binance(バイナンス)先物のアカウントを開設」します。

このアカウントは通常のアカウントとは別に、先物取引で必要となる専用口座です。

▲出典:Binance(以下同じ)https://www.binance.com/ja

Binance(バイナンス)にログインをして、「デリバティブ」を選択します。

先物契約では、以下の2種類が存在します。

  • USDⓈーM先物・・・アメリカドルのステーブルコインを証拠金とする
  • COINーM先物・・・仮想通貨を証拠金とする

証拠金の種類によって、いずれかを選択してください。

「Binance(バイナンス)先物」のアカウント登録画面が出るため、「登録」をクリックします。

これで、先物口座の開設ができました。

②先物ウォレットに資金を振り替える

次に、先物ウォレットに資金を振り替えます。

Binance(バイナンス)では先述の通り、現物取引と先物取引のウォレットがそれぞれ独立しています。先物口座のウォレットは、証拠金の保管場所として機能するのです

先物取引の取引画面を表示します。

画面右下の「資産」から「振替」を選択してください。

こうすることで、現物取引の口座から先物取引のウォレットへ、資金の振替が可能です。

銘柄と金額を指定して、先物取引のウォレットに資金を移しましょう。

これで、先物取引の準備ができました。

③トレードペアを選択する

先物取引の注文を入れる前に、トレードペアを選択します。

トレードペアとは、銘柄の組み合わせです

なお、先物取引の画面レイアウトは以下の通りとなっています。

画面左上にトレードペアの選択ボタンがあるため、取引したい銘柄を指定してください。

ここでは銘柄のほかに、先物取引の契約期間も選択できます。

④先物取引の注文を入れる

いよいよ、先物取引の注文を行います。

画面右側の売買取引項目から、価格と取引数量を入力してください。先物取引では、購入、または売却による注文が可能です。

加えて、先物取引ではレバレッジ比率を設定する必要があります。

トレード画面の右上のボタンから、レバレッジの変更が可能です。

解説者

このレバレッジ比率が高いほど、ハイリスク・ハイリターンの取引となります

同時に、「マージンモード」の選択も行います。

マージンモードとは、証拠金の管理方式です。以下の2つの管理方式があります。

  • クロスマージン・・・先物口座の残高全額を証拠金とする方法
  • 分離マージン・・・取引に必要な証拠金を先物口座から切り離す方法

注意
レバレッジが高いほど、多くの証拠金が必要です。仮に、取引状況に対して証拠金が不足した場合は、強制的に精算されてしまいます。

そのため、マージンモードの設定は重要です。

⑤利益確定をする

最後に、ポジションを決済して利益確定をします。

証拠金のマージン率と相場のチャートを見ながら、決済のタイミングを判断しましょう

注文画面で「クローズ」を選択した状態で注文をすると、ポジションを決済できます。

これで、バイナンスでの先物取引が完了しました。

Binance(バイナンス)先物取引のやり方:アプリから

Binance(バイナンス)の先物取引をアプリで行う手順を紹介します。

①Binance(バイナンス)先物のアカウントを開設する

アプリからBinance(バイナンス)にログインして「先物」をクリックします。

▲出典:BinanceのAndroidアプリ(以下同じ)

選択すると、Binance先物のアカウント登録画面が出るため、「登録」をクリックして、先物口座を開設しましょう。

②先物ウォレットに資金を振り替える

Binance(バイナンス)では、先物取引用のウォレットが用意されています。先物取引を行うには、そのウォレットに十分な資金を入れておくことが必要です。

資金を振り替えるには「ウォレット」を選択します。

「両替」をクリックします。

「振替」をクリックします。

振替先のウォレット・入金する銘柄・入金額を入力して、「送金内容を確認」をクリックしてください。

振替先のウォレットは「USDⓈーM」を利用するなら「USDⓈーM先物」、「COINーM」を利用するなら「COINーM先物」を選びます。

画面に「振替完了」と表示されたら、資金移動は完了です。

③利用する取引を選ぶ

再び「先物」をクリックします。

「USDⓈーM先物」の画面が表示されるので、「COINーM」を利用したい場合は、「COINーM」をクリックしてください。

④トレードペアや契約期限を選択する

「USDⓈーM先物」を選択した場合、デフォルトは「BTCUSDT」の無期限取引の画面になっていますが、変更したい場合は、「BTCUSDT」をタップしましょう。

USDTを用いた無期限取引を行うなら「永久」、BUSDを用いた無期限取引を行うなら期限ありの取引を行いたいなら「受渡し」を選び、さらに通貨ペアを選択します。

⑤先物取引の注文を入れる

必要な内容を入力して「買い/ロング」もしくは、「売り/ショート」をタップします。

項目 設定内容
(1)マージン 以下の2種類から選択

・クロス:先物口座の残高全額を証拠金とする

・分離:取引で使う証拠金を先物口座から切り離す

※迷ったら「クロス」を選び、少額取引をするのがおすすめ

(2)レバレッジ 1倍から125倍までで選択する

※迷ったら1倍から2倍がおすすめ

(3)購入もしくは売却 以下のどちらかを選択

・価格が上がると予想するなら「購入」

・価格が下がると予想するなら「売却」

(4)注文方法 注文方法を選択

※迷ったら「成行」か「指値」がおすすめ

(5)数量 ・単位を「BTC」「USDT」から選ぶ

・取引に使う金額を入力する

(6)「買い/ロング」または

「売り/ショート」

入力が完了したらタップ

「買い/ロング」または「売り/ショート」をタップすると、確認画面が表示されます。問題なければ、取引を実行しましょう。

⑥取引の決済を行う

買い注文をしている状態なら「売り」、売り注文をしている状態なら「買い」を行うことで、利益もしくは損失を確定させます。

注文画面で「クローズ」を選択した状態で注文をすると、ポジションを決済できます。

Binance(バイナンス)での先物取引の注意点

Binance(バイナンス)での先物取引における注意点を説明します。

先物取引は、ハイリスク・ハイリターンな取引手法です。過度なリスクを取らないように注意しましょう。

レバレッジを上げすぎない

レバレッジの上げすぎは危険です。レバレッジが高ければ高いほど、リスクも大きくなります。

仮想通貨は、短期間で市況が大きく変動します。レバレッジが高いと、予期せぬ損失を抱えてしまうかもしれません。

マージン率を常に注視する

マージン率は常に注視しておきましょう。

マージン率が100%に達すると、強制決済させられてしまいます。、ポジションを持っているときは、常にマージン率に気を配りましょう。

ロスカットで損切りラインを設定しておく

損切りのタイミングを事前に決めておくことも重要です。

Binance(バイナンス)では、ストップロス機能というロスカットの仕組みがあります。この機能を活用し、事前に撤退ラインを設定しておきましょう。

マイナーな銘柄を避ける

初心者のうちは、マイナーな銘柄を避けましょう。

マイナーな銘柄はボラティリティが高く、リスクも大きいためです。

とくに、アルトコインで高レバレッジをかけると、下落局面で大きな損失が発生します

Binance(バイナンス)で先物取引にチャレンジしよう

本記事では、Binance(バイナンス)での先物取引のやり方を解説しました。

Binanceの先物取引はリスクも高い分、大きいリターンが期待できます。

先物取引のやり方を習得すれば、Binanceでのハイレベルな投資が可能です。

Binanceの先物口座開設は、無料で簡単にできます。詳細は「Binance(バイナンス)の取引口座」を参考にして下さい。

この機会にBinanceで口座を開設し、先物取引に挑戦しましょう。

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