不動産業は今がバブル?|予想される動向4つと不動産投資の見通し
2020 06.4この記事はPRを含みます
今が不動産のバブル時代
これから不動産を買おうとしている人は、いつ買うべきか悩んでいる人が多いのではないでしょうか。不動産は値下がりしにくいと言われてきたので、手堅い投資先だと思っている人が多いでしょう。
しかし、不動産は今がバブル時代だと言われており、今後の不動産投資については慎重に考えたほうが最善といえます。今がバブル時代ということは、これから値下がりする可能性があるということです。
2020年東京オリンピックの影響
今が不動産のバブル時代だと言われている理由のひとつに、2020年東京オリンピックの影響があります。
東京オリンピックに備えて都内の不動産の売買が活発に行われているため、一時的に不動産価格が上昇しているからです。特にホテルなどの宿泊業に、不動産が活用されるケースが多いです。
しかし、2020年の東京オリンピックが終わってしまえば、バブルも終わってしまいます。
相続税対策による需要の増加
今が不動産のバブル時代だと言われている理由のひとつに、相続税対策による需要の増加があります。
現在は、人口の多い団塊世代が70代にさしかかってきたこともあり、相続税対策のために不動産を購入するケースが増えています。資産が多い人は、相続人が多額の相続税を納める必要があるためです。
しかし、相続対策の不動産購入が一段落すれば、不動産の需要も減少してしまいます。
不動産業界はどうなるのか予想される今後の動向4点
不動産業界は今がバブル時代と言われており、今後は値下がりする可能性が指摘されています。バブルがはじける可能性を考慮すると、今のバブル価格で不動産投資をするのはリスクが高いと言えるでしょう。
しかし、今後の不動産業界がどうなるかはある程度予測がつきます。不動産業界の今後の動向を知り、慎重に不動産投資を検討しましょう。
不動産業界はどうなるのか予想される、今後の動向4点を紹介します。
予想される今後の動向1:オリンピック開催終了後不動産価格が落下
不動産業界の今後の動向として、オリンピック開催終了後不動産価格が落下することが予想されています。
東京オリンピックに備えて東京都内の不動産価格は上昇していますが、東京オリンピックが終了すると需要が落ち込み、供給過多になります。必然的に不動産は売れなくなり、不動産価格が落下してしまうでしょう。
しかし、増加を続けている訪日外国人観光客が、需要を下支えするのではないかとも言われています。
予想される今後の動向2:2022年に農地が宅地として解放され地価が大暴落
不動産業界の今後の動向として、地価が大暴落すると言われています。
生産緑地法による税制優遇が2022年で終了するため、農地が宅地として開放され建設ラッシュが起こり、地価が大暴落するのではないかと予想されるからです。この制度は1992年に定められましたが、30年間の時限立法なのです。
農地が宅地に転用されれば不動産の供給が増え、不動産価格は下落してしまいます。
予想される今後の動向3:人口減少により空き家が増加し不動産価格が下落
不動産業界の今後の動向として、人口減少により空き家が増加し、不動産価格が下落することが予想されています。
日本は少子高齢化によって人口が年々減少しており、空き家率が13%を超えているからです。人口が減少すれば借り手も少なくなり、不動産の需要も減少してしまいます。
地方の不動産は買い手もなかなかつかないため、空き家を格安で売りに出すケースも増えています。
予想される今後の動向4:2019年増税後の需要の低下
不動産業界の今後の動向として、2019年増税後の需要が影響してくるのではないかと言われています。
2019年10月に消費税が10%になり、不動産需要の低下が予想されるからです。すでに増税による消費の落ち込みは統計に表れてきており、不動産への影響も少なくないと言われています。
不動産は軽減税率もなく単価が高いため、10%の消費税は購入の際の大きな負担になるでしょう。
現在行われている今後の不動産業界への対策
前述のとおり、不動産業界は今がバブルと言われており、今後は不動産価格が下落していく可能性が指摘されています。今不動産を購入するかどうかは、慎重に判断する必要があるでしょう。
しかし、国も不動産業界にいくつかの対策をしつつあります。不動産バブルがはじけてしまえば、大不況になってしまう可能性があるからです。
現在行われている今後の不動産業界への対策を3つ紹介します。
積極的な外国人の受け入れ
現在行われている不動産業界への対策として、積極的な外国人の受け入れが挙げられます。
とくに外国人労働者の受け入れが顕著で、日本内の外国人労働者数は、毎年過去最高を更新しています。少子高齢化による生産年齢人口減少を食い止めるためにも、増えることはあっても減る可能性は今後低いでしょう。
日本人の人口が減少しても、外国人を受け入ることで、不動産の需要も維持できるでしょう。
2032年までの生産緑地法延長の動き
現在行われている不動産業界への対策として、2032年までの生産緑地法延長の動きも挙げられます。
生産緑地法の時限措置終了により、2022年に農地から宅地への転用が進むことが予想され、不動産価格下落を阻止するために延長が検討されています。東京オリンピック後に不動産価格が下落すれば、ダブルパンチでの悪影響が懸念されるためです。
すでに2018年には、条件つきで10年延長できる制度が可決されました。
田園住居地域の追加
現在行われている不動産業界への今後の対策として、田園住居地域の追加も挙げられます。
2018年4月に都市計画法が改正され、不動産の用途地域に田園住居地域が追加されました。2022年の生産緑地法の時限措置終了に伴う対策と言われており、条件つきで建物を建てられるようになります。
田園住居地域に指定されれば、大型の商業施設などは建設できないため、生産緑地保護と不動産価格下落防止を両立させることができます。
田園住居地域内の農地(耕作の目的に供される土地をいう。第七十四条第一項第一号において同じ。)の区域内において、土地の形質の変更、建築物の建築その他工作物の建設又は土石その他の政令で定める物件の堆積を行おうとする者は、市町村長の許可を受けなければならない。
不動産投資の今後の見通し
不動産業界は今がバブルで今後は下落していく可能性が指摘されていますが、対策も行われています。それによって、今後不動産価格が上昇するのか、または下落するのかは予想が難しくなっています。
しかし、不動産業界の今後の長期的なトレンドは、ある程度見通しがつきます。人口動態や国の政策の動きなどを見れば、今後不動産業界がどうなるか明確になるからです。
不動産投資の今後の見通しを3つ紹介します。
不動産投資の今後の見通し1:利回り
不動産投資の今後の見通しでチェックするべき部分として、利回りが挙げられます。
今後は都道府県や地域により、不動産の利回りの格差がより鮮明になると言われています。東京といえども、2025年には人口減少に転じる見通しのため、都内物件の利回りですら低下する可能性があります。
しかし、2025年に開催される大阪万博の影響により、大阪の不動産物件の利回りは上がる見通しです。
不動産投資の今後の見通し2:空室率
不動産投資の今後の見通しでチェックすべき部分として、空室率も挙げられます。
今後は人口減少により、賃貸物件全体の空室率上昇は避けられません。特に都会への人口流動は今後も加速するといわれているので、地方の物件の空室率はさらに上昇するでしょう。
空室率が上昇してしまうと利回りは減少するため、需要の高い地域に不動産投資することが重要です。
不動産投資の今後の見通し3:アパートローン
不動産投資の今後の見通しでチェックすべき部分として、アパートローンも挙げられます。
近年はアパートローンの審査が厳しくなってきており、これまでどおりにアパートローンを組める可能性は低いでしょう。とくに地方銀行は経営が厳しくなってきており、アパートローンの審査がとおりにくくなってきています。
今後も審査の厳格化が進む可能性を考えると、早めにアパートローンを組んでおくといいでしょう。
価値の下がりにくい不動産の選び方
不動産投資を行ううえで、今後の見通しをチェックすることは極めて重要です。これからは特に人口が減少していくため、価値の上がっていく不動産を見極める必要があります。
しかし不安定な今の時代でも、価値の下がりにくい不動産は存在します。不動産投資をするのであれば、価値の下がりにくい安定した物件を選ぶべきです。
価値の下がりにくい不動産の選び方を3つ紹介します。
価値の下がりにくい不動産の選び方1:便利なエリア
価値の下がりにくい不動産の選び方に、便利なエリアかどうかが基準として挙げられます。
利用者の多い主要駅から徒歩5分以内の物件や、スーパーなどが近くにあるエリアは価値が下がりにくいです。特に交通の利便性がもっとも重要で、駅から遠いエリアの物件は避けたほうがいいでしょう。
地方の人口はこれからさらに減少していくため、今は便利なエリアであっても今後はどうなるかわかりません。できれば都会周辺で不動産を探したほうが無難でしょう。
価値の下がりにくい不動産の選び方2:人気のエリア
価値の下がりにくい不動産の選び方に、人気のエリアかどうかも基準として挙げられます。
横浜や恵比寿、大宮などの、住みたい街ランキングで上位に位置する人気のエリアは、価値が下がりにくいです。人気のエリアは不動産需要が多いので、人口減少時代でも価値が下がりにくいです。
人気のエリアは不動産価格も高いですが、そのぶんの価値は充分あります。
価値の下がりにくい不動産の選び方3:間取りが良い
価値の下がりにくい不動産の選び方に、間取りが良いかどうかの基準も挙げられます。
人気のエリアでも間取りがワンルームであったり、ユニットバスの場合は敬遠される傾向にあります。狭い物件でもロフトをつける、風呂トイレを別にするなど工夫すれば、入居者が増える傾向にあります。
これからは単身世帯が右肩上がりで増加するため、ファミリー向けの間取りよりは1人でも住みやすい間取りのほうが価値が下がりにくいでしょう。
これからの不動産の形とは?
今後の日本は人口が減少していくため、不動産の利用形態も変わっていくと言われています。独身者の増加や配偶者との死別などで、単身用物件の需要増加が予想されるからです。
不動産投資をするのであれば、これから不動産の形がどう変わっていくかの見通しをつけておきましょう。
これからの不動産の形を2つ紹介します。
リノベーションが増える可能性がある
これからの不動産は、リノベーションが増える可能性があると言われています。
空き家率は年々増加することが予想されており、空き家の再利用のためリノベーションして活用する事例が増えていくでしょう。現在でも、古民家をリノベーションする事例が増加しています。
これからは人口の多い団塊世代が亡くなるため、実家の相続も大量に発生します。古い物件をリノベーションして住む事例は、今後も増えるでしょう。
物件の利用方法が複雑になる
これからの不動産は、物件の利用方法が複雑になる可能性も指摘されています。
現在では、全国の空き家に月額定額で住み放題のサービスなども出てきており、Airbnbなどの民泊利用を目的としたWebサイトも増えています。不動産の入居者がずっとそこに住むとは限らず、複雑な物件の利用をする人が増えていくでしょう。
人口減少時代では、そういった利用をする入居者のニーズも汲み取っていく必要があります。
今後の不動産業を考える
今が不動産業界のバブルと言われている理由や、今後の不動産業界の動向について紹介してきました。今後の不動産業界を知る際の参考になったでしょうか。
今後は人口動態の変化により、不動産業界の構造も大きく変わっていくでしょう。不動産投資をするのであれば、情報を集めて慎重に検討する必要があります。
不動産業界の今後の動向を予測し、賢い投資をしていきましょう。