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戸建賃貸経営の需要が高い理由とは?メリット6つとデメリット3つ

2020 06.4この記事はPRを含みます

戸建賃貸経営とは?

戸建賃貸経営とは相続などで取得した土地を自己住宅用ではなく、賃貸用に住宅を建設し家賃収入を得る土地活用の一つです。

以前の戸建賃貸は、既存の建物を賃貸に出す形が主流で、中古住宅が一時的に貸し出される場合がほとんどでした。

新しい形の戸建賃貸経営では、新たに住宅を建てて賃貸に当てます。住宅を建てることで、現在主流の間取りを取り入れることができるなど、需要に合わせた賃貸物件を供給できるという強みを持つでしょう。

戸建賃貸経営の需要が高い理由

戸建賃貸経営の需要が高い理由として、戸建ての賃貸物件の場合、入居者が生活音に悩まされる心配が要らないということが挙げられます。

どんなに気を付けていても生活音は発生してしまいますが、戸建てでは他人の足音や生活音にいちいち目くじらを立てることなくのびのび暮らせるでしょう。

しかし現在、日本では「一生払い続けなければならないローンを抱えるくらいなら、一生賃貸でも構わない」と考える人が増えており、持ち家が欲しいという人は減少しています。

平成30年度「土地問題に関する国民の意識調査」の概要について:国土交通省

戸建賃貸経営のメリット6つ

戸建賃貸経営でのメリットは多くあります。立地などの条件にもよりますが、建築後すぐに入居者が入るのも魅力の一つでしょう。また、アパートやマンションのように短期間での退去は少なく、ほとんどが長期間の賃貸契約になります。

ここからは、戸建賃貸経営でのメリットを6つご紹介します。

メリット1:安定した家賃収入が見込める

戸建賃貸は「ニーズが高いのに供給が少ない」状態で、競合相手も多くはないため、空室になる心配が少なく、安定した家賃収入を見込めるでしょう。

また、戸建てに住む人は比較的長い間住む傾向にあります。ほとんどがファミリー向けの住宅となるため、子どもが生まれてから小学校、中学校卒業まではそこに住む、という人が多いのが特徴でしょう。

長期間住むということは、その期間空室が発生せず、安定した家賃収入が得られ、収益性も高くなります。

メリット2:利回りがよい

アパートやマンションなどを建築する場合には、上下水管の配管工事やシステムキッチン、その内装や電気、空調工事と多額の工事費がかかるでしょう。

しかし、戸建ての賃貸住宅を建設するのであれば、水回りの工事費はマンションなどに比べ建築費用はかなり抑えられます。戸建住宅は建築費用自体も抑えられるので、アパートやマンションに比べ、利回り10%以上も期待できるでしょう。

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メリット3:狭小・変形地でも問題ない

狭小地や変形地はマンションやアパートには向きません。

しかし、戸建賃貸経営であれば、アパートやマンションには適さなかった変形地、狭小地でも建築デザインによっては魅力的な住宅を建てることが可能でしょう。

また、アパートやマンションではマイナスとなる駅から遠い物件も、ファミリー層が多いユーザーには「静かな環境で子育てができる」と望まれる場合もあります。

メリット4:賃貸より家賃を高めに設定できる

戸建住宅はアパートやマンションよりも部屋数を多く確保でき、また収納を多く用意できるなど条件的に優れた物件が多く人気があります。

供給自体も少ないため、近隣のアパートやマンションの相場より高く設定しても、入居者が入らないということは考えにくいでしょう。

家賃を高めに設定しても、安定した需要が見込まれるのが戸建賃貸経営の魅力です。

メリット5:借主に売却できる可能性がある

戸建賃貸経営では、アパートにはない「長期賃貸後の売却」という出口戦略が期待できます。

長く入居していた人がそのまま終の住処に望むことも期待できるでしょう。長く住んでいると、建物に愛着が湧きますよね。一戸建てなら尚更です。子どもたちが巣立っていった思い出のあふれる家を買いたいと願う人もいるのではないでしょうか。

一方アパートやマンションでは、古くなった物件にこのような申し出はほとんどないでしょう。

メリット6:税金対策となる

土地を所有していると、固定資産税、都市計画税が毎年発生します。土地の固定資産税は「土地の状態」により賦課額が変わります。

相続税対策で「アパートやマンションを建てる」というのは固定資産税対策でもあるでしょう。住宅をすでに建設していても固定資産税は優遇処置を受けられる場合があります。これを住宅用地の特例と言います。

土地家屋の評価:国税庁

戸建賃貸経営のデメリット3つ

メリットが多いように見える戸建賃貸経営にもデメリットは存在します。一番大きいのは、「空室になると収益が0になってしまう」ということでしょう。

アパートやマンションでは空室があると収益性は落ちますが、入居している他の部屋でカバーできることもあります。しかし戸建ての場合、そうはいきません。

供給が少なくニーズが高いと言っても、入居者がいないという危険性は戸建賃貸経営を考える上で必ずついてまわる課題と言えるでしょう。

デメリット1:退去後の新しい入居者が決まりにくい

前述したとおり戸建住宅は、入居期間が長いというメリットがあります。入居期間が長いということは、退去した後に長期間空室になる可能性もあるでしょう。

単身者向けの賃貸物件と違って、ファミリー向けの戸建住宅は入居者の退去後、賃貸住宅の需要が高い期間に次の入居者が見つかるとも限りません。半年以上次の入居者が見つからないということも珍しくないでしょう。

入居者が見つかるまでの間の収入が0になってしまうため、非常に悩ましい問題です。

デメリット2:管理や修繕に費用がかかる

家は消耗品です。長い間使っているうちに、至る所で修繕が必要となります。約10年に一度の外壁工事、内装クロスの変色や汚れの対応、また、空調や給排水管の整備なども必要になるでしょう。

退去時のメンテナンスも、アパートやマンションに比べ高額になります。入居していた期間が長くなるほど、積み重ねられた汚れや傷、破損などでリフォーム費用やメンテナンス費用が嵩んでしまうでしょう。

デメリット3:近隣住民とのトラブルリスクがある

アパートやマンションでは生活音などの騒音問題が隣人トラブルの代表格でしょう。しかし、戸建ての場合には、騒音での隣人トラブルは少ないものの、町内会などでトラブルに発展するという可能性があります。

町内会などでのトラブルの場合には、オーナーも立ち会うことが求められることが多いため、その点については注意が必要でしょう。

戸建賃貸経営の注意点3つ

アパートマンション経営でも言えますが、戸建賃貸経営にもリスクがあります。特に空室に対するリスクは戸建賃貸経営の方がアパート、マンション経営よりも高いため注意が必要です。

ここからは、戸建賃貸経営の注意点についてご紹介します。

注意点1:空室になると収益がゼロになる

アパートやマンションであれば、一部屋空室になったとしても、他の部屋に入居者がいれば収益性は落ちますが、ある程度リカバリーは可能でしょう。

しかし、戸建賃貸経営は一棟で一つの契約になるため、空室となった場合には収益が0になります。ローンなどの返済計画にも滞りが生じますので、その対策についても考えておく必要があるでしょう。

注意点2:流行が変化する

住宅にも間取りや生活スタイルによって流行り廃りがあります。長期入居者が退去し、新たな入居者を探すときには、その家は「古い」家になっていて、入居者が入らないという可能性も考えられます。

そのため、リノベーションやリフォームといった選択肢も検討しなければいけません。支出が大きく躊躇しますが、新しい入居者が入らなければ収入源がなくなるので、重要な選択と言えるでしょう。

注意点3:すぐに現金化できない

戸建賃貸経営はニーズが高く供給が少ないため、経営者にとってはリスクの少ない投資ですが、うまくいかない場合もあるでしょう。

家を手放そうと考えても、家の価格は非常に高額のため、すぐに買い手が付かないということも考えられます。

しかし、アパートやマンションと比べれば、まだ戸建ての方が買い手はつきやすいでしょう。

戸建賃貸経営のリスクをしっかりと理解しておこう

戸建賃貸経営は、ニーズが高くリスクが少ない投資のように見えます。ですが、戸建賃貸経営はアパート経営よりも初期費用が少ないとは言え、それなりの投資が必要でしょう。また、メンテナンス費用やリフォーム費用など、修繕にかかる金額も大きくなります。

しかし、戸建賃貸経営は長期間にわたる安定した収益が見込めるなど、メリットも多いです。戸建賃貸経営を検討している人は、メリット、デメリットをしっかり理解しておきましょう。

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