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中古マンションの耐用年数とは?耐用年数を考えて売却すべき理由4つ

2020 06.4この記事はPRを含みます

耐用年数とは

新築で購入したマンションを中古マンションとして売却したい、もともと中古マンションを購入していて売却したいという場合、気をつけておきたいのがマンションの耐用年数でしょう。

マンションは建造物なので年々老朽化していくため、耐用年数があると言われています。似たようなものに減価償却がありますが、減価償却と中古マンションの耐用年数はどう違うのかについても見ていきましょう。

耐用年数(建物/建物附属設備):【国税庁】

減価償却との関連性

減価償却は対象になる物件の耐用年数ごとの「償却率」によって計算されています。減価償却の計算に用いられる耐用年数は一応決まっているのですが、この耐用年数がマンションの寿命を表しているという訳ではありません。

築年数が古くなると建て替えが行われますが、耐用年数に関係なく、建物の経済的事情などによって取り壊されたりすることが多いです。

木造住宅の耐用年数

ここで言う耐用年数は減価償却の計算に用いる税法上の耐用年数ですが、木造住宅の場合は22年ほどになります。

マンションやアパートの耐用年数は、構造別にそれぞれ違っています。中でも木造の場合は、他の構造より格段に短い耐用年数となっています。木造のアパートやマンションの場合、耐用年数は22年ですので、22年間減価償却が行われる建物ということになります。

耐用年数(建物/建物附属設備):【国税庁】

鉄筋・鉄骨鉄筋コンクリート造の耐用年数

鉄骨・鉄筋で建てられているマンションの場合は、細かく耐用年数が定められています。鉄骨造で骨格材の厚みが3mm以下だと19年、鉄骨造で骨格材の厚みが3mm~4mm以下で27年、鉄骨造で骨格材の厚みが4mm以上で34年、鉄筋コンクリートで47年です。

つまり、鉄骨で建てられていても骨格材の厚みが低ければ木造よりも低い耐用年数になることすらあり、一番耐用年数が長いのは鉄筋コンクリートということになります。

耐用年数(建物/建物附属設備):【国税庁】

耐用年数を考えて売却すべき理由4つ

耐用年数がマンション寿命そのものではないとはいえ、中古マンションとして売却するとなったら耐用年数を無視することはできません。

中古マンションは新築マンションよりも安価で購入・売買することがほとんどです。それは中古マンションには、新築マンションにはないリスクがたくさんあるからです。中古マンション販売時に耐用年数を考えるべき理由について紹介いたします。

耐用年数=寿命ではないマンション(鉄筋コンクリート造の建物)の法定耐用年数は、1998年の税制改正によって47年と定められている。これは毎年減価償却をしていき、最終的に償却がゼロ=建物の価値がゼロになるのが47年ということ。一見、耐用年数を超えると何か性能が落ちるかのような錯覚に陥るが、実際には何の影響もなく、耐用年数=寿命ではないのである。

https://suumo.jp/article/oyakudachi/oyaku/ms_shinchiku/ms…

売却すべき理由1:修繕工事の必要性

中古マンションはたいてい新築マンションよりも築年数がたっている物件が多いため、マンションを売却する時点で修繕工事が必要になる状況だった場合、買い手がそのことをリスクと考えるでしょう。

中古マンションといっても、新築から数年しかたっていないような物件もあります。そのような新しい物件なら修繕工事は当分の間必要ではありませんが、古い中古マンションはどうしても修繕工事の必要性がでてきます。

売却すべき理由2:修繕の費用や手間がかかってくる

大規模な修繕工事が必要なかったとしても、新築マンションと違い中古マンションの場合は何かしら修繕することがあるため、費用や管理の手間がかかるという理由です。

しっかりと管理されていた中古マンションならそれほど修繕の必要はなかったりしますが、そうではない中古マンションだと修繕の費用や手間は新たに必要となります。売却する時点で、売り手にとって不利な状況になりやすいでしょう。

売却すべき理由3:資産価値が下がってくる

中古マンションは築年数がたつごとに、どんどん資産価値が下がってくることが一般的であるため、耐用年数がたっぷり残っている、築年数があまりたっていない段階で売却した方がよいのです。

中古マンションは建築当時とは周辺の状況が変わっている、マンション自体の老朽化や設備の老朽化などによりどうしても資産価値は下がります。新築時よりも資産価値が上がる中古マンションは、ほとんどありません。

売却すべき理由4:固定資産税だけかかってしまう

固定資産税は建物を所有している限りかかる税金なので、中古マンションで収入が減っても、固定資産税だけはほとんど変わらず負担する必要があるなどの問題がでてくることがあります。

築年数のたった中古マンションは、どうしても物件人気が下がります。そのうえ中古マンションということで、家賃相場も低くなります。場合によっては家賃収入に対する管理費用や固定資産税が高くなりすぎ、あまり利益を得られないこともあります。

固定資産税

投資で耐用年数が経過しても問題ない中古マンション物件5つ

中古マンションを売却するとき、耐用年数があまり経過していない築年数の少ない物件の方がよいことは間違いないのですが、少しくらい耐用年数が経過していても人気の物件はあります。

耐用年数の経過があまり問題になりにくい中古マンションというのは、築年数を上回る魅力がある物件です。どういう条件なら問題ないのか、立地やマンションの環境、修繕状況などから見ていきましょう。

中古マンション物件1:立地の条件が良い

不動産会社で「駅近物件」と呼ばれているように、駅の近くや公共交通機関が利用しやすい中古マンション、あるいはショッピングセンターが近いなど立地の条件が良い物件は耐用年数が経過していてもそれほど問題にならないことがあります。

新築時よりも資産価値が上がる中古マンションはほとんどないと解説しましたが、こういった立地の条件が抜群によい物件の中には、資産価値が上がる中古マンションもあります。

中古マンション物件2:マンションの状態が良い

同じ耐用年数を経過した中古マンションでも、マンションの状態が良ければ築年数がたっていてもあまり気にされませんが、状態の良くないマンションは物件人気が高くなりにくいでしょう。

マンションの管理会社がしっかりと管理を徹底して、適切に修繕や清掃を実施していることが条件でしょう。マンションは管理会社に管理を委託していることがほとんどなので、管理会社選びはとても大切なことです。

中古マンション物件3:修繕の直後である

中古マンションを購入するとき大規模修繕を気にする人が多いので、修繕を終えている方が資産価値を維持でき、魅力的でしょう。

すでに修繕を終えた中古マンション、とくに大規模修繕などを終えている物件は、次の修繕までかなり期間があることになります。購入してからの修繕の必要が少なくなるので、買い手側にとって魅力的なマンションとなるでしょう。

大規模修繕とは:【SUUMO】

中古マンション物件4:SRC造である

各段に長い耐用年数を誇る「SRC造」の中古マンションなら、多少は耐用年数が経過していてもあまり問題にならないことが多いでしょう。

SRC造とは、「鉄骨鉄筋コンクリート造」のことです。鉄骨鉄筋コンクリート造のマンションは耐用年数が47年ともっとも長いという特徴があります。多少年数のたった中古マンションであっても残りの耐用年数が長いことから、それほど問題になりません。

中古マンション物件5:管理体制が行き届いている

しっかりと管理の行き届いた中古マンションは耐用年数が経過していても美観が損なわれていないことが多く、耐用年数をあまり気にしなくてもよい場合があります。

耐用年数が経過している中古マンションで管理が行き届かず、マンションの状態が良くなかったら買い手に対するアピール力に欠けます。古いマンションでも綺麗な状態で保たれているマンションなら、入居希望者も期待できることからそんなに築年数は問題になりません。

耐用年数を計算する際の注意点

中古マンションの耐用年数を計算するときは、「新築時の法定耐用年数-(経過年数+経過年数×0.2)」でその時点での耐用年数を計算できます。

まずは構造別による新築時の法廷耐用年数を調べておきましょう。こちらの計算で出た耐用年数が売却をしたときの残りの耐用年数であり、買い手の取得時の耐用年数です。耐用年数はそのまま中古マンションの償却率に影響します。

中古資産の耐用年数:【国税庁】

投資している中古マンションの耐用年数を把握しよう

不動産投資のために所有している物件を、将来売却する予定がないならあまり築年数を気にしなくてもよいでしょう。しかし、いつかは売却したいと考えているなら、ベストな売り時を逃さないためにも耐用年数を把握しておくことが必要です。

良いタイミングで売却に出すためにも、投資している中古マンションの耐用年数はしっかり把握しておきましょう。

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