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【土地環境別】造成工事費用7つ|造成工事における注意点3つを解説!

2020 10.21この記事はPRを含みます

造成工事とは

造成工事とは、田畑などの農地や傾斜地・空いた土地などを整地して、住宅や駐車場など、人が利用できる地域に造り直すことを指す言葉です。

造成工事とは、そのままでは利用できない土地を大々的に居住区などに変えるための作業なので、個人では行うことができません。宅地造成等規制法に基づいた申請が必要なので、手続きなども大掛かりなものになるでしょう。

一般的に造成工事は、解体業者・外構業者・土木業者が計画的に行うものです。

宅地造成等規制法

【土地環境別】造成工事費用7つ

土地環境別の造成工事費用7つを紹介していきます。

造成工事は、土地の種類によって1坪あたりの費用が違ってきます。駐車場の造成工事と、田畑などの田園地帯の造成工事の1坪あたりの費用とともに、細かく見ていきましょう。

駐車場の造成工事費用

駐車場の造成工事費用は、アスファルトの舗装費用が高い可能性があります。

ただし、駐車場の造成工事費用で掛かるのは、アスファルトの舗装までで、その他のライン引きやゲートの機械設置などは、一般的に駐車場業者の仕事になります。

1:砕石敷きの駐車場にする場合

造成工事で砕石敷きの駐車場にする場合は、環境や工事を担当する会社によっても異なりますが、820㎡ほどの土地で、90万円から100万円程度の費用が掛かるといわれています。

一般的に砕石の価格はアスファルトよりも安価で、6,000~10,000円(m³)程度でしょう。

2:アスファルト舗装をする場合

駐車場の造成工事でアスファルト舗装にする場合は、こちらも状況によって異なりますが、820㎡ほどの土地で、200万円から300万円程度の費用が掛かるといわれています。

平坦な土地でも坪10,000円程度の費用が掛かるのではないでしょうか。また、残土処分などの諸経費が掛かる土地に、駐車場の造成工事をする場合は、一般的に坪15,000円程度の予算が必要だといわれているでしょう。

田園の造成工事費用

田園の造成工事費用について詳しく見ていきましょう。

田んぼや畑の造成工事は意外とたいへんです。でこぼことした土地をならして、土地が沈まないようにしっかり地盤改良工事を行わなければならないからです。

それでは、田園の造成工事費用について紹介していきます。

1:地盤改良費

地盤改良費用は、環境や工事を担当する会社によっても異なりますが、1坪あたり5,000円程度といわれています。

地盤調査の結果、地盤の改良が必要と見なされた土地を地盤改良します。土と強固材を混ぜ合わせる表層改良工法・コンクリートの柱を注入する柱状改良工法・コンクリートの代わりに鋼管を入れる鋼管杭工法の3種類があります。

2:整地費

整地費用も状況によって異なりますが、1坪あたり2,000円程度といわれています。

整地費用とは、土地を平らにならすために掛かる料金のことです。あくまでも、でこぼことした土地を平らにするための造成工事で、難しい工事をするわけではありません。

3:伐採・抜根・除草処理費

伐採・抜根・除草処理費用は状況によって異なりますが、1坪あたり2,000円程度といわれています。

伐採・抜根・除草処理費用とは、木の根っこを掘り起こしたり草木を抜いたり、除草したりする作業に対する料金です。

4:土留め費

土留め費用は状況によって異なりますが、1坪あたり170,000円~180,000円程度だといわれています。

土留め費用とは、埋め込んだ土が崩れないように土手などを造る作業に支払う料金のことです。高度な技術を要する作業なので、坪単価は高くなっているでしょう。

擁壁を作って土を堰きとめますが、本当に必要なのかどうかの見極めが必要です。造成工事の費用が大きく変わってくる可能性があります。

5:土盛費

土盛費用は状況によって異なりますが、1坪あたり15,000円程度といわれています。

土盛費用とは、建築する場所の周囲がその土地よりも低い場合に、盛土をして地上げをする造成工事のことです。斜面の土地での作業でよくある工事でしょう。

斜面の土地での土盛作業のような造成工事は危険ですから、高度な技術を必要としています。そのため、費用は斜面の角度によっても上下するでしょう。

土盛作業は重機を使う大掛かりなものになる可能性がありますので、費用に気をつけましょう。

造成工事の費用を抑える方法3つ

造成工事の費用を抑える方法を3つ紹介していきます。

造成工事の費用は国で坪単価が決められているので、安くするのは困難だと考えがちですが、工夫次第で抑えることが可能です。

まずは造成工事の業者選びです。見積もりをとってしっかり比較しましょう。造成工事の時期も重要です。固定資産税に影響がない期間に実施することで節税ができる可能性があります。

また、できることは事前に処理しておくことも節約につながるかもしれません。

令和元年分の路線価等について|国税庁

抑える方法1:造成業者は見積もりを比べて選ぶ

造成工事を頼む業者に見積もりを依頼して、金額を比べて安い費用の会社を選ぶことで、造成工事の費用を抑えることが可能です。

また、造成工事後に住宅などの建築を行う場合、建築会社と造成工事の業社が違うことも多く、その際には中間マージンが発生する可能性があります。どちらも自分自身で探して、直接依頼するのがベターです。

また、造成工事業者登録をしている造成工事の業者を選び、トラブルがないように気をつけましょう。

抑える方法2:造成工事の実施と完成時期

費用を抑えるために、造成工事の実施と完成時期を1年以内に納めるようにしてみてはいかがでしょうか。

造成工事の時期によって、固定資産税が変動する可能性があります。固定資産税とは、1月1日に土地や家屋などの資産を所有している場合に課される税金のことです。

一般住宅として許可を得た土地で、1月1日に造成工事に着手していない場合、宅地並み評価を受けることが可能で、さらに造成費相当の控除を受けられる可能性があります。

固定資産評価基準|総務省

抑える方法3:修繕費がかからないようにする

造成工事の修繕費とは、主に近隣住民とのトラブルによるお詫び料になるでしょう。

造成工事には思わぬトラブルがつきものです。騒音問題や粉塵の被害で、近隣の方々に迷惑を掛けてしまった場合、ひどいときには裁判沙汰になる恐れがあります。

お詫びとしての修繕費を未然に防ぐために、造成工事を始める前にしっかりとあいさつ回りをして、工事の時間帯や起こりうるトラブルを、あらかじめ近隣住民に知らせておくことが必要でしょう。

造成工事における注意点3つ

造成工事における注意点を3つあげていきます。

造成工事は大規模な工事になる場合が多く、個人では行えないことが前提です。素人にはとても難しい仕事内容になりますが、業者の言いなりになっていては費用を安く抑えることはできないかもしれません。

また、傾斜地は見晴らしがよく障害物がないので立地条件が良いですが、土地によって費用が異なるという注意点があります。

これら3つのポイントについて詳しく説明していきます。

注意点1:個人が行うことはできない

造成工事は、宅地造成等規制法と都市計画法によって厳しく管理されているため、個人で勝手に行うことはできません。

造成工事によって災害が発生する可能性があるからです。区域ごとに法律で細かく規制されているので、造成工事は専門の業者が行うことが常識となっています。

宅地耐震化|国土交通省

注意点2:中間マージン(手数料)が発生しないように

造成工事の費用を抑える方法でも紹介しましたが、造成業社への中間マージンが発生して、費用が高くなる恐れがあるので気をつけましょう。

間に入るハウスメーカーなどが、造成工事の業者に直接依頼ができない場合、下請け会社に丸投げするかもしれず、高い中間マージンを取られる可能性が発生します。

中間マージンを多く取られるだけでなく、手抜き工事の可能性も出てきますので、造成工事の業者は直接依頼するのがベターです。

注意点3:傾斜地の費用は地域によって異なる

造成工事で気をつけなければいけないポイントは、傾斜地の費用は地域によって異なるという点です。

傾斜地は見晴らしがいいので人気のある土地です。別荘や、移り住む場所として傾斜地を選んで造成工事を依頼する場合などは注意が必要です。

また、傾斜地は建築物のデザインによって費用を抑えられる可能性がありますので、信頼できる建築家に相談や依頼をして、造成工事を行いましょう。

造成工事の費用を見積ってもらおう

造成工事の費用を賢く見積もり、適正価格で家を建てましょう。

造成工事の費用は土地や業者によってさまざまなので、事前によく見積もりを取り、造成業社に直接依頼ができるようにしましょう。

造成工事の費用をできる限り抑えて、手抜き工事などがないようにするためには、自分自身で情報を集めて造成工事に対する知識を深めていくことが大事です。

費用も含めて納得できる造成工事ができるようにしましょう。

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