老後資金を得る主な方法4つ|老後のことを考えて今から備えておこう
2020 10.21この記事はPRを含みます
老後資金とは?
老後資金とは定年退職等で仕事を辞めた後の生活に必要な資金を指します。2019年6月11日、麻生太郎金融相が金融庁の報告書の受け取りを拒否したニュースが報道されました。
野党の追及を受けた安倍首相も「年金100年安心」の具体的な根拠を示せませんでした。政府は年金の破綻という想定していないようですが、支給年齢の引き上げや、給付額の減少はあり得ます。
それでは最低いくら必要なのでしょうか。生命保険文化センターが行った調査によると、老後に夫婦二人で必要なひと月の生活費は最低額22.1万円となっています。
老後とはいつから?
「老後」とは年金・貯金等を生活資金に回す時期を指す場合が多いようです。生命保険文化センターの調査では、預貯金や個人年金保険、有価証券などの老後資金を使いはじめる年齢は、「65歳」が39.7%と多く、次いで「70歳」「60歳」の順になっています。
早期退職制度を利用すると、退職金の増額されるメリットがあり、家を購入された方はローンなどの繰り上げ返済も可能になりますし、転職活動もしやすくなります。
老後が心配な人は多い?
定年退職等で収入が減るため、老後が不安になる人が多いようです。2018年日本人の平均寿命は男性が81.25歳、女性が87.32歳と過去最高を更新(厚生労働省)、60歳以降男性は21.25年、女性に至っては27.32年も「老後」が続きます。
2019年6月に内閣府公表の2015年の国勢調査結果によると、50歳時の生涯未婚率は男性23.4%、女性14.1.%と過去最高で、更に増えていくと予想されています。
また男女の平均給与の格差は30代から拡大し、45歳から59歳までは、女性は男性の2分の1となります。未婚女性は平均より高額の老後資金が必要になるのでご注意が必要です。
老後資金を得る方法4つ
次は老後のよりゆとりのある生活を過ごす為に、「年金について」「働き続ける」「資産を元手に増やす」「不労所得」といった老後資金を得る方法について詳しく見ていきましょう。
老後資金を得る方法1:年金を取得する
公的年金は国が加入を義務づけている年金制度です。公的年金制度は大きく分けて、国民年金・厚生年金の2種類です。
65歳から支給開始となりますが、最短で60歳からの支給開始や、最長で70歳からの支給開始が出来るようになっています。この減額、増額分がその後ずっと続くことになります。
私的年金は企業年金と個人年金に分けられます。主に企業年金は企業が、個人年金は個人が負担する年金です。公的な制度や民間の金融商品の利用で老後資産の形成を行います。
老後資金を得る方法2:嘱託職員として働く
老後資金を得る方法2つ目からは年金以外で収入を得る方法を見ていきましょう。まずは定年退職後も同じ職場で働く嘱託社員です。給与は現役時代より減少しますが、慣れ親しんだ環境で仕事を続けられるという利点もあります。
老後資金を得る方法3:投資信託へ積立する
老後資金を得る方法3つ目として、投資信託へ積立するという手段もあります。投資信託とは、個人から集めたお金を専門家がひとつの資金としてまとめて投資・運用し投資額に応じて成果が分配される仕組みです。
やってはいけないこととして、次の4点にご注意下さい。
・大金を投入する
・人のお勧めを「うのみ」にして投資する
・下落した場合にあわてふためいて売りを出す
・毎月分配型の商品を買う(元本切り崩しの為、増やすことにはならない)
運用失敗しないために、ライフプランの窓口やAFPの資格を持つFPに相談し、アドバイスをもらうのが賢明です。投資や国債購入も検討されると良いでしょう。
老後資金を得る方法4:不労所得を得る
老後資金を得る方法4として「不労所得」を得るという手段もあります。預金の利息や、株式の配当金、親の遺産である土地を売るなど老後資産を得たり、不動産の賃貸料などで生活する方法です。
最近では財産なし持ち家なし、単身でもユーチューブやブログ、インスタグラムなどから広告収入を得て、高額所得者となっています。人気者になると、1投稿で1億3000万円など夢のような収入を得ることもあります。
主な老後資金の使い道4つ
次は老後資金の主な使い道である生活費、医療費、介護費、その他費用について見ていきましょう。どのようなことにどの位必要なのか、把握することで準備をすることが出来ます。
主な老後資金の使い道1:生活費
主な老後資金の使い道、まず1つ目は生活費です。総務省の家計調査報告によると、高齢の無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯)の公的年金などの社会保障給付額は、1カ月に約19万円です。
同じく家計調査報告による月々の支出(食費や光熱費)の平均額は27万円です。老後資金として不足額は月々8万円程度となります。
主な老後資金の使い道2:医療費
主な老後資金の使い道、2つ目として入院費用や手術費用があります。入院時1日あたりの自己負担額(差額ベッド代や食費などを含む)は平均2.3.万円、平均日数が29.3日です。1度の入院にかかる費用は、平均約21万円となります。
高額療養費制度を上手に活用することで、軽減はできますが、入院が長期に及ぶ場合や、先進医療を利用される方は、負担は大きくなります。
主な老後資金の使い道3:介護費
主な老後資金の使い道3つ目は介護費用です。一時費用の合計(住宅改造や介護用ベッドの購入など)が平均69万円、月々の費用が平均7.8万円です。
要介護認定の状況から、65~74歳で介護認定を受けているのは4.3%(100人中4人)で、75歳以上だと32.5%(概ね10人中3人)という数字が算出出来ます。
こちらから75歳以上になれば、相当の確率で何かしらの支援・介護(ショートスティや訪問介護、老人ホーム等)が必要になる場合があると言えます。
主な老後資金の使い道4:その他費用
主な老後資金の使い道の4つ目としてその他費用になります。死後にかかる費用として葬儀費用、お墓代が約180万円です。
昨今、未婚でおひとりの方が亡くなった場合等に利用されている、遺品整理の費用は2DKで30万円かかるそうです。
その他に、お孫さんの教育資金や、お子さんのマイホーム購入の援助といった費用が必要な場合は「リバースモーゲージ」という制度があります。
老後資金の多くを占める公的年金とは?
老後資金の多くを占める年金とは「年金保険」とも言われ、保険の一種です。現役世代に保険料を支払い、その保険料を元に将来の一定期間受け取るというものが基本です。代表的なものが「公的年金」である「国民年金」や会社員が加入する「厚生年金」です。
基礎年金
基礎年金は国民年金から支給される給付です。老齢基礎年金、障害基礎年金、遺族基礎年金を基礎年金と言います。日本に在住する人に共通に支給される生活基礎資金という意味でも基礎年金と言われます。
厚生年金
老齢厚生年金は厚生年金の加入者が基礎年金に上乗せして貰える年金です。基礎年金となっている国民年金の金額には、厚生年金保険の受給額が加算され、合計金額が支給されます。
厚生年金の保険料は、年収別で標準報酬月額(毎年4月~6月に支払われる給与をベースに計算した金額)とボーナスに対して共通の保険料率を掛けて算出し、半分は雇用主が、もう半分は加入者が負担となります。支給額は加入していた期間と払ってきた保険料の額によって決定します。
老後資金を蓄えよう!
若い方でも、自分には将来いくら必要なのか支出を算出し、30年後に備えライフプランを立て、自分に合った方法で老後資金を蓄えましょう。賢い貯め方をして安心額を確保することで、不安は解消し、自分らしく悠々自適な生活を満喫できます。