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投資信託を相続する際の手続き方法5選|投資信託を相続する際の注意点7選も紹介

2021 05.6

目次

投資信託について

投資信託とは、投資家から集めたお金を集約し、運用の専門家が株や債券などに投資し運用した利益を投資家に還元する金融商品のことを指します。

 

運用をプロに任せられることや、幅広い投資先へ投資することが可能といったメリットがある一方、預貯金とは異なり元本保証がないので、ある程度のリスクが生じます。また、運用コストが発生するデメリットもあります。

投資信託による相続について

投資信託も相続することが可能な相続財産となります。投資信託による利益を受け取る権利のことを「受益権」といい、投資信託の相続では、この「受益権」を相続します。法定相続人が複数いる場合は、分割して相続することとなります。

 

また、基礎控除額を超える金額を相続する場合は、相続税がかかります。基礎控除額は「3,000万円+600万円×法定相続人数」となります。

売却しても課税される可能性がある

投資信託を相続後に売却する場合は、税金に注意が必要です。売却時の価格が、被相続人が購入した時よりも下がっている場合は、課税対象とはなりません。しかし、購入した時よりも上がっている場合は、「譲渡所得」として課税対象となります。

 

また、基礎控除額を超える場合も相続税がかかってしまうため、価格が変動する投資信託を売却する場合は、税金との兼ね合いを考えて売却する必要があります。

投資信託を相続する際の手続き方法5選

投資信託が遺産として残されていた場合、どのような手続きが必要なのでしょうか。ここからは、投資信託を相続する際の手続き方法を5つご紹介します。

 

投資信託の相続は不動産を相続する場合と比べると、特別難しい手続きが必要なわけではありません。ですが、預金や保険とは異なり、よくわからない人が多いのではないでしょうか。基本的な手続きを理解して不備がないよう手続きを行いましょう。

投資信託を相続する際の手続き方法1:証券会社にまず電話をする

投資信託を相続する際は、一番に被相続人が利用していた証券会社に電話をしましょう。これは、遺産分割についてまだ決まっていない場合でもすぐに連絡をする必要があります。

 

被相続人が亡くなったと証券会社に連絡が入った時点で口座は凍結されます。口座が凍結されると、遺産分割が完了するまでは、投資信託を売却したりすることができなくなり、無断で売却されてしまったりすることを防ぐことができます。

投資信託を相続する際の手続き方法2:遺言書がある場合は内容を確認する

遺言書がある場合は、遺言書に記載されている内容を確認します。投資信託を相続する人が決定しているか、遺言執行者が選ばれているかを確認します。遺言執行者とは、遺言の内容を実行する人のことを指します。遺言執行者は、相続に関わる手続きを単独で行う権利を持ちます。

 

遺言書は、基本的に書かれた内容通りに遺産を分割することが望ましいですが、相続人全員の合意がある場合は、内容と異なる分割をすることが可能です。

投資信託を相続する際の手続き方法3:遺言書がない場合は遺産分割協議書を作成する

遺言書がなく、投資信託を含む遺産を複数の相続人で分ける場合には、遺産分割協議書を作成しましょう。遺産分割協議書とは、すべての相続人の合意を得た内容をまとめた書面のことです。

 

遺産分割協議書は原則として合意なく内容を変更することができないため、トラブルを回避することができます。投資信託を引き継ぐ際に、この遺産分割協議書を証券会社に提出する必要がありますので、必ず作成しましょう。

投資信託を相続する際の手続き方法4:残高証明書の発行を依頼

相続する投資信託の詳細を確認するために、証券会社に残高証明書の発行を依頼しましょう。残高証明書を取得する際は、必ず亡くなった日時点のものを依頼しましょう。残高証明書には、保有していた銘柄、数量、基準価格が明記されています。

 

証明書の発行には、戸籍謄本など書類が必要となりますので、あらかじめ確認し準備しておきましょう。

投資信託を相続する際の手続き方法5:名義の変更を行う

遺言書の確認や、遺産分割協議書の作成が完了し、準備が整えば、投資信託の名義変更を行います。その際、証券会社に提出する書類は、遺言書がある場合と遺産分割協議書がある場合で異なります。その他証券会社によって必要な書類もあるので事前に確認しましょう。

 

また、相続人が証券会社に口座を持っていない場合は、口座を新たに開設する手続きが必要となります。その場合は、口座開設に必要な書類も合わせて提出します。

遺言書がある場合

遺言書がある場合に、主に必要なものは以下の通りです。遺言書、検認調書あるいは検認済証明書、被相続人の戸籍謄本、投資信託を相続する人または遺言執行者の印鑑証明が必要となります。

遺産分割協議書がある場合

遺産分割協議書がある場合に、主に必要なものは以下の通りです。遺産分割協議書、被相続人の出生から亡くなるまでが確認できる戸籍謄本、相続人全員の戸籍謄本、相続人全員の印鑑証明書が必要となります。

投資信託を相続する際の注意点7選

投資信託は価格が変動する金融商品のため、現金や預貯金のように簡単に分けることができません。そのため、税金についてや売却について対策を取っておく必要があります。

 

あらかじめ相続時に注意するべき事柄を理解し、しっかりと対応できるようにしておきましょう。ここからは相続時に注意すべき、投資信託を相続する際の注意点7選をご紹介します。

投資信託を相続する際の注意点1: 贈与税が発生する可能性がある

相続した投資信託を解約して現金化し、その現金の一部を他の相続人に譲渡すると贈与とみなされ、贈与税が発生します。贈与税は110万円までは基礎控除があるので、110万円を超える額を譲渡した場合、課税対象となります。

 

贈与税を発生させないためには、投資信託を解約する前に、投資信託を誰がどれだけ受け取るのかを、あらかじめ遺産分割協議書に明記しておく必要があります。

投資信託を相続する際の注意点2:売却時に税が発生する可能性がある

投資信託を相続した後に売却する場合、課税対象となる場合があるので注意が必要です。

 

投資信託の相続は、被相続人が投資信託を購入した額=取得価額を引き継ぐ形になります。その金額を基に、損益が判断されます。具体的な課税については以下の通りです。

売却時に取得価額が下落している場合

被相続人が購入した時の取得価額よりも、売却時に価格が下落している場合は、売却損が発生するため課税対象とはなりません。売却損が発生した場合は、確定申告を行うことで損益通算が可能で、繰り越し控除の対象となります。

 

売却時に取得価額を下回っている場合でも、相続税の基礎控除以上の相続をする場合は相続税がかかるので注意しましょう。

売却時に取得価額より上昇している場合

売却時に取得価額よりも上昇している場合は、利益分が譲渡所得とみなされ所得税の課税対象となります。売却をせずに満期償還した場合も、償還金、分配金が取得価額を上回る場合は、同様に所得税が課税されます。

 

相続時にすでに利益が出ている場合は、所得税がかかることを考慮し、売却した上で相続することも考えましょう。また、所得税の納付方法については、証券会社によって異なるため納税方法を確認しましょう。

投資信託を相続する際の注意点3:知識がない人が投資信託を相続した場合

投資信託について知識がない人が相続した場合は、資産運用について証券会社や専門家に相談しましょう。投資信託は、運用をプロに任せることができる金融商品ですが、元本割れのリスクがあり、運用コストも発生します。

 

わからないからといってそのままにしておくと、逆に負債を抱えてしまう危険があるので、投資信託に興味がないようであれば、売却し預金など安全な資産に変更するのもおすすめです。

投資信託を相続する際の注意点4:遺産分割協議中でも価値が変動する場合がある

投資信託は日々価値が変動しています。当然、遺産分割協議中でも価値は変動しています。遺産分割が完了するまでは、売却することができません。そのため、急に価格が下落した場合などに対応することができず、思わぬ損害を被る可能性があります。

 

こういった事態を避けるため、価値が変動する資産がある場合は、速やかに遺産分割と相続手続きを進め、価格変動に対応できるようにしておきましょう。

投資信託を相続する際の注意点5:元本償還金や収益分配金等の処理をしておく

投資信託では、期間ごとに収益分配金が発生する場合や、満期を迎え元本償還となる場合があります。亡くなった後もこれらのお金が入金されていることがあります。これらのお金も遺産分割の対象となるので、きちんと協議し遺産分割協議書に明記しましょう。

 

また、相続後に償還金や分配金が取得価額を上回った場合は、課税対象となります。所得税がかかりますので注意しましょう。

投資信託を相続する際の注意点6:解約違約金が発生する可能性がある

投資信託の中には、一定期間解約できない期間が決められている商品があります。制限期間中に投資信託を解約する場合は、解約違約金が発生する可能性があるので注意が必要です。

 

しかし、そういった期間内であっても投資信託の購入者が亡くなった場合は、解約違約金がかからない場合もあるので、解約の前にそういった項目がないか証券会社に事前に相談してから解約を行いましょう。

投資信託を相続する際の注意点7:税に関する問題は事前に解決しておく

上記でご紹介した通り、相続人の間で投資信託の売却額を分ける場合、遺産協議分割書に明記をしておかなければ贈与税扱いになってしまい、基礎控除額が相続税とは異なるため課税対象となってしまう額が増えてしまいます。

 

また、売却する際も取得価額よりも上がっているのか、下がっているのかによって課税対象になるのかが変わってきます。事前に税に関する問題を解決しておき、税金を安く抑えられるように対応しましょう。

投資信託の相続に関しては弁護士に相談した方がいい

相続について少しでも不安に思われる場合は、専門家に依頼することをおすすめします。相続する金額が多い、相続人が多いといった場合は手続きが複雑となる可能性が高いのと、しかも投資信託については、売却をする時期など経済的な見方から考える必要があります。

 

弁護士や税理士、司法書士に相談すればコストはかかりますが、不備なくスムーズに相続手続きを完了することができます。不安がある場合は一度相談してみましょう。

投資信託の相続に関してはしっかりと準備をしておきましょう

投資信託の相続についてご紹介しました。相続の申告は、被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10ヵ月以内に行うことが法律で定められています。相続税がかかる場合は、この10ヵ月以内に申告し、納税する必要があるのです。

 

あらかじめ、どのような資産がありどのような手続きが必要かをしっかりと準備しておくことが大切です。無理をせず、手続きを専門家に相談することも重要です。

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本記事の監修

松澤 健一郎

松澤 健一郎
代表ファイナンシャルプランナー

全国に店舗を持つ大手金融機関で年金、投資信託の営業として15年間勤務。 国際基準のFP資格であるCFP®や証券外務一種など多数の資格を持ち、将来設計の相談実績は15,000件以上。 的確なアドバイスや対応の迅速さが評価され、社長表彰や全国表彰の受賞歴多数。 その他、セミナー講師の甲子園と呼ばれる“セミコングランプリ2017”では全国2位入賞。 会員数40万人オンラインスクールサービス「Schoo」にて金融リテラシー入門講座の講師を担当。

▼経歴 2004年 某大手金融機関入社 2019年 株式会社ノークリー入社
▼資格 CFP/証券外務員一種/内部管理責任者/ライフコンサルタント

本記事の監修

松澤 健一郎

松澤 健一郎
代表ファイナンシャルプランナー

全国に店舗を持つ大手金融機関で年金、投資信託の営業として15年間勤務。 国際基準のFP資格であるCFP®や証券外務一種など多数の資格を持ち、将来設計の相談実績は15,000件以上。 的確なアドバイスや対応の迅速さが評価され、社長表彰や全国表彰の受賞歴多数。 その他、セミナー講師の甲子園と呼ばれる“セミコングランプリ2017”では全国2位入賞。 会員数40万人オンラインスクールサービス「Schoo」にて金融リテラシー入門講座の講師を担当。

▼経歴 2004年 某大手金融機関入社 2019年 株式会社ノークリー入社
▼資格 CFP/証券外務員一種/内部管理責任者/ライフコンサルタント

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