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退職金を運用する方法6選|退職金を運用した方が良い理由や注意点を解説

2023 11.30この記事はPRを含みます

退職金を運用した方が良い理由3つ

会社員の方は、退職後は給与での所得がゼロになってしまいます。不動産などの不労所得があれば将来の不安は少ないですが、会社員や自営業の方は退職後やリタイア後のお金の心配は尽きません。

 

自営業の方やフリーランスの方は退職金はありませんが、会社員であれば退職金があります。公的年金だけでは不安な将来の為に退職金を資産運用する事をおすすめします。

退職金を運用した方が良い理由1:退職後に必要なおおよその金額

一生懸命仕事をしたのですから退職後はゆとりある生活をしたいと考える人が多いのではないでしょうか。

 

2022(令和4)年度 生活保障に関する調査によると、60歳代で最低生活費が1カ月約23.2万円、夫婦2人でゆとりある暮らしの生活費は1カ月約37.9万円掛かるという結果が出ています。

 

65歳で退職し85歳までのゆとりある暮らしの生活費を計算すると37.9万円×12カ月×20年=9,096万円となります。約9千万円が退職後に必要なおおよその金額という事になります。

2022(令和4)年度 生活保障に関する調査

退職金を運用した方が良い理由2:年金の平均金額

退職後の年金は老後の生活の主な支えになるとは言え、自分がいくら位年金を受け取れるかご存じない方も多いのではないでしょうか。

 

公的年金には国民年金と厚生年金があります。国民年金は年金を収めた方なら誰でも受け取る事ができる年金です。65歳から受け取る場合の年金額は1カ月約5万6千円です。

 

厚生年金は会社員や公務員など社会保険に加入していた方が受給できます。受給金額は1カ月約14万6千円です。

 

年金額だけでいえば、厚生年金をかけた方がお得であると言えます。

厚労省「令和3年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」

独身の場合

会社員や公務員だった独身の方が退職後に受け取る事ができる年金額は、国民年金の約5万6千円と厚生年金の約9万円の合計額の約14万6千円です。

 

これはあくまで会社員や公務員だった場合で、自営業やフリーランスの方であれば国民年金のみの受け取りになり1カ月当たり約5万6千円です。

 

国民年金はもちろん厚生年金を受け取っても、上述の「ゆとりある暮らしの生活費」の平均額には到底届きません。つまり年金のみではゆとりある暮らしを送る事は困難だといえます。

結婚している場合

年収額と共働きかどうかで年金受給額も変わります。

 

たとえば夫が平均年収550万円、妻が平均年収350万円だった場合、夫婦の国民年金が1か月で約12万4千円と厚生年金が約15万9千円受給できるとします。その場合、合計して28.3万円分を受給できるという事になります。

 

しかし、妻が専業主婦の場合は妻の厚生年金は0円ですので、その分を差し引くと1カ月あたり約24万円になります。

 

また夫婦で自営業の場合は、国民年金のみの受給になる為、1カ月あたり約12万4千円の受給額となります。

退職金を運用した方が良い理由3:退職金の平均金額

年金だけでは将来の生活費が不安ですが、退職金があるから大丈夫とお考えの方は多いでしょう。では退職金の金額はいくらなのでしょうか。

 

勤続年数や学歴はもちろんですが定年退職、自己都合、会社都合など退職理由でも金額は違ってきます。

 

厚生労働省による、令和5年年就労条件総合調査によると、大学卒で勤続20年以上かつ45歳以上の方を例に見てみると、平均退職金額は定年退職の場合約1,896万円、自己都合で約1,441万円、会社都合だと約1,738万円という結果が出ています。

厚生労働省 退職給付の支給実態

退職金を運用する方法6選

退職金として多額のお金が手に入った場合、将来の生活費として普通預金をする方が多いのですが、それだけでは資産は増えません。

 

将来の生活費に少しでも不安がある方は退職金の資産運用をおすすめします。

 

資産運用には様々な種類があります。定期預金や債券投資も資産運用の1つです。投資信託や株式投資、不動産投資などであれば、利益を得る可能性がぐっと上がりますが、損失を抱えてしまう可能性もゼロではないので注意が必要です。

退職金を運用する方法1:使い道に応じて運用方法を分ける

退職金運用をする場合、使い道に応じて運用方法を分ける事をおすすめします。

 

運用資金を全て一括で預金や投資信託に預けるのではなく、近々使うお金、今すぐではないが将来使う予定があるお金、特に使う予定がないお金に分けて運用するのが良いでしょう。

 

それぞれ運用期間を示した短期運用、中期運用、長期運用と呼びます。

短期の場合

銀行での退職金運用プランでは投資信託や外国債券と同時申し込みで最短3カ月の円預金や外貨定期預金があります。

 

円預金は普通預金と変わらないと思われがちですが、退職金運用プランを利用すると金利が普通預金よりも高いので、最短3カ月で満期を迎えその後は多くの銀行で自動更新になります。

 

短期間で増やせるので、近いうちに出費を控えている場合などにおすすめです。

中期の場合

年単位での資産運用期間を中期と言います。すぐに使う予定はないけれどマイホーム購入や子供の教育費など数年後に使う予定があるお金を定期預金や外貨預金で活用しましょう。株式投資や投資信託でも良いでしょう。

 

色々な退職金運用の為の中期型定期預金が各銀行で行われています。実際に銀行に相談して詳しい内容を確認するのも良いでしょう。

 

株式投資や投資信託は元本保証がありません。その点は注意が必要です。

長期の場合

退職金運用期間が10年以上のものを長期と言います。長期で資産運用する資金はセカンドライフや老後の生活費、特に使う予定はないお金の事です。

 

そのまま預金していても良いのですが金利は期待できません。将来の備えは少しでも多い方が安心です。資産運用して少しでも増やす事をおすすめします。

 

運用方法は不動産投資や投資信託、個人向け国債などがあります。

退職金を運用する方法2:定期預金

一般的な銀行の定期預金よりも退職金専用の定期預金の方が金利が各段に高い為、退職金を定期預金に預けるのであれば退職金専用の定期預金をした方がおすすめです。

 

手続きが面倒だから通常の定期預金で構わないという方もおられますが、預ける金額が多いほど高額の金利を手にする事ができるので、退職金専用の定期預金はおすすめです。

メリット

退職金運用の為に行う定期預金は、上述の通り金利が高い事がメリットです。

 

銀行によって金利の利率は様々ですが、現在利用している銀行に退職金専用の定期預金プランがあれば行わない手はありません。

 

満期以降は通常の定期預金の金利がつくようになりますが、銀行によって違いがありますのでぜひ相談してみてください。

デメリット

退職金専用の定期預金は取り扱いを行っていない銀行もある事がデメリットです。

 

もし普段利用している銀行に退職金専用定期預金の取り扱いがない場合は、新たに銀行を探して手続きをする手間があります。

 

退職金を受け取ってから動いても良いのですが、スムーズに動けるように事前に確認しておく事をおすすめします。

退職金を運用する方法3:外貨預金

外貨預金は預け入れる際には円貨から外貨、引き出す際には外貨から円貨にする手数料が掛かります。為替変動の為に元本割れする可能性も否定できませんが、円貨預金と外貨預金を併せ持つ事で、円高、円安に対応できるようになります。

 

食料品やエネルギーの大半は輸入品です。円安になると輸入品の値段は高くなります。物価が上がるという事は円の価値が下がるという事です。このように相対的に見て円の価値が下がった時の為に、円ではない外貨を預金しておくといざという時に安心です。

メリット

通貨分散をして色々な種類の外貨で預金する事で、為替変動のリスク分散ができる事が外貨預金のメリットです。

 

円貨預金と外貨預金を併せ持つ事で為替変動による物価変動に備えられる事もメリットの1つです。

 

外貨預金は積立預金にする事もでき、円安の時には外貨を少なく、円高の時には外貨を多く購入するドルコスト平均法を採用している銀行もあるためおすすめです。

デメリット

引き出しの際、為替相場の変動により外貨預金作成時に預け入れた円よりも額が下がる可能性があり、それがデメリットです。つまり元本保証がないという事です。

 

外貨預金を引き出す際は手数料も考慮した上で、いくらくらいまで外貨の価値が上がったら引き出すと決めておきましょう。

 

手数料については銀行によって様々ですので、利用している銀行に事前に確認しておきましょう。

退職金を運用する方法4:個人向け国債

個人向け国債は日本政府が資金調達を目的として作ったもので、国債を購入する事は国に資金を貸している事になります。財務省のホームページでは元本割れがなく安心で安全な債券だと紹介しています。

 

これからは、個人向け国債のメリット・デメリットについてご紹介します。

国債のメリット 財務省

メリット

国債は0.05%と銀行に普通預金で預けるよりも金利が高く元本割れしないのがメリットとしてあげられます。3年、5年プランは0.05%の固定金利ですが、10年プランは金利変動型で最低金利保障0.05%があるので安心です。

 

3年、5年、10年とプランがありますが、中途換金できるのもメリットです。そして何より国が発行する債券ですから、安心して購入する事ができます。

デメリット

個人向け国債は中途換金できる事がメリットの1つだとご紹介しましたが、中途換金する場合には直前に受け取った2回分の金利から中途換金調整額が差し引かれますので注意が必要です。

 

さらに購入1年以内は換金する事が出来ませんのでそれもデメリットの1つとして挙げられます。個人向け国債を購入する際は老後やセカンドライフに備えるお金、もしくはしばらく使う予定のないお金を利用する事をおすすめします。

退職金を運用する方法5:投資信託

投資信託とは簡単に説明すると、投資家から集めたお金を投資の専門家が運用し、その成果が投資家からの投資金の額によって分配される資産運用方法です。運用先は債券や株式などです。

 

投資の初心者や、投資について理解できない、難しすぎてわからないからプロにお任せしたいという人にはおすすめです。

 

近くに長期的に投資信託をしている人がいれば、経験談などを聞いて学ぶのも良いでしょう。

メリット

投資信託は株式投資に比べると自分で運用する手間がありません。自分で社会情勢を把握したり世の中の流れを敏感に察知、予想する必要もない為、社会情勢に興味がなかったり、趣味に忙しい方にもおすすめです。

 

その他、新興国株式を投資対象にしている投資信託を購入すれば日本以外の新興国株式全体へ投資をする事もできます。

デメリット

投資信託を購入する際は手数料が発生し、さらに投資信託保有の為の管理費用も掛かります。その他解約の際には信託財産留保額が掛かります。

 

投資信託は色々な株式や債券に投資する事ができますが元本保証がない事もデメリットの1つです。

 

投資信託は主な投資対象は株式や債券ですので、世界情勢や国内情勢の影響を受ける事が3つ目のデメリットとして挙げられます。

退職金を運用する方法6:株式投資

株式投資とは国内の上場企業の株式を購入し、配当金や売却益が期待できる投資方法で、応援したい企業の株を購入する事ができ、直接経営を手助けする事ができるのが魅力です。

 

売買単位が100株で株価が高額な企業でも、端株購入する事が出来るので憧れの企業の株主になる事ができます。

 

もし何を購入すればいいかわからなければ証券会社の担当者に相談してみるのも良いでしょう。

メリット

たとえば飲食店企業なら保有株数に応じた食事券、飲料メーカーや食品メーカーの企業ならば自社製品や商品券など、企業にもよりますが株主優待というものがあります。権利確定月に株式を保有していれば株主優待を得る事ができます。

 

様々な企業の株式を保有し沢山の株主優待を得る事で生活している方も中にはいるようです。

 

また株式の売却益を得る事もできます。株価上昇の際は株式を沢山持っているほど売却益が期待できます。

デメリット

株式投資には元本保証がありません。

 

リーマンショックや新型コロナウイルス流行などで株価が大暴落した場合は、損失が増えてしまう可能性があります。さらに信用取引を行っている場合は負債を抱えてしまう事にもなりかねません。

 

資産が減ってしまう可能性を考えて、資産全額を株式投資しないように注意しましょう。

 

売買の際に手数料が掛かる事や自分のタイミングで売買できない事も覚えておきましょう。

退職金を運用する時の注意点3つ

一生懸命働いた証の退職金は大切に使いたいものです。

 

年金は期待できず、マイホーム購入や教育費、老後やセカンドライフの生活費など資産は少しでも多い方が良い時代です。その為に退職金を運用する事は重要と言えるでしょう。

 

しかし退職金運用をして大切な資産を減らしてしまったり、失くしてしまっては意味がありません。これから退職金を運用する際の注意点を3つご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

退職金を運用する時の注意点1:リスクの大きさを理解する

過去にリーマンショックや、新型コロナウイルスの流行により、世界的な金融危機は度々起きました。通貨の価値だけでなく、株価や不動産、鉱物など、資産の価値は世界情勢に影響されるものでもあります。

 

保有する資金が大幅に減ってしまったり失ってしまう可能性はゼロではありません。退職金に限らず資産運用をする際は、有事の際に暴落するリスクがあるという事を忘れないようにしましょう。

退職金を運用する時の注意点2:退職金を全額預けないようにする

元本保証がない運用方法で資産運用をするのであれば、価格の暴落や資産を失う事を忘れてはいけません。世界情勢や社会情勢は予想できない事ばかりです。

 

今は使う予定はない資金でも将来必要になる時が来ないとも限りません。そんな時になくなってしまっては困ります。

 

その為にも、近々使う予定のあるお金と将来使う予定があるお金は投資に回さないようにしましょう。

退職金を運用する時の注意点3:元本割れに気を付ける

個人向け国債など元本保証がある資産運用は良いのですが、株式投資や投資信託など元本割れするものには気を付けましょう。

 

元本割れしてしまうと、金融商品の価格が購入した当時よりも下回ってしまいます。つまり資産がマイナスになってしまうと言う事です。

 

元本割れのリスクのある資産運用は、上手に運用できればハイリターンが見込めますが、ハイリスクもつきまといます。絶対にリスクを負いたくない人は、元本保証のある資産運用をするようにしましょう。

退職する前に退職金の運用方法を勉強しておこう

日本の義務教育では資産運用や投資について学ぶ機会はありません。つまり自分で学ぶしかないという事です。

 

豊かな老後やセカンドライフの生活の為に、退職金を運用する方法を書籍で学んだり信託銀行に相談してしっかりと勉強しておきましょう。

 

しっかりと知識を身につけ大切なお金を上手に運用していきましょう。

 

退職金に関連する記事を以下のリンク先にまとめていますので、興味がある方はご参照ください。

退職金のおすすめの運用方法6つ|国債やヘッジファンドについても解説

退職金の使い道を悩む方へ|不動産投資のメリットとデメリット5つを紹介

 

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