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不動産投資シミュレーションを行う際に重要なこと|メリット5つ

2020 06.4この記事はPRを含みます

目次

投資シミュレーションとは

投資シミュレーションとは、株式投資や不動産投資といった資産運用において、どの程度の資産的価値があるか、将来的にどの程度利益が見込めるかといった予測をおこなうことです。特に不動産投資の場合は、物件価格や空室見込み、管理費などを入力し、利回りをシミュレーションします。

投資シミュレーションは、専門家に依頼するか、簡易的なツールを使って計算することができます。

不動産投資シミュレーションを行う際に重要なこと3つ

不動産投資シミュレーションをおこなう際には、長期的な視点を持ち、複数の物件を多角的に分析して比較することが重要です。不動産は大きな買い物ですので、目先の利益だけではなく、将来的に資産としてどの程度価値があるかをシミュレーションするようにしましょう。

この項目では、不動産投資シミュレーションをおこなう際に、意識するとよい重要なことを3つご紹介します。

行う際に重要なこと1:表面利回りは指標にしない

不動産投資シミュレーションをおこなう際に、表面利回りを指標としないようにしましょう。表面利回りは、(年間家賃収入÷物件価格)×100で計算され、税金や管理費を考慮していません。そのため、得られた表面利回りが、実際に得られる利回りと大きく異なる場合があるためです。

指標とする場合は、表面利回りではなく、諸経費や税金、管理費などの支出を計算に加えた実質利回りを指標とするようにしましょう。

行う際に重要なこと2:将来的な資産価値の見通し

不動産シミュレーションをでは、将来的な資産価値の見通しを立て、資産価値の上がりそうな物件を選ぶようにしましょう。少なくとも、資産価値の下がりにくい物件を見極めることが重要です。

物件の資産価値は、建物の価値と、土地の価値という2つの観点で評価できます。土地の価値は、交通の便や周囲の環境によって変化するため、よく調査することが必要でしょう。

資産的価値が下がらなければ、売却益を得ることもできます。

行う際に重要なこと3:個々の物件を多角的に分析

不動産投資シミュレーションをおこなう際には、物件を単一の指標で評価するのではなく、多角的に分析することが重要です。

不動産の価値は、実質利回りだけではなく、稼働率、維持費、将来性など多くの観点から評価する必要があります。売却する場合の売却益も考慮する必要があり、年間の利回りだけで判断するのは不十分です。

また、税金に関しては、投資家自身の所得や購入時の状況にも左右されますので、個別に検討が必要です。

不動産投資シミュレーションツールのメリット5つ

不動産投資シミュレーションツールを使うことで、利回りの計算を簡単に何度も行うことができます。

上記のような、実質利回りや資産的価値の計算を自分でおこなうには、手間も時間もかかります。専門的な知識が必要にもなるでしょう。

しかし、不動産投資シミュレーションツールを使えば、こうした計算を簡単に短時間でおこなうことが可能です。条件を変えて計算できるため、複数の物件を比較する際にも便利です。

ツールのメリット1:最適な稼働率・空室率が分かる

不動産投資シミュレーションでは、赤字にならないラインとしての稼働率や空室率が計算できます。これらの値は、物件の購入をする際に重要な情報となるでしょう。

現在の稼働率や空室率を調べて、シミュレーション結果と比較し、購入を検討してください。また、現在の稼働率や、空室率を入力して利回りを計算することができますので、自分の目標とするラインに達しているかどうかも確かめるようにしましょう。

ツールのメリット2:家賃水準を調整したシミュレーションも可能

一部の不動産投資シミュレーションツールでは、周辺地域の家賃相場を計算に含めて、家賃水準を調整することができます。

周辺地域の家賃相場が低ければ、現在の家賃より、実際の家賃が低くなり、家賃収入が低くなることが予想されます。また、逆に周辺相場が高ければ、より多くの利益が見込まれます。

家賃水準の調整は、シミュレーションの精度を高めるための重要な機能です。周辺地域の家賃相場を調べて入力するようにしましょう。

ツールのメリット3:修繕費を計上する設定が可能

不動産投資シミュレーションツールの中には、物件の修繕費を計上する設定が用意されているものがあります。

修繕費は、毎年かかるものではないため、購入の際には見逃されがちです。しかし、避けられない支出であり、長期間物件を所有する上では大きな金額となります。

必要と思われる修繕費は、物件の築年数や、同タイプの物件の修繕費データを元に計算することができます。修繕費を計算し、利益の計算に含めてください。

ツールのメリット4:どのくらいの利回りで運用できるのか分かる

不動産投資シミュレーションツールを使えば、物件をどのくらいの利回りで運用できるのかわかります。

ここでいう利回りとは、実質利回りのことです。稼働率、経費率、家賃収入、投資家自身の資産、借り入れ金額などを元に、実質利回りを計算します。

中でも投資家自身の所得は、税率に影響するため、同じ物件であっても利回りが大きく変化します。投資家自身の情報を入力して、正確なシミュレーションができるツールを選びましょう。

ツールのメリット5:売却益は複数のシナリオ作りが可能

物件の売却益の計算は、複数のシナリオを想定してシミュレーションが可能です。

最終的な利益は、毎月得られる家賃収入などによる累積利益と、売却益を統合して計算します。この時、いくつかのシナリオを想定し、売却益をそれぞれ計算することができます。

たとえば、土地と家賃について、購入時と同じ程度の価格で売れた場合、値上がりした場合、値下がりした場合などのシナリオを想定してシミュレーションが可能になります。

おすすめの不動産投資シミュレーションツール5選

この項目では、機能と料金の観点から、おすすめの不動産投資シミュレーションツールを5つご紹介します。

不動産投資シミュレーションツールには、無料で簡単な計算をおこなうものから、有料の高精度の計算をおこなうものまで多くの種類があります。それぞれ特徴がありますので、以下の機能などを見て、適したものを選んでください。

投資シミュレーションツール1:IRRによる不動産投資収益計算Excelシート

不動産コンサルティング会社が作成したExcelシートで、多くの項目の計算が可能です。入力項目、結果項目ともに、非常に多くの項目が用意されており、個人、法人、専門家にも使用されているツールです。

Excel形式に慣れている人にとっては、高機能で使いやすいツールと言えるでしょう。

出典元 https://www.vector.co.jp/soft/winnt/business/se493526.html
主な機能 マルチプル、表面利回り、NOI利回り、経費率、税引き後キャッシュフローなど
料金 無料

投資シミュレーションツール2:楽待 CFシミュレーション

ウェブ上でキャッシュフローのシミュレーションが可能なツールです。必須の入力項目が5つと少なく、ダウンロードも不要で、すぐにシミュレーション結果を得ることができます。

高速で初心者にも使いやすいツールですが、必要に応じてより詳細な入力とシミュレーションも可能です。

出典元 https://www.rakumachi.jp/property/investment_simulator
主な機能 実質年間収入、支出、大規模修繕費、売却時累計キャッシュフロー、売却益
料金 無料

投資シミュレーションツール3:GATE

AIを用いた分析と予測、チャートの作成など高機能なシミュレーションツールです。法人、専門家に利用されており、グラフやレポートが用意されているため、プレゼンテーションにも適しています。

有料ですが、3つの料金プランが用意されており、無料の体験版も存在します。

出典元 https://www.ai.gate.estate/investment-planner
主な機能 賃料変化推定、空室率推定、累積利益分析、売却益分析、売却時期の収支分析など
料金 20000円/月(Light)、40000円/月(Basic)、60000円/月(Prime)

投資シミュレーションツール4:不動産投資!利回り収益計算機

ウェブ上で、キャッシュフローや利回りの計算ができるシンプルなシミュレーションツールです。

入力項目、出力項目が一覧で表示されるため、簡潔で見やすいツールとなっています。項目数も十分であり、個人、法人問わず利用可能です。

出典元 https://www.rals.co.jp/invest/info.htm
主な機能 返済額、家賃収入、控除・諸経費、年間支出、表面利回り、実質利回りなど
料金 無料

投資シミュレーションツール5:一棟買い

キャッシュフローや利回りなど基本的な不動産投資シミュレーションが可能な、iOSアプリです。

他のツールがPCでの利用を想定しているのに対して、こちらのツールはiPhoneアプリです。そのため、継続的な運用や定期的な使用、多数の物件を比較したい場合に便利なツールとなっています。

出典元 https://apps.apple.com/jp/app/id527612429
主な機能 キャッシュフロー、会計損益、支払税額、融資の返済計画など
料金 860円

投資シミュレーションツールを使う際のポイント5つ

投資シミュレーションツールの機能を十分に活用し、長期的な視点で物件を評価してください。

記入する項目や使用できる機能は複数ありますが、多くを利用すればより正確なシミュレーションが可能になります。この項目では、どのような値を入れたらよいか、どこに注目したらよいかなど、ツールを使う上でのポイントを5つ紹介します。

使う際のポイント1:95%程度の稼働率で試算しておく

現在の稼働率が100%、つまり満室であった場合でも、シミュレーションでは稼働率を95%程度に設定しておくのがよいでしょう。数年後も恒常的に満室である確証はなく、購入直後には入居者の入れ替わりによって満室でなくなる可能性もあるためです。

現在の稼働率が95%以下で安定している場合は、シミュレーションにおいてもその値を入力してください。

使う際のポイント2:周辺相場と合わせてチェック

家賃収入の計算は、周辺相場と合わせてチェックすることが大切です。現在の周辺相場および、周辺相場の推移などを調べて、シミュレーションツールに入力するようにしましょう。

周辺相場を調べる方法としては、インターネットで調べる、専門家に相談するなどの方法があります。より正確なデータがあれば、シミュレーションツールの計算結果も正確なものになります。

使う際のポイント3:中長期の推移も見ておく

不動産投資シミュレーションにおいては、中長期的な推移も確認するようにしてください。年間利回りなどの短期的な利益だけではなく、10年単位で物件価値の推移を予測できるとよいでしょう。

不動産投資シミュレーションツールの中には、数十年先までの家賃減率や大規模修繕費などを計算できるものがあります。そのようなツールを用いれば、将来的な価値を含めて物件を検討できます。

使う際のポイント4:税引き後キャッシュフローの累積金額も算出

キャッシュフローの予測では、税引き後キャッシュフローの累積金額も算出するようにしてください。

物件自体の価値は変化しなくても、投資家本人の状況によって税引き後の値が大きく変化することがあります。このような思い違いをなくすため、税引き前と税引き後いずれのキャッシュフローも計算できるツールを使って、税引き後の累積金額も確認するようにしてください。

使う際のポイント5:自己資金年利回りが何%になるか

物件を評価する指標として、単純な利回りだけでなく、自己資金年利回りを算出して比較するようにしましょう。

不動産投資においては、税引き後キャッシュフローの累積金額と売却益の合計が全体の利益となります。この利益全体が投資金額に占める割合を、年平均したものが自己資金年利回りです。

自己資金年利回りを比較することで、利益の額としては少額であっても利率の高い投資先を選択することができます。

不動産投資シミュレーションを使用してみよう

不動産投資を検討している場合は、ぜひ不動産投資シミュレーションを使ってみましょう。利回りや売却益などを確認、比較した上で、自分の現在の状況と照らし合わせて、最適な選択をすることができるでしょう。

また、現在物件を所有している場合には、その運用ツールとしても使用することができます。さまざまな使い方ができる不動産投資シミュレーションツールを十分に活用してください。

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