マレーシアの不動産投資とは?不動産投資の注意点4つと知るべき規制
2020 06.4この記事はPRを含みます
マレーシアの不動産投資とは?
東南アジアの中でも南に位置する「マレーシア」。日本人の住みたい国ランキングでは13年連続1位を獲得するほど人気を集めている国で、温暖な気候と美味しいグルメが揃った、暮らしやすい環境といえるでしょう。
海外における不動産投資というと国によって条件が異なりますが、マレーシアの場合は外国人でも土地や建物を購入できるのがメリットです。
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外国人が購入できる下限金額
マレーシアで外国人が土地や建物を購入する場合は、100万リンギット以上の物件購入が条件となります。
100万リンギットは日本円に換算すると約2600万円(2020年3月4日時点)で、あくまで購入価格の下限金額であり、諸経費などは含まれていません。
※2020年度のみの限定措置として一部不動産の最低購入価格が引き下げられることが、マレーシア財務相より発表されました
しかし、マレーシアで物件を購入する条件は州によっても異なり、エリアによっては外国人の購入を禁止している区域もあります。
マレーシアの不動産情報
アジア諸国における外国人の不動産取得は条件が厳しい国も多く、タイやフィリピンなどでは外国人の土地の購入は法律で禁止されています。
マレーシアでは条件をクリアすれば土地や建物を購入でき、物件の販売価格も比較的リーズナブルなのでリタイア世代や不動産投資家からも注目を集めている国です。
これからも経済成長を進めていく計画がある国なので、投資予算などが合えばおすすめの不動産投資だといえるでしょう。
近年の経済状況
マレーシアは先進国の仲間入りをするため、数年先の政策を掲げている国の1つです。ビジョン2020と呼ばれる政策の実現はあと5年かかると言われていますが、すでにシェアード・プロスペリティ・ビジョン2030を掲げこれからも経済成長し続ける姿勢を見せています。
マレーシアの経済成長率は4%(2019年前年比)と伸ばしており、今後の経済成長も期待できるといえるでしょう。
2019年GDP成長率予測は4.3~4.8%(マレーシア)ー日本貿易振興機構ー
割安な不動産価格
マレーシアの不動産価格は、東南アジア諸国における物件価格と比較するとリーズナブルな価格設定です。土地と建物を合わせておおよそ50万リンギットからの購入も可能で、長期滞在ビザを取得すれば10年の利用も可能です。
土地や建物の所有権も取得できることを考えると、他の諸国と比較してメリットは多いといえます。
マレーシアの不動産投資費用
マレーシアで不動産を取得した場合は、購入から3年以内に印紙税を請求されます。印紙税とは不動産の資産譲渡の際に必要な契約書等に課税される税で、土地などの資産譲渡にかかわる文書では100マンリンギ超の資産で税率は4%となります。
また不動産を売買契約の際、契約書作成を弁護士などに別途依頼する必要があります。弁護士への手数料は不動産価格の1%前後かかることを目安に覚えておきましょう。
マレーシアのオススメ投資エリア
マレーシアで高級住宅地が密集しているのが、首都「クアラルンプール」です。クアラルンプールでは、観光名所であるペトロナスツインタワー内にある高級マンションをはじめ、西に位置するモント・キアラなどのエリアは日本人に人気のエリアです。
クアラルンプールの東にあるアンパンと呼ばれるエリアでは大使館なども多く、戸建ての高級物件も多い傾向にあります。
マレーシア投資の知っておくべき規制
外国人がマレーシアの不動産を購入する場合は最低購入価格が条件として設定されていますが、その他にも所有権のタイプやビザの有無によっても条件が異なります。
マレーシアの不動産をご自身で利用する予定のある方は、長期滞在ビザ(MM2H)を取得することをおすすめします。ビザを取得することで有利になる点もあるので、マレーシアの規制についてしっかり勉強しておきましょう。
物件が所属している州
マレーシアは13の州に分かれており、物件を所有する州によっても法律が異なるため注意が必要です。たとえば、最低購入金額も100万リンギット~200万リンギット程度と幅があり、物件の制約も様々です。
また長期滞在ビザを取得している方は、通常よりも購入金額の条件が優遇される場合もあるなどのメリットもあります。物件購入の際は州の許可が必要になるので、あらかじめ州の法律を熟知しておきましょう。
物件の所有権
マレーシアの物件の所有権は、「Master title」、「Strata title」、「Individual title」の3つに分かれます。東南アジアの不動産投資では、プレビルドと呼ばれるものがあり、建設中の建物に対して投資するケースが多い傾向にあります。
また州によっては土地と建物を購入する金額が通常の倍になる場合もあり、購入したいエリアが決まったら事前にチェックしておくことが重要です。
Master title
Master titleとは、マレーシアにおいて建築中の物件でデベロッパーが保有する物件を所有する権利のことを意味します。東南アジアでは建設途中の物件を購入するケースも多く、完成前に建物と土地を販売することも少なくありません。
建設中の物件は途中で建設が中止となるリスクがあるため、事前にデベロッパーの信用性をチェックする必要があります。
Strata title
Strata titleとは、分譲マンションのように土地や建物を区分けされて販売されている居住スペースのことを意味します。Strata titleの場合は、戸建てを購入するよりも安い価格の購入物件があり、投資から長期在住用として購入するケースが多い傾向にあります。
分譲マンションの場合は管理をする手間が省けるため、幅広い世代から人気を集めている物件です。
Individual title
Individual titleとは、土地付きの戸建て物件を所有する権利のことを意味します。マレーシアでは比較的リーズナブルな価格で購入できるため日本人の購入者も多い傾向にありますが、州によっては最低販売価格条件が200万リンギットの州もあるので注意が必要です。
またマレーシアの行政地区に設定されているスランゴール州では、外国人による土地や建物の購入はできません。
長期滞在ビザMM2Hの所有
マレーシアでは、外国人の長期滞在を許可する「MM2H(マレーシア・マイ・セカンド・ホーム)」と呼ばれるビザが存在します。MM2Hは、年齢制限がなくマレーシアに10年滞在できる長期滞在ビザです。
またビザを取得した家族も同行でき、10年経過後は延長の申請もできることから多くの日本人が取得しています。日本とマレーシア間を自由に行き来でき、不動産物件購入の際にもメリットがあります。
マレーシアの不動産投資の注意点4つ
マレーシアで不動産を取得する場合は、物件のある州政府から取得合意を得る必要があります。合意や条件は州によっても異なるため、不動産を取得したいエリアが決まったら事前に調べておくことをおすすめします。
また長期滞在ビザを取得している方は、特例として最低購入金額の条件が低く設定されている州もあります。ビザの有無や州によって条件が異なる点があることを注意して物件を選びましょう。
1:外国人取得合意を取得する
マレーシアで物件を購入する場合は、物件を購入する許可を州政府に依頼しなければなりません。申請から書類発行までは3か月程度かかり、手数料は日本円で3万円程となります。
また長期滞在ビザを取得している方は申請が免除となるため、ビザの取得を考えている方が物件購入前に取得しておくといいでしょう。
2:土地付きの住宅を購入可能
東南アジア諸国の不動産投資では、外国人に土地を購入することを法律で禁止している国が多い傾向にあります。マレーシアではアジア諸国では珍しく外国人でも土地や建物を購入できるので、リタイア後のセカンドハウスとして購入する方も多い傾向にあります。
また建物のみ所有している場合は土地の所有者とトラブルになるケースもありますが、土地付きの住宅であればこのようなトラブルも避けることができます。
3:長期ビザ保有の場合は条件が変わる
マレーシアで不動産投資を行う場合は、長期滞在ビザを取得しておいた方がメリットも多い傾向にあります。物件の最低購入金額も州によっては50万リンギットまで条件が下がるケースもあり、物件取得する州による違いを把握しておくことも大切です。
不動産の最低購入価格
長期ビザを取得しているか否かによって、最低購入価格が変わってきます。たとえば、ペナン州では長期ビザを取得していない場合の最低購入価格は、約100万から200万リンギットでエリアによって価格が異なります。
しかし、長期ビザを取得している方は最低購入価格が50万リンギットになるエリアもあり、手ごろな物件を購入することができます。
住宅ローン
マレーシアの長期滞在ビザを取得すると、マレーシア内の銀行において住宅ローンを組むことができます。マレーシアの住宅ローンは金利4~5%前後で、為替によっても変動する点を注意する必要があります。
またマレーシアの銀行口座は利率がいいので、不動産売買での収益を預金しておくと利息が多くつくメリットもあります。
4:州によって特例がある
マレーシアの不動産投資や取得ではそれぞれの州で法律が異なりますが、合わせて州によって特例があることを覚えておきましょう。特例が比較的多いのが「ジョホール州」と「ペナン州」です。
いずれも不動産投資家に人気のエリアで、都市開発なども行っているため投資家に対する規制もあります。
ペナン州
マレーシアの北西に位置するのが「ペナン州」で、ペナン州はペナン島と本土の敷地を合わせた区画です。ペナン州で物件を購入した場合は3年以内の転売には追加課税があります。不動産売買代金の2%を州政府に支払う必要があります。
ジョホール州
マレーシアの最南端に位置するのが「ジョホール州」で、隣接するシンガポールからの来訪者が多いのがこのエリアの特徴です。ジョホール州では近年都市開発が積極的に行われ、物件の購入価格は比較的高い傾向にあります。
メディ二地区では基本的な最低購入金額の100万リンギット以下の物件購入が可能など、一部優遇措置がされているエリアもあります。
マレーシアの不動産投資の注意点を押さえて成功しよう
住みたい国ランキングでは数年連続1位を獲得しているのが、「マレーシア」です。マレーシアでは外国人でも土地や建物の購入ができることから、不動産投資やセカンドハウスとして不動産を購入する方が多い傾向にあります。
マレーシアは13の州から成り立ち、州によっても法律が異なります。長期滞在ビザ(MM2H)を取得しておくと優遇措置を受けられる場合もあるので、ビザの取得も検討しながら物件探しをするといいでしょう。