不動産投資のフロー型とストック型の違いは?投資の際の注意点を3つ紹介
2020 06.4この記事はPRを含みます
フロー型ビジネスとは?
都度、新規受注を受けて仕事をこなしていくスタイルがフロー型ビジネスです。
たとえば、飲食店、工務店、工芸品店、医師などがフロー型ビジネスの一例として挙げられます。毎回、新規で受ける1度の仕事によって、顧客へサービスをおこなっている職種です。
売上の波があるため、収益の想定はできても実質の利潤とは大きく異なる特徴もあるのが、フロー型ビジネスといえるでしょう。
単発的な収益
フロー型ビジネスは、単発的なビジネスと言い換えることができます。
利用者から1回ごとに受注を受け、仕事を遂行していくスタイルがフロー型ビジネスの特徴ですので、「継続的な受注が確実にある」とは言い切れないです。
そのため、多くの顧客を抱えることで安定した収益を生んで、利潤を固定化させようと講じていく必要がある職業といえるでしょう。
ストック型ビジネスとは?
継続して安定した収益を得られるのが、ストック型のビジネスです。
ストック型ビジネスは、定期的に利益が出るスタイルですので毎月や年間の収益の予測がたてやすい仕事です。
たとえば、携帯電話を扱う通信会社、電気会社、単発ではない教室の講師などがストック型ビジネスの一例として挙げることができます。
いずれの職種も固定化した収益があげられるため、売り上げの想定がしやすい特徴があります。
継続的な収益
ストック型ビジネスとは、1度キリで終わってしまう受注業務ではありません。前述したように、定まった期間ごとに安定した収益を得ながら運営していけるのがストック型ビジネスというジャンルの仕事です。
1度だけで終わることなく、サービスを継続する必要性が顧客側にあるビジネスですので、利用者の生活や趣味趣向にマッチした分野ともいえます。利用者側の気が変わらなければ生涯、同じサービスを利用することもあるでしょう。
ビジネス自体を売ることが可能
ストック型ビジネスは、ビジネス自体を販売して運営することもできます。
飲食店をたとえに挙げてみましょう。飲食業はストック型ビジネスですので、初めは1店舗からからスタートしますが、徐々にフランチャイズ化する企業もあります。
その場合、新たな店舗を運営する主へ「飲食業のノウハウを売る」ということがあり、新店舗の主は店舗内にてストック型ビジネスとして、努力しながら売り上げを向上させるように運営していきます。
フロー型ビジネスの例
フロー型ビジネスの一例として、工務店を例に挙げて見ていきましょう。工務店は、お客さんから注文住宅の案件やリフォーム、増改築などの発注を受けます。毎月のことではなく、単発発注となりますので、フロー型ビジネスということになります。
他にも1度だけの受注でお客さんへサービスをおこなう事業は、上例のようにすべて単発の1回ごとに完結するビジネススタイルです。
ストック型ビジネスの例
継続性のあるビジネスのストック型について、一例を見ていきましょう。
ストック型のビジネスで大衆的なものは、「携帯電話の通信利用料金」です。いまや、スマートフォンは大多数の人が所有していますので、「通信会社はストック型のビジネスをしている」ということになります。
顧客が毎月の通信使用料金を支払うことで、企業との需要と供給が成り立っています。これはストック型のビジネスサービスとしての代表例といえるでしょう。
不動産投資のフロー型ビジネスとストック型ビジネス
フロー型・ストック型と2種ある、不動産投資のビジネススタイルについて見ていきましょう。
不動産投資には、フロー型とストック型という2パターンがあり、いずれも異なる投資のスタイルです。これから不動産投資を開始する方は、把握しておくことでメリットがありますので知っておくとよいでしょう。
それでは、不動産投資におけるフロー型・ストック型のそれぞれについて見ていきます。
不動産投資のフロー型とは?
不動産物件の大家として働くことは、「不動産投資のフロー型のビジネス」と言い換えることができます。不動産物件を運営することは、入居者を募って毎月の家賃収入を得ることで成り立つビジネスです。
「定められた毎月の賃料×世帯数=売り上げ」となりますので、大家の毎月の収入は世帯数によって変わってはきますが、根本的には「不動産投資のフロー型のビジネス」といえます。
キャッシュの獲得
不動産投資のフロー型ビジネスでは、キャッシュを安定的に得ることができます。大家が家賃収入を得ながら運営をしていく場合、毎月支払われる家賃がキャッシュとなり、物件の所有者が受け取ります。
上記は、まさしく不動産投資のフロー型ビジネスといえますので、物件に入居者契約が成立している場合には、大家が安定したキャッシュでの収入を毎月得る仕事といえます。
資本利得
投資するために購入した物件を売却し、損失が出なかったときの上澄み金額を資本利得とします。
たとえば、5,000万円の物件を購入して売却したときに6,000万円で売れた場合、1,000万円が資本利得です。つまり、保有しているものの価値が徐々に高まり、売却した際に得られる利益を指します。
不動産投資に限らず株式投資においても起きる現象ですので、資本利得は投資家の収益ともいえるでしょう。
不動産投資のストック型とは?
ストック型の不動産投資とは、土地や物件を購入して現金化できる状態を指します。
すぐに現金化できない土地や物件を保有している場合や、ローンを組んで不動産投資をおこなうなかで、家賃収入をローン返済に充てて運営している状態を「ストック型の不動産投資」といいます。
つまり、「現金化できて価値のあるもの」を保有し、収益を得ている投資の状態をストック型と呼んでいます。
ローン返済により形成
不動産物件をローンを組んで購入する場合、売り手側にとってはストック型のビジネスとなります。高額な物件を購入する際、購入者側が支払う毎月の返済料金は、物件を売った側のストック型ビジネスとなります。
ローン返済が終わるまでの期間は、物件の売り手側には毎月の安定した収入がずっと入ってきますので、物件をローンを介して販売する側には「継続性のあるストック型のビジネス」といえるでしょう。
投資利益
物件の賃料より収益を得るスタイルは投資利益と呼ばれ、ストック型のビジネスでもあります。前述したように毎月の家賃収入を得られる立場の人にとってはストック型のビジネスであり、投資利益となります。
安定的な収益が想定できるため、家賃収入以外に株式などの配当金にも同じことがいえます。つまり、投資利益とは収益源となるものから得られる収益のことを指します。
不動産投資のストック型ビジネスとフロー型ビジネスの注意点3つ
不動産投資のストック型・フロー型における注意点を3つ挙げていきます。
不動産投資をはじめる際、留意すべき事柄が3点あるため、これから不動産投資をスタートする予定がある方は把握しておきましょう。
1:全てを不動産投資のフロー型ビジネスにするのは難しい
不動産投資を開始する場合、完全なフロー型として運営していくことには高い壁があります。
不動産投資とは、不透明性も含んでいます。「X年X月X日からXX年XX月XX日まで、X世帯が入居契約をする」ということは、誰にも想定できないことでしょう。
あくまでも投資中の物件に入居契約がある場合に限り、フロー型のビジネスとして不動産投資が成立します。そのため、入居者がゼロのときは収益を生み出していない状態です。
2:不動産投資のストック型ビジネスから始めよう
初めて投資を開始する場合、ストック型の不動産投資からスタートすることを推奨します。
たとえば、土地を購入して他者へ貸し出し生まれるお金を運営することは、ストック型のビジネスであり、安定的な投資ができるビジネススタイルです。
ローンを抱えながらでも、毎月の賃貸料金での収入が上回ることによって投資者は収益を生み出せますので、安定感を得ながら不動産投資をはじめたい方にストック型の不動産投資はおすすめです。
収入の基盤を作ることが大事
不動産投資での収益にはフロー型とストック型がありますが、収入の基盤がなければ運営に危険が伴います。投資とは、大きな金額が必要な事柄ですので、何よりも基礎となる収益があってこそ健全な運営が成り立ちます。
資金がないまま不動産投資をすることはそもそも不可能ですので、まずは投資者自身が収入基盤を築いたうえで不動産投資活動を開始しましょう。
まずは仕事をしながら投資をしていこう
いきなり不動産投資で成功するケースは低いため、投資者となる前に真面目に働いて資金をつくってから投資をしましょう。
不動産投資にあこがれる人は少なくありません。なぜなら、重労働をせずに毎月の安定的な大きい収入を得られる可能性があるからです。
ですが、いきなり不動産投資を開始しても成功する確率は低いため、まずは地道な労働をすることでお金を稼ぐ大変さ、ありがたみを実感することが望ましい投資者のスタイルです。
3:慣れてきたらフロー型とストック型を併用しよう
資金も貯まり、不動産投資をスタートさせ、投資に慣れてきたらフロー型やストック型のビジネスを併用して運営していきましょう。
ストック型の不動産投資からスタートしてコツを掴むことで、フロー型の投資スタイルへも移行して運営もしていけます。
安定性のあるストック型と危険性の高いフロー型の2パターンを併用することで、不動産投資の面白さがより実感でき、場合によっては多額な増収となるケースも多々あります。
低金利時は資産形成が加速する
不動産投資のマメ知識として、低金利の時期には資産の形成が加速します。
昨今、銀行や信用金庫にお金を預けても金利は限りなくゼロに近い時代です。そのため、不動産の購入時もローンの金利が低い傾向にあります。
金利が低いということは、お金を支払う側にとってはメリットですので、高額な投資額をローンで支払う際でも完済する期間によっては、地道でよりよい資産の形成ができるでしょう。
金融機関から大きい融資を受けよう
不動産投資をおこなう際、金融機関から資金を借りることができます。
高額でもある不動産物件ですので、金融機関のサポートを受けて不動産投資を運営していくビジネススタイルがおすすめです。物件が担保ともなり、金融機関も快く資金を貸してくれることがあります。
ストック型とフロー型のビジネスを組み合わせることで、大小さまざまな収益を得ながら不動産投資を順風満帆に実践できるでしょう。
不動産投資のストック型・フロー型を理解して適切な不動産投資をしよう
今回は、フロー型・ストック型の不動産投資についてご覧いただきましたが参考になる点はありましたか。
本業のみでは、将来の安定した生活への不安が膨れ上がる現代日本社会ですので、不動産投資をしながら将来設計を立てていくこともおすすめです。
よりよい未来をつくるため、フロー型とストック型の不動産投資術を身につけて理解し、自分なりの最適な運営を満喫していきましょう。