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民泊投資は儲かる?民泊投資のメリット6つ・デメリット7つ紹介

2020 06.4この記事はPRを含みます

民泊とは?

民泊とは旅行者などが一般の民家に宿泊することを指します。

少し前まで民泊とは、農家民泊など体験型の宿泊を指す言葉でした。最近では、インターネットの仲介を通して、自宅や所有しているマンションを外国人観光客へ有料で貸し出すビジネスモデルを指しています。

そのため、現在の民泊の定義は、宿泊用に提供された個人宅の一部や空き別荘、マンションの空室などに宿泊することとなっています。

民泊を取り巻く状況

近年、民泊が注目され始めています。

急激に注目を集めている民泊ですが、その背景にはどのような状況があるのでしょうか。ここでは民泊を取り巻く状況について、いくつか紹介します。

外国人の訪日で需要急増

民泊投資が増えている理由には、訪日外国人観光客の増加があります。

日本を訪れる外国人観光客の数は、2005年と比較すると2015年の時点で、約3倍の2000万人となっています。このように急激に観光客が増えたことで、既存の宿泊施設だけでは足りないという問題が発生するようになりました。

しかし、ホテルなどの建設には投資金額も多額になります。観光客が増加したからといって、すぐにホテルを増やすことは難しいでしょう。

民泊サービスの普及

Airbnbが個人宅を宿泊施設として貸し出す民泊ビジネスの仲介を始めたため、世界中で民泊サービスが急激に普及しました。

これまで日本において、ビジネスとしての民泊は一般的ではありませんでした。ですが、訪日観光客の増加と仲介サイトのAirbnbにより個人宅を貸し出す民泊が増えたことで、日本でも急激に民泊ビジネスが広がりました。

ただし、法整備が間に合っていない状況で民泊が増えたことにより、問題も発生しています。

民泊新法

民泊新法では一定の要件を満たした場合にのみ民泊を認めるという内容になっています。

民泊を行う場合、法律にのっとった形で行う必要があります。ただし、従来の旅館業法では宿泊施設の増加が難しいため、個人宅を旅行者に貸し出すといった新しいビジネスモデルを認める「民泊新法」が2017年の6月9日に成立しました。

民泊新法では、貸し出す日数が1年間で180日を超えない範囲内で、有償かつ反復継続するものとしています。

住宅宿泊事業法により、年間の運営日は180日とされている。

https://minpaku-kyoukai.com/market-guide/minpakushinpou/

民泊の投資が流行った理由

訪日外国人の急増にともない、民泊の投資が注目を集めました。

不動産投資というと、一般的には所有している不動産を人に貸し出して賃料を得ることを言います。しかし、宿泊施設の需要の増加により、民泊が注目を集めるようになったことで、不動産投資家の中にも民泊をはじめる人が多くなりました。

本格的に民泊を行う投資家の中には、高級マンションの内装を日本らしくするなどの工夫をし、利益を上げる人も出てきています。

民泊投資の種類2つ

民泊投資には所有と転貸の2種類があります。

民泊を行う場合、すでに所有している不動産を利用するタイプと、所有者から物件を借り、さらにその物件を外国人旅行者に民泊施設として提供するタイプがあります。

ここでは民泊投資における、不動産の所有と転貸の2種類について紹介します。

不動産を所有

民泊投資には、所有している不動産を提供する不動産所有タイプがあります。

すでに物件を所有している場合は、その不動産を民泊施設として提供することができます。既存の物件を利用するため、初期投資を抑えることが可能です。

もちろん、内装などのリフォームや設備投資は必要ですが、遊休不動産を所有している場合には空き家問題を解決できるため、一石二鳥だと言えるでしょう。

転貸

民泊投資には物件を借りて、外国人宿泊客に民泊施設を提供する転貸タイプがあります。

転貸は民泊に適した立地条件にある物件を選びやすく、人気のエリアにある物件であればゲストを集めやすくなるメリットがあります。

ただし、普通の賃貸物件をオーナーの許可を得ずに民泊として利用した場合、規約違反になる可能性があります。そのため、きちんと許可を得なければいけない点に注意が必要です。

不動産投資物件としての民泊のメリット6つ

不動産投資物件の民泊にはいくつものメリットがあります。

訪日外国人旅行者の増加により急激に民泊の需要が増しています。今後もしばらくは旅行者の増加が予想されているので、その需要が収まることはないでしょう。

不動産投資を行っている方の中には、投資として民泊を検討している方もいるのではないでしょうか。ここでは不動産投資物件としての民泊のメリット6つについて紹介します。

1:将来性がある

今後もニーズが増加していくと予想される民泊投資には将来性があります。

日本を訪れる外国人観光客の数は増加し続けていますが、日本政府も目標の数値を上げ、2020年までに4,000万人、2030年までに6,000万人まで増加させるとしています。

しかし宿泊施設の不足は免れず、人気の観光エリアの客室単価も上がっているため、宿泊需要の受け皿として注目を集めている民泊には将来性があると言えるでしょう。

2:回復費がほとんど必要ない

民泊投資では現状回復費がほぼ掛かりません。

賃貸物件を人に貸し出す場合、日常生活を行うため、内装などは日々劣化していきます。そのため、入居者が退去した後には原状回復が必要となります。

しかし、民泊で貸し出すのは旅行者なので、数日しか宿泊しません。さらに室内にいる時間も限られているため、入居者が生活を送る賃貸と比較すると、損傷は少なく済みます。そのため、民泊は賃貸に比べて現状回復費をほぼ掛けずに済みます。

3:収益性が高い

民泊投資は賃貸収入よりも収益性が高いです。

民泊を行う場所にもよりますが、東京や大阪、京都などの人気のエリアなら、民泊での収入は一般的な家賃収入よりも大幅に高くなる場合があります。

もちろん、民泊をはじめるための設備投資は必要ですが、元々の家賃相場が安いエリアなら家賃換算でも数倍になるため、費用や時間をかけずに回収することができるでしょう。

4:身軽

民泊投資は賃貸契約を結ぶ場合よりも身軽に行えます。

賃貸物件として投資物件を貸す場合、建物の取り壊しを行う場合には住民に立ち退いてもらう必要があるため、手間や時間、費用も大幅にかかります。

しかし民泊の場合は年単位での賃貸借契約を結ぶわけではないため、建物の取り壊しやリノベーションを行いたい場合には、民泊の募集を停止するだけなので簡単に行えます。これは、物件を長期所持する場合に大きなメリットと言えるでしょう。

5:業務のほとんどを外注可能

民泊投資では、賃貸経営と同じく実際の業務のほとんどを外注できます。

民泊はゲストの募集や問い合わせ対応、消耗品の補充、清掃やゲストとのやりとりなど、ほとんどの業務をアウトソーシングできます。もちろん費用はかかるため、その分の収益は減りますが、手間を考えると外注できる部分はした方が良いでしょう。

業務を外注すれば、オーナーは物件を貸し出し、意思決定を行うだけで運用できるため、手間がかかりません。

6:築年数がさほど重要ではない

民泊投資では、築年数よりも立地が重要です。

賃貸経営の場合、いくら立地が良くても築年数が古い場合は空き室が出てしまったり、新築よりも家賃を下げざるを得ない場合もあります。

しかし、民泊の場合は立地が重要なため、内装が綺麗にできていれば築年数の古さは気にする必要がありません。そのため、築年数が古い物件でも立地がよい場合には、民泊の方が賃貸経営より収益が上がる可能性があるでしょう。

不動産投資物件としての民泊のデメリット7つ

不動産投資物件の民泊にはデメリットも存在します。

ここまで民泊投資におけるメリットを紹介してきたため、民泊には多くの魅力があるように思えたことでしょう。しかし一方で、民泊には賃貸経営にはないデメリットも多く存在します。

民泊投資のメリットばかりを考えて運営し、失敗してしまわないように、デメリットについても知っておくようにしましょう。ここでは、不動産投資物件としての民泊のデメリットについて7つ紹介します。

1:通常の賃貸よりも立地が制限される

民泊投資は賃貸物件よりも法的、利便性の観点で立地が限られます。

民泊は特区民泊エリアでは365日営業可能ですが、それ以外のエリアでは営業日数が1年で180日以内に制限されています。そのため、採算の取れる立地が限られています。

さらに、旅行者は大きな荷物を持っています。駅から遠すぎる場合やエレベーターがなく3階以上の物件などは予約が入りにくく、賃貸よりも影響が大きく出るでしょう。

国が認めた国家戦略特区特区で運営される民泊物件。新法運営との大きな違いは、下記の2点である。①180日の営業規制がない。 ②管理会社の指定が不要。(その代わりホストが自分で駆けつけを行う必要がある)

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2:設備投資が必要

民泊投資を始める場合は、消防設備や家具家電などの設備投資が必要です。

賃貸物件の場合、室内の家具や家電などを用意する必要はありません。しかし、民泊の場合は宿泊施設として運営するために、消防設備や家具、冷蔵庫や電子レンジなどをすべて準備する必要があります。

そのため、運営開始前の初期費用については、賃貸経営よりも多めにかかることを想定しておいた方が良いでしょう。

3:届け出に手間が必要

民泊投資を始める場合は、住宅宿泊事業届出書などの各種届出が必要です。

民泊は住宅宿泊事業にあたるため、住宅宿泊事業届出書に必要事項を記入し、必要な添付書類と合わせて所在地を管轄する都道府県知事などに届け出る必要があります。

また、消防法令適合通知書を入手する必要があり、消防関係の各種届出なども行わなければならなりません。そのぶん準備に手間がかかると言えるでしょう。

住宅宿泊事業を行うにあたっては、消防法令に適合している必要があります。消防法令適合状況の確認の手続(消防法令適合通知書の添付など)については届出住宅を管轄する都道府県知事等に確認してください。また、消防法令において必要となる措置については、届出住宅を管轄する消防署等に確認してください。

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4:準備に時間が必要

民泊投資を始める場合は、準備に時間がかかります。

民泊として運用する投資物件の条件により日数の変動がありますが、運営を開始するまでの準備は、一般的に2ヵ月程度の時間がかかると言われています。

自治体によって民泊を始めるためには、物件が適しているかどうかの事前審査を許可申請前に行う必要があり、設備投資や届出以外の面でも手間を要するため、準備には時間がかかると考えていた方が良いでしょう。

5:経費が割高になる

民泊投資で運営を外注する場合、経費が割高になります。

民泊を運営する場合、自ら経営する方法と民泊運営代行会社に委託する方法がありますが、業務を委託する場合には光熱費や消耗品代、さらに管理委託費がかかるため、費用が割高になります。

また、すでに不動産投資として賃貸を行っている場合は、一般的な賃貸管理にかかる費用と比較しても、民泊のほうが費用は高めになることを想定しておいた方が良いでしょう。

6:近隣住民とのトラブルの危険性がある

民泊投資を行う場合、外国人をゲストにするため、近隣トラブルが起こりやすいです。

民泊で起こりやすいトラブルは、宿泊している外国人観光客の迷惑行為です。日本のルールを知らない場合や、旅行先ということで羽目を外してしまう場合が原因となるため、賃貸物件として貸し出すよりも、外国人観光客の宿泊が多い民泊では近隣トラブルが発生しやすくなります。

次に具体的なトラブル例を紹介します。

トラブル例

民泊では主に騒音、ごみ、セキュリティに関係する問題が起きやすいです。

夜遅くまで騒いでいたり、共有部分で大声で話しているなどといった理由で、近隣住民とトラブルになることが多いです。また、民泊のゴミは事業系一般廃棄物となりますが、ゲストが知らずに家庭ごみとして出してしまうとトラブルに発展します。

また、不特定多数の外国人が出入りすることでセキュリティに関する不安が増し、クレームが入る場合もあります。

7:トラブルの対処を考える必要がある

民泊を運営する場合はトラブルに発展しないように事前の対策を行うことが必要です。

民泊をはじめる前に近隣住民へ説明を行い、理解を得ましょう。また、ゲストにも部屋の利用方法を説明し、ルールを守ってもらうようにしましょう。

また、これらの対応を行ってもトラブルに発展してしまうことがあります。その場合は、家主が迅速に対応できるように日ごろから整えておくか、トラブルや緊急事態対応で管理会社がすぐに駆けつける体制にしておくことが重要です。

民泊開業の方法とは?

民泊をはじめる場合には、都道府県知事への住宅宿泊事業届出書の提出が義務付けられています。

民泊を無許可で行った場合、業務停止命令や事業廃止命令を受けることになります。さらに従わない場合は、6か月以下の懲役もしくは100万円以下の罰金を科せられます。必ず届け出を行うようにしましょう。

また、家主不在型の民泊の場合には、前述のとおりトラブルや緊急事態対応のために住宅宿泊管理業者への管理委託が必要です。

民泊の投資のメリット・デメリットを押さえて投資をしよう

民泊の運営を考えている場合は、メリットだけでなくデメリットも理解しておきましょう。

不動産投資の中でも民泊は新しいビジネスモデルであり、法整備なども十分ではなく、まだ発展途上の分野でもあります。しかし今後も民泊の需要は増していくことが予想されるため、将来性は高いでしょう。

民泊をはじめる場合には必要な手続きも多いため、しっかりとメリット、デメリットについて理解を深めるようにしましょう。

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