中古アパートの競売物件とは?特徴3つや注意点7つについて紹介!
2020 06.4この記事はPRを含みます
中古アパートの競売物件とは
中古アパートの競売物件とは債務整理などの理由から競売にかけられた中古アパート物件のことで、通常ふつうの中古アパート物件よりも安く購入できる可能性がある物件です。
そもそも競売物件は債務者が債務を支払えなくなった結果、債権者が競売の申し立てをして競売にかけられている物件であることがほとんどです。基本的には競売物件だからといって何か特殊な物件だ、という訳ではありません。
中古アパートの競売物件の特徴3つ
とはいえ競売物件となった中古アパートには、いくつか気をつけておかないといけないポイントがあるので紹介します。
競売物件というとボロボロの中古アパートを想像する方もいらっしゃるでしょう。しかし、実際には他の事業の資金繰りの悪化などで競売にかけられた、中古アパート物件自体にはとくに問題がないようなケースも存在しています。
中古アパートの競売物件の特徴1:価格が安い
競売物件にかけられた物件は売れてくれないと困るため、たいてい中古アパートでも通常の不動産価格より安く競売にかけられていることがほとんどである、というメリットがあります。
資金にあまり余裕のない人にとっては、安く条件の良い中古アパート物件を手に入れるチャンスになるでしょう。どの程度安くなるかは物件によっても違いますが、たいていは査定額の3割~5割程度の価格になるようです。
中古アパートの競売物件の特徴2:売主が不明
一般の不動産物件を購入する際には売主と不動産売買を行いますが、競売物件の場合は売主がいません。
通常の不動産取引では発生する売主と買主とのやりとりなどは、中古アパートの競売物件では発生しませんので注意が必要になります。競売物件の中には不動産会社が売主になっている物件がありますが、それは競売で不動産会社が競り落とした物件を販売しているということです。
中古アパートの競売物件の特徴3:リスクが多い
中古アパートを査定額よりも安く買えるし一般人も競売に参加できるとはいえ、競売物件に参加したがる一般の人があまり増えないのは、それなりにリスクが多いことが理由でしょう。
競売物件には売主がいないというデメリットがありますが、一般的な不動産取引の売主にあたる人がいないというのは、さまざまなリスクの原因となりえます。中古アパートの競売物件を安く買えるのは、それなりにリスクがあるからだと言えるでしょう。
中古アパートの競売物件の注意点7つ
それではここからは、中古アパート物件を競売物件から探すときの注意点について紹介しますので、見ていきましょう。
中古アパートの競売物件の特徴で紹介したように、競売物件には安く買える一方で売主がいない、リスクが多いなどのデメリットが存在しています。知らずにうっかり競り落として後悔しないように、最低限押さえておきたい注意点を知っておきましょう。
中古アパートの競売物件の注意点1:内見ができない
1つ目の注意点は、中古アパートの競売物件を内見することはできない、自分の目で実際の物件の確認をすることはできない点に注意が必要でしょう。
内見ができなくても、競売物件に関する資料や内部の写真、物件に関するコメントなどは見ることができるようになっています。そのため物件についてまったく知ることができない訳ではないのですが、内見できないというのは大きなデメリットになるでしょう。
中古アパートの競売物件の注意点2:瑕疵担保責任がない
中古アパートの競売物件では「売主がいない」ことから、瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)を負う人がいないというデメリットがあります。
一般の不動産取引では、売主と買主の間で瑕疵担保責任の範囲や期間を決めています。買主を保護する意味でも、瑕疵担保責任があるとないとでは大きく違います。
瑕疵担保責任がない競売物件の場合、入手後に何かあっても全て買主側の責任になります。この点、よく注意しておきましょう。
中古アパートの競売物件の注意点3:修繕コストがかかる
中古アパートの競売物件では瑕疵担保責任がないことから、万が一物件のメンテナンスが必要になった際には買主側が修繕コストを支払う必要があるなど、費用面でもリスクがあります。
瑕疵担保責任がないことで、物件にあらかじめなにかしら瑕疵があったとしても、買主が責任をもって修繕しなければなりません。全ての競売物件にあてはまる訳ではありませんが、修繕が必要になるケースがあることは覚えておきましょう。
中古アパートの競売物件の注意点4:落札後の取り消しができない
中古アパートの競売物件の場合、落札した後にキャンセル・取り消しをすることはできませんので注意してください。落札をした後で後悔して取り消す、ということはできません。慎重に判断をしてから、入札するようにしましょう。
住宅ローンの審査に落ちたりして落札したのにお金を払えなかった場合は、入札前に納めた保証金が没収されます。おおよそ売却基準金額の20%程度となっています。
中古アパートの競売物件の注意点5:基本的に現金取引
中古アパートの競売物件に入札して競り落とした場合、基本的に現金取引によって入手することになりますので、「代金納付期限」までに代金を入金する必要があります。
一般的な不動産取引の場合、ローン特約をつけて融資の審査にとおらなかった場合は売買契約を破棄できます。しかし競売物件の場合は、ローン特約のようなものがないので、入金できなかった場合ペナルティがあります。
中古アパートの競売物件の注意点6:住人が出ていかない
競売物件である中古アパートを取得した場合、すでに住人が住んでいた場合には買主側が交渉をする必要があり、場合によっては出て行くことを渋る住人もいるので注意しましょう。
なかなか住人が出て行かなかった場合には、買主側が裁判所へ「引渡命令」の申し立てをする必要があります。引渡命令の申し立てを行った後、数か月で強制執行の断行・立ち退きとなります。
中古アパートの競売物件の注意点7:修繕コストがかかる
競売で取得する中古アパートの場合、物件の内見をすることはできませんし売主がいないことで瑕疵担保責任を追及することもできず、物件の修繕が必要になった場合は買主がコストを支払う必要がでてきます。
このため、築年数のたった物件やなんらかの瑕疵のある物件を入札してしまった場合、落札費用の他に修繕コストがかかることになるので注意が必要になるでしょう。
中古アパートの競売物件の探し方3つ
競売物件のメリットやデメリットをきちんと知った上で、購入したいとなった場合にはどうやって競売物件を探せばよいのでしょうか。
競売物件の探し方は大きく分けて3つ、新聞や不動産情報誌を閲覧して探す、希望するエリアを管轄する裁判所で探す、インターネット検索で探す方法があります。これらの探し方で、ご自分の希望に近い競売物件を探してみましょう。
探し方1:新聞や不動産情報誌の閲覧
わりと古くからある競売物件の探し方としては、新聞や不動産情報誌に載っているのでそちらで探す方法があります。
競売の物件情報が載っているのは新聞の夕刊や週間住宅情報などで、掲載されているのは月に2回くらいです。ただ、ここに載せられている情報はあくまでも簡易な情報でしかないので、詳細な物件情報が知りたい場合は裁判所でチェックする必要があります。
探し方2:希望エリア管轄の裁判所へ直接行く
実際の競売物件の詳しい情報を知るためにもっとも有効なのが、裁判所で直接不動産競売の資料を確認するという方法です。
すでに物件を見つけている場合は、その物件の「事件番号」を控えて裁判所の記録閲覧室で資料を探します。ここでは内部の写真や資料、コメントや期間入札の公告、不動産の登記簿を確認することができます。
探し方3:インターネットで検索する
新聞はとってないし裁判所に行く時間もない、といった方におすすめなのがインターネットで競売物件を検索する方法で、「BIT競売情報システム」や「981.jp」で確認してみましょう。
インターネットで探した場合は、全国あるいは特定のエリアの競売物件情報を得ることができます。いわゆる3点セット、物件資料や内部写真、コメントをダウンロードできます。
中古アパートの競売物件は安易に手を出さない方がいい
競売物件は価格が安く、手を出しやすいというメリットがありますが、売主がいないことでさまざまなデメリットも存在しています。不動産についてまだあまり知識のない人は、安易に手を出さない方がよいでしょう。
競売物件のメリット・デメリットを承知の上で、注意ポイントをしっかり押さえて知識を蓄えてから挑戦してみましょう。