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私道に接する物件トラブル3つ|私道負担部分の税金について知る

2020 06.29

私道とは

私道とは個人や団体が所有している土地が道路として使われている物を指す言葉です。道路には公道と私道があり、私道は公道に対する概念となっています。私道は、道路として認められるなどの例外を除き、土地の所有者の許可がなければ通行することはできません。

ただし、所有者が許可していることで、誰でも利用することができるように開放されている私道もあります。

私道に関しては土地の購入や隣接していることでトラブルになる場合があるため注意が必要です。

公道との違い

公道とは誰でも通ることができる道路のことです。

公道は一般的に使用されている道路のことを指します。管理は国や地方公共団体が行っており、普段多くの人に使われている道路は公道にあたります。公道には道路交通法が適用されるため、自動車の運転などをする場合は運転免許が必要です。

一方、私道は個人や団体が管理している土地で、私有地であっても道路として使われている場合を除き、私道では無免許での運転も法律的に問題がないという判断になる場合もあります。

【道交法の『道路』の解釈・使用許可|私有地でも無免許運転となることがある】ー弁護士法人みずほ中央法律事務所ー

私道負担(セットバック)

私道負担とは敷地内に私道が含まれていることを意味する言葉です。

不動産情報に「私道負担」と記載されている場合がありますが、これまでは宅地でなかったため問題なくても、宅地にすることで私道負担にしなければ接道義務が果たせないといったケースに記載されます。

接道義務とは、建築物の敷地は道路に2メートル以上接しなければいけないというものです。また、私道負担した土地には何も建てることはできません。

○ 建築物の敷地は、原則として4m以上の幅員の道路に2m以上接していなければならない。○ ただし、次の基準に適合する建築物で、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めて建築審査会の同意を得て許可したものは、上記の接道義務を満たさない敷地にも建築することができる。(施行規則第10条の2の2)

https://www.mlit.go.jp/common/001215161.pdf

私道について~私道負担(セットバック)と課税並びにその評価について

私道に面した土地のデメリット

私道に面した土地のデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。

一般的な公道と違い、個人や団体が管理している私道にはさまざまなデメリットがあります。特に土地の購入などを行う場合、私道部分がセットになっているとのちのちトラブルに発展するケースもあるため、注意が必要です。

ここでは私道に面した土地のデメリットをご紹介しますので、不動産の購入の際にはよく注意するようにしましょう。

私道に面した土地のデメリット1:土地を売買する時に注意

私道に面した土地には、土地の売買の際に気をつけなければトラブルに発展するケースがあります。

私道を個人が一人で所有している場合、一般的な土地の売買と同じです。しかし飛び地として私道がセットになっているような土地の場合、私道部分は購入しないという選択も可能です。

ただし、後からトラブルになるケースもあります。そのため、土地の購入時には私道の所有者に通行の自由などを約束して書面に残しておくことが重要です。

私道に面した土地のデメリット2:私道の所有者トラブル

私道に面した土地には、私道の所有者とトラブルになるケースがあります。

前述の土地購入時に飛び地の私道部分を購入しなかった場合や、私道に面した土地を購入した場合、のちのち私道の所有者との関係が悪くなれば私道を通行させない、通行料を請求されるといったトラブルに発展することがあります。

もちろん必ずトラブルになるわけではありませんが、私道にはこういったトラブルが発生する可能性があることを覚えておきましょう。

私道に面した土地のデメリット3:道路やインフラ整備の負担

私道に面した土地には、道路やインフラ整備の負担が必要になるケースがあります。

私道は所有者の許可を得て私道の利用者が維持を行うのが原則となっています。そのため、公道とは異なり私道所有者でない人が道路を修繕したり、インフラを整備することはできません。

また、実際に整備などを行う場合でも費用負担などを所有者が合意しなければ実行することはできず、共有名義の私道なら全員の同意と費用負担が必要になります。

私道に接する物件のトラブル

私道に接する物件にはどのようなトラブルが発生するのでしょうか。

ここまで私道に面した土地のデメリットをご紹介しましたが、私道に接した物件を購入した場合も予想外のトラブルに発展したり、売却しようとしても思うように売れないといった可能性があるため注意が必要です。

ここでは私道に接する物件のトラブル例をご紹介しますので、私道が原因でトラブルに発展しないように事前にどんなケースがあるのか知っておきましょう。

私道に接する物件のトラブル1:設備や管理費が自己負担

私道に接する物件は設備や維持管理費が自己負担になるためトラブルになるケースがあります。

前述のとおり、私道は公道のように自治体が整備を行ってくれるわけではなく、私道の所有者全員の許可を得て私道の所有者全員が費用を負担して管理を行うことになります。

そのため、私道の維持管理費は所有者が自己負担することになります。そういった経費はのちのち大きな負担になってくるケースもあるため、注意するようにしましょう。

私道に接する物件のトラブル2:公道に面するより土地相場が低くなる場合も

私道に接する物件は公道に面する土地よりも相場が低くなるというケースがあります。

私道に接している不動産は、様々なトラブルを嫌煙する人も多く、評価額に影響するということもあります。不動産の購入を検討している場合には、必ず隣接する道路の所有権がどこにあるかを確認しておきましょう。

私道に接する物件のトラブル3:私道所有者の承諾が必要

私道に接する物件はことあるごとに私道所有者の承諾が必要なためトラブルになるケースがあります。

購入した物件が私道に面している場合、私道を通る配管工事などをする場合でも、逐一私道の所有者の許可を得ないといけないケースがあります。そのため、なかなか承諾が得られず工事が進まなかったり、実際に工事をさせてもらえないといったトラブルになることもあります。

私道負担部分の税金について

私道を所有する場合、どのような税金の負担が必要になるのでしょうか。

国道や県道といった公道の場合、固定資産税については非課税です。しかし私道は個人や団体が所有する土地になるため、公道と異なり固定資産税を支払う必要があります。

ここでは私道負担部分の税金や、支払わなくても良いケースについてご紹介します。

私道負担部分の税金1:固定資産税

基本的には、私道には固定資産税が課せられます。

私道を所有しているのが地主単独の場合、地主が固定資産税を全て支払う必要があります。敷地購入時に私道負担で私道を作った場合も同じです。

また、共有名義の場合は所有者全員が持分割合の固定資産税を支払い、分筆して所有している場合はそれぞれが所有分の固定資産税を払うことになります。ただし、私道でも公共で利用する道路であれば固定資産税は非課税になります。

固定資産税ー総務省ー

私道負担部分の税金2:公衆用道路について

私道でも公衆用道路であれば固定資産税が非課税になります。

前述のとおり、私道でも公道と同じく公共の交通のために使用する「公衆用道路」であれば固定資産税を支払う必要はありません。公衆用道路にするためには、各自治体に申請することで公衆用道路だと認めてもらう必要があります。

また、公衆用道路であれば固定資産税だけでなく、都市計画法の市街化区域内の場合に課税される都市計画税や、不動産取得税も非課税になります。

納税通知書で確認できる

課税対象なのか非課税化なのは納税通知書で確認できます。

私道であっても公衆用道路であれば固定資産税は非課税です。そのため、土地を購入する際には私道かどうかだけでなく、公衆用道路かどうかも確認しましょう。

公衆用道路であれば登記簿謄本の地目に「公衆用道路」と掲載されているほか、納税通知書でも土地と建物の地番に「非課税」を記載がされるため、土地購入時には売主の納税通知書を見せてもらうようにしましょう。

公道か私道か確認できる

各自治体の役所で公道や私道かは確認できます。

公道か私道かは役所で確認することができるほか、法務局で入手可能な「公図」を見て確認することも可能です。公図は土地の形状などがわかる地図で、公道には地番がありませんが私道には地番が記載されているため、公図を見ることで私道であることを確認することができます。

よくある私道のパターン

私道にはどのようなパターンがあるのでしょうか。

私道はさまざまな事情によって生まれます。また、私道にはいくつかのパターンがあり、公道と公道を結ぶために私道ができる場合や、公道から土地へ入る道が私道になっているなど、私道のパターンによって私道の所有者も異なります。

ここでは最後に、よくある私道のパターンをご紹介しますので、私道に関するトラブルを考える上でぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

よくある私道のパターン1:地主

私道は地主が一人で所有しているケースがあります。

私道は大きく分けると、地主が所有しているケースと周辺住民が共有して負担しているケースがあります。しかし地主が私道の所有者になっているケースは非常に多いです。

地主が単独で所有している私道の場合、私道に面している土地や建物を購入すると私道部分に関係することはすべて地主に承諾を求めなくてはいけないため、トラブルにも発展しやすいというデメリットもあります。

よくある私道のパターン2:土地の共有名義

私道は土地を購入した人の共有名義で所有しているケースがあります。

共有名義の場合、複数の人達が一定の割合で費用を負担し、管理しています。たとえば共同住宅で例えると、エントランスやエレベーターなどの共有部分がここでいう私道ということになります。

そのため、共有名義の私道に面する土地を購入する場合、私道の負担分も購入して共有名義に加わらなければ、私道を通行できなくなるトラブルに発展する可能性があります。

よくある私道のパターン3:一筆の土地

私道は土地を購入した複数人で私道を分筆しているケースがあります。

私道部分の土地を近隣住民で分け合って持ち合うケースもあります。たとえば、所有する不動産に面している私道部分ではなく、近隣住民で敷地に面する私道を飛び地でランダムに持ち合うことで、近所での人間関係が悪くなっても私道を通さないといったトラブルにならないようにできます。

ただし、現在ではこういったケースはあまり多くはありません。

私道に面した土地を購入する際はトラブルやリスクを考えよう!

私道に接している不動産には発生しやすいトラブルを想定しておきましょう。

私道は個人が所有している道路のため、私道に面している土地や建物を購入するとさまざまなトラブルに発展するリスクを伴います。

ぜひこの記事でご紹介した私道に面した土地のデメリットや私道に接する物件のトラブルなどを参考に、トラブルやリスクに備えるようにしましょう。

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本記事の監修

松澤 健一郎

松澤 健一郎
代表ファイナンシャルプランナー

全国に店舗を持つ大手金融機関で年金、投資信託の営業として15年間勤務。 国際基準のFP資格であるCFP®や証券外務一種など多数の資格を持ち、将来設計の相談実績は15,000件以上。 的確なアドバイスや対応の迅速さが評価され、社長表彰や全国表彰の受賞歴多数。 その他、セミナー講師の甲子園と呼ばれる“セミコングランプリ2017”では全国2位入賞。 会員数40万人オンラインスクールサービス「Schoo」にて金融リテラシー入門講座の講師を担当。

▼経歴 2004年 某大手金融機関入社 2019年 株式会社ノークリー入社
▼資格 CFP/証券外務員一種/内部管理責任者/ライフコンサルタント

本記事の監修

松澤 健一郎

松澤 健一郎
代表ファイナンシャルプランナー

全国に店舗を持つ大手金融機関で年金、投資信託の営業として15年間勤務。 国際基準のFP資格であるCFP®や証券外務一種など多数の資格を持ち、将来設計の相談実績は15,000件以上。 的確なアドバイスや対応の迅速さが評価され、社長表彰や全国表彰の受賞歴多数。 その他、セミナー講師の甲子園と呼ばれる“セミコングランプリ2017”では全国2位入賞。 会員数40万人オンラインスクールサービス「Schoo」にて金融リテラシー入門講座の講師を担当。

▼経歴 2004年 某大手金融機関入社 2019年 株式会社ノークリー入社
▼資格 CFP/証券外務員一種/内部管理責任者/ライフコンサルタント

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