医療保険の必要性を考えるポイント7選|必要な人・不要な人の特徴とは?
2023 11.15この記事はPRを含みます
医療保険とは?
日本で医療保険というと大きく分けて2種類あり、ひとつは公的医療保険、もうひとつは民間の医療保険です。
公的医療保険は国が運営する国民皆保険で、全ての国民が病気やケガで医療機関を受診した時の医療費の一部を負担してくれます。一方で民間の医療保険は任意加入であり、公的医療保険でカバーできない医療費を補なってくれます。
この記事では、民間の医療保険の必要性について紹介します。医療保険が本当に必要なのかどうか、この記事を通して一緒に考えていきましょう。
医療保険の必要性を考えるポイント7選
「医療保険はいるのか?」を考えるために、まずは必要性を考えるポイントから確認していきましょう。どんな状況になると民間の医療保険の必要性を考えるのでしょうか。
最近の医療保険はいろんなメリットがあり、公的医療保険では足りない部分を補ってくれます。しかし長期間に渡って支払い続ければ、決して安い金額ではありません。
意味ある加入にするには、医療保険が必要になる場面を踏まえて、あなたに当てはまるのかを検証することが大切です。
医療保険の必要性を考えるポイント1:長期入院をする場合
医療保険の必要性を考えるポイントとして先ずおさえたいのは「長期入院をする場合」です。
近年では、医療技術の進歩によって入院日数は短期化していますが、一方で脳血管疾患や精神疾患などの病気は入院が長期になる傾向があります。厚生労働省の調査によると退院患者の平均入院日数は32.3日ですが、脳血管疾患は77.4日・精神疾患は長いもので570.6日となっています。
長期入院をする場合は、高額療養費制度適用後の自己負担分や公的保険外の費用(差額ベッド代・食事代・交通費など)をカバーするために、医療保険の必要性を考えるのです。
医療保険の必要性を考えるポイント2:入院中の収入減がある場合
医療保険の必要性を考えるポイントとして次に挙げられるのは「入院中の収入減がある場合」でしょう。先程紹介した入院期間が長期になればなるほど、自営業者は収入が減り、サラリーマンであっても有給休暇期間が終われば収入は減ってしまいます。
入院は短期であってもその後の通院・リハビリ・治療による体調不良などがあるため、入院中の収入減がある場合には病気やケガに備えて、医療保険の必要性を考えた方がいいのかもしれません。
医療保険の必要性を考えるポイント3:三大疾病に対する備え
「三大疾病に対する備え」も医療保険の必要性を考えるポイントに挙げられます。『がん・心疾患(急性心筋梗塞)・脳血管疾患(脳卒中)』は、日本人が亡くなる原因の上位を占めている三大疾病です。
三大疾病は入院の長期化や再入院、通院治療やリハビリが伴う場合が多く医療費が高額になり経済的な負担が重くなることが予想されます。また、仕事に復帰するまでの時間がかかるために医療保険の必要性を考えるのでしょう。
医療保険の必要性を考えるポイント4:女性疾病に対する備え
「女性疾病に対する備え」も医療保険の必要性を考えるポイントになるでしょう。『乳がん・子宮がん・子宮筋腫や内膜症』などの女性特有の病気が女性疾病で、若くても発症するリスクが高い特徴があります。
女性疾病のリスクもそうですが、妊娠出産を考えている女性は帝王切開や異常妊娠のリスクの高まりから医療保険を検討するケースが多いようです。もし検討するのであれば、医療保険の支払い条件の付かない妊娠前に加入するのがおすすめです。
医療保険の必要性を考えるポイント5:先進医療に対する備え
医療保険が必要だと考える場合「先進医療に対する備え」もポイントとして挙げることができます。『厚生労働省がその有効性や安全性について認めた、高度な医療技術を用いた治療法』を先進医療と呼んでいます。がんの治療法である重粒子線治療などが有名で、その治療費は高額になるのが特徴です。
先進医療は公的医療保険の対象外となるため高額療養費制度が使えず、医療費は全て自己負担となるため医療保険の必要性を考えるきっかけになるのでしょう。
医療保険の必要性を考えるポイント6:通院をする場合
「通院をする場合」も医療保険の必要性を考えるポイントになるでしょう。入院の短期化が進み、完治する前に退院し通院で治療するケースが増えています。特にがんの治療は、その傾向が顕著になっているようです。
通院が長くなれば治療費がかかるのはもちろんですが、抗がん剤治療や大きなケガでリハビリを伴う通院はタクシー代など思わぬ費用がかかるため、医療保険の必要性が出てくるのです。
医療保険の必要性を考えるポイント7:年齢に対する備え
医療保険の必要性を考えるポイントの最後に紹介するのは「年齢に対する備え」です。つまり、あなたのライフステージによって医療保険の必要性が変わるということです。
20代の頃は健康でリスクが低く守るべき人もいないため、必要性が薄くなります。30代になり結婚して子供が産まれると、子供の教育資金や住宅ローンの返済で自由に使えるお金は減り、医療保険の必要性が出てきます。
また、50代以降になり子供が独立すると貯蓄する余裕は出ますが、病気のリスクは高まり老後の蓄えを減らしたくないため必要性が高まるのです。
医療保険が必要な人の特徴5つ
ここまで医療保険の必要性を考えるポイントを7つに絞って紹介してきました。確かに民間の医療保険を検討する理由はたくさんありますが、全員が加入するわけではありません。生命保険文化センターの調査によると82.7%の人が何らかの形で医療保険に加入しているようです。
では、どんな人が民間の医療保険を必要としているのでしょうか。ここからは、医療保険が必要な人の特徴を具体的に紹介していきます。
医療保険が必要な人の特徴1:自営業の人
医療保険が必要な人の特徴として先ず挙げられるのは「自営業の人」です。自営業の人には会社員のような有給休暇などの福利厚生がないため、入院や通院で発生する治療費をカバーする医療保険を必要としています。
また、自営業の人が加入する国民健康保険には傷病手当金のような保障もないため、病気やケガの入院や通院で働けないと収入がなくなってしまう可能性が高いのです。
医療保険が必要な人の特徴2:子どもが居る人
医療保険が必要な人の特徴として次に挙げられるのは「子どもが居る人」です。子どもが大きくなるにつれて教育費・生活費の支出が増えるだけでなく、マイホームの計画や車の買い替えなど新たな出費が増えていきます。
子どもが居る人にとっては出費がかさみ貯蓄額が減っていくと、もしもの場合に備えて医療保険が必要だと考えるのでしょう。
医療保険が必要な人の特徴3:持病のある人
「持病のある人」も医療保険が必要な人の特徴です。持病がある人は健康な人に比べて、入院や通院をくり返すリスクが高まるため医療保険が必要だと考えるのでしょう。また、持病の種類によっては合併症を併発する可能性もあります。
最近では、持病があっても加入できる「引受基準緩和型医療保険」や、健康状態の告知をする必要がない「無選択型医療保険」といった商品があるため、医療保険を検討しやすい環境になってきています。
医療保険が必要な人の特徴4:医療費負担増に不安を感じる人
「医療費負担増に不安を感じる人」も医療保険が必要な人の特徴だと言えそうです。国の財政が悪化し公的医療制度が見直されると、将来個人の医療費負担が増えると感じる人は医療保険を必要とするのかもしれません。
また、将来の公的年金の受取額や受取年齢の引き上げに不安があれば、なるべく貯蓄をしたいと思うものです。大きな出費につながる医療費をできるだけ抑えたいと思えば、民間の医療保険を検討するのではないでしょうか。
医療保険が必要な人の特徴5:納得のいく医療を受けたい人
医療保険が必要な人の特徴として最後に挙げるのは「納得のいく医療を受けたい人」です。入院して治療するなら個室に入りたい、病気が治るなら先進医療や認可外の薬や治療法も試してみたいという人は、医療保険が必要だと考えます。
『治る可能性があるのであれば、経済的な理由で治療をあきらめたくない』という納得感を求めるのであれば、医療保険を検討する十分な理由になるでしょう。
医療保険が不要な人の特徴5つ
医療保険が必要だと思う人がいる一方で、医療保険は不要だと思う人もいます。日本では民間の医療保険の加入者割合は高いですが、加入していない人がいることも事実です。
では、医療保険が必要ないと考えるのはどのような人なんでしょうか。ここからは、医療保険が不要な人の特徴を具体的に紹介していきます。
医療保険が不要な人の特徴1:条件に合わないと給付されない人
医療保険が不要な人の特徴として先ず挙げられるのは「条件に合わないと給付されない人」です。医療保険によっては所定の入院日数が必要であったり、入院前後の一定期間の通院が対象だったりと給付条件があります。
この給付条件が求めている条件に合わない場合や、加入時の診査で『この病気による治療は給付されない』という特別条件がついてしまう可能性がある場合は、医療保険が不要となる可能性があります。
医療保険が不要な人の特徴2:家計負担が大きい人
医療保険が不要な人の特徴として次に挙げられるのは「家計負担が大きい人」です。医療保険は、もしもの治療費をカバーしてくれる力強い味方ではありますが、保険料が家計を圧迫するのであれば本末転倒になり得ます。
将来必要になる資金を守るために医療保険に加入する必要があるかもしれませんが、今の生活を守ることはそれ以上に大切なことなのです。
医療保険が不要な人の特徴3:入院の支払限度日数がある人
「入院の支払限度日数がある人」も医療保険が不要な人の特徴です。医療保険には支払限度日数というものがあり、保険料が安いものは1回の入院で支払われる日数が30日・60日までと上限が決まっています。
現在の貯蓄額では対応できない長期入院に備えて医療保険を検討したい人は、入院の支払限度日数が少ない商品は必要がないといえるでしょう。
医療保険が不要な人の特徴4:公的医療保険が充実している人
「公的医療保険が充実している人」も医療保険が不要な人の特徴と言えます。日本の公的医療保険はとても手厚く、高額療養費制度で毎月の支払い限度が決まっていて限度額以上のお金は還付されます。
限度額適用認定証を持っていれば病院窓口で一度大きなお金を支払う必要もありません。
また会社員の場合、加入している健康保険組合によっては医療費が毎月約2万~4万になる『付加給付』という制度が高額療養費制度と併用できるため、医療保険が不要となる可能性があります。
医療保険が不要な人の特徴5:貯蓄が十分にある人
医療保険が不要な人の特徴として最後に挙げるのは「貯蓄が十分にある人」です。人生において、病気やケガで高額な医療費が必要となるケースは、それほど多くありません。
十分に貯蓄がある人にとっては、たまに病気やケガをする程度ならば、貯金でまかなえてしまうので医療保険は不要でしょう。また、医療保険に加入しなくても万一の医療費を賄い・働けなくても収入を補填する不労所得がある人にとっては、医療保険は必要ないと考えている人もいるようです。
医療保険を選ぶときの注意点
ここまで、医療保険の必要な人と不要な人の特徴を見てきました。あなたにとって医療保険が必要かどうかの参考になったのではないでしょうか。
では、医療保険が必要となった際にはどのような基準で商品を選べばいいのでしょうか。各保険会社からいろんな種類の医療保険が販売されているため、迷ってしまうでしょう。ここからは、医療保険を選ぶときの注意点を紹介します。
支払限度日数を選択する
医療保険を選ぶときの注意点として先ず挙げられるのは「支払限度日数を選択する」ことです。せっかく毎月保険料を出して医療保険に加入するのであれば、あなたのニーズに合わせて、1入院当たりの限度日数・保険期間中の累計入院限度日数・通院についての限度日数を確認することをおすすめします。
最近は、病気の種類によって1入院当たりの限度日数が無制限になっている商品もありますので、万一の対策になる商品選択をするようにしましょう。
保険の期間を確認する
医療保険を選ぶときの注意点として、もうひとつ大切なのは「保険の期間を確認する」ことです。医療保険には、ある一定期間だけ保障がある定期タイプと一生涯保障が続く終身タイプの2つがあります。定期タイプは保険料が安いですが決めた期間で保障はなくなり、終身タイプは保険料は割高にはなりますが支払っている限りずっと保障は続きます。
あなたのライフプランや将来の貯蓄計画に合った医療保険を選ぶには、保険の期間を確認することがとても大切になるのです。
医療保険への理解を深めよう
医療保険の必要性を一緒に考えてきましたが、結論から言えばあなたに十分な貯蓄がある、あるいは医療保険以外に医療費を賄う手段があれば、必要ない場合もあります。
ただ、医療保険の必要性を考えるポイントでも確認したように、医療保険にできることはたくさんあり、日本人の多くが必要と考えていることも事実です。もし、医療保険が必要だと感じたのであれば、医療保険を選ぶ注意点を参考にして、あなたに合った商品を見つけましょう。
また、医療保険に入る必要性を考えるには、公的医療保険と民間の医療保険の制度や仕組みを理解することが先決です。
なぜなら、公的医療保険でどこまでカバーできるのかを知らなければ民間の医療保険をどこまで用意するのかわかりません。また、民間の医療保険にはどのようなものがあるのか知らなければ商品選択に失敗する可能性があるからです。こういった点から、公的医療保険と民間の医療保険の制度や仕組みを理解してから自分にあった保険を選択しましょう。
保険に関連する記事を以下のリンク先にまとめていますので、興味がある方はご参照ください。
生命保険の受取人がいない場合の基礎知識3つ|受取人がいない場合の対処法も紹介
がん保険の選び方12のポイント|がん保険選びに欠かせない基礎知識
保険はどう選ぶ?選び方5つや選ぶ際に気を付けることをご紹介!
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