ドルコスト平均法に向いている人とは?|メリットとデメリットをそれぞれ解説!
2023 12.9この記事はPRを含みます
ドルコスト平均法とは
ドルコスト平均法とは長期スパンで投資をすることで価格上下する相場のリスクを分散してコツコツと資産形成するという投資手法です。
ドルコスト平均法では毎月同じ金額を購入しつづけることになりますが、その間相場は上下し、ある時は相場が高いので購入数量は少なくしたり、ある時は相場が低いので数量が多く購入できたりします。
そうすることで、長期でみれば平均的な相場価格で購入したのと同じになりリスク分散が可能になるという手法になります。
ドルコスト平均法と比較される定量購入って何?
ドルコスト平均法は定額購入する投資手法で相場価格の上下を時間分散させて定額で購入することによってリスク分散する手法ですが、よく比較される投資手法に定量購入があります。定量購入とは毎回一定量を購入する手法です。
たとえば、ある株式を定量購入する場合は、決まった株数を毎回購入するため、相場価格が変われば購入金額が変わっていきます。そのため、毎月かかる金額の予想ができないというデメリットもあります。
また、定量購入はドルコスト平均法の定額購入に比べて平均取得額が高くなっていく傾向があります。
ドルコスト平均法の自動調整機能
ドルコスト平均法のメリットとして大きいのが自動調整機能です。自動調整機能とは、安いときに多く購入できて高いときに購入を控えることができるという機能です。
ここではドルコスト平均法の自動調整機能について、相場が右肩上がりの場合、右肩下がりの場合に分けてみていきます。
右肩上がり傾向の場合
ドルコスト平均法では相場が右肩上がりのときには購入できる金額が一定であるため購入できる量がどんどん少なくなっていきます。そうなれば、相場が高いときに購入量を抑えることができ、いわゆる高値掴みを防止してくれます。
投資において避けたいことが高値掴みですので、それを自動的に避けてくれるという機能を持つのは大きなメリットといえるでしょう。
右肩下がり傾向の場合
ドルコスト平均法では相場が右肩下がりのときには購入可能な金額が一定であるために、購入量がどんどん多くなっていきます。
相場が下値であるときにできるだけ多く購入することが投資において勝つ基本で、ドルコスト平均法では相場が下がったときに多くを購入することができるので、理想的な購入が可能になります。
「安いときに多く購入し、高いときには購入を控える」という投資の基本を、ドルコスト平均法を使うことで自動的に実践できるということがいえるでしょう。
ドルコスト平均法のメリット6つ
毎月一定額で購入などするドルコスト平均法には多くのメリットがあります。ここではドルコスト平均法のメリット6つをご紹介します。
これから投資を始める方や、初心者でもできる投資方法はないかお探しの方は以下のドルコスト平均法のメリットとデメリットをみて、検討材料としてみてはいかがでしょうか。
ドルコスト平均法のメリット1:定額なので購入金額で悩むことがない
ドルコスト平均法のメリットに、毎回定額で購入することとなるので悩むことがないということがあります。ドルコスト平均法とは毎回定額で投資する方法なため、相場がいまいくらだからどのくらい購入しようと悩むことはありません。
自分が毎回どの程度の金額を投資するかという金額設定を始めにしてしまえば、特に購入額を悩むことなくほったらかしで大丈夫ということです。
投資をする場合は、投資対象がどの価格のときにどれだけ購入するかはとても悩むところですので、その悩みがないというのは大きなメリットといえるでしょう。
ドルコスト平均法のメリット2:購入量が自動的に決まる
ドルコスト平均法のメリットに、購入量が自動的に決まるということがあります。ドルコスト平均法では毎回定額購入となるため、価格上昇時も価格下落時も悩むことなく購入量が自動的に決定され、積み立て投資されていきます。
相場の上下を見ると、どうしても心理的に買い増ししようとか損切りした方がいいか、または減らそうかなど悩みますが、ドルコスト平均法では購入量は自分が決めた一定額となるため自然と購入量が決まるので、心理的負担も軽減されます。
ドルコスト平均法のメリット3:相場の変動を気にする必要がない
ドルコスト平均法のメリットに、相場の変動を気にする必要がないということがあります。投資をした場合、始めは株価や仮想通貨や投資信託などの投資対象の価格が上下するたびに一喜一憂してしまう方がほとんどでしょう。
しかし、ドルコスト平均法で毎月一定額を積み立てて購入する場合は、価格が上下しようとも特に気にする必要はありません。上下していく中で長期間積み立てるために、時間分散によって平均取得額が抑えられるためです。
相場の価格に一喜一憂しなくて済むということは心理的にも負担が少なくて済み、大きなメリットといえます。
ドルコスト平均法のメリット4:平均購入単価を低くする効果がある
ドルコスト平均法のメリットに、平均購入単価を低くする効果があるということがあります。ドルコスト平均法は定額を毎回購入するという形式ですが、よく比較される定量購入をした場合と比べると、平均購入単価はドルコスト平均法で購入した方が低く抑えることができます。
投資において、できるだけ低く購入するのは大切なポイントですので、ドルコスト平均法で購入した場合に平均単価を抑えることができるのは、とても大きなメリットといえるでしょう。
ドルコスト平均法のメリット5:初心者でも取り組みやすい
ドルコスト平均法のメリットに初心者でも取り組みやすいということがあります。投資はある程度の知識を要することがほとんどですが、ドルコスト平均法を取り入れることで、相場の上下を意識したり、チャートを読み解くことなく投資することができます。
大きなリターンを望むことは難しい反面、初心者でも大きく損をすることもなく、長期間の投資によってコツコツと利益を積み上げることが可能です。
ドルコスト平均法のメリット6:小額から始められる
ドルコスト平均法のメリットに、小額から始められるということがあります。投資というと、不動産投資のようにまとまった額が必要なケースもありますが、ドルコスト平均法を使った投資の場合は、毎月一定額を積み立てるというように小額から始められる特徴があります。
貯金があまりないという人でも投資することができるため、初心者でも、まだ若くて収入が少ないという人でも気軽に始められる投資方法だということがいえるでしょう。
ドルコスト平均法のデメリット6つ
ドルコスト平均法には多くのメリットがあるということがわかりましたが、ドルコスト平均法はデメリットも存在します。
ここではドルコスト平均法のデメリットを6つご紹介します。ドルコスト平均法のメリットとデメリットの両面を知ることで、今後購入しようか迷っているという方は検討材料としてください。
ドルコスト平均法のデメリット1:分割購入による手数料増
ドルコスト平均法のデメリットに分割購入による手数料増があります。ドルコスト平均法では毎回一定額を購入するため、そのたびに手数料が発生して一括で購入するよりも手数料がかかってきます。
株式手数料では取引額が小額であるほど手数料が割高となるため、手数料額もばかになりません。ただし、投資信託であれば手数料も低い傾向があるので、それほどのデメリットではないでしょう。
また、中には手数料ゼロの投資信託もありますので、それらの商品を購入すれば、手数料に関するデメリットはなくなります。
ドルコスト平均法のデメリット2:機会損失を招くことがある
ドルコスト平均法のデメリットに機会損失を招くことがあるということがあります。投資においてチャンスを逃してしまうことを機会損失といいますが、それは最善な意思決定をしないことによる損失も指します。
ドルコスト平均法による投資は同じ時間でより多くの利益を得ることができたにもかかわらず、その金額を得るためには、それよりも多くの時間を要してしまうことになります。
それはつまり時間のロスであり、その他の時間にもっと多くの利益を得られた可能性があったということで機会損失になります。
ドルコスト平均法のデメリット3:単一銘柄購入によりリスク分散ができない
ドルコスト平均法のデメリットに単一銘柄購入によりリスク分散ができないということがあります。ドルコスト平均法で、たとえばある銘柄の株式を購入したとします。
ドルコスト平均法によって時間的な分散投資は可能ですが、複数銘柄購入による分散投資はできないことになります。
ただし、商品によっては投資信託には投資対象が分散型のものもあるため、分散投資型の投資信託を選択してドルコスト平均法によって積み立てればある程度のリスク分散は可能といえるでしょう。
ドルコスト平均法のデメリット4:右肩下がりでも自動的に買い続けてしまう
ドルコスト平均法のデメリットに右肩下がりでも自動的に買い続けてしまうということがあります。相場が長期的に下落しつづけてしまった場合は、ドルコスト平均法を使ってもリスク回避はできなくなってしまいます。
もし、相場が回復見込みがあれば、ドルコスト平均法によってメリットを享受できますが、下落しつづけるというような場合も、自動的に買い続けて損失は拡大しつづけるということになります。
ドルコスト平均法のデメリット5:短期売買には不向き
ドルコスト平均法のデメリットに短期売買には不向きということがあります。ドルコスト平均法は定額を長期間積み立て続けることによって、時間分散できる投資手法なため、短期売買によって利益を得たい人には向いていません。
短期売買で利益を得たいという人は瞬時の判断で低い価格で大量に購入して、価格が高くなれば一気に売るという手法なため、ドルコスト平均法とは全く違う方法となります。
日々の値動きに敏感に反応して、短期で利益を積み上げるトレーダーなどは、ドルコスト平均法と違った手法の投資方法となります。
ドルコスト平均法のデメリット6:利益が少ない傾向
ドルコスト平均法のデメリットに利益が少ない傾向があるということがあります。
ドルコスト平均法は一定期間に一定金額を投資することによって時間的なリスク分散を行って、平均取得単価を安定させる投資手法ですが、リスクを抑えている分リターンも抑えられる傾向があります。
そのため、コツコツと積立投資してできるだけリスクがなく安定的に投資したいという人には適していますが、大きなリターンを狙うという場合には不向きな投資手法といえるでしょう。
ドルコスト平均法が向いている人とは?
ここまでドルコスト平均法とはどういった投資手法なのか、またドルコスト平均法のメリット、デメリットについてみてきましたが、この投資手法はどういった人に向いているのでしょうか。
ここではドルコスト平均法が向いている人とはどのような人かについてみていきます。
リスク抑制に重点をおいた資産運用がしたい人
ドルコスト平均法が向いている人とは、リスク抑制に重点をおいた資産運用がしたい人です。リスクとリターンには相関関係があり、リスクを抑えれば抑えるほどリターンはあまり大きく望めない傾向があります。
ドルコスト平均法はリスクを抑えた投資手法であることから、リターンはあまり大きくは望めません。しかし、それでもリスクを抑えたいと思っている人には、ドルコスト平均法は適した投資手法だといえるでしょう。
資産運用に自分の手間や時間を費やしたくない人
ドルコスト平均法が向いている人とは、資産運用に自分の手間や時間を使いたくない人です。ドルコスト平均法のメリットには、購入する銘柄や商品を決めて毎回一定額を長期間積み立てるため何も考えずに投資できるという点があります。
つまり資産運用したいものの、投資に関して自分の労力や時間を使いたくないという人に向いています。ただし、ドルコスト平均法でも利益確定時期に関してはよく注意する必要があります。
利益確定は時期によって利益額がかなり変わってきます。ある程度投資して積み立てて利益確定を考える時期になった場合は、相場に関して関心を持つように心がけましょう。
ドルコスト平均法もデメリットの理解が重要
ここまでドルコスト平均法についてみてきましたが、ドルコスト平均法がどういった投資手法で、どのようなメリットやデメリットがあるかわかっていただけたでしょう。
ドルコスト平均法は時間的なリスク分散を可能にしている分リターンは抑えられるという点や、長期的な投資手法なので短期投資には不向きなど、メリットのほかにデメリット面で注意する点も多いです。
ドルコスト平均法を実践する場合には、デメリット面もしっかりと理解するようにしましょう。
ドルコスト平均法に関する記事を以下のリンク先にまとめていますので、興味がある方はご参照ください。
ドルコスト平均法がもたらすメリット7つとは?リスクを低減させよう
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