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KYCってなに?KYCの4つの目的や必要性を紹介!eKYCについても解説!

2023 12.5この記事はPRを含みます

KYCってなに?

KYC(Know Your Customer)とは、本人確認をする義務のことを言います。

 

銀行業務の例で説明しますと、みなさんが銀行口座を開設する際に、銀行窓口で本人の確認書類として免許証などを提示します。そして、銀行では確認書類(免許証など)をもとに、問診をしたり本人の顔の照合を行うことで、「確認書類=本人」かどうかの確認を行っています。

 

要するに、あなたは本当に本人なのか、またどのような背景をもっている方なのかをしっかり把握して取引をしていくことが目的です。

KYCのための本人確認の種類

本人確認には2種類あり、「自然人」の本人確認と「法人や財団」の本人確認となります。

 

自然人の場合は、本人の確認書類(免許証など)で書面上の確認と、確認書類で本人自身であるかの確認を行ないます。

 

法人や財団の場合は法人や財団であることの確認書類と、法人や財団の依頼により取引を行う従業員など(自然人)の本人確認ということになります。法人や財団は、会社の本人確認だけでなく、そこに従ずる自然人の本人確認も必要ということです。

 

これらの確認方法は、取引する会社や、用途によりさまざまな方法があります。

自然人

つまり自然人とは、人間(ヒト)であると理解すると分かりやすいでしょう。

 

自然人の本人確認の場合、一般的に本人である方の氏名・生年月日・住所を公的書面でもって確認するということになります。

法人や財団

つまり法人や財団とは、会社など人間(ヒト)ではないものと理解すると分かりやすいでしょう。

 

法人や財団の本人確認の場合、一般的に会社などの名称や所在を公的書類でもって確認するということになります。

KYCのもとになる法律

KYCができたもととなる法律は犯罪収益移転防止法となります。

 

犯罪収益移転防止法とは、犯罪で儲けたお金を架空口座やなりすまし口座に送金したり、隠しもつことができないように未然に防ぎましょうという法律です。

第一章 総則

KYCの目的4つ

KYCの主な目的として、マネーロンダリング(資金洗浄)の防止やテロ資金の供与対策、コンプライアンスの保持や企業の信用を守る目的があります。

 

では、それについて具体的に説明していきます。

KYCの目的1:マネーロンダリングを防ぐため

マネーロンダリングとは、犯罪で儲けた不当なお金を、きれいなお金であるかのように(洗浄する)操作することです。

 

例えば、不当な方法で手に入れたお金を何かの物品に変え、再度売ることできれいな売上金に(洗浄する)変えてしまう方法や、架空口座などを使い、転々と送金することで、出どころ不明なきれいなお金に(洗浄する)してしまうことをいいます。

 

なお、不当なお金とは麻薬売買での売上金、オレオレ詐欺、脱税、粉飾決算などが挙げられます。

 

KYC(本人確認)は、そういった不当なお金が自由に世に出回らないようにするために、物品売買の際や口座を開設する際の防止対策に必要不可欠です。

KYCの目的2:テロ資金供与の対策のため

テロ資金供与とは、テロで使う資金を架空口座などを使って、テロ組織に送金提供することです。こういった悪事やテロ組織の拡大を未然に防止するためにも、KYC(本人確認)は必要不可欠です。

KYCの目的3:コンプライアンスを保持するため

コンプライアンスとは、一般に法律・ルールを守るという意味です。

 

企業は、利益の追求だけでなく、労働者の安全や環境的な安全性、サービスや商品の安全性などを高めるためにもコンプライアンスを保持する必要があります。

 

そのコンプライアンスを保持するためにも、KYC(本人確認)は企業にとって大きな役割をはたしています。

KYCの目的4:企業の信用を守るため

KYC(本人確認)は、架空口座の開設やなりすましによる不正な申請などを未然に防ぎます。また、お客様にも安心してお取引きいただけることで健全な業態を築き上げ、企業イメージや信用を守る大きな役割をはたしています。

オンラインで完結するeKYCとは

eKYC(electronic Know your Customer)とは、銀行業務の例で説明しますと、今まで来店または郵送で本人確認書類(免許証など)の確認を行なっていましたが、パソコンやスマートフォンを使ってオンライン上で本人確認することをいいます。

 

一例としての確認方法は、スマートフォンで自分の写真を撮影し運転免許証と一緒に送信するケースです。企業側ではAIなどによりスピーディーに本人確認を行うことで、当日にでも口座開設が可能となりました。

 

eKYCシステムを開発している会社は、その他多数存在しております。

eKYCのメリット4つ

eKYCのメリットとして、利用者または事業者双方の手間や、時間の削減が挙げられます。また、手間や時間が削減されたことにより申込みキャンセルなどの機会損失が減少し、利用促進が図れるようになりました。

eKYCのメリット1:利用者の手間が省ける

銀行業務の例で説明します。来店または郵送での本人確認書類の確認方法があります。

 

来店での申込みの場合、営業時間内に銀行の窓口に出向かなければならず、郵送で申込みの場合、身分証明書(免許証など)をコピーする際に、自宅にコピー機がなければコピー機があるところまで出向かなければなりません。

 

またコピーした身分証明書(免許証など)を郵送する手間、銀行からの書類を書留で受け取るために、わざわざ自宅で待機していなければならないなど、さまざまな手間がかかります。

 

以上のことがeKYCでは、オンライン上ですべて行なえるので、利用者にとっては大きく手間が省けることになります。

eKYCのメリット2:本人確認の時間が短縮できる

先に述べたように銀行業務の例で説明しますと、来店または郵送での本人確認書類の確認方法があります。本人確認書類を持参して、銀行などに出向かなければならなかったり、本人確認の手続きをしてから口座開設までに約3日~7日以上の期間が必要となります。

 

また本人確認書類を郵送するために、コピーをしに行く時間や多数の申込書に記入し返信する時間、銀行の口座開設に関する書類や、キャッシュカードを書留で受け取るまでの時間などがかかります。

 

eKYCでは、パソコンやスマートフォンさえあれば、場所を選ばずに本人確認書類をオンライン上で送ることができるため、本人確認に要していた時間と手間が大幅に削減可能です。

eKYCのメリット3:事業者はサービスの利用促進ができる

eKYC導入前の銀行業務の例で説明しますと、下記のような機会損失がありました。

 

時間がかかりすぎ、手間のかかりすぎ、仕事をしている時間帯と銀行窓口の営業時間帯がほとんど同じであり、来店できないわずらわしさや、書留など郵送でのやり取りをするため、書類待ちなどで自宅待機のわずらわしさに伴う申込みのキャンセルです。

 

このように、銀行など本人確認が必要とされる事業者は、eKYCの導入により口座開設時に、本人確認を行うわずらわしい工程と時間を削減することで離反防止につながり、顧客の利用促進が大幅に拡大しました。

eKYCのメリット4:オープンイノベーションが促進される理由

eKYCを実施するにあたり現在では、オープンイノベーションが促進されております。

 

促進される理由は、eKYCシステムを自社で開発するより他社システムを導入することで、システム開発にかかる時間や人材の削減が可能となります。また、異業種の考えや意見を取り入れ、新しい発想によりeKYCシステムの技術革新を図ることが可能となるからです。

金融業界以外でもつかわれるeKYC

eKYCは金融業界では一般的に知られていますが、その他みなさんの身近なところでは、携帯電話販売会社との契約時や中古品買取業者との買取時など、その他あらゆる場面で必要とされています。

 

最近ですと、仮想通貨などにもeKYCは導入されております。

 

それらすべては、犯罪収益移転防止法を前提とした取り組みの一環として、さまざまなeKYCシステムの開発がすすめられています。

KYCは安全な取引に必要な手続き!

前述したように、KYC(本人確認)はさまざまな取引の場面で重要な手続きであると同時に、安全な取引をするには欠かせないことがわかりました。

 

取引する事業者を選ぶ際には、厳格な本人確認を行っているかを考慮することも、安心して取引できる取引先かどうかを見極める一つの材料になるでしょう。

 

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