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不動産価格指数の算出方法3つ|不動産価格指数で何が分かるの?

2020 06.4この記事はPRを含みます

不動産価格指数とは

不動産価格指数とは、不動産価格の動向を指数化したもので、国土交通省が2012年8月から公表している統計データのことです。

不動産価格指数とは金融・経済の危機に直面したときに、IMF(国際通貨基金という国際機関)からの要請を受けて国が作成・公表する公的なデータです。

不動産価格指数とは国際的に共通の指針に基づく方法で不動産価格の動向を速く正確に統計としてまとめた数値なので、たいへん信頼できるデータです。

全国の不動産価格の推移グラフ

不動産価格指数とは、全国の不動産価格の推移を指数化してグラフなどの統計として表したものです。

不動産価格指数とは、過去約30万件の不動産取引価格の情報をもとにしています。その統計は全国・ブロック別・都市圏別・都道府県別に分かれたグラフでわかりやすく示されています。

不動産価格指数の情報源は、登記移動情報・実際に不動産売買をおこなった人へのアンケート調査、不動産鑑定士の現地調査などです。

不動産価格指数のマンション売却への影響

それでは、不動産価格指数のマンション売却への影響を考えてみましょう。

マンションの売却はタイミングが大切だといわれています。不動産価格指数を参考にして、マンション相場の推移を予測してみましょう。

不動産価格指数のマンションの推移がもしも上昇傾向にあれば、多少、強気の価格で売りに出しても良いという決定がくだせる可能性があります。

反対に下降気味のときは、売りに出すタイミングではないとわかります。

不動産価格指数はどこで見れるの?

不動産価格指数は国土交通省のホームページで見ることができます。

不動産価格指数は日本全国の住宅に関する統計データです。住宅の更地・建物付土地・マンション別に指数を確認することができます。不動産鑑定士による現地調査の結果を加味した確報値も公表されています。

地価公示のように地点単位で土地の価格水準を示しているものとはちがい、不動産価格指数は広域における不動産取引の時間的推移を指し示したデータです。

不動産価格指数の算出方法3つ

不動産価格指数の算出は、アンケート調査票による情報・現地調査・登記異動情報を基にした情報の3つの要素を用いておこなわれます。

不動産価格指数とは、国土交通省がこれら3つの正確な調査をもとに、ヘドニック法を用いて算出したものです。

ヘドニック法とは、個別物件の特性に由来する価格と不動産市場の時間的な変化に由来して変動する価格を合算して、どの物件も一律に同じ価値の不動産であるとみなして計算する方法です。

不動産価格指数の算出方法1:アンケート調査票による情報

不動産価格指数の算出方法の要素のひとつに、住宅の売買をした人を対象としたアンケート調査票から得られた情報というものがあります。

不動産価格指数算出のためのアンケート調査とは、不動産の取引価格情報提供制度を活用しておこなわれています。

不動産の取引価格情報提供制度とは平静17年から始まった不動産取引当事者へのアンケート調査のことで、ここに蓄積されたデータを使って国土交通省が不動産価格指数を出しています。

不動産価格指数の算出方法2:現地調査

不動産価格指数を算出するために、不動産鑑定士の現地調査の結果を加味した確報値も出されています。

不動産鑑定士による不動産の実際の売買価格・面積・最寄駅からの距離・築年数などの調査で得られた情報は、個人情報を秘匿化した上で不動産価格指数に算出されていきます。

現地調査とは不動産鑑定士が実際に物件に足を運んで、その土地や不動産がどの程度の価値があるのかを、管理・使用状況などの環境も含めて鑑定するものです。

不動産価格指数の算出方法3:登記異動情報を基にした情報

不動産価格指数の算出には、登記異動情報を基にした情報も使われています。

登記異動情報とは、その物件の場所や取引の様子がわかる一覧のことで、法務省法務局の有料サービスで見ることができます。

登記異動は、固定資産税などの税金にも関係してくる不動産の大切な情報です。

不動産価格指数で分かること2つ

不動産価格指数でわかることを2つご紹介していきます。

不動産価格指数は不動産の市況がよくわかる統計データです。不動産の市況とは、取引市場での売買状況や景気の動向のことです。

国土交通省が発表している不動産価格指数を賢く利用することで、マンションなどの物件の販売状況や相場を第三者目線でしっかりと把握することができます。

不動産価格指数の推移を的確に読み取りながら、今後の動向を予測することも可能です。

不動産価格指数で分かること1:取引市況の新データが確認できる

不動産価格指数を利用することで、取引市況の新データが確認できます。

不動産価格指数は国土交通省が毎月発表している不動産価格の動向を示したデータです。年間30万件にも及ぶ膨大なデータを的確に処理した内容は、最新の不動産情報を提供してくれています。

不動産価格指数はわかりやすい指数であらわされているため、マンションなどが値上がりしているかどうかなどの最新不動産情報が、ひとめで確認できるようになっています。

不動産価格指数で分かること2:全国的な市況のデータを見れる

不動産価格指数は全国の不動産が対象になっているため、我が国の不動産市況の動向がひとめでわかる仕組みになっています。

また不動産価格指数は、都道府県別やブロック別、都市圏別などに分けた指数も出されているため、自分が知りたいデータが的確にわかる作りがされています。

アメリカなどでは、不動産価格指数が早くから活用されてきました。日本もそれにならう形で取り組み、不動産の市況を把握するための指針となっています。

不動産価格指数を参考にするメリット3つ

不動産価格指数を参考にするメリット3つについてご紹介していきます。

不動産価格指数が不動産売買に多大なメリットがあることを、具体的にご説明していきます。

不動産価格指数は、地価公示のように地点単位での価格水準を表した数字ではなく、不動産取引の売買時の流れを的確に把握できる数値を提示してくれています。

現代の流行に即した不動産状況の数字を弾き出してくれる不動産価格指数を、大いに利用していきましょう。

参考にするメリット1:合理的な意思決定を行いやすくなる

不動産価格指数を活用することで、不動産取引の際に合理的な意思決定をくだすことが可能になります。

不動産価格指数とは客観的に時代の動向を見据えた、全国の不動産の最新市況がわかる統計データです。

国土交通省が膨大の量の情報から客観的に導き出した不動産価格指数を不動産売買に活用すれば、不動産という大きな取引の際に、冷静で客観的な判断がくだせるはずです。

不動産価格指数を不動産売買の参考に利用していきましょう。

参考にするメリット2:マクロ経済の安定化効果

不動産価格指数は、国のマクロ経済の安定化効果をもたらします。

不動産価格指数は、我が国全体の不動産の動向を示すものなので、このデータを利用して不動産取引がおこなわれれば、国の経済も安定すると考えられています。

巨大なという意味のマクロ経済は、個別ではなく国全体の経済を集計して考える経済学のひとつの方法論です。

不動産価格指数を国民が参考にすることで、国の経済が安定する可能性が示唆されています。

参考にするメリット3:不動産投資市場の健全化

不動産価格指数を国民が利用することで、不動産投資市場に透明性が生まれて健全化するメリットが考えられます。

不動産価格指数を不動産売買における指標として国民全体で活用すれば、国の経済が安定して不動産投資の相場も一定になるはずです。

不動産価格指数は、不動産の価値を公正に時代に即した相場で表したデータです。客観的で公平な数値が弾き出されているので、日本の未来予測が立てやすくなるというメリットもあります。

不動産価格指数の活用方法

不動産価格指数の活用方法についてご紹介していきます。

不動産価格指数は不動産投資や売買などの取引に使用すると、客観的で正確な未来予測ができると考えられています。

不動産価格指数を上手に利用して、不動産取引に役立てる方法を以下から見ていきましょう。

1:不動産の価格の昇降予想の指標にする

不動産価格指数の客観的で正確なデータを基にして、不動産の価格の昇降予想をおこないましょう。

特に不動産投資や物件の売却を考えている人は、売るタイミングを不動産価格指数を見て予測するとよいでしょう。

たとえ不動産価格指数全体がマイナスだとしても、上昇している種類の物件があれば、それは売りだと考えられるからです。

反対に不動産価格指数が下がっているとしたら、まだ売らない方が良いと判断できます。

2:経済情勢と比較して価格の上下を分析する

不動産価格指数を活用する場合は、経済情勢と比較しながら価格の上下を分析をするとよいでしょう。

不動産価格指数だけを見て不動産取引を判断せずに、日本を取り巻く経済情勢や諸外国との関係、気候や災害なども考慮して今後の不動産価格を予想することができます。

2020年から先は、オリンピック後の日本の住宅事情なども判断材料に入れておく必要があります。不動産価格指数とよく照らしあわせながら、分析していきましょう。

不動産価格指数を見る際の注意点

不動産価格指数を見るときは、データがいつの時点のものかをよく見極める必要があります。

不動産価格指数は、実際の過去の不動産取引のデータをもとに試算されています。ですから、不動産価格指数の相場は参考価格であると、よく肝に銘じておきましょう。

不動産価格指数を不動産取引のときに鵜呑みにしてはいけません。不動産売買をおこなうときは、必ず家の査定額を専門家に算出してもらうことがポイントです。

タイムラグが3~4か月ほどある

不動産価格指数は、実際に不動産取引をおこなうときの相場と3か月から4か月ほどのずれがあることを覚えておきましょう。

不動産価格指数はあくまで、過去の統計です。不動産相場は株価のように常に変動しています。だから、不動産価格指数をそのまま不動産の査定額に当てはめるのはやめましょう。

不動産価格指数をそのまま信じた結果、損をしたり、高く売り過ぎて売れ残ったりなどのトラブルになる可能性があるからです。

マンションを売却するときは不動産価格指数をチェックしよう

マンションを売却するときは、詳しくご紹介してきました不動産価格指数をぜひお役立てください。

不動産価格指数とは、国土交通省が国際通貨基金の要請で出している住宅関連の不動産に関する価格相場の推移を表したデータです。

不動産価格指数を参考にしてマンションを売却すると、良いタイミングで売ることができるといわれています。

不動産価格指数にはタイムラグがありますので、その点を考慮しながら賢く利用していきましょう。

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