kinple金融(kinyu-)の世界をsimpleに

空き地の活用法10個|それぞれのメリットやデメリットと併せて紹介

2020 10.21この記事はPRを含みます

なぜ空き地を活用すべきなのか

空き地を保有している場合、ただ保有して放置しているだけではデメリットがあります。たとえば、空き地をもっているが愛着があって売りたくはないけれど特に使う予定もないという場合は維持費だけがかかり無用の長物と化してしまいます。

しかし、空き地は活用すれば思わぬメリットとなることがあります。ここでは空き地をそのままにすると起こりうる問題や、空き地の活用方法、またその際に考慮すべきことについてみていきます。

空き地のままだと起こりうる問題3つ

空き地を活用せずにそのままにすると、収益を生まないのはもちろん、逆に費用がかかったり、周囲から苦情がきたりします。また、それ以外にもいろいろなリスクを負う結果になります。ここでは空き地のままだと起こりうる問題3つをみていきます。

起こりうる問題1:維持費がかかる

空き地をそのままにした場合でも、維持費用はかかります。もし、自分で空き地をときどき見に行って何か問題があれば自分で対処するというのであれば費用はかからないですが現実問題としてなかなか難しいという人がほとんどでしょう。

空き地といっても何もせずに放置すれば雑草が生えたり、空き家もある場合は清掃も必要だったりします。その空き地をただ維持するだけでも、依頼をすれば費用がかかってしまいます。

起こりうる問題2:不法投棄の被害にあう

空き地をそのままにした場合は粗大ごみや不燃ごみなどの不法投棄の被害にあう可能性があります。

保有している空き地が遠方でなかなか行けない場所の場合は、空き地にごみなどを不法投棄されてもすぐに対処することが難しく、そのままとなって、後で処理にたいへんな費用が発生する可能性があります。

不法投棄された場合は、誰が行ったかを突き止めることは難しく、結局は費用を負担しなければなりません。

起こりうる問題3:近所からのクレームが入る

空き地を活用せずにそのままにすると近所からクレームが入る可能性があります。なぜなら空き地を放置していると、虫が大量発生したり動物が棲みついたり、または子どもが勝手に入って危険なことが起こる可能性があるからです。

使用していない土地には、持っているだけでリスクが発生します。また、何か問題が発生すると近所からの印象も悪くなってトラブルに発展する可能性もあります。

起こりうる問題4:税金がかかる

空き地は何もせずにそのままにして放置していても税金がかかります。空き地は保有していてもなんの収入を得ることもできませんが、税金でお金を徴収されるので、資産が減っていくことになります。

もし、相続などで使っていない空き地を保有することになれば、資産になるどころか資産を食いつぶすもとになる可能性があるということです。

固定資産税

空き地を保有している場合にかかる税金に固定資産税があります。不動産を保有していれば必ずかかる税金が固定資産税ですが、これは保有する土地の市町村が課す税金です。

市町村が定めた固定資産評価額に所定の税率をかけた金額を税金として徴収されます。そのため、保有する土地の値段や、どこの市町村かによってかかる固定資産税は違ってきます。

都市計画税

空き地を保有している場合にかかる税金に都市計画税があります。都市計画税とは、都市計画法によって市街化区域の土地や建物に課す税金です。

自治体が定めた都市計画で指定される地域に、空き地が該当するかわからない場合は各自治体に問い合わせする必要があります。

空き地の活用法10個

空き地をそのまま保有するだけでも維持費用や税金など費用がかかってしまうことがわかりました。さまざまな空き地の活用法がありますので、中でもおすすめの活用方法10個を紹介します。

それぞれメリット、デメリット、向いている土地についてまとめていますので、自分の空き地がどういった活用法に向いているか、参考にしてください。

空き地の活用法1:戸建賃貸

空き地の活用法に戸建賃貸を建てて貸出する方法があります。土地がそれほど広くなくてもできる活用方法ですが、1家族にしか貸し出せないことと、空き室になってから次の借り手をみつけるまでに収入が入らないということがデメリットでしょう。

また、不動産収入に対しては納税義務が発生するので、注意が必要です。ただし、一軒家を建てた場合は将来的に自分や家族が住むこともできるのは戸建賃貸のメリットといえます。

メリット デメリット 向いている土地
将来的に自分で住むことができる 1家族にしか貸し出せない 狭小地、変形地も可 利便性よく住環境のいいエリア

空き地の活用法2:賃貸アパート

空き地の活用法には賃貸アパートがあります。賃貸アパートを建てて貸出しすれば毎月家賃収入を得ることができます。ただし、年間経費として固定資産税のほかに電気代やメンテナンス代がかかります。

さらに年間収入から経費を引いた所得を不動産所得として納税しなくてはなりません。しかし、他に所得がある場合は、不動産所得がマイナスとなったら給与所得などと合算して損益通算できます。

メリット デメリット 向いている土地
家賃収入が得られる、他に収入がある場合損益計算ができる 空き室が多いと赤字になる 駅から徒歩圏内、利便性のいいエリア

空き地の活用法3:マンション経営

空き地の活用法にマンション経営があります。基本的にアパート経営と同じで、毎月家賃収入がありますが、固定資産税や共用部分の電気代や清掃代などの維持費用がかかります。

また、マンション経営の場合はアパートと同じく立地が重要で、駅近のエリアや利便性が高いエリアでないと入居者が決まりにくいです。つねに満室にできれば、アパートよりも部屋数が多いので一気に家賃収入が増えるというメリットがあります。

メリット デメリット 向いている土地
家賃収入、将来的不労所得 空き室が出ると赤字、維持費用がかかる 駅に近い徒歩圏内エリア、地価の高いエリア

空き地の活用法4:トランクルーム経営

空き地の活用法にトランクルーム経営があります。トランクルーム経営とは、空き地にトランクルームを設置して契約者が荷物を入れるというもので、駐車場経営に近い土地活用方法です。

やり方としては自分でトランクルームを設置して管理のみを業者に依頼する方法と、専門業者に空き地を一括借り上げしてもらう方法があります。特に住宅地の近くだったり、事業所の近くの土地だったりすれば、借り手もつきやすいでしょう。

メリット デメリット 向いている土地
契約料が入る 管理費用がかかる 住宅地近く、事務所が多いエリア

空き地の活用法5:駐車場

空き地の活用法に駐車場経営があります。駐車場経営は安価な費用で始められて管理費用もそれほどかかりません。そのためローリスクですが、大きな収入は望めないローリターンな活用法です。

駐車場の型式としては、月極駐車場として毎月同じ人に貸し出すという契約方式にする、またはコインパーキング形式にして時間貸とするという2つがあります。

メリット デメリット 向いている土地
費用が安価、リスクが低い リターンが少ない、管理費用がかかる 駅に近いエリア、住宅地、商業エリア、観光地近く、病院近く

空き地の活用法6:太陽光発電

空き地の活用法に太陽光発電があります。空き地に太陽光発電システムを設置して、売電収入を得るという方法です。

しかし、太陽光発電システムは経年劣化して発電量が低下する可能性や、突然の事故や災害で破損するというリスクがあります。また、売電期間は確実に周囲に高い建物が建たないエリアに設置しなければなりません。

メリット デメリット 向いている土地
売電収入が得られる 太陽光発電システムが劣化したり破損するリスクがある、周囲に高い建物が建つと売電量が激減する 郊外の日当たりのいい土地、電柱近くで地盤が固い土地

空き地の活用法7:コインランドリー

空き地の活用法にコインランドリーがあります。空き地にコインランドリー用建物を建てて、洗濯乾燥機などの機械を設置します。コインランドリー利用料が得られます。

ただし、周辺に競合店がないか、利用者が見込めるかなどの環境調査をしたうえで活用しないと赤字続きとなる可能性があります。住宅地近くで、利用者が車で洗濯物を運べるように駐車場も完備するなど設備投資や立地条件が必要になります。

メリット デメリット 向いている土地
利用料が入る コインランドリーの建物設置費用、設備費用、管理費用がかかる 周辺に住宅地、人目につきやすい土地、競合店がない土地

空き地の活用法8:老人ホーム

空き地の活用法に空き地に老人ホーム建てて賃料を得るという方法があります。老人ホームは高齢化が進む中で需要は増加する一方で、空き地に老人ホームを建て、それを施設運営業者が一括借り上げするのが一般的な運営方法です。

建物の賃貸契約も老人ホームの場合は長期間で契約することが多いので、安定した収入が見込めます。ただし、老人ホームを建設するにはそれなりの広い敷地が求められます。

メリット デメリット 向いている土地
長期間の安定収入を得られる 老人ホーム施設運営業者を探す必要がある 広い土地、郊外の土地

空き地の活用法9:商業用店舗

空き地の活用法に店舗になるような建物を建てて貸し出すという方法があります。幹線道路沿いや人通りが多いエリアの場合に有効な方法で、商業用店舗の建物を建てて、店舗事業者が一括借り上げするという形になります。

または、店舗事業者に土地を定期借地する事業用定期借地方式があります。これらの方法の場合は、商業用店舗や土地借り上げの賃料が安定して入ってくるメリットがあります。

メリット デメリット 向いている土地
安定収入が見込める 借り上げる店舗事業者を見つける必要がある、契約が必要 幹線道路沿い、人通りの多いエリア

空き地の活用法10:賃貸併用住宅

空き地の活用法に賃貸併用住宅があります。居住する部分と賃貸部分が併用している建物で、将来的には二世帯住宅に活用できるメリットもあります。また、居住部分が賃貸部分よりも多ければ住宅ローンを利用できるというメリットもあります。

ただし、賃貸併用住宅の場合は借り手が嫌がる場合もあり、借り手を見つけるのが困難なこともあります。

メリット デメリット 向いている土地
居住部分が賃貸部分より多いと住宅ローンで借入可能 賃貸部分が少ないので収入は限られる 住宅地、利便性のいい土地

空き地の活用で考慮すべき点3つ

空き地の活用を考えた場合には考慮すべきことがあります。空き地があるからといって、やみくもに活用してはかえって費用をかけたことで負の資産となる可能性があるからです。ここでは空き地の活用で考慮すべきことを3つご紹介します。

考慮すべき点1:活用できる地形かどうか

その空き地が活用できる地形かどうか考慮する必要があります。保有している空き地がどういう形状か、地形的に山など大自然の中にあるか、都市部にあるかでは活用方法が違ってくるからです。

たとえば、地形が狭く変わった形だという場合はマンションやアパートは不向きですが、賃貸住宅であれば建てることができます。活用できる地形かどうかはとても重要なポイントですので、活用前によく考慮しておきましょう。

考慮すべき点2:活用できる周辺環境であるか

活用できる周辺環境であるかということも、空き地の活用で考慮すべき点です。周辺に学校がある、駅が近い、住宅地であるなど、周辺環境ごとに活用方法は異なります。

駅や商業施設が近ければ、マンションやアパートを建設するのは有効ですし、住宅地の場合は駐車場やコインランドリーが、広大な日当たりのいい郊外は太陽光発電に向いています。活用可能な周辺環境が対象の空き地にあるかをよく確認しましょう。

考慮すべき点3:規制を確認する

空き地を活用する場合には規制があるか確認する必要があります。空き地への規制は、その土地が市街化調整区域である場合や、農地である場合に発生します。

これらの対象である場合には、何にでも利用できるわけではなく利用できる対象が絞られます。空き地活用をご検討の場合には、まずはご自分の空き地が規制対象であるかを確認しましょう。

市街化調整区域

市街化調整区域とは都市計画法によって定められた区域区分で、許可がなければ原則として建物を建てることができません。そのため、市街化調整区域の対象の場合は建物を建てない土地活用法を選択しなければなりません。

ただし、市街化調整区域でも都市計画法で定めた許可を受ければ建物を建てることができます。また、都市計画法によって定められた区分には市街化区域と非線引き区域があり、これらの区域は原則として建物を建てることが可能です。

農地法

空き地が農地であった場合にはそのままでは建物を建てることができません。空き地が農地だった場合は、土地活用するために宅地に転用しなければなりません。

市街化区域であれば農業委員会に転用届を提出するだけでいいですが、市街化調整区域の農地の場合には転用許可が必要になります。

また、保有する農地を農地以外に転用する場合と、農地を購入して宅地転用する場合には農地法の許可が必要になります。

空き地を有効活用しよう

空き地がある場合は保有しているだけで固定資産税がかかるなど、維持費用がかかります。空き地を有効利用することによって、負の資産が財を成す資産に変わる可能性があります。

ただし、空き地の活用には、その土地の特性が活用法に合っているかを確認する必要があります。メリットのほかにもデメリットがあることをよく考慮した上で、空き地を有効活用しましょう。

\ お金の勉強をしよう/
ページの先頭へ