準工業地域の特徴3つとメリット・デメリット|投資する際に確認すること
2020 10.21この記事はPRを含みます
準工業地域とは
準工業地域とは、軽工業の工場・サービス施設などが主に立地している地域を指す言葉です。
日本の土地は都市計画をもとに用途別に区分して利用されています。用途地域と呼ばれる準工業地域のような場所は、建物の容積は道の幅に合わせて建てるなど、いろいろなルールが設けられています。
準工業地域では、危険性があるまたは環境悪化が大きい工場は除外されています。その他の施設・住居などは概ね建てることができます。
準工業地域には意外と住宅が多い?
準工業地域は工業という単語が付けられていますが、住宅も多く建てられています。
なぜなら工業地域や工業専用地域とはちがって準工業地域には、学校や病院・ホテルなどを建てることができるからです。
工業地域はどんな工場も建設できますが、これらの施設は許可されていません。特に工業専用地域では、住居・店舗を造ることはできません。
準工業地域が住みやすいとされる理由
準工業地域は暮らしていくにはちょうど良い条件がそろっています。
準工業地域は工業という名称が付く割には危険な薬物などを扱う工場はぜんぶ排除されているため、環境に配慮した小規模な工場と、学校・サービス施設など生活に必要な建物が点在している、たいへん住みやすい場所です。
住宅地として隠れた穴場として、人気が高まっています。
準工業地域の特徴3つ
住みやすいと話題の準工業地域の特徴を3つあげて、暮らしやすさを検証していきます。
準工業地域と聞くと、工場がたくさんあって空気が悪く子供を育てる環境ではないなどの間違ったイメージがつきやすいですが、そんなことはありません。
準工業地域は、あくまで工業地域に準じる区分の場所であるため、学校や病院・商店に加え、住居がたくさんあります。工場で働く人たちも住んでいる、たいへん利便性のある場所として人気があります。
準工業地域の特徴1:危険性が大きい建物は建造が禁止されている
準工業地域では危険性の高い工場の建設は禁止されているため、安心して居住ができます。
準工業地域には、危険性を伴う事業をおこなっている企業の工場や、環境汚染や破壊につながるような業務をしている工場は建っていません。
火薬や石油・ガスなどを貯蔵・処理している工場はありますが、その量が多い施設の建設は禁止されており、子供たちがいても安心して暮らせる用途地域として機能しています。
準工業地域の特徴2:教育施設や医療施設の建設が可能
準工業地域と工業地域を比べたときの大きな利点は、教育施設や医療施設の建設が可能な点です。
準工業地域という名称が付いているだけで、住居専用地域と同じような施設を建てることができます。
準工業地域には住居が立ち並んでいる場所がたくさんあるため、商業施設も発達しています。工場の跡地を利用してマンションなどの集合住宅を建設する試みもされている、たいへん利便性の高い地域です。
準工業地域の特徴3:日陰規制がある
準工業地域には日陰規制があるため、日当たりの良い物件が多いことが特徴です。
準工業地域が商業地域と比べて暮らしやすい点が、日陰規制です。日陰規制とは建築物の高さ制限のことで、冬至日の午前8時から午後4時の間、決められた範囲で一定時間以上の日陰を発生させてはならないという決まりです。
準工業地域のメリット2つ
準工業地域に居住区があるときのメリットについて紹介していきます。
投資物件を探している方に、土地の値段が住居地域よりも安い傾向にある準工業地域がおすすめです。準工業地域には小規模な工場が建てられているケースが多いですが、安全性はしっかりと確保されています。
工場の跡地にマンションなど、人気の集合住宅が続々と建てられているため、投資対象にしやすい環境がそろっています。メリットをもとに検証していきましょう。
準工業地域のメリット1:日照条件が良い
準工業地域の住居は日当たりが良い場合が多いので、投資対象に向いているのではないでしょうか。
日当たりは賃料の相場を大きく左右します。準工業地域には日陰規制というルールが存在しているので、質の良い投資物件が見つかる可能性が高いです。その点が商業地域よりも大きく有利です。
準工業地域のメリット2:生活環境に恵まれている
準工業地域には学校や病院、サービス・商業施設が多く建っている傾向にあり、たいへん暮らしやすいと評価されています。
幹線道路が近い場合も多いので交通の便もよく、高層マンションなどの高い建物が建築可能なので、投資物件を見つけやすいなどのメリットがあります。
準工業地域のデメリット2つ
準工業地域のデメリットについても見ていきましょう。
なにかと便利な準工業地域ですが、デメリットもあります。たとえば工場の物資を運ぶために幹線道路が発達しているため、騒音や排気ガスが気になる場合があります。
また、住居専用地域で規制されている高い建築物が建てられるので、高層マンションなどの場合に地域住民とどのように折り合っていくかなど、暮らしのなかに細かいデメリットがあります。
準工業地域のデメリット1:工場がある
準工業地域には中小企業系の工場があるので、デメリットの一因になる可能性があります。
工場がある地域は、そこで働く従業員以外は住居を探す場合に、あまり良い条件にならない場合があります。工場から騒音が聞こえてくる可能性もありますし、匂いや煙など、細かい点が気になる人は住むことをためらう場合があるからです。
準工業地域のデメリット2:土壌汚染の可能性
準工業地域は危険性の高い工場を建てることはできませんが、安全性を確保しながら危険物を扱っているケースがありますので、土壌汚染が必ずしも発生しないとは言い切れません。
どのような地域もデメリットがあり、土壌汚染というのは河川や空気などを通じて高範囲に起こりうるので、一概に準工業地域だけに危険性があるわけではありませんが、可能性がないわけではありません。
その点を気にする人が土地を査定すると、デメリットになるかもしれません。
準工業地域に投資する際に確認すること3つ
実際に準工業地域に投資する人が物件を購入する前に、押さえておきたいことを3つ選んで紹介していきます。
準工業地域には工場が付きものですから、必ず工場に関する情報は調べておきましょう。特に環境汚染や健康被害などの危険性について、将来性も含めてチェックすることをおすすめします。
確認すること1:投資物件周辺に大規模な工場がないか
準工業地域で投資物件を探す場合に、近所に大規模な工場がある場所は避けた方が無難です。
なぜなら、大規模な工場がある場所に居住する人は、その工場のそばを通っていつも通学・通勤・買い物・散歩・レジャーなどをおこなう可能性が高いからです。
健康被害や景観などを考えると、大規模な工場がある地域への投資はおすすめできません。
確認すること2:環境に悪影響を及ぼす工場や施設がないか
準工業地域には工場があるので、必ず事業内容を事前によく調べてから投資物件を選定していきましょう。
準工業地域は工場地帯なので、汚染や環境破壊などの可能性が常につきまといます。準工業地域だから100パーセント大丈夫だと侮らずに、投資地域の汚染状況や環境問題をよく調査することが大切です。
確認すること3:広い空き地が近くにないか
準工業地域で投資物件を探す場合は、対象となる不動産の近くに広い空き地があるかどうかをよく確認しておきましょう。
なぜなら準工業地域の広い土地を利用して、新たに大規模な工場が建てられる可能性があるからです。広い土地がある場所の周囲の物件は購入しないことが、準工業地域で投資をする際の大きなポイントです。
以上の3つのポイントを不動産業者などによく確認しながら、準工業地域での投資に臨みましょう。
投資するときは準工業地域の特徴を理解しよう
準工業地域の内容と投資をする際のポイントをよく理解して、的確な物件を購入していきましょう。
準工業地域は工場があるという前提のもとで街づくりがおこなわれています。日照条件が良い、施設が豊富で暮らしやすい、土地が安いなどの数多くの利点があります。
しかしその一方で、環境汚染の可能性などのデメリットも潜んでいる地域です。準工業地域という土地の特徴を詳しく理解して調査をおこたらずに、投資を成功させましょう。