【種類別】不動産投資効率を考える際のポイント11個|投資効率の分析方法
2020 06.4この記事はPRを含みます
不動産投資の効率を考える重要性
東京を中心とした首都圏や近畿圏での不動産価格が上昇しているためか、不動産投資は人気がありますが、投資をするからには効率を考えて行うことが重要です。
投資には株式投資などさまざまな種類があります。中でも不動産投資にはミドルリスクミドルリターンという特徴がある、と言われています。つまり、投資によってそれほどハイリターンが得られる訳ではないけれど、投資リスクもそこまで高くはない、ということです。
投資効率とROI
投資についてどのくらい効率がよいかを示すために「ROI(投資利益率)」があり、投資に使った投資額を年間でどのくらい回収できるのか、効率的なのかをはかる指標に使われています。
不動産投資では投資ローンを受けることができるため、投資に必要な自己資金を減らすことができます。またこの融資により、ROI(投資利益率)を高くできるという特徴があります。何年で資金を回収できるのか、ROIを目安にしてみましょう。
【種類別】不動産の投資効率を考える際のポイント11個
ここからは不動産投資で効率よく収益をあげるためにはどんなポイントに気をつけておけばよいのか、注意ポイントを11個ほど紹介します。
不動産投資は長期投資だと言われています。短期投資のようにすぐに投資の結果がでるのではなく、数年あるいは10数年の長期間で利益をしていく投資になる場合が多いのです。そのため、長期的な視野をもって将来を見越した効率的な投資を行う必要があるでしょう。
間取りから見る投資効率
不動産投資でアパートやマンションなどの賃貸住宅に投資する場合、物件の間取り次第でターゲット層や物件の人気が変わるなど、間取りは投資効率を考えるうえで重要な要素の1つです。
しかしかといって、この間取りが完璧だと言える間取りがある訳ではありません。物件のある地域、周辺環境などによって投資効率がよくなる間取りは変わってくることがありますので、必ずしもその間取りがよいとは言い切れないのです。
ポイント1:ターゲット層を絞る
1人暮らしなら単身用の間取り、ファミリーで住むならファミリー向けの間取りなど、間取りによってターゲットとなる層が変わってくることに注意しましょう。
例えばワンルームは1人暮らし用として人気の間取りですが、ファミリー層にはせまく、人気のない間取りでしょう。このように自分が所有している物件の間取りが単身向けなのかファミリー向けなのか、それとも高齢者向けなのかなどターゲットを絞ります。
ポイント2:地域ごとに効率は変わる
例えば近隣に大学や会社などがある場合、1人暮らししたい人が多いと考えられるので単身者向けの間取りの方が効率が良くなりますが、小学校などが近い場合はファミリー向けの方が効率が良くなるなどの変化があります。
間取りによってターゲット層が変わるというのは、すでに解説したとおりです。もしも所有している物件の地域でその間取りの投資効率が良くないと予想されるような場合は、付加価値を付けるなど工夫が必要でしょう。
ポイント3:空室状況を把握する
できれば不動産投資を実際にする前に、所有を考えている物件の周辺で似たような賃貸物件の空室状況を把握して、自分の物件の空室状況を予想し何かしら対策を行っておく必要もあるでしょう。
たとえば単身者用のマンションの空室が多い地域で、単身者用の賃貸物件を所有すると空室リスクが高くなり、投資効率が悪化する可能性があります。不動産購入前に、周辺の空室状況を把握して予測を立てておくことが重要でしょう。
ポイント4:需要に対する供給
空室状況を把握することを通じて、その周辺地域でもっとも重要の高い間取りを知ることができれば、投資効率のよい不動産投資を行えるようになるでしょう。
周辺の空室状況を調べることで、供給が多く空室が多い間取りと、空室が少なくて需要が高いと判断できる間取りをチェックします。その地域で不動産投資として賃貸物件を所有するなら、当然ながら供給が少なく需要の高い間取りの物件を選んだほうがよいでしょう。
労力から見る投資効率
不動産投資として物件を所有した場合、その物件の管理を委託するか自分でするかでかかる労力が変わってきます。
マンションの1部屋から数部屋を所有するタイプの投資の「区分投資」の場合と、マンション「1棟投資」とでは管理する範囲が異なるため、かかる労力も変わってきます。
管理にかかる費用と労力の面から、投資効率を考えていきましょう。
ポイント5:管理の仕方を決める
賃貸住宅の管理の仕方は自分で管理をする「自己管理」と、不動産管理会社に「不動産管理業務を委託」して管理を行ってもらう方法の2種類なので、どちらが効率がよいか判断して決めます。
サラリーマンで副業として不動産投資をしている方の場合、自己管理をするのは厳しいので管理を委託して労力を減らすことがほとんどです。副業ではない場合は労力をさけるので、自己管理をして管理費を節約し投資効率を高めることになります。
ポイント6:収入目標を決める
不動産は所有しているだけで固定資産税や管理費用、場合によってはメンテナンス費用などがかかるため、最低限これだけは必要だという収入目標を決めてそれだけの家賃収入を得られるように工夫してみましょう。
これらの他に、投資ローンを利用していた場合はローンの返済も家賃収入から行っていく必要があります。築年数がたつほど家賃相場が下がることを考慮して、どの程度の家賃収入が必要かシミュレーションしておきましょう。
ポイント7:優秀な管理会社を見つける
賃貸物件で投資効率を高めたい場合、優秀な管理会社を見つけることが必要不可欠な条件となっています。不動産投資が成功するかどうかは、管理会社にかかっているといっても過言ではありません。
優秀な管理会社は物件の管理をきちんとして不動産の資産価値の低下を防ぎ、共用部分の設備などの維持管理をしっかり行います。そして物件の所有者であるオーナーと入居者の間に立って、入居者の対応をしてくれる管理会社です。
ポイント8:空室期間を短くする
賃貸物件への投資で避けられないのが空室リスクで、収入のない空室期間を短くしてくれるよう、入居者募集に積極的な不動産管理会社を見つけることが重要です。
物件の空室が増えてしまうと家賃収入がなくなる上に、費用は必要となるため投資効率が悪化します。ここで重要となるのが、入居者の募集をどう行うかということです。不動産管理会社に委託している場合には、SNSなどを通じて積極的に募集を行う会社を選びましょう。
税務上から見る投資効率
不動産投資では不動産物件を所有することになりますので、必要となる税金として「固定資産税」など決まった経費がかかることに注意しておきましょう。
不動産投資において、税金がもっとも高い経費となる場合があります。ということは、投資効率にも税金が関係してくることが多くなるということです。あらかじめどのくらいの税金がかかるのか、より節税効果を高めるにはどうしたらよいのか知っておくことは大切です。
ポイント9:減価償却を計算しながら進める
不動産投資で建物や一部の設備などを購入した際に、耐用年数によって毎年「減価償却」を損金として計上していくことで、収入から経費として差し引くことができます。
耐用年数は購入した物件の構造によって違い、賃貸用で木造だと22年、鉄筋コンクリート造で47年など構造別にかなりの年月の違いがあります。帳簿上で計算できますので、毎年きっちりと減価償却を計上して経費として収益から差し引くことを忘れないでください。
ポイント10:不動産取得税への対策
不動産を売買によって取得したり、増築や改築したりした場合に発生する可能性があるのが「不動産取得税」で、こちらは軽減措置が利用できる場合があるので確認してみましょう。
不動産取得税の標準税率は宅地・住宅とも4%ですが、現在(2020年2月)は2021年3月31日まで宅地で評価額×1/2×3%、住宅で評価額×3%の軽減措置が行われています。また要件を満たすことで軽減措置が受けられるので、活用しましょう。
住宅取得の負担軽減による住宅取得・流通の促進を図るため、住宅を取得した場合の不動産取得税の税率を3%に軽減(本則:4%)します。(適用期限:令和3年3月31日)ー国土交通省ー
ポイント11:優秀な税理士を見つける
自分で不動産の税務がよく分からないという方は、不動産に強い優秀な税理士を見つけて税務を依頼することも有効でしょう。
なにも、自分で全てをしなければならないということではありません。また税務については年々変わることがあるなど、年度によって事情が変わることが多いので、注意が必要です。優秀な税理士に心当たりがあるなら、専門家に任せてしまった方が楽になるでしょう。
投資効率の分析方法
不動産投資は長期投資として、ROI(投資利益率)によって年間でどれだけの資金の回収ができるのか、ひるがえって資金を回収するにはどのくらいかかるのかを把握することが可能です。
ただ、不動産投資では投資効率の分析には一般的に利回りが使われています。ここからは、不動産取引でよく使われている「利回り」について紹介します。
また、利回りの計算方法はいくつあるかも見ていきましょう。
表面利回りを算出する
表面利回りとは、年間あたりの投資した金額に対する収益の割合を表す数値のことです。
表面利回りについては、「年間での収益(想定)÷投資元本×100」の計算式で算出可能です。
利回りが高い方が投資効率が良いように見えますが、不動産投資の場合は必ずしもそうとは言えません。場所によって平均利回りが異なり、リスクが高い分、利回りを高くしているケースがあるので要注意です。
表面利回りか実質利回りか確認する
簡易的な計算方法である表面利回りに比べ、実質利回りではより正確な利回りがわかります。
実質利回りについては「(年間での収益-諸経費・税金)÷(投資元本+購入時諸経費・税金)×100」の計算式で算出可能です。
表面利回りにはいわゆる税金などの経費が考慮に入れられていないため、結果的に表面利回りほどの利回りは得られません。実質利回りは経費を考慮した利回りです。かなり数字が違うので、提示されている利回りが表面利回りか実質利回りかきちんと確認しましょう。
不動産投資をするときは効率を考えよう
不動産投資で成功するためにも、効率のよい投資をしていくことが求められます。今回の記事では、間取りや労力、税務から見た投資効率について紹介してきましたがいかがでしたか。
不動産投資をする際にはこれらの投資効率をしっかりと把握しつつ、物件の周辺環境や家賃相場などを見てシミュレーションを行い、効率の良い投資を行っていくようにしましょう。