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ALC外壁のメリット5つとデメリット4つ|特徴を活かした長期維持を!

2020 06.29この記事はPRを含みます

ALC外壁とは

ALC外壁とは珪石、セメント、生石灰などを主な原料とした、ヨーロッパを中心に普及した建材です。高温高圧で、発泡加工された「軽量気泡コンクリートパネル」です。

一般的なコンクリートの約1/4の重量で、軽量でありながらも強度があり、遮音性が高い特徴があります。

東京スカイツリーや東京都庁、高層ビルや中低層ビル、ショッピングモールや倉庫などの外壁だけでなく、住宅内の床や間仕切りとしても使用されています。

ALC外壁の定期点検とメンテナンス

ALC外壁は、きちんとメンテナンスすれば、長期間使用できる優れた建材です。また、ALC外壁のメンテナンスの目安は5〜10年程度とされています。

しかし、メンテナンスを怠ると防水性が保てなくなり、内部の腐食が進行し、建物自体の劣化につながります。丈夫な外壁材ですが、定期的な点検やメンテナンスは必要不可欠です。

定期点検・メンテナンスの仕方や費用などについては後述します。

ALC外壁のメリット5つ

ALC外壁には、「軽量で耐久性がある」・「遮音性が高い」以外にも、「断熱性がある」・「自然災害に強い」・「防耐火性がある」・「吸湿性がある」など、さまざまな優れた機能があります。

気泡の入ったボード状のパネルにはどんなメリットがあるのか、詳しく説明します。

ALC外壁のメリット1:耐久性が高い

ALC外壁は、木繊維やパルプ材といった有機物が含まれておらず、熱や乾燥に強い特性があります。

そのため、一般的なコンクリートのようにひび割れや反りが起こりにくく、経年劣化の心配がいりません。

高層ビルなどへの使用実績も多く、50年以上使用できると言われるほどの建材ですから、耐久性が高いことが分かります。

ALC外壁のメリット2:断熱性が高い

ALC外壁は室内の温度を一定に保つ断熱性があり、熱伝導率は一般的なコンクリートの10%です。

ALC外壁の気泡が、空気の層を作り熱を遮断します。また、室内にある空気中の水分量をコントロールして、湿気や結露の発生を抑えるため、季節を問わず快適に過ごすことが可能です。

夏は涼しく冬は暖かいので、エアコンや暖房器具などの光熱費の節約にもつながります。

ALC外壁のメリット3:遮音性が高い

ALC外壁の無数の気泡と厚みが音を吸収し、防音効果があります。防壁材として新幹線のホームや自動車、電車などの騒音対策にも採用されています。

ALC外壁は、多くの住宅内でも使用されている建材です。近隣トラブルの原因となりやすい生活音の防音にも十分効果が期待できます。

騒音対策を検討されているのであれば、検討すべき建材です。

ALC外壁のメリット4:自然災害に強い

ALC外壁の重量は、一般的なコンクリートの約1/4と軽量です。建物へかかる負担が小さいため、安全面で期待ができる建材です。

衝撃吸収には弱いとされている素材ではあるものの、重い壁は地震などの揺れで建物への負担が大きくかかる為、ALC外壁には自然災害の対策にもメリットがあると言えます。

ALC外壁のメリット5:防耐火性に優れている

ALC外壁は珪石、セメント、生石灰などが主な原料です。これらは無機質のため炎や熱に強く、燃えにくい性質があります。近隣に燃え移るリスクを軽減し、炎の広がりを抑制する効果が期待できます。

また、無機質は有害物質が発生しないため、健康被害や環境ダメージの影響も低くなります。万が一に備えて、火事に対するリスクや安全面も重視しておきましょう。

ALC外壁のデメリット4つ

ALC外壁には、耐久性や遮音性、防耐火性水など、さまざまな優れたメリットがありましたが、水に弱く、衝撃に弱いといったデメリットも存在します。

いいことだけではなく、どんなデメリットがあるのか、またデメリットを回避する方法があるのか否かを知っておくことが重要です。

ALC外壁のデメリットについて詳しく説明します。

ALC外壁のデメリット1:吸水性が高いため防水塗装が必要

ALC外壁の主原料はセメントであり、穴が無数にあいた多孔構造なので防水性がありません。スポンジのように水を吸収するため、気泡内に水が入ると膨張し、ひび割れなどを起こします。特に寒冷地などでは、吸水した水が凍り、剥がれ落ちてしまうこともあります。

防水処理をしっかり施し、防水性の高い塗料を使用することでデメリットを補うことができます。

ALC外壁のデメリット2:衝撃には弱くもろい

ALC外壁は、耐久性も高く、地震などの全体的な揺れに対しては強いですが、物がぶつかるなどの一点型の衝撃には弱く、破損しやすい建材でもあります。

また、ALC外壁自体に問題はなくても、鉄部のサビによる劣化や破損が原因でALC外壁が脆くなり、欠損や崩落事故につながることがあります。

建物自体の耐久性を低下させる前に、定期的な点検が必要です。

ALC外壁のデメリット3:パネル同士のつなぎ目が多い

ALC外壁パネルは塗り壁とは違って、建物に取り付けていく外壁材で、他の外壁材より小さめに規格されています。そのため、他の外壁材よりつなぎ目が多くなります。

また、パネル同士をつなぐために使用されるシーリング材は、経年劣化によって隙間を発生させます。この隙間から水が浸透するため、つなぎ目が多ければ多いほど浸透リスクが高まります。

こまめなシーリング材の補修や定期点検が必要です。

ALC外壁のデメリット4:他の外壁材に比べ価格が高い

ALC外壁は他の外壁材より少し価格が高いです。理由は、JIS規格に基づいた品質レベルと総合的な機能性が認められているからです。

また、このJIS規格は、日本でたった3社しか認証されていません。しかも、規格認証を取得した企業でないと生産することもできません。特別な建材であることがわかります。

価格は高いですが、それに見合った品質が期待できると言えます。

ALCパネルの特徴

ALC外壁は耐久性、遮音性に優れており、軽くて丈夫な壁を建てることができる建材です。

季節を問わず一定の温度を保つことができるほか、燃えにくく、有害物質も発生せず、安全面が期待できるため、駅やショッピングセンターなど、身近な場所で多く使用されています。

外壁の定期点検やメンテナンスは必要ですが、ALC外壁自体は経年劣化しにくく非常に丈夫でありながらも、リサイクルできる建材であり、環境に優しい素材として注目されています。

コンクリートと比べると軽量

ALC外壁の重量は、一般的なコンクリートの約1/4と非常に軽量です。

ALC外壁には厚型と薄型の2種類があります。厚型パネルは鉄骨造・鉄筋コンクリート造の耐火建築物に使用され、薄型パネルは木造や鉄骨造に使用されます。

また、ALC外壁は工場生産です。そのため、デザイン性のあるパネルや形状の異なるパネルを作成することが可能です。サイズ指定で安定した品質のいいパネルを作ることができます。

一定の温度を保てる断熱効果

LC外壁の熱伝導率は、一般的なコンクリートの1/10です。夏場は気泡が層を作り、その層が外部の熱を伝わりにくくし、冬場は、室内の熱を保ちやすくします。

また、湿度が高いときは空気中の水分を吸収し、乾燥して湿度が低いときには水分を放出する性質があります。空気中の水分量をコントロールすることで、結露の発生を抑えることもできます。

ALC外壁の気泡は熱抵抗が高く、一定の温度を保つ働きがあります。

ALC外壁の機能性を保つ定期点検とメンテナンス

ALC外壁は耐久性が高く、経年劣化しにくい特徴がありますが、「水に弱い」です。

そのため、防水効果の高い塗装を施す必要があります。しかし、防水塗装をしたからといって安心というわけではありません。日々の点検を怠ると、建物の内部まで劣化が進むだけでなく、修復にも多額の費用がかかる可能性があります。

こまめな点検を定期的に行い、その都度、補修しながら、品質や建物自体の価値を維持させましょう。

ALC外壁の定期点検とメンテナンス費用

ALC外壁は周期に限らず、メンテナンスが必要になる劣化症状があります。

1つ目は藻やカビの発生、2つ目は表面を触ると白い粉がつく、3つ目は塗膜のはがれ、コーキングの亀裂、ひび割れです。

どの症状も目視で確認できるので、見つけ次第すぐに点検・補修を行いましょう。

ALC外壁の機能を建物に活かして耐久性を高めよう

ALC外壁は優れた建材ではありますが、水に弱く、防水塗装が必要な建材です。また、品質を維持するためには、定期的なメンテナンスや補修は必要不可です。

メンテナンスを怠れば、品質が維持できず、ALC外壁にした意味もなくなり、建物自体の価値も下がります。

自己判断せずに、専門家に相談するなどして、特徴や注意点をしっかりと理解した上で判断することをおすすめします。

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