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ESG投資のポイント6選|ESG投資の方法7選や投資先の選び方5選も紹介

2023 07.7この記事はPRを含みます

ESG投資について

ESG投資とは、環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)といった観点から企業の将来性等を分析・評価した上で投資をおこなう方法です。

 

今までは、企業の財務状況や業績にもとづいて投資先を選別してきました。しかし、最近では欧米を中心にESG投資が広まっており、年々拡大する傾向にあります。

 

ESG評価の高い企業は、持続的な成長や事業の社会的意義が優れているといった企業特性を持つとされています。

ESG投資が注目される理由

ESG投資が注目される大きな理由として「国連責任投資原則」があげられます。国連責任投資原則とは、金融機関等の投資家が投資先を決定するとき、投資先の企業の環境や社会問題、ESG問題を考慮しておこなうべきとする考え方です。

 

国連責任投資原則は、2006年に国際連合が主導となって提唱された投資原則であり、英語の頭文字を取ってPRI (Principles for Responsible Investment)と略されることもあります。

 

国連責任投資原則では、投資先の業績や財務状況だけではなく、ESG問題の取り組み状況も配慮すべきとしています。

ESG投資のポイント6選

ESG投資を始める前に、メリットやデメリットを理解しておきましょう。今回は、ESG投資のポイントを6つにまとめました。

 

国連責任投資原則が提唱されたことで、ESG投資は広がりつつあります。投資先を検討するとき、業績や財務状況だけではなく、環境問題や女性スタッフの幹部登用、職場環境の整備などもチェックする必要があります。

ESG投資のポイント1:長期的な投資ができる

ESG投資は長期的なリターンを目指した運用方法です。投資の大切なポイントに、短期ではなく長期間投資することでリターンを得るという視点があります。

 

ESG投資が長期的な投資と言われる理由の1つに、ESGを重視する企業の特性が挙げられます。ESGを重視している企業は、企業価値を長期的に持続させることに注力しています。企業価値を長期的に持続させることで、投資家に長期的なリターンを提供しているのです。

ESG投資のポイント2:安定した運用の実現性がある

ESG投資のポイントに、安定した運用の実現性があげられます。なぜなら、ESGを重視している企業は、企業価値が長期的に変動しづらいと考えられているからです。

 

短期間に利益を追求する企業の場合、業績が良ければ企業価値が上昇しますが、悪ければ大幅に下落します。一方、ESGを重視している企業は、環境・社会・ガバナンスに優れているため、企業価値を長期的に安定させることが期待できるのです。

ESG投資のポイント3:社会的な貢献ができる

ESG投資をおこなうことで、社会的な貢献が可能になります。ESGを重視している企業は、人権・環境・労働など、さまざまなESGの課題解決に取り組んでいます。

 

そのため、ESGの課題解決に取り組む企業へ投資することは、社会貢献につながるのです。ESG投資を行うことで、投資先企業の課題解決を資金的にバックアップすることになります。

ESG投資のポイント4:短期での見返りは少なくなってしまう

ESG投資は短期での見返りが少ないという特徴があります。ESG投資の投資先は、短期のリターンを狙う企業ではなく、ESG課題に取り組む企業が対象となります。したがって、短期で考えると見返りは少ない傾向になるのです。

 

ESG投資はハイリスクハイリターンな投資ではありません。リスクを抑えながらリターンを確保するため、見返りが控えめになる可能性があると理解しておきましょう。

ESG投資のポイント5:手順や方法の知識が必要になる

ESG投資で投資先を選ぶとき、業績や財務状況だけではなくESGに関する評価や分析力の知識等も必要です。

 

通常、投資先を検討するとき、業績や財務状況を中心に評価していました。しかし、ESG投資の場合は、業績や財務状況以外にESGに関する知識も必要になります。そのため、ESG投資の投資先を検討するためには時間が掛かります。

ESG投資のポイント6:投資先を選ぶのに時間がかかる

ESG投資をおこなうとき、投資先の選定に時間がかかる可能性があります。なぜなら、業績や財務状況だけではなく、ESGの分析や評価もしなければならないからです。

 

通常、企業の業績や財務状況を調べるとき、財務に関する知識が必要となり時間がかかります。その上、ESGの評価や分析も必要となるため、通常以上に時間がかかるのは当然と考えられます。

ESG投資の方法7選

ESG投資の投資手法は、ESG投資を普及するための国際組織GSIAによって7つに分類されています。

 

GSIAとは、Global Sustainable Investment Allianceの略称で、持続可能な投資の推進に取り組んでいる国際機関です。

ESG投資の方法1:ESGインテグレーション

ESGインテグレーションとは、投資先を選定する過程において財務情報だけではなく、ESGなどの非財務情報も含めて分析をおこなう投資手法です。

 

ESGインテグレーションは、長期的・持続的な企業価値の創造を促す方法として注視されています。

ESG投資の方法2:国際規範スクリーニング

国際規範スクリーニングとは、ESGの国際基準(国連グローバル・コンパクト等)をクリアしていない企業を投資先リストからはずす投資手法です。

 

ESGの国際基準である「国連グローバル・コンパクト」は、1999年に国連事務総長のコフィ・アナンによって提唱されました。企業や団体がリーダーシップを発揮することで、持続可能な成長を実現するための世界的な枠組み作りに参加することを指します。

ESG投資の方法3:サステナビリティ・テーマ投資

サステナビリティ・テーマ投資とは、持続可能性に関連したテーマや企業に対しておこなう投資手法のことを指します。

 

例えば、持続可能性に関連したテーマとして、再生可能エネルギーや持続可能な農業等があげられます。

ESG投資の方法4:ポジティブ・スクリーニング

ポジティブ・スクリーニングとは、同じ業種の中でESG評価が高い企業に投資する手法のことです。

 

具体的には、環境問題や社会問題に貢献している企業に投資することを指します。投資するためには、環境汚染や労働環境など、さまざまな問題の分析能力が必要です。

 

ESG評価が高い企業は、中長期的に企業価値が成長するという考えをもとにポートフォリオを形成しています。

ESG投資の方法5:エンゲージメント

エンゲージメントとは、株主から企業に対してESGに取り組むよう変革を働きかける投資手法のことを指します。

 

株主になれば、議決権行使や企業と対話をすることが可能となり、ESGの課題について積極的に関わるよう促すことができるのです。

ESG投資の方法6:インパクト・コミュニティ投資

インパクト・コミュニティ投資とは、社会問題や環境問題の解決に関連したサービスや技術を提供する企業におこなう投資手法のことです。

 

社会や環境に関する課題解決を目的に投資を行っています。代表的なものに、地域の貧困問題解決を目指すマイクロファイナンスがあげられます。

ESG投資の方法7:ネガティブ・スクリーニング

ネガティブ・スクリーニングとは、倫理的ではないと判断した特定の企業を投資先リストからはずす投資手法のことです。

 

倫理的ではないと判断された企業の例として、武器製造企業や児童就労を強いる企業などが挙げられます。

ESG投資する際の投資先の選び方5選

ESG投資を始めるとき、投資先をどのように選べば良いのでしょうか。今回は5つの選び方を紹介します。

 

それぞれの選び方について解説していきますので、参考にしてみてはいかがでしょうか。

ESG投資する際の投資先の選び方1:ESG投資信託などを選ぶ

ESG投資を選ぶ方法に投資信託があります。投資信託を利用すれば、ESG問題に取り組む企業中心に構成したファンドの中から適した商品を選ぶことが可能です。

 

ファンドを選ぶときは、投資信託説明書(交付目論見書)等で投資基準や投資先を確認してください。

投資信託に関して以下のリンク先にまとめていますので、興味がある方はご参照ください。

投資信託とは|投資信託はいくらから始められるのか?4つのポイントなどを紹介

投資信託とは?メリット6つや知っておきたい知識をわかりやすく解説

投資信託で失敗しやすい主な原因9つ|投資信託で成功しやすい人とはどんな人?

 

ESG投資する際の投資先の選び方2:自分で投資先を選ぶ

ESG投資の投資先を選ぶ方法に、自分で投資先企業のESGに関する項目を分析・評価するやり方があげられます。

 

企業のESG要素を確認するためには、コーポレイトサイトや有価証券報告書、統合報告書に目を通すやり方があります。特に、ESG問題に積極的に取り組んでいる企業は統合報告書を発行しているケースが多くなっています。

 

統合報告書を確認することで、自分の思いと企業のESGに対する考え方が合っているかどうか判断できます。

ESG投資する際の投資先の選び方3:ESG指数を参照する

ESG投資の投資先を選ぶために、ESG指数を利用する方法があります。ESG指数とは、ESGの観点から企業を評価し、その評価に優れた企業で構成された株価指数のことを言います。

 

多くの上場企業では、ESG指数の構成銘柄に選ばれるとプレスリリース等を通じて投資家にアピールしています。主なESG指数には、MSCIジャパンESGセレクト・リーダーズ指数などがあげられます。

ESG投資する際の投資先の選び方4:クラウドファンディングを利用する

ESG投資の投資先を選ぶために、クラウドファンディングを利用する方法があげられます。クラウドファンディングを通じて、ESG問題に積極的に取り組む企業へ投資することが可能です。

 

例えば、貸付型クラウドファンディングを利用すれば、発展途上国への資金需要を積極的に行っている企業に余剰資金を供給できます。投資をすることで、発展途上国の事業活動を促進したり、雇用を創出したりすることが可能です。

ESG投資する際の投資先の選び方5:身近な問題に対しESG投資を行う

ESG投資の投資先を選ぶために、身近なESG問題に取り組んでいるかどうかを基準に選択する方法があげられます。環境問題や社会問題の顕在化によって、企業がESGに対してどのように取り組んでいるのか注目度が高くなっています。

 

安定した株主を得るために、ESGに積極的に取り組む企業もあります。そのため、企業の中にはESGに対する取り組み情報を開示しているところもあります。

 

社会や環境など、身近な問題と照らし合わせながら投資先を選ぶ方法もあるのです。

ESG投資を始めてみましょう

ESG投資は長期的な運用に向いているため、将来のための資産作りに適している側面があります。また、投資を通じて社会貢献をすることも可能です。

 

投資は景気などの変動によって元本割れなどのリスクが伴います。自己責任が伴うため、しっかり調べて納得した上で始めましょう。

 

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