住宅ローンの融資実行日が決まるまでの流れ5つ|融資実行日の注意点も解説
2020 06.29この記事はPRを含みます
住宅ローンとは
住宅ローンとは、居住を目的とした住宅として不動産を購入する際に利用できるローンのことです。住宅として、不動産を購入するには多額の資金が必要です。
すべての資金を自己資金で賄ったり、貯金したりするというのはあまり現実的ではありません。多くの人が、住宅ローンを利用して住宅を購入しています。
住宅ローンの融資実行日とは
住宅ローンの「融資実行日」というのは、金融機関から実際に住宅ローンの融資を受けられる日のことです。融資実行日に住宅ローンの融資が実行され、指定の口座に入金されることで住宅購入費用を支払えるようになります。
融資実行日は住宅ローンの融資が行われる日であって、融資を申し込んだ日でも融資が決定した日でもありませんので、間違えないようにしましょう。
一般的な融資実行日
では、一般的な融資実行日とはいつになるのでしょうか。住宅ローンの融資が行われる融資実行日は「物件の引渡日」、つまり「不動産の購入代金の支払い日」です。
物件の引渡日と融資実行日が重なるのは、手に入れた住宅及び土地に抵当権をつけられるのがこのタイミングになるからです。契約の決済日よりも前には住宅ローンの抵当となる物件が存在しません。また、決済日より後では決済日に支払いができません。
住宅ローンの融資実行日が決まるまでの流れ5つ
ここからは、住宅ローンの融資実行日が決まるまでにはどのような流れがあるのか、5つのポイントから見ていきましょう。
住宅ローンで気をつけなければならないのが、融資を受けられるかどうかは物件を購入しようとしている段階では分からない、というポイントです。
住宅ローンの融資が受けられるかどうか審査を受けてから物件を探すのではなく、物件を探してから住宅ローンに申し込むのが一般的です。
決まるまでの流れ1:借りたい住宅ローンを探す
融資実行日が決まるまでの流れとして、まず自分が購入したい物件を見つけ、どこから住宅ローンを受けるのか金融機関を探します。購入する物件の情報とともに、住宅ローンの情報収集もしておきましょう。
住宅ローンの金利は金融機関によって大きく異なることがあります。なるべく金利が低い住宅ローンを選んだ方が、お得になるでしょう。また、変動金利か、固定金利かで選ぶ方法もあります。
決まるまでの流れ2:事前審査を行う
購入する物件を決めた時点で住宅ローンの事前審査を受けましょう。事前審査は、仮審査とも呼ばれています。
住宅ローンの審査は、仮審査である事前審査と本審査の2段階に分かれています。事前審査は必ず必要ではありませんが、本審査前に受けておくことをおすすめします。
事前審査に費やされる期間は3日~1週間程度と短く、必要書類も少ないでしょう。
決まるまでの流れ3:本審査への申し込みを行う
事前審査に通り、物件の売買契約が決まった段階で、いよいよ住宅ローンの本審査へ申し込みます。
事前審査に通ったからといって、必ず本審査も通るとは限りません。住宅ローンの本審査では住民票・印鑑証明書・収入を証明する書類(源泉徴収票など)・物件の資料など多くの書類が必要です。
審査結果が出るまでに、おおよそ2週間から3週間程度はかかるでしょう。
決まるまでの流れ4:住宅ローン契約
住宅ローンの本審査から約1か月で結果がでて、いよいよ住宅ローンの契約(金銭消費貸借契約)を結びます。
住宅ローンを契約したときに、融資のスケジュールについても決める必要があります。この時、融資実行日がいつになるのかも決まります。住民票や印鑑証明、通帳・実印そして印紙が必要になる場合がありますので、確認しておきましょう。
決まるまでの流れ5:住宅ローン融資の実行
住宅ローンの契約が済んだら、後は物件の引渡日である融資実行日まで待って、決済と確認作業とともに物件の鍵の譲渡が行われます。
物件の引渡日には、不動産会社の担当者や司法書士が立会います。物件の契約をした際に支払っていた手付金を除き、残金を住宅ローンの融資から支払います。同日に不動産登記の手続きをして終了です。
住宅ローンを借りる際のポイント
住宅ローンを借りる際には、いくつか確認しておきたいポイントがあるので紹介します。
まず注意しておきたいのは、売買契約で支払う手付金に住宅ローンは利用できない、という点でしょう。住宅ローンの融資実行日は物件の引渡日ですから、売買契約時に支払う手付金は別に用意しておく必要があります。
決済日に融資を実行してもらえるか確認
住宅ローン利用の際のポイントとして、売買契約の決済日に融資実行日がくるかどうか、きちんと確認しておく必要があるでしょう。
売買契約の決済日前に融資実行日が来ることは、抵当権がつけられないためありません。決済日以降に融資実行日が来てしまうと、決済日に支払いができません。
決済日と融資実行日が同日になっているかどうか、きちんと確認しておきましょう。
提携の金融機関を利用する場合は優遇金利で借りられるか確認
仲介してくれる不動産会社に提携の金融機関があった場合は、優遇金利が利用できるケースがあるため確認しておきましょう。
不動産会社の提携金融機関を利用すると、不動産会社が住宅ローンの申し込みをしてくれたり金利で優遇されたりします。
しかし、必ず優遇があるとは限りません。提携の金融機関をおすすめされた場合は優遇されるのか、他にお得な住宅ローンはないか検討してみましょう。
住宅ローンの融資実行日に際しての注意点
融資実行日に関しても、いくつか気をつけておきたいポイントがあります。
なにも考えずに融資実行日を決めてしまうと、後から損したことに気づくケースがあるでしょう。それを避けるためにも、融資実行日の注意点を押さえておくと良いでしょう。
住宅ローンの借入金利
融資実行日の注意点1つ目は、住宅ローンの借入金利が決まるのは融資実行日であるということです。多くの金融機関が、融資実行日当日の金利を住宅ローンの金利としています。
住宅ローンの申し込みが4月で融資実行日が5月ならば、5月の金利が適用されるということです。月をまたいで大きな金利の変動があるような場合に、注意が必要でしょう。
住宅購入代金決済日と融資実行日を同じ日にする
すでに何度か解説しているように、住宅の購入代金の決済日と融資実行日を同じ日にする、同時決済をする必要があります。
住宅購入代金決済日よりも後に融資実行日がくるような状況になってしまった場合、決済日にはまだ融資が受けられていないため、どこかから資金を用立てて支払いをする必要があります。
つなぎ融資を受ける必要が出てくる場合もあるでしょう。
住宅ローンの融資実行日までの流れを把握しよう
住宅ローンと物件購入の流れは複雑で、流れを把握していないとどこで何をしたらよいのか分からなくなってしまうことがあります。
住宅ローンをスムーズに活用するためにも、融資実行日までの流れを把握して、注意点を頭に入れておきましょう。