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固定資産税の日割り計算とは?日割り計算の精算方法4つや注意点も解説

2023 11.21この記事はPRを含みます

固定資産税とは?

固定資産税とは、土地や家屋、償却資産といった固定資産の所有者に課される地方税です。税額は「課税標準×税率(1.4%)」で算出されます。

 

課税標準とは、税金計算の基礎である金額のことです。農地や山林などの場合は、固定資産税評価額と課税標準額は同じ金額ですが、住宅用地などの場合は、特例や負担調整率が設定されていることが多いため、固定資産税評価額と課税標準額が一致しないことが多くなります。

 

また固定資産税評価額とは、土地の時価をもとに算出された金額です。

固定資産税の日割り計算の基礎知識

固定資産税の賦課期日は1月1日です。賦課期日とは、税金を支払う義務がある人を決定する日のことをいいます。つまり1月1日時点に対象となる固定資産を所有していたかどうかで納税の義務があるか否かが決定します。

 

固定資産を売買し、年の途中で所有者が変更になった場合は税の負担が不公平にならないよう、日割り計算が用いられることが一般的です。1年間の固定資産税をそれぞれの所有した日数に応じて支払うのです。

1月1日時点の固定資産の所有者に課税

固定資産税は1月1日時点に対象の固定資産の所有者であった人に課税されます。4月~6月ごろに納税通知書や払込用紙が郵送され、6月・9月・12月・2月の4回に分けて納付します。時期は自治体によって多少前後する場合もあります。

 

1月1日時点の所有者に1年間分の納税義務があり、年の途中で固定資産の売買を行っても納税義務者は変わりません。固定資産を売却した後も、納税義務があるのは1月1日時点の所有者です。

固定資産税の更新

固定資産税の更新は毎年1月1日にのみ行われます。そのため、所有者の変更などがあってもその情報は更新日である1月1日以外には反映されず、納税義務者もそのまま変わりません。

 

固定資産や自動車税、住民税などは課税客体(税の対象となる資産等)や納税者の内容が変更になることが多い税金です。変更のあるたびに納税義務者や税額を変更すると事務手続きが複雑になってしまうため、年に一度の更新になっています。

固定資産税は必ず日割り計算の必要がある?

固定資産の売買が行われた場合、固定資産税の支払いにおいて不公平にならないよう「日割り計算」が用いられるのが慣例です。日割り計算とは売買された固定資産の税額をそれぞれの所有日数で割って負担することです。

 

しかし日割り計算はあくまで慣例であり、法律で定められているものではなく、必ず行われているものでもありません。

売買後の納税義務者は誰なのか

固定資産税の納税義務者について、1月1日時点の所有者が課税対象者であると定められています。そのため売買が行われた後に納税義務者が変更されることはありません。

 

固定資産の売買が行われた場合、固定資産税の支払いをどうするかは売主・買主の間で決める必要があります。一般的には売却日で日割り計算をして、買主が売主に支払うことがほとんどです。

当事者で話し合いを行う

売買後の固定資産税の支払いには法律上の明確なルールがありません。しかし、売主としては所有していない固定資産の税金を支払い続けるのは不平等であると感じるでしょう。しかし課税対象は売主であるため、必ず納税しなくてはなりません。

 

無用なトラブルを避けるためにも、売買後の固定資産税の取り扱いについて事前に話し合っておいた方がよいでしょう。

売却日で日割り計算をするのが一般的

売却する固定資産にかかる固定資産税は、売却日を基準に日割り計算をしてそれぞれで負担するのが一般的です。計算方法は「1年間分の固定資産税額÷365(うるう年は366のことも)×所有日数」です。

 

所有者が変更になっても納税者は変わらないので、買主は納税するのではなく売主に負担分を渡します。売却日当日をどちらが負担するかをきちんと決めておくことも大切です。

不動産仲介業者にあらかじめ確認しておく

日割り計算は法律上のルールではないので、固定資産税が確実に売主・買主両者の負担になるわけではありません。売買契約の前に、不動産仲介業者にあらかじめ確認しておきましょう。

 

仲介業者によっては、売買後の固定資産税についてあらかじめルール化しているところもあります。また、仲介業者から日割り計算について買主に事前に説明しておいてもらえるとスムーズです。

固定資産税の日割り計算の起算日の違い

固定資産税を日割り計算する場合、起算日をいつにするかをきちんと決めることも大切です。起算日とは一定の期間の開始日のことで、ここでは固定資産税の支払いをする1年間を区切る最初の日のことをさします。一般的には、起算日は1月1日か4月1日どちらかが用いられます。

 

起算日の違いでお互いが固定資産税を負担する期間が変わります。あらかじめ売主と買主の間で起算日の認識を統一しておいた方がよいでしょう。

関東の起算日

関東では1月1日が日割り計算の起算日にされることが一般的です。1月1日が起算日の場合は1月1日から引き渡し日までが売主、引き渡し日から12月31日までが買主の負担になります。1月1日が起算日である理由は、固定資産税が1月1日時点の所有者に課されるためです。

関西の起算日

関西では4月1日が日割り計算の起算日にされることが一般的です。4月1日が起算日の場合は売主の負担は4月1日から引き渡し日、買主の負担は引き渡し日から3月31日になります。4月1日が起算日である理由は、固定資産税が4月1日から始まる年度分の税金であることからです。

 

しかし近年は関西でも1月1日を起算日に採用することが増え、4月1日起算日は減りつつある傾向です。

【1月~5月】固定資産税の日割り計算の精算方法4つ

その年の固定資産税の税額がわかる納税通知書は毎年5月ごろに届きます。納税通知書が届いた後であれば金額がわかり日割り計算がスムーズですが、それ以前は金額がわかりません。

 

税額が判明する前に固定資産を売却する場合、固定資産税はどのように精算をするか事前にきちんと決めておきましょう。通知書到着前の固定資産売却における生産方法は以下のようなものがあります。

日割り計算の精算方法1:納税通知書が届くまで待って精算する場合

引き渡し完了後、納税通知書が届いてから固定資産税を精算するのであれば税額がはっきりしており、日割り計算自体はスムーズです。

 

しかし、売却の手続きがひととおり終了した後に再度やり取りするのは手間でもあります。引き渡しは完了しているので買主が支払いを拒否する可能性も考えられます。トラブルを避けるためにも、引渡し前に精算についてしっかり取り決めておく必要があります。

日割り計算の精算方法2:納税通知書の再精算をする場合

昨年度の税額を基準にいったん日割り計算で仮精算しておき、納税通知書が届いた後に差額があれば再精算するという方法もあります。

 

差額がなければ再精算の必要はないのでスムーズです。ただし、通知書が届くまで延期した場合と同様、買主が差額の支払いを拒否する可能性も考えられます。引き渡し時には精算についてしっかり取り決めしておきましょう。

日割り計算の精算方法3:再精算をしない場合

前年度の固定資産税額を基準に日割り計算で精算を済ませ、差額は再精算せず売主が負担するという方法もあります。

 

ほかの方法よりも売主の負担は増えますが、売却と同時に精算も終了できるので手間がなく、トラブルが起こりにくい方法といえます。ただし、3年に一度行われる固定資産税評価額の評価替えの年に当たってしまうと固定資産の税額が前年と大きく変わる可能性があります。

日割り計算の精算方法4:6月~12月の場合は?

6月から12月が引き渡しの場合は、納税通知書が届いているので税額がはっきりしています。納税通知書に記載された1年間の納税額をもとに、日割り計算をしましょう。再精算の心配もないので、スムーズにやり取りが完了します。

 

ただし、納税義務者はあくまで1月1日時点の所有者です。売主が買主に納税を肩代わりしてもらうことはやめましょう。買主が何らかの理由で納税できなかった場合も、売主の責任になります。

固定資産税を日割り計算する際の注意点

固定資産税の日割り計算については法律で定められているわけではなく、はっきりとしたルールはありません。起算日や精算方法についても、あくまで慣習でありルールではありません。

 

しかし、納税の義務が1月1日に固定資産を所有していた売主にあるということだけは法律上の決まりです。その後に誰が所有していようが、納税されなければ売主の税金滞納になります。そのことをきちんとふまえて、日割り計算の取り決めをしましょう。

固定資産税制度について

買主に納税義務があるわけではない

忘れてはいけないのは、固定資産の売買によって所有者が変更になっても納税義務者は1年間変わらないということです。日割り精算は慣習として行われてはいますが法律上の決まりではありません。

 

買主に支払うよう強制することはできず、拒否された場合は売主が支払わなければならないことは心に留めておきましょう。トラブルを避けるためにも、仲介業者の協力を得て事前にしっかりと取り決めをしておく必要があります。

固定資産税の日割り計算の具体例

固定資産税を日割りするには、税額÷1年の日数×所有日数で計算します。

 

たとえば、固定資産税額が10万円、6月1日引き渡しで起算日が1月1日とします。

 

10万円を365で割ると1日の税額は274円です。売主の所有日数は1月1日~5月31日で151日なので274×151=約41,374円が負担額です。

 

買主の所有日数は6月1日~12月31日で214日なので274×214=約58,636円が負担額です。

固定資産税への理解を深めよう

固定資産税は税額が大きいですが、売買にともなう精算については法律上の取り決めがないのが難しいところです。日割り計算については仲介業者の意見も取り入れ、事前にさまざまな取り決めをしておくことでトラブルを避けましょう。

 

固定資産税に関する記事を以下のリンク先にまとめていますので、興味がある方はご参照ください。

マンション購入後の固定資産税はいくら必要?計算の仕方と注意点3つ

不動産取得税と固定資産税を分かりやすく!不動産取得に関わる税金2つ

固定資産税における経費の考え方4つ|計算する上でのポイントは?

 

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