マンションが老朽化したときに起きる問題5つ|対策5つ高く売る方法4つ
2024 07.11この記事はPRを含みます
マンションが老朽化したときに起きる問題がよくわからないんだよね。
そうなんだ。マンションが老朽化したときに起きる問題について教えるね。
ありがとう、先生!対策や高く売る方法についても知りたいな。
なるほどね。対策や高く売る方法もあわせて教えるね。
マンションの老朽化とは
昨今、マンションの老朽化問題が取りざたされています。築40年以上の高経年化したマンションが多くなり、建て替えについてもなかなか進んでいないことが現状です。
老朽化したマンションは外見や機能性、安全性に多くの問題が発生します。マンションに暮らす人が多くなっている近年では特に注目されている問題となっています。
マンションの寿命
マンションの法定耐用年数は構造によって異なりますが、鉄筋コンクリート造で約47年といわれています。しかし、この年数を経過したら住めなくなる、ということではありません。
法定耐用年数は主に減価償却計算に用いられるもので、実際のマンションの寿命ではないためです。マンションの平均寿命は約68年といわれていますが、適切に修繕や改修を行うことで最長150年程まで住むことができるものもあります。
耐震やバリアフリー化などの修繕工事を重ね、管理を行っていくことで老朽化を防ぎ、長く住むことができるようになるのです。
築30年ほどでマンションの建て替えが多い理由
これまでのマンションは耐震や維持管理、修繕の問題から築30年ほどでマンションの建て替えが行われてきました。古いマンションは使い勝手の悪さや空室化が進んでいくことも問題として挙げられます。
ただし、全国的にマンションの建て替え工事は少なく、その少ない建て替え工事の中では築年数が30年程度のものが多いですが、実際は建て替え以外の方法の修繕を行っているマンションも多くあります。
マンションが老朽化すると起きる問題5つ
マンションが老朽化すると大きく分けて耐震性の低下、設備等の劣化、マンションの資産価値の低下、バリアフリー化の遅れ、外観と内装状態の悪化といった5つの問題点が発生します。
ここからはその問題点について説明します。マンションの修繕や建て替え、また中古マンションの購入を検討している方はぜひご覧ください。
マンションが老朽化すると起きる問題1:耐震性の低下
ご存知の通り、日本は地震大国といわれています。気象庁のデータによると、震度1程度の小さなものも含めると、2016年の1年間で6,587回もの地震が起きています。そのため、マンションの耐震性は大きな課題となります。
建築基準法は1981年に改正され、2020年時点から換算すると築年数が40年程の建物は旧耐震基準で建築されたものとなります。旧耐震基準で建築された建物は、おおむね震度6~7の地震で倒壊してしまう恐れがあるのです。
マンションが老朽化すると起きる問題2:設備等の劣化
マンションの築年数が長くなると、当然のことながら建物や設備の劣化が進んでいきます。外壁などにひびが入り雨漏りをするようになったり、水道管などの破損も増えていったりします。
水道管や排水管の老朽化は、生活に必要な給排水機能が大きく低下することになるので、居住者の暮らしに強い影響を与えます。
マンションが老朽化すると起きる問題3:マンションの資産価値低下
そもそも、マンションの資産価値は、購入した時点で約20%低下するといわれています。売り出されている価格に、広告費や不動産会社の人件費などが上乗せされているためです。
また、老朽化により年々価値は低下していき、築年数が約30年となったタイミングで下げ止まるものが多くなっています。6000万円程で購入しても、30年経過すると価値は2000万円程度まで下落するといわれています。
マンションが老朽化すると起きる問題4:バリアフリーの問題
昔建てられたマンションには「バリアフリー」という概念がありません。
今ではマンションを建てる上でバリアフリー化をすることは欠かせなくなっていますが、数十年前のマンションにはお年寄りや車いすで生活する方にとって生活しにくくなる段差があったり、手すりがなかったりといった問題が発生するのです。
特に玄関や浴室、ベランダへの出入りなどでこれらの問題が多くみられます。
マンションが老朽化すると起きる問題5:外観と内装状態の悪化
設備等の劣化についてでも触れましたが、マンションが老朽化すると建物の外観にひび割れが生じるようになります。そのひび割れを放置しているとそこから雨水などが入り、鉄筋コンクリートの鉄筋がさびてしまう危険性があります。
そうなると、強度が低下し、外壁が剥がれ落ちる可能性も出てきます。また、雨漏りなどで住戸内にカビが発生したり、雨水の重みで天井材が落下したりする恐れも出てきます。
マンションが老朽化したときの対策5つ
それでは、マンションが老朽化してきた際には、どのように対策するのが良いのでしょうか。改修してマンションの運営を続けていくのか、売却するのかといった問題が出てくるでしょう。
ここからは、具体的な改修の方法や対策の方法についてご紹介いたします。
マンションが老朽化したときの対策1:大規模修繕
マンションが老朽化してきたときに、まず検討されるものとして大規模修繕が挙げられます。おおむね築年数12年程度になったころに初めての大規模修繕を行い、その後定期的に大規模修繕を重ねていくことでマンションの老朽化を防いでいくことができます。
ただし、大規模修繕には多額の費用がかかります。計画的に修繕費用を積み立てていくことが大切です。
マンションが老朽化したときの対策2:改修工事
前述した通り、大規模修繕には多額の費用が必要となります。費用が不足した場合などに、縮小案として検討されるものが改修工事です。
工事する箇所を最低限に絞り、劣化や損傷の激しい箇所から工事を優先的に行うことで、居住環境を安全に維持していくものとなります。
マンションが老朽化したときの対策3:建替え
築年数が約30年経過すると、大規模修繕にかかる費用もより高額となっていきます。その際に検討されるものが、建て替えによる対策です。
しかし、マンションの建て替えには区分所有者の5分の4の賛成が必要となる上、修繕積立金を元に建て替え工事は行われますが、多額の費用が必要となるため、難しいということも現状です。建て替え後に戸数を増やし、その分を販売するなどして、工夫していくことが必要となります。
マンションが老朽化したときの対策4:敷地売却制度
マンションの建替えの円滑化等に関する法律に基づいた「マンション敷地売却制度」を活用することで、マンション除却と敷地の売却が可能となります。
ただし、耐震性が不足していることを認定されていることや、区分所有者の5分の4が同意していることなど、条件をクリアする必要があります。
マンションが老朽化したときの対策5:的確な提案とアドバイスができる管理会社を選ぶ
建て替えや大規模修繕を検討することは、専門家でないと難しいことも多くあります。その際に活用したいのが管理会社です。専門的視点から建て替えと修繕や改修の比較検討を行い、適格な提案やアドバイスを行ってくれる会社があります。
また、住民に説明を行ったり、アンケートのサポートまで行ってくれる会社もあるので、そのような管理会社を選び、最善の老朽化対策を行うと良いでしょう。
老朽化したマンションを高く売る方法4つ
老朽化したマンションを高く売るためには、買い手の目線に立ち、修繕することが大切です。
劣化や損傷が激しい箇所については修繕することで、高く売却できる可能性が高くなります。買い手に値引きを交渉される点を少しでも減らすよう、対策を行いましょう。
老朽化したマンションを高く売る方法1:ハウスクリーニングをする
マンションを売却する際に必ず行いたいのが、ハウスクリーニングです。ハウスクリーニングは、掃除の専門業者が専門技術や道具を駆使して住居内を綺麗にしてくれるサービスです。
買い手は住居内の見た目を見ますので、好印象を与えるでしょう。特に水回りについては効果が大きく、水垢や汚れを落としてくれたり、キッチンの油汚れもしっかりと綺麗にしてくれるので、高く売ることができる可能性が高くなります。
老朽化したマンションを高く売る方法2:買い手の立場に立ち修繕する
老朽化したマンションを高く売るには、何よりも買い手の立場に立って修繕することが求められます。
損傷個所や劣化箇所がそのままで放置されている様子は、買い手が見た際に乱暴に室内を扱ってきたように感じられ、値下げ交渉の材料となり、状況によっては購入を断念されることもあるでしょう。
気持ち良く購入してもらうために、必要な修繕は必ず行うようにしましょう。
老朽化したマンションを高く売る方法3:老朽化したマンションを専門に扱う不動産会社に依頼する
不動産会社の中には、老朽化したマンションを専門に扱うところがあります。そういった不動産会社は、リノベーションをして再販することで利益を得ています。
即時買い取りの方法をとると、不動産会社にそのまま売ることとなり、買取価格は下がりますが、短期間で売却をすることが可能です。また、買取保障という買取の方法もあり、こちらでは高く売却できる可能性を残しながら売却することができます。
老朽化したマンションを高く売る方法4:見積もりは複数社とる
どんなものでも高く売却したい際には、見積もりを複数社取ることが多いでしょう。マンションについても同様で、高く売るためには見積もりは複数社取るようにしましょう。
地元の不動産会社や一括見積のサービスなどで、多くの会社から見積もりを出してもらうことで、高く売ることが可能になります。また、複数社の見積もりを取っていることで、より高額で購入を希望する会社が出てくることもあります。
老朽化したマンションは修繕などの適切な対応が必要となる
老朽化したマンションにおいて、修繕を重ねながら継続するか、売却するかは非常に難しい問題でしょう。ですが、適切に修繕を重ねていくことで、快適に過ごせる年数は多くなっていきます。大規模修繕へ向けて、十分に修繕積立金を貯めておくことが非常に大切です。
また、大規模修繕ができない場合にも、建て替えや除却・敷地売却という選択について知っておく必要があるでしょう。必要に応じ、上記で紹介した方法などで適切に対応する必要があります。
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