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不動産広告6つのしくみと7つのルール|広告トラブル4つ注意点

2020 06.4この記事はPRを含みます

不動産広告のガイドライン

不動産広告を作成する際にはまず法律による規定をよく守り、公正競争規約に添う形で広告業務の基本的姿勢に精通していることが一般的な決まり事となります。公正競争規約を遵守する際には宅建業法を守ることも合わせて大切で、誇大広告の作成は禁止とされます。

広告においてはトレンドを含めた上で、一般顧客をより多く確保することを目的としますが、虚偽や大袈裟な記載は違反となり、その点にも十分留意する必要があるでしょう。

法律によるきまり

不動産広告を作成する際には、誇大広告の禁止、取引先企業の明示、広告開始時期の制限をしっかり記載しておくことが大切で、この場合も誰にでもわかるようにはっきりと、あいまいな表現をしないで記載する姿勢を取っておく必要があります。

特に広告規制においてありがちな注意事項としては「虚偽の記載」をはじめ、それから派生する提携企業の偽りなどがあげられますが、その点の情報をできる限り詳細に記載することが大切です。

公正競争規約のきまり

景品表示法第31条に記載されている「公正競争規約」というのは、公聴会を経る上で公正取引委員会と消費者庁の認定を受けた、一般に認められた既存の企業であることを証明するための規約になります。

つまり、歴とした企業であることを公認してもらえるための規約がこの公正競争規約となるため、不動産広告を出すすべての企業はこの規定を事前に制約しておく必要があります。

消費者庁ホームページ

不動産広告のしくみ6つ

さてここからは、不動産広告を実際に作成する際に必要な情報と注意事項をはじめ、広告表示の開始時期や不動産広告に必要な表示事項、また不動産広告の表示基準や、不動産広告作成に使われるべき特定用語の使用基準などについて具体的にご紹介していきます。

不動産広告は先述のように、その広告を見る誰にとってもわかりやすい記載と虚偽のない内容が必須であるため、特に表示基準の項目については確実に把握しましょう。

不動産広告のしくみ1:広告表示の開始時期の制限

広告表示の開始時期の制限というのは一般に「物件を顧客が購入できる状態になるまでの期間」を想定した上で、必要な工事の施工・竣工を踏まえて、買主から金銭を受け取ってから(購買契約後)3か月以内に着実に住むことが可能な状態にある期間を指します。

これは不動産広告が他種な点を見てもわかりますが、物件によってさまざまな環境条件が見込まれるため、その物件によって変わることがあります。

不動産広告のしくみ2:必要な表示事項

ポスティングなどで一般に配布される広告を見てもわかりますが、不動産広告の場合でもあるていど作成上の文体・記述における定約が設けられています。たとえばフォントは7ポイント以上、色彩をあまり多く使用しない、B4・B5版の大きさのものを使うなどです。

これは不動産広告そのものを作成する場合の最低限の決まり事となりますが、この上で広告の作成年月日の記載や、物件情報をはじめ、文責者の明記なども見られます。

不動産広告のしくみ3:表示基準

先述でもご紹介しましたが、まず不動産広告を作成する際にはそのフォントの基準値や文体をはじめ、顧客が見やすいよう配慮されていることが肝心となります。その上で、物件に関する最低限の情報開示をしておき、提携企業や、広告作成年月日の記載なども必要です。

そして物件資産に関する基本情報では、建築年数に関する条件・状態についての情報開示、物件のリフォームプランニングに関する情報なども表示基準としてあげられます。

不動産広告のしくみ4:特定事項の明示義務

この場合の「特定事項」というのは、その物件が個別で持つ環境条件・物件そのものの状態などを指しており、宅地に関する造成や建物の建築方法・リフォーム手順、また売却する際の一般価格の相場なども大まかに明示する義務なども付加されることがあります。

一般顧客から見れば、物件の購入に際しては物件に関する情報基準がどのようなものかわからないことが多いため、その辺りの特殊情報の開示も義務付けられます。

不動産広告のしくみ5:特定用語の使用基準

不動産広告を作成する場合は「すべての顧客にわかりやすく」がモットーとなるため、あまりに特異な専門用語を羅列することはありません。宅地・不動産に関する一般によく知られた用語を率先して使用することが義務付けられており、明瞭を心がけることが第一です。

DK(ダイニング・キッチン)、LDK(リビング・ダイニング・キッチン)などの用語は使われますが、「完壁」や「万全」などの大げさな表現は規制を受けます。

不動産広告のしくみ6:不当表示の禁止

先述でも少しご紹介しましたが、不動産広告を作成する場合は大げさな表現はすべて却下されやすく、飽くまで一般的に見て妥当とされる表現のみが使用される形になります。

その際には、「完璧」や「万全」、「絶対安心」などといった、不動産にとっては有意義でも顧客にとっては不安・懸念が残るような表現はあるていどの規制を受ける場合があります。また価格についてもあいまいな表現は避け、はっきり明示する義務があります。

不動産広告のルール7つ

さてここからは、不動産広告を作成する場合に注意すべき作成ルールを7つの観点からご紹介します。不動産広告を作成する場合でも通常の企業広告の作成時と同じく、物件に関するある程度の将来的な情報をはっきり明示しておく必要があります。

不動産広告のルール1:写真・完成予定図

まず不動産広告を作成する場合に最も注目される点がこの「写真・完成予定図」の明示・公開であり、これは宅地の条件や物件そのものの状態・環境などについて、現時点から将来にかけての必要最小限の公開情報として受け取られます。

顧客側にとっても将来的な物件像がある程度でもわからなければ、その将来におけるリフォームプランなども立てられないため、この点は重要な項目として受け入れられます。

不動産広告のルール2:徒歩所要時間は80メートルを1分換算

よく「最寄り駅より徒歩1分」などの見出しを冠した物件情報を見かけますが、この場合の「徒歩1分」というのは基本的に80メートルを1分の歩幅基準として推定しています。もちろん個人差があるため徒歩所要時間が変わりますが、概ねの時間単位として扱われます。

車の場合の1分の所要距離は400メートルとされ、この徒歩と車にかかる所要時間を見積もる形で、自転車や他の乗り物による所要時間なども割り出されます。

不動産広告のルール3:周りの環境や施設情報

不動産広告では宅地・物件の周辺情報というものは必ず載せており、この理由は将来的な顧客にとっての生活における最低条件項目に、確実に該当する情報記載になるためとされています。

つまり、その物件を購入して住宅に住まうようになってからすぐに関わる環境・条件となるため、生活基盤を賄うための重要項目として不動産は情報開示する義務を請け負うことになります。

不動産広告のルール4:価格表示の仕方

次に顧客として最も気になる点ですが、不動産物件の価格表示は必ず正確かつ柔軟に対処してくれる設定を望むことになります。この場合、不動産広告を作成する際にはまず「消費税込みでの価格」の見積もりをあげ、二重価格表示の設定は避けることが重要になります。

理想的な価格表示では、1つの物件につき購入時の基本価格とリフォームする際の基本価格の表示公開などで、さらに顧客による個別プランに沿う公示が求められます。

不動産広告のルール5:二重価格表示・割引表示

不動産広告においても「150,000円から200,000円」などとあるていどの表示範囲を儲けて公示している価格などがあります。これは割引プランや施工条件によって変動する見積もり価格の表示方法となり、二重価格表示の体裁を取らなければならない場合があります。

この場合でも顧客としては先に購入プランを立てておき、自己ニーズに見合った条件設定下での価格表示を見積もってもらうことが重要になるでしょう。

不動産広告のルール6:予告広告

分譲宅地、新築分譲住宅、新築分譲マンション、新築賃貸マンションなどをはじめ、これから施工した上で不動産市場に登記する物件情報を記載する場合、多くの不動産では予告広告というものを通常の不動産広告とは別に作成して公開します。

これはその名のとおりに「これから○○物件が購入できます」という顧客への前もっての宣伝となりますが、この場合も先述でご紹介した必須項目の記載は当然となります。

不動産広告のルール7:地目・建築基準

地目・建築基準というのは物件そのものの環境・状態を示す基本情報となり、その物件がどのような環境の中にあるか、また最寄りの公共施設にはどのようなものがあるかをはじめ、その宅地の状態を公示する必要最小限の情報開示となります。

山林地域にある物件や海辺にある物件などをはじめ、特に通常の宅地情報から見て特殊な情報設定がある物件の場合は必須の開示項目となります。

不動産広告のルール8:建築確認番号

建築確認番号というのは、都道府県不動産協会や宅地建物取引業協会に加盟している不動産業者によって定められた特定認識番号となりますが、この番号把握によって現在進行中の宅地建設の詳細情報や規定建築過程についての基本情報を把握することができます。

この番号把握は専任不動産が立ち上げているWeb上のホームページなどでも確認できる場合があるため、顧客にとっては非常に便利なツールとなるでしょう。

不動産広告のトラブル注意点4つ

さてここでは、不動産広告を実際に作成する場合に注意したい「トラブル回避」のための基本情報・ステップについてご紹介していきます。

広告を作成する場合は、必ずわかりやすい記載と大げさな表現を避けること、また虚偽と取られ兼ねないあいまいな表現を避けることが重要なポイントとしてあげられるでしょう。

不動産広告に関する注意点1:最上級表現の使用

これについては先述しましたように、物件に関する公開情報の文面において不動産側にとっては有利ながら、顧客にとっては虚偽と受け止められてしまう表現に置き換わる表現として規制されることがあります。

「うちの物件は完璧です」、「誰も不満に感じることはないでしょう」、「どんな状況においても万全の造りをしております」など、「完璧」や「万全」、「絶対」などといった最上級表現の使用は避けましょう。

不動産広告に関する注意点2:優良だと誤認させる写真やキャッチコピー

本当はそんなにも優良でないのに「優良物件に見せかけて販売する」というのは、不動産だけでなく、どのような一般企業でも普通にしていることになるでしょう。しかし顧客側としては当然「虚偽情報」として怒り心頭になる広告内容で、このような記載は規制されます。

この場合も大げさな表現・最上級表現などをまず避ける必要があり、良点と欠点を包み隠さず公示する義務が不動産には課されます。

不動産広告に関する注意点3:「リフォーム済み」の表示方法

その宅地・物件がリフォーム済みである場合、不動産広告を実際に作成する場合には必ずその情報を明記しておく必要があります。リフォームしたということは、その物件が投棄された基本情報のまま公示されていた場合、内容に誤認が生じるきっかけとなります。

不動産広告に関する注意点4:キャンペーンの使い方

キャンペーン広告を出す場合も、先述でご紹介しました不動産広告に課される規定と同じく、必ず守らなければならない項目がいくつかあります。

キャンペーンの目的の記載、そのイベントによって得られる顧客側のメリットの明示などをはじめ、この場合もあいまいな表現・最上級表現などを避けて記載する必要が出てきます。期間の明記はもとより、キャンペーン実施に際する特定情報の記載にも配慮しましょう。

おとり広告と勘違いされないように不動産広告のルールは理解しておこう

不動産広告をはじめ企業広告の類には、サクラ広告・おとり広告なども紛れてあるため、そのような広告に引っかからないよう、事前準備をして万端にしておきましょう。

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