返済比率とは?ローンシミュレーター3つを利用して返済額を調べよう
2020 10.21この記事はPRを含みます
返済比率とは?
返済比率というのは、税額込みの一年間の収入(年収)に対して、一年間に返済する金額(元金+利息)の割合のことを言います。
主に、住宅ローンなどの借入を行う際に、金融機関等で審査するための基準に使われており、どこの金融機関でも返済比率は借入の重要なポイントとなっています。
住宅ローンの返済比率はおおよそ、30%から35%を基準に審査が行われます。
住宅ローン以外の借入も考慮して審査金利で計算
住宅ローンの借入を行う場合の、金融機関の審査は、借入を希望している人の、年齢、勤続年数、年収などを調査し、借入を行うことの基準を満たしているかの確認を行います。
その後、保証として団体信用生命保険へ加入することができるか、担保物権の評価、返済比率、そして他の借入金についての状況を調査します。
返済比率の計算方法には、住宅ローン以外の、他の借入についても考慮して割り出さなければなりません。
返済比率の計算方法とは?
具体的な返済比率の計算方法について見てみましょう。
住宅ローンの借入希望額を3,000万円として、その時の住宅ローンの貸付金利が2.5%で30年の返済年数とした場合、毎月の返済額は118,537円となります。
毎月の返済額に単純に12か月分掛けると、1,422,444円です。これが年間の返済額になり、返済比率は、この年間返済額を税込みの年収で割って、100を掛けると計算することができます。
118,537円×12=1,422,444円(元利均等)
1,422,444円÷税込年収500万円×100=28.45%
返済比率の計算方法1:借入金額
住宅ローンを借入る場合、借入金額をどのくらいにするかによって、返済比率はずいぶんと違ってきます。
借入金額は、購入しようとしている物件の金額によりますので、どこにどのくらいの価格の住宅を購入するかをしっかりと見極める必要があります。
どんなに気に入っても、返済比率の割合があまりにも高すぎると、購入することはできません。また頭金をいくらか入れると借入金額は減少し、返済比率も低くなります。
返済比率の計算方法2:年数
返済比率の計算方法では、年数によっても変わります。返済をする年数が短ければ、その分返済額は増えますので、その計算方法で計算すると、返済比率は当然高くなります。その代わり、返済期間は短くて済みますので、何十年も返済し続けなくても済みます。
将来、ずっと変わらずにこのまま収入が安定している保証があればいいのですが、そういった不安も含めて、返済期間の年数は考えておくべきでしょう。
返済比率の計算方法3:金利
返済比率の計算方法では金利がいくらであるかということも重要なポイントです。
住宅ローンの金利は、0.4%~程度と言われています。金利は、世の中の情勢などによって日々変動しています。時期を見誤らないようにしましょう。
また固定金利や変動金利などの選択によって、金利にも差がありますので、先々の返済状況を見据えて、決定するようにしましょう。返済比率の計算方法によって、出された基準をもとに計画をたてるようにします。
返済比率の相場とは?
返済比率の計算方法によって出された数値は、住宅を購入する目安になります。今の自分の収入でどのくらいの融資を受けることができるのかを知ることが重要です。
返済比率を正しく把握することで、無理をせずに返済をしていくことができます。
おおむね30~35%程度
先述の通り、銀行などの金融機関で目安としている返済比率の相場というのは、おおむね30~35%程度になります。
返済比率の計算方法で試算した30~35%は無理のない返済を想定して設定された数値です。
返済率が低ければ低いほど月々の返済額は減りますので、生活する金銭に余裕ができてきます。返済率を高く設定して返済を早めに終わらせるかなどを考慮して、計画的な借り入れを行いましょう。
【金融機関別】返済比率の相場例
住宅ローンと言っても、いくつかのバリエーションがあります。金融機関によっても金利などの差もありますし、それぞれに特徴も違います。
自分に合った金融機関や返済方法を選びましょう。住宅ローンの代表的なものとして、フラット35の相場についてまず見ていくことにしましょう。
1:フラット35
フラット35というのは、住宅金融支援機構が行っている固定金利の住宅ローンのことです。融資開始時に返済が終わるまでの借入金利と返済額が決まるので安心です。
金利は変動金利よりは高めですが、文字通り変動することはありませんし、最長35年と借入年数が長いこともあって、返済比率の計算方法は安定しています。
将来設計のしやすいフラット35は、返済比率は少々高めに設定することができます。
2:民間住宅ローン
フラット35に比べて民間の金融機関の住宅ローンの返済比率の相場は、少し抑え気味で考えておく方がいいでしょう。
民間の住宅ローンの金利はフラット35に比べると、低めに設定されていることが多いですが、それが変動金利だった場合、注意する必要があります。
変動金利は景気に左右されますので、今よりも金利が上昇してしまうこともあります。返済比率の計算方法では低めに設定しておきましょう。
自分が返済できる金額を把握するには
返済比率の計算方法を考える際には、年収だけを考えるのではなく自分がどのような生活をしているかということも、しっかりと振り返る必要があります。
マイホームを購入するにあたり、現在の生活をどこまで続けていけるか、妥協できるもの何なのかなど、お金の使い方を見直す必要があるかもしれません。将来どういったことにお金が必要になってくるのかを想定することも大切です。
1:変動費の大枠の予想を立てる
生活費の中で「変動費」と呼ばれる食費・日用品費・被服費などの、明確な金額を想定できない費用は、大枠の予想を立てて、返済シミュレーションの判断材料にしましょう。
金額の予想を立てる際には現在の変動費を洗い出し、将来起こりうることを想定して、すこし多めに算出することをおすすめします。
家族が増えるなど、生活スタイルの変化に伴って必要な変動費が大きくなる場合がありますので、返済に支障が出ないように余裕を持たせることが大切です。
2:住宅費などのランニングコストを差し引く
住宅ローンの返済額を考えるとき、目安として今までに支払ってきた家賃などを計算方法にすることができます。
今まで支払ってきた家賃から、住宅の管理費や、今後必要になってくるさまざまな費用など、ランニングコストを差し引くことで、返済比率の計算方法のシミュレーションをすることができます。
今どのような生活をしているか、どのようなことにお金を使っていて、これから何にどのくらいお金が必要か、具体的に数字をあげます。
3:実際にシミュレーションをしよう
返済比率の計算方法で、シミュレーションをして、毎月いくら返済することができるか計算をしてみました。
現在支払っている家賃を12万円とします。月々5万円の積み立てをしていたとして、マンションを購入し、管理費として月3万円のランニングコストと、これから必要になる費用で5万円を貯蓄にあてることとします。
12万円(家賃)+5万円(積立)-3万円(ランニングコスト)-5万円(将来貯蓄)=9万円(毎月の返済額)
ローンシミュレーター3選
返済比率の計算方法は、借入金額や年数などによって変わります。また金融機関によって金利に違いがありますので、返済比率の計算方法は違います。
返済比率の計算方法のシミュレーションは金融機関によって異なり、資金計画や返済プランの比較、借り換え、返済の条件の変更などのシミュレーションを試すことができます。
基本の情報など入力していくだけで、シミュレーションを簡単に計算してくれます。
三菱UFJ銀行
三菱UFJ銀行のローンシミュレーションの返済方法は、ネット専用の住宅ローンの申し込みで試すことができます。住宅ローンは、3年固定金利、10年固定金利、変動金利の三種類が用意されています。
新規で借入をするシミュレーションと借り換え用のシミュレーションを選択することができるようになっています。
みずほ銀行
みずほ銀行のローンシミュレーターは、毎月の返済額を計算してくれます。計算方法は、いくら借入するのか、ボーナス返済はするのか(通常の返済額の何倍か)何年ローンにするのかという質問に答えていきます。
金利方式については、店頭表示金利や、みずほの住宅ローンの金利、みずほネットの住宅ローンの金利などから選ぶことができます。ネット申し込みをする場合のネットの金利は比較的低めに設定されていてお得です。
三井住友銀行
三井住友銀行の住宅ローンのシミュレーションでの返済方法は、返済額、借入可能額、住み替え資金計画のシミュレーションを行ってくれます。
返済額シミュレーションは借入金額や期間、金利などによって、毎月返済できる金額を計算してくれます。借入可能額シミュレーションは、毎月どのくらい返済できるかなどによって、借入がどのくらいまでできるかを計算してくれます。
アプリで簡単に審査の申し込みができます。
ローンを借りるときの注意点
たいていの人にとって、人生で一番大きな買い物が住宅で、憧れのマイホームを手に入れるため、自分の生活を担保にして借入を行うようなものです。
住宅ローンを確実に返済できる状況と言えなければ、金融機関は借入を行ってはくれません。
自分にとっても安全に生活を行っていける範囲で、無理のないローンを組みましょう。
1:自分で返済できる範囲でローンを組む
住宅ローンは、金融機関によって割り出された返済率などを見比べる必要があります。万が一今の収入が減少してしまっても返済を滞らせることのないような返済プランを立てることが理想的です。
長い期間返済しなければいけないので、無理な返済によって生活ができなくなってしまうことにならないよう、しっかりと考えましょう。
2:金利の種類とメリットデメリット
固定金利と変動金利の2つのタイプの金利のメリットとデメリットを見ていきましょう。
フラット35などの固定金利は、設定の金利自体が少々高めに設定されてはいますが、融資をする時に、金利や返済額は完済するまで決まります。そのため、将来設計がとてもしやすいのがメリットです。
変動金利は、固定金利に比べると、金利が低く設定されています。しかし将来もし金利が上がると当然返済額も跳ね上がってしまうこともあるので、注意しなければいけません。
3:借入をする際にかかる諸費用
住宅ローンを申し込む際は、返済額の他に諸費用がかかることを忘れてはいけません。
例えば、住宅ローンを申請すると団体信用生命保険の加入をする必要があります。住宅ローン返済中に借り入れた本人が亡くなった場合、保険金で残りの残額全てを支払ってくれるというものです。
このような保険料や各種保証料、契約する際にかかる印紙代、抵当権設定の登記費用、火災保険の保険料などを想定してお金の準備をしましょう。
返済比率を計算してローンの返済をシミュレーションしよう
返済比率の計算方法についてまとめてみました。住宅ローンを組む際には返済率の計算をしっかりと行い、無理なく安定して返済できるよう計画を立てましょう。
本記事で紹介した返済率の計算方法などの情報を参考に、住宅や金融機関を選んでみてください。