土地の価値を決めるのは購入者!判断材料3つと地価の調べ方6つ
2020 06.4この記事はPRを含みます
土地の価値を決めるのは購入者になる理由
土地に限ったことではありませんが、物の価値は需要と供給によって決まります。土地の価値も同じく、多くの人が欲しいと思うような人気のある場所には高い値がつきます。
土地は量産品ではなくひとつひとつ違いますので、必ずしも需要と供給だけで決まるわけでもありません。しかし、土地の価値は購入者によって決まると言えます。
土地の価値の今後の見通し
2013年より、増税対策や中国富裕層による土地購入などにより、不動産価格は上昇傾向にあると言えます。2020年はオリンピックもあり、東京における土地の価値はさらに上向きになるのではないでしょうか。
ニューヨークやロンドンといった世界の有名都市に比べて東京は土地の価格が安く、賃金が安定していることから、海外投資家にとっても日本の不動産は注目されていると言えるでしょう。
土地の価値の判断材料3つ
土地の価値は何で決まるのでしょうか。様々な要因が関係しますが、土地の価値は主に「過去の売買取引」「立地」「建物の価値」の3つによって変わってきます。
それぞれの条件がどのように土地の価値に関わってくるのか、詳しくご紹介していきます。
判断材料1:過去の売買取引
例えば近くに似たような立地条件の土地があったとして、その土地が実際にいくらで売買されたのかが分かれば、売る側も買う側も土地の希望購入価格、または売買価格の予測がたてられます。実際に売買された取引価格は国土交通省の「土地総合情報システム」で検索できます。
リアルな価格実績が分かると土地の価値を知る参考となり、売買取引もスムーズに進められるでしょう。
判断材料2:前面道路の広さや立地
土地の価値は、売買したい土地そのものだけでなく、前面道路の条件も大きく関わってきます。
例えば2面道路であることや、南側に道路がある「南道路」だと価値が高いと言われています。南道路が人気である理由は「日当たりが良好であること」です。一般的に南道路と北道路では5〜10%ほど価格が変わり、南道路、東道路の順に土地の価値は高いと言われています。
ただし、南道路でも立地によっては充分に採光のとれる間取りにすることが難しく、東道路の方が長時間太陽光を受けられる場合もありますのでしっかりとシミュレーションしましょう。
判断材料3:建物の価値
一戸建て住宅の場合、土地と建物の合計がその価値となりますので、建物自体の価値も重要になってきます。
一般的に築20年以上経過した建物は、価値がゼロになると言われています。しかし、土地自体の価値は築年数とは関係がないため、ローンが残った状態で売却することも可能です。
土地の価値の調べ方6つ
自分が所有する土地にどのくらいの価値があるのか、また購入を希望しているエリアはどのくらいの価値があるのか、どのようにして知れば良いのでしょうか。次に土地の価値の調べ方を6つご紹介していきます。
調べ方1:公示地価
まず公示地価について知っていきましょう。全国の都市計画区域内に設定された標準地について、2名以上の不動産鑑定士により毎年1月1日時点での正常価格が鑑定されます。さらに土地鑑定委員会で価格が決定され3月下旬に公表されるのが「公示地価」です。
公共事業だけでなく民間での土地売買取引においてもこの公示地価が指標となってきます。
また、国土交通省のホームページ内で各地域の地価公示を検索することが可能です。
調べ方2:基準地価
基準地価も公示地価と目的は同じです。公示地価が国による調査であるのに対し、基準地価は「都道府県」が調査した土地価格になります。
こちらは毎年7月1日時点での基準地を対象とし、1名以上の土地鑑定士が調査を行い、同年9月下旬に公表されます。各都道府県が選ぶ基準値には縛りがない為、公示地価の情報を補うものとして合わせて参考にすると良いでしょう。
調べ方3:実勢価格
公示地価や基準地価はあくまでも基準となる土地の価格であり、実際に取引された価格とは異なります。そして実際に取引された土地の価格を「実勢価格」と呼びます。
公示地価や基準地価は更地の目安価格です。実際にはその上に建物が建っていれば建物の価値も含まれますし、需要と供給によりひとつひとつ変わってくるでしょう。
調べ方4:固定資産税評価額
不動産を所有している場合、土地と建物の両方に「固定資産税」を納付する必要があります。この固定資産税の金額を決定するもととなるのが「固定資産税評価額」であり、こちらは各自治体が決めるものになります。
納付する固定資産税は、固定資産税評価額×1.4%で、評価額は立地や面積、構造、築年数などによっても変わってきますので、毎年同じ金額を支払うわけではありません。
固定資産税評価額と実際の市場価格は全く同じとは言えませんが、相場を掴む参考にできるでしょう。
調べ方5:路線価
路面価とは国税庁が主体となって調査した、税金の算出基準となる土地の価格のことです。
相続税や贈与税などを申告する人、またはそれを受ける税務署がその度に土地の価格を鑑定していては時間も労力もかかります。路面価はこの手間を回避しスムーズに手続きを進めるために公表されているもので、土地に面した道路ごとに設定されているため「路面価」というわけです。
調べ方6:一括査定サイト
土地の価値を知るために何から調べたら良いのか、色々な視点から調べるのは面倒という方は、一括査定サイトが手っ取り早くておすすめです。不動産サイトには、土地の住所や土地面積などを入力するだけで無料査定してくれるものがたくさんありますので活用しましょう。
あくまでも簡易的なものになりますが、数社の不動産会社を対象に見積価格を一度に比較してくれるので便利です。
土地の価値と人気エリアの特徴4つ
人気のエリアであればそれだけ土地の価値は上がります。土地の価値は、土地そのものの広さや隣接する建物や道路に左右されるだけでなく、生活環境に影響するような周辺の環境によっても大きく変わってきます。
特徴1:交通アクセスがよいエリア
よほどのお金持ちで車移動しかしない人を除けば、「駅近」であることは魅力的です。徒歩10分圏内に駅がある交通アクセスが良いエリアは人気が高いです。
特に首都圏でその傾向は顕著で、駅からの距離が1分遠ざかるごとに平均「4万円」の価格差がでると言われています。また、近畿圏や中部圏では首都圏ほど駅からの徒歩時間は土地の坪単価に影響を及ぼさないようです。
ただし、首都圏では駅から1〜2分と近すぎるよりも3〜4分の距離の方が、価格が高いというデータもあります。
特徴2:郊外でもイメージが良い・憧れエリア
都心だと土地の価値が高いというイメージがありますが、郊外でも都心のベットタウンとして利便性が高く人気のエリアはたくさんあります。都心より静かでありながら商業施設が集まっていたり、都心へのアクセスが便利だったりすると土地の価値は高まります。
富裕層が集まっているなど、そこに住むことがステータスと感じられるようなエリアも価値が高いと言えるでしょう。
特徴3:子育て・教育環境が整ったエリア
「子供を危険な目に合わせたくない」「良い教育を受けさせたい」、子育て世代にとって子供の教育に良い環境を与えるかというのは、大きなポイントとなるでしょう。
単身者よりファミリーが多いエリアや、人気の高い小中学校が近くにあるエリアは、このような世代にとって人気のエリアとなり土地の価値も高まります。
特徴4:将来性が期待できるエリア
今はそれほど土地の価値が高くなくても将来的に価値上昇が期待出来るエリアも狙い目です。例えば新しい駅ができたり鉄道延伸の計画があったり、商業施設が建てられるなど開発計画があるエリアはニーズが増える傾向にあります。
土地の価値に注意してうまく投資していこう
土地の価格は外的要因により常に変動していきます。買うにしても売るにしても、どこをどのタイミングでという見極めが大切になります。第一にその価値を正しく知ることが重要になります。
自分が所有する土地、または現在購入検討している土地の価値があり将来的にどれだけの価値をもたらすのか、じっくり見極めて上手に投資していきましょう。