一軒家の賃貸投資のデメリット9つ|対処法についても詳しく解説!
2020 10.21この記事はPRを含みます
一軒家の賃貸投資とは?
一軒家の賃貸投資というのは、アパートやマンションではなく一軒家をそのまま、まるごと賃貸として貸し出す不動産投資のことです。
マンション投資と比較して、一軒家の賃貸投資は「戸建て投資(戸建投資)」とも呼ばれています。
アパートやマンションは、その建物の中にたくさんの世帯を入居者として受け入れていますが、一軒家の賃貸投資では一軒家をまるごと1つのファミリーに貸し出すことがほとんどでしょう。
一軒家の賃貸投資のデメリット9つ
ここからは、一軒家の賃貸投資にはどんなデメリットがあるのか、9つのデメリットについて紹介いたします。
マンションやアパートへの投資とは違う、一軒家ならではの賃貸のデメリットが多いのが特徴です。これから戸建て投資をしようか迷っているという方は、まず一軒家の賃貸をするとどういうデメリットが起こる可能性があるのか、見ていきましょう。
デメリット1:入居者が決まらないと収益はゼロ
当たり前の話ではあるのですが、一軒家の賃貸投資の場合、入居者が来てくれないとその物件からの収益はゼロになるデメリットがあります。
一軒家のような不動産を所有していると、固定資産税がかかりますので、所有しているだけで費用がかかるという状態にもなりえます。
マンション投資にも空室リスクはありますが、複数世帯が入居できるマンションに比べて、1世帯が入居する一軒家の入室リスクは高いと言えるでしょう。
デメリット2:メンテナンスや管理・設備費用がかかる
マンション投資と比較して、一軒家の賃貸投資はメンテナンス費用や管理・設備費用に高額な費用がかかるという点もデメリットでしょう。
マンションはメンテナンスといっても1室単位であることが多く、1棟全体を対象としたような大規模修繕はかなりの年数が経過してからでないと行いません。しかし一軒家のメンテナンスは一軒家全体となるため、どうしてもメンテナンス費用が高額になりやすいでしょう。
デメリット3:家賃から修繕積立金を貯蓄しておく必要がある
一軒家の賃貸において、メンテナンスや管理・設備費用を捻出するために、賃貸で得られた家賃収入から「修繕積立金」を貯蓄する必要があります。
マンションのように複数世帯からの家賃収入ではなく、単世帯の家賃収入から貯蓄を行うことになるので、入ってくる収入が大きく減ってしまうのがデメリットです。それでも、いざというときのために「修繕積立金」の貯蓄はしておかなければならないでしょう。
デメリット4:ローンが通りにくくなる可能性がある
一軒家の賃貸投資のデメリットとして、マンション投資と比べると収益性などの面からどうしても融資がつきにくく、ローンが通りにくくなると言われています。
複数世帯を入居させるマンション投資などと違い、一軒家の賃貸投資はローンが通りにくくなる可能性があります。そして、一軒ごとにローンの申請をしなければならない場合もあり、手間がかかってしまう点もデメリットとなるのではないでしょうか。
デメリット5:周辺住人とトラブルを起こす可能性がある
一軒家は、一軒家のご近所トラブルがあるため、入居者によっては周辺住人とトラブルを起こす可能性があることもデメリットとなります。
マンションと違って、騒音トラブルなどのご近所トラブルは起こりにくそうに見えますが、ゴミの出し方や自治会への参加の仕方によって、トラブルを起こす入居者が少なからずいます。周辺住人から、一軒家の所有者であるあなた自身に苦情がくるという場合もあるかもしれません。
デメリット6:家賃滞納をした場合の退去手続きに時間がかかる
これは一軒家の賃貸に限らないのですが、入居者が家賃滞納をしたといってもすぐに退去させることはできず、実際に退去させるまでに手続きや時間がかなりかかってしまうデメリットがあります。
家賃滞納は一般的に3か月が目安でしょう。一軒家を賃貸する場合、入居者が家賃滞納をしたら収益がゼロになるため、影響は甚大です。家賃滞納されても収益がゼロにはならないマンションよりも、家賃滞納の問題は、大きなデメリットになる可能性があります。
デメリット7:入居者が退去したあとの新入居者が決まりにくい
一軒家の賃貸投資では、入居希望者の数が少ないため、いったん入居者が退去してしまうと次の入居者が現れるまで、時間がかかる可能性があるというデメリットがあります。
これは、一軒家の賃貸が基本的にファミリー層を対象としているのがポイントです。
単身向けのマンションなら、入居希望者はたくさんいるかもしれませんが、ファミリーで新しい貸家を探している一家というのは、どうしても数が少なくなってしまう点が問題でしょう。
デメリット8:時代と共にデザインや流行りが変化する
新築の一軒家ならよいのですが、築年数の古い一軒家はすでに外観や設備が時代遅れになっていて、なかなか入居者が現れない可能性がある、といったデメリットがあるでしょう。
あまりにも古いデザインの家に住みたがる人は多くありません。かといって、デザインを一新しようとしてリノベーションやリフォームをするとなると、一軒家単位となるため、かなりの費用がかかることになるでしょう。
デメリット9:売りたいときに売れない場合も
一軒家の賃貸投資をする際のデメリットとして、物件や周辺の立地によっては、売りたくなってもなかなか買い手が現れず、売れない場合があることを知っておきましょう。
人気の高いエリアならともかく、地方の一軒家などは流動性が低いと言われており、なかなか売れない可能性が高いです。賃貸としての収入も見込めず、売ることもできず、費用だけがかかるという負のサイクルに陥ると大変です。
一軒家の賃貸投資のメリット3つ
ここからは、一軒家の賃貸投資で得られるメリットについて紹介します。
ここまでデメリットについてばかり紹介してきましたが、一軒家の賃貸投資にはデメリットしかないという訳ではありません。少なからずメリットもありますので、見ていきましょう。
メリット1:入居期間が長い傾向があり安定した収益を得ることができる
アパートやマンションといった物件は入居者の入れ替わりが激しいですが、一軒家を探すような人たちは長く居着くことが多いため、入居期間は長く安定して家賃収入を得ることができます。
一軒家を賃貸として探す人たちは、主にファミリー層です。家族全員で引っ越すファミリーは、そうそう頻繁に家を変えるということはしないでしょう。そのため、長い間入居してくれて、安定した収益をもたらす可能性が高いです。
メリット2:賃貸マンションやアパートより家賃を高く設定しやすい
入居世帯は基本的に1世帯に限られますが、その分、マンションやアパートよりも高い相場の家賃を設定しても問題ないというメリットがあります。
もともとファミリー向けに部屋数がたくさんある物件が多いことから、周辺のマンションやアパートの家賃相場よりも高めの家賃を設定していても、入居者が納得して入ってくれやすいでしょう。
メリット3:リノベーションなどが自由にできる
一軒家の賃貸をリノベーションしたくなったら、土地も建物もすべて所有者のものであることがほとんどなので、自分の好きなようにリノベーションすることが可能です。
マンションでリノベーションをするとなった場合は、すでに入居している入居者や管理組合などの同意を得る必要がありますが、一軒家では入居者がいないタイミングであれば自分の好きなようにリノベーションできるでしょう。
一軒家の賃貸投資のデメリット対処法6つ
一軒家の賃貸投資には一軒家ならではのメリットがありますが、それでもデメリットが多すぎると感じた方は多いのではないでしょうか。しかし、多くのデメリットには対処法が存在しています。
ここからは、賃貸投資として一軒家を選択する際に、デメリットに対処するための方法6つを見ていきましょう。一軒家の賃貸で失敗しないためにも、これらのポイントは押さえておいた方が無難です。
デメリット対処法1:エリアの選定に注意する
一軒家の賃貸投資では入居者リスクが高いため、できるだけたくさんの入居希望者が現れるようにエリアの選定には注意しなければなりません。
まず、マンションの人気が高いエリアと、一軒家の需要が高いエリアは違います。校区として人気の高いエリアや、子育てしやすいと評判のエリアが一軒家としての需要の高いエリアでしょう。ファミリー層に人気の高いエリアに一軒家を所有することは、大前提といえます。
デメリット対処法2:建物調査を行う
中古の一軒家を購入して賃貸投資をする場合は、購入前に「建物調査(ホームインスペクション)」を必ず行っておくようにしましょう。
建物調査を行ったからといってすべての物件の瑕疵が判明する、という訳ではありません。しかし、建物の劣化具合を判断することはできますし、ある程度のリスク対策にはなります。
一軒家を所有するには費用がかかりますので、できるだけリスクを減らしておきましょう。
デメリット対処法3:安さだけで購入しない
安い一軒家の物件を見つけたとしても、安いことだけを理由に購入することは危険なので、きちんと情報を調べてからにしましょう。
一軒家だけに限りませんが、安い物件というのは、それなりに安い理由があるものです。建物が古くて物件として人気がないとか、周辺地域の環境が悪くて入居者が現れにくいなど、隠れた理由を持っている可能性があります。安さに飛びつくのはリスクが高いでしょう。
デメリット対処法4:入居者の審査をきちんとする
きちんと家賃を支払ってくれる、周辺に気を遣って生活してくれる人ばかりではないので、入居者を決めるときにはきちんと審査をしておきましょう。
マンションと違い、一軒家に入居する人は長く住むケースがほとんどです。一軒家の賃貸投資では自己管理を選ぶ人が多いので、いったん決めた入居者とは長い付き合いになる可能性が高いです。
入居者選びに失敗すると家賃収入が得られなかったり、周辺とのトラブルが起きたりするかもしれません。
デメリット対処法5:不動産会社と信頼関係を築いておく
一軒家の管理は不動産管理会社に任せることもありますので、不動産会社とは連絡を取り合うようにして、信頼関係を築いておきましょう。
不動産会社といっても、それぞれの会社によって熱心だったりそうでなかったりと差があります。熱心な不動産会社なら、入居者募集を積極的にやってくれますが、そうでなければなかなか入居者が見つからないこともあるでしょう。
デメリット対処法6:入居者とのコミュニケーションをとる
家賃滞納のリスクに早く気づくため、また周辺とのトラブルが起きていないか知るためにも、入居者とのコミュニケーションはしっかりと取っておいた方が良いでしょう。
入居者としっかりとコミュニケーションを取っていれば、相手の家賃滞納への対応やご近所トラブルの発生前にそのリスクに気づけることがあります。
一軒家の賃貸には長く住む人が多いので、コミュニケーションを取っておくと、問題解決がスムーズに進みやすくなるかもしれません。
一軒家の賃貸投資におけるデメリットを知り対処法を考えよう!
一軒家の賃貸投資には、確かにデメリットが多いです。しかし入居者が長く居着く、家賃を高く設定できる、少額の資金からでも始められるなどのメリットがあることも事実です。
大切なことは、一軒家の賃貸投資にはどのようなデメリットがあるのかを知り、その対処法を実践していくことでしょう。