玄関床材にモルタルを使うメリット6選|コスパ良くシンプルさが魅力!
2020 06.29この記事はPRを含みます
モルタルとは?
モルタルとは、セメントと砂を混ぜたものに水を加えて練り上げることで作る、建築材料のことです。
コストパフォーマンスのよさとシンプルな仕上がりが魅力で、仕上げの仕方によっては石造りのような見た目にもなります。
今回は、玄関の床材としてモルタルを使うメリット・デメリットや、モルタル以外の主な玄関床材についてご紹介します。
モルタルとコンクリートの違い
モルタルとコンクリートはどちらもセメントが材料となっていますが、セメントに砂を混ぜて水で練ったのがモルタルで、砂利も一緒に混ぜたものがコンクリートです。
モルタルはコンクリートに比べると強度は落ちますが、粘度の高いペースト状でコンクリートより取り扱いやすく、玄関床材の他にもレンガやタイルの目地に使われたり、外壁の仕上げとして使われたりすることもあります。
玄関床材にモルタルを使うメリット6選
玄関床材としてはモルタルの他にもタイルや大理石などが挙げられる中で、モルタルを選ぶことにどのようなメリットがあるのか、気になる方は多いのではないでしょうか。
玄関は家の中と外を繋ぐ役割の空間であるため、デザイン性はもちろん、砂や泥など外からの汚れに強い素材がよいとされます。モルタルを床材にして、それらの問題に対処できるでしょうか。
ここでは、玄関床材にモルタルを使うメリットを6つ取り上げ、それぞれ詳しくご紹介します。
メリット1:外部空間とのつながりを作りやすい
玄関床材にモルタルを使うメリット1つ目が、外部空間とのつながりを作りやすいことです。
玄関は、家の中と外を繋ぐ役割を持つ場所です。ただ人間が出入りするだけでなく、スーツケース、自転車、ゴルフバックなど、外で使う用具の置き場として使うこともあるでしょう。
モルタルは、玄関床材以外にも外壁の仕上げなどにも使われるため、庭などの外部空間と調和した印象を与え、内と外とを繋いでくれるのではないでしょうか。
メリット2:デザイン性の高さ
玄関床材にモルタルを使うメリット2つ目は、デザイン性の高さです。
モルタルは、練り上げた時点では粘度の高いペースト状で、それを塗り仕上げることで独特の風合いを出すことが可能です。
凹凸のない滑らかな仕上がりにすれば、シンプルながら甘さと辛さのバランスが取れた印象を与えますし、塗り方によって直線や曲線の模様を作り出すことも可能です。
メリット3:掃除や手入れが楽
玄関床材にモルタルを使うメリット3つ目が、掃除などのお手入れが楽に済ませられることです。
玄関は外からの砂や泥などの汚れが入って来やすいうえに、来客の目につく場所でもあるため、家の中でもこまめな掃除が必要となる場所と言えるでしょう。そのため、掃除や手入れのしやすい素材であることが求められます。
モルタルの玄関床材であれば、掃除の基本はほうきで掃き出すか水洗いで済むため、特別なものを使わなくてもお手入れが可能です。
メリット4:床暖房や薪ストーブと相性が良い
玄関床材にモルタルを使うメリットの4つ目は、床暖房や薪ストーブとの相性がよいことです。
モルタルは、建築素材の中でも蓄熱性が高い素材です。床暖房や薪ストーブで発せられた熱がモルタルに伝わると、床全体に温かさが広がることとなります。無駄な放熱が少ないため、省エネにもつながるというメリットがあるでしょう。
メリット5:木製玄関との相性
玄関床材にモルタルを使うメリット5つ目が、木製玄関との相性のよさです。
モルタルという素材は、シンプルで飾らない表情が魅力の1つです。同じく、素材を活かして作られた木製玄関の静かな美しさとの相性はよく、洗練された佇まいの家となるでしょう。
日本は昔から木造家屋が中心で、土間があったこともあり、日本人の感性に馴染みやすい落ちついた組み合わせだと言えるのではないでしょうか。
メリット6:コスト削減になる
玄関床材にモルタルを使うメリット6つ目が、コスト削減になるということです。
モルタル以外の玄関床材では、大理石やタイル張りなども考えられますが、これらはコンクリートで下地を作った上に素材を並べて貼っていくことになるため、一般的には追加の材料費や施工費が必要となります。
家全体のイメージに合うのであれば、モルタルでそのまま玄関床材を仕上げてしまえばコスト削減になるでしょう。
玄関床材にモルタルを使うデメリット5選
シンプルながらもデザイン性が高く、お手入れやコストパフォーマンスの面でもメリットがあるモルタルの玄関床材ですが、反対にデメリットはないのか気になるところではないでしょうか。
建築素材にはそれぞれ特性があるため、モルタルも他の素材と比べて劣る部分は存在します。メリットとデメリットを天秤にかけ、何を優先するのか検討してから決断しましょう。
ここでは、玄関床材にモルタルを使う際のデメリットを5つ紹介します。
デメリット1:冬の冷え込み
玄関床材にモルタルを使うデメリット1つ目が、冬の冷え込みを感じやすいことです。
モルタルは、蓄熱性はあるのですが断熱性は低い素材です。そのため、そのままの状態だと外の冷気を遮断できず、冷え込みを感じる可能性があります。
冬でもある程度の日当たりが期待できる場合は、蓄熱性が発揮されますが、日当たりのよくない環境であれば、断熱材を利用するなど工夫が必要でしょう。
デメリット2:ひび割れしやすい
玄関床材にモルタルを使うデメリット2つ目が、ひび割れをしやすいことです。
モルタルはデザイン性が高いのですが、素材の特性上乾燥により収縮が起こり、その結果表面にひび割れが起こる可能性があります。
それも素材の味だと思える場合はよいのですが、気になる場合は施工の際にあらかじめ目地を入れておく、ひび割れ防止剤を塗り込む、などの工夫が必要です。
デメリット3:音が響く
玄関床材にモルタルを使うデメリット3つ目が、音が響きやすいことです。
一般的に、柔らかい素材の方が音を吸収しやすく、固い素材は音を反響しやすい傾向があります。モルタルは硬さがあるため、玄関床材に使用した場合、音が響きやすいということになります。
しかし、モルタルは防音性には優れている素材で、反響のしやすさとは別の話になりますので、集合住宅なのか戸建なのかなどに応じて検討するのがよいでしょう。
デメリット4:硬い
玄関床材にモルタルを使うデメリット4つ目は、ビニール床や木製の床と比べると硬いということです。
デメリットの3つ目でもご説明したとおり、硬い素材は音を反響しやすいため、マンション等の集合住宅の場合は玄関がビニール床になっていることが多い傾向にあります。戸建で、比較対象がタイルや大理石の場合は、硬さにまつわる問題は大差ないと言えるでしょう。
デメリット5:安っぽく見られる
玄関床材にモルタルを使うデメリット5つ目が、安っぽく見られる可能性があるということです。
無駄なものをそぎ落としたシンプルな空間を好む方にとっては、モルタルの玄関床材の仕上がりは好印象となりますが、装飾が施されていることを好む方にとっては物足りなく映る可能性があります。
玄関単体でのコストや利便性だけでなく、家全体のイメージに合わせた床材を選ぶとよいでしょう。
モルタル以外の玄関床材3つ
玄関床材にモルタルを使うメリットとデメリットをそれぞれご紹介しましたが、比較検討するための他の床材には、どのようなものがあるのでしょうか。
ここでは、モルタル以外の玄関床材で代表的なものを3つご紹介します。
玄関床材1:磁器質タイル
磁器質タイルとは、素地を高温で焼きあげて作られたタイルのことです。
耐久性や耐候性に優れると言われており、高級感の溢れる外観を長く保てるのが魅力でしょう。初期費用は高くなるかもしれませんが、メンテナンスなどランニングコストを重視して磁器質タイルが選ばれることがあります。
玄関床材2:テラコッタタイル
テラコッタタイルとは、土器質に近い素地を素焼きして作られたタイルのことです。
ナチュラルなテイストで温かみのある質感を求める方に人気の素材でしょう。吸水性が高いので汚れやすいという特徴があり、専用のワックスを使うなど、手入れにも凝れるタイプの方に向いているのではないでしょうか。
玄関床材3:コンクリート
コンクリートは、セメント・水・砂からモルタルを練り上げる工程の際に、粗骨材となる砂利などを更に加えたものです。
砂利が加わっていることでモルタルより強度が高いですが、施工のしやすさはモルタルが上回るのではないでしょうか。玄関床材として使う際に、強度を重視する場合はコンクリートが選ばれる傾向にあります。
玄関の床材にモルタルを活用してみよう!
新たに家を建てたい、リフォームをしたいと思ったときに、玄関はその家の顔とも言える場所でしょう。そのため、自身も気持ちよく使えて、来客からの印象もよい玄関にしたいものです。
今回ご紹介したメリットとデメリットを検討し、玄関の床材にモルタルを活用してみてはいかがでしょうか。