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2段式駐輪場の不満解決のための準備と解決策8つ|マンションの駐輪場事情

2020 10.21この記事はPRを含みます

2段式駐輪場とは

「2段式駐輪場」とは、普通に地面に置く平置きタイプの駐輪場とは違い、上下で2台の自転車を止められるラックが設置された駐輪場のことを言います。

2段式駐輪場は一般的な戸建て住宅ではほとんど使われませんが、大都市のマンションではわりと見かけるタイプの駐輪場です。普通なら1台しか置けないスペースでも、2段式駐輪場にすれば倍の2台置けることが理由でしょう。

マンションの駐輪場事情

ここでは、マンションの駐輪場の事情はどうなっているのかを見ていきましょう。

2段式駐輪場を採用するマンションがあるのはどうしてなのか、また2段式に改装したはいいけれど不満ばかりがでるのはどうしてなのか、今どきのマンション駐輪場事情を紹介します。

マンションの駐輪場不足

マンションの駐輪場スペースは、余裕をもっておくと良いでしょう。とくに子供が多いファミリータイプのマンションでは、スペースが不足するケースが多い傾向にあります。

健康を意識して自転車で通勤する人が増えたこと、自動車を持たない人が増えたこと、子供がいると子供の数だけ自転車が増えるなどの理由が、マンションの駐輪場不足の原因と言われています。

マンションの駐輪台数制限

マンションの駐輪場が不足しているため、マンションの管理側も何もしていない訳ではなく、1世帯につき1台や2台といった台数制限を課しているマンションが多いでしょう。

しかし、台数制限をしてもそのルールがうまく機能しないことがあります。

1世帯1台としていても、子供が生まれて子供の数だけ台数が増えるといったケースもあれば、夫婦2人で2台必要というケースもあり、制限しても入居者がルールを守れない状況になる可能性があります。

2段式駐輪場のデメリット

そんな駐輪場不足をなんとかするための手段の1つが2段式駐輪場なのですが、利用しにくいという不満がデメリットとして発生する可能性が高いでしょう。

2段式駐輪場の場合、上段部分と下段部分の両方に駐輪できるようになります。しかし上段に駐輪する人は重い自転車を持ち上げなければならず、子供や女性、お年寄りには難しいのです。
下段の利用者とは利用しやすさの面で大きな開きがあり、不満の原因になりやすいでしょう。

2段式駐輪場不満解決のための準備

駐輪場が不足を解消するために、2段式駐輪場にしたけれど入居者から不満が出てしまった場合、解決するにはまず準備をすることが大切です。

2段式駐輪場に不満が多いからと、平置きタイプに戻しては駐輪場が足りなくなるでしょう。また、そもそも2段式駐輪場にする必要が本当にあるのかどうかも、検討した方がよいでしょう。

まずは現状把握と未来予測

まずは現在駐輪場がどの程度足りていないのか、またどんな不満が溜まっているのかを把握して、将来の駐輪場利用者の数などの予測を出しておきましょう。

ファミリータイプのマンションでは一時的に子供が多い時期だけ駐輪場が足りない、というケースがあるでしょう。未来予測をして、将来的に子供が独立して自転車の数が減ると分かっていれば、不満の多い2段式駐輪場にするメリットは薄い可能性があります。

住民へのアンケート実施

現在の自転車の保有率や将来持つ可能性がある台数の予測、自転車の種類や現状の不満点などについて住民にアンケートをとることも必要でしょう。

2段式駐輪場にしても一時的に利用者が多いだけなら不満だけが残ってしまいますし、保有している自転車の種類によっては2段式駐輪場が使えないといったケースが想定されます。住民が保有している自転車の種類や台数、将来の予定は非常に重要な情報です。

2段式駐輪場の不満8つの解決策

2段式駐輪場には不満を持つ住民が多い、というデメリットがあります。それならば、どのように駐輪場の問題を解決していけばよいのでしょうか。ここからは、2段式駐輪場で発生する不満の解決策、8つの方法について紹介します。

2段式駐輪場の不満を解消するのは簡単ではありませんが、1つ1つ不満点をクリアしていくようにしましょう。

1:放置自転車の整理

2段式駐車場の不満を解決するために、まずは不要な自転車が駐輪されたままになっていないか「放置自転車」を探して整理しましょう。

駐輪場にいつまでも放置されたまま、そんな自転車はないでしょうか。それはもしかしたら、すでに転居した住民が保有していた自転車の可能性があります。

放置自転車といえど処分するには警察に照会したり処分の警告を出したりする必要がありますので、手順を踏んで整理しましょう。

2:平置きの駐輪場にスライド式ラックの導入

もし平置きの駐輪場で2段式駐輪場へ変えることを考えているなら、その前に平置き用のスライド式ラックの導入を検討してみると、意外にスペースが増えることがあります。

自転車の平置きでは、停める時にハンドル部分が曲がって斜めになってしまい、自転車本体よりもずっと多くのスペースをとっていることがよくあります。スライド式ラックを導入することでまっすぐ停められるようになると、スペース不足が多少解消します。

3:こまめなメンテナンス

すでに使っている駐輪場やラックのメンテナンスだけでも、出し入れが楽になって使い勝手が向上する場合があるので、こまめなメンテナンスを実施してみましょう。

ラックにたまったゴミを綺麗にするだけで、2段式駐輪場の不満で多い上段の使いにくさが改善する可能性があります。ラックにはホコリや落ち葉などのゴミが溜まってしまいますので、こまめにメンテナンスするとスムーズに出し入れできるでしょう。

4:1台分のスペースを分かりやすく区別する

自転車はそのまま停めてしまうと1台分以上のスペースをとってしまうことがあるので、ブロックを置いたり白線を引いたりして1台分のスペースはこれだけ、と分かりやすくすることも有効です。

何も目安がないと、住民が普通に自転車を停めただけでスペースが足らなくなります。しかし1台のスペースの目安があれば、たいていの人はその範囲内におさめようとするため、駐輪場の使い勝手が向上する可能性があります。

5:子供用専用駐輪場を作る

子供用の小さな自転車や、チャイルドシートが付いた幅が広い自転車はラックを利用できない場合が多いため、子供用の専用駐輪場を作って分けておくようにします。

この場合、他の自転車は平置きのラックを利用するとよりスペースを確保しやすくなります。ラックに入る自転車はラックに入れ、入らないタイプの自転車や子供用の小さな自転車のみ専用駐輪場に停めることで、スペースを確保できるようになるでしょう。

6:垂直2段式ラックの導入

どうしても2段式駐輪場にするしかない場合は、「垂直2段式ラック」を導入することで不満を解消させましょう。

一般的な2段式ラックというと、斜めのラックに自力で自転車を乗せて上段に押し上げる必要がありました。これでは力のない人は利用しにくく、不満の原因になるでしょう。垂直2段式ラックであればバネによって垂直に移動させられるため、力があまり必要なくなります。

7:不要な共用スペースを駐輪場に

2段式駐輪場にはしたくないけれど余分なスペースももうない、という場合には不要な共有スペースを駐輪場に変えてしまうのも良い対策でしょう。

マンションの駐車場や駐輪場だけでなく、エントランスや廊下といった部分は全て共有スペースとなっています。使用頻度の低い共有スペースがあり、法令や住民に問題がなければ、空いているスペースを駐輪場として活用するのもよいでしょう。

8:住民同士の思いやりが不可欠

普通に2段式駐輪場を導入しているだけでは、上段利用者と下段利用者の間で不満が溜まる可能性が高いため、定期的に入れ替えたり他の方法を模索するなど住民同士思いやりをもつことが不可欠でしょう。

共有スペースを駐輪場として使うため、また他の解決策をとるために住民の理解が必要です。お互いに思いやりをもって対応することが、不満解決には必要不可欠ではないでしょうか。

駐輪場問題は自転車の大型化・多様化にも一因あり

現在のマンションでよく起こる駐輪場不足の問題は、自転車の種類や用途が多様化したことや大型化したことが1つの原因となっています。

例えば力がない人でも乗れる、便利な電動自転車がありますが非常に重く、かつ大型であるため2段式駐輪場では利用できない場合がほとんどです。チャイルドシートも幅があるため難しいでしょう。これら多様な自転車の登場により、既存の駐輪場での対応が厳しくなっています。

駐輪場改修事例と費用

駐輪場の改修には費用がかかります。駐輪場の屋根と柵を回収して駐輪できるスペースを広げたケースにですが、改修費用が約250万円かかった、という事例もあります。

駐輪場を多少改修するだけでも、多くの費用がかかることが分かるでしょう。ラックを導入する場合には、その費用が必要になるでしょう。

2段式駐輪場の不満を解決するためには経営者と住民との協力が大切

マンションの駐輪場不足はなかなか深刻で、解決するのが難しい問題です。とくに2段式駐輪場は駐輪台数を増やせるとはいえ、多くの不満が生まれる可能性があり、導入には慎重に検討必することが必要です。

2段式駐輪場の不満を解決する方法はいくつかありますが、いずれにしても経営者と住民の理解と協力があることが必須なので、よく説明してお互いに話し合い、協力しあいましょう。

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