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地震保険の補償額とは?補償範囲4つや注意点4つについて詳しく解説

2020 10.21

地震保険の補償額とは?

地震保険は地震や津波などを原因とした火災や損壊が発生した場合に、保険金が支払われます。具体的には、地震による火災で家が燃えたり壊れたりした場合や、津波で家が流された場合などがあります。

では地震で家が損害を受けて修繕や避難にかかった費用は、全額地震保険から賄えるかというと、そうではありません。地震保険の補償額は火災保険で決めた家の価額の50%が上限です。

半分しか出ないのか、と思う人もいると思います。ではどうしてそうなるのかを見ていきましょう。

地震保険の基礎知識3つ

地震保険の補償額を見る前に、まずは地震保険の基本に注目しましょう。ポイントは、地震保険は火災保険の特約であるということや、火災保険の補償額の50%が限度である点、また建物は5000万円・家財は1000万円が上限である点などが挙げられます。

以下、地震保険の基礎知識を解説します。

地震保険の基礎知識1:地震保険は火災保険の特約

地震保険は火災保険の特約です。一部の少額短期保険を除き、地震保険単独で加入することはできません。そのため、地震保険に加入するには必ず火災保険に加入する必要がある点は覚えておきましょう。

火災保険は損害保険会社で申し込むことができます。

地震保険の基礎知識2:火災保険の補償額の50%が限度

地震保険の補償額は火災保険の補償額の50%までの支払いが上限です。例えば火災保険で2000万円の補償額があったとしても、地震保険で支払われる金額は1000万円になります。

それで火災保険の設定額が住宅を再建できる金額だったとしても、地震保険では半額が上限になりますので注意が必要です。

地震保険の基礎知識3:建物は5,000万円・家財は1,000万円が上限

地震保険の補償額は建物が5000万円、家財が1000万円までが支払いの上限となります。

また家財の中で1個の価額が30万円を超える貴金属、宝石、美術品などは支払の対象外となっています。

地震保険の補償額と補償範囲4つ

続いて地震保険の補償額と補償範囲4つに注目します。具体的には戸建ての場合、マンションで管理組合が加入する範囲、マンションで個人が加入する範囲、そして賃貸の場合について注目します。

物件によって補償額の決め方などが異なりますが、補償額の相場や目安について解説します。

補償額と補償範囲1:戸建て

戸建て住宅を所有している場合、地震保険は加入が必須と言われています。なぜなら地震が発生して家屋が倒壊した場合の損害額があまりにも巨額だからです。住宅ローンや生活再建資金の事も考えなければなりません。では戸建ての場合、地震保険はどの位の範囲を補償してくれるのでしょうか。

まず補償範囲から言うと、地震保険は地震や噴火または津波を原因とする火災、損壊そして流失による損害を網羅しています。

一般的には建物と家財の両方について、火災保険の補償額の上限である50%の保険金額を設定することが多いようです。

例えば、火災保険の保険金額が建物3000万円で家財1000万円の場合は、地震保険の保険金額は建物1500万円で家財500万円が上限となります。

補償額と補償範囲2:マンションで管理組合が加入する範囲

マンションで管理組合が加入する地震保険の範囲は、主に共用部分が中心となります。分譲マンションの場合、共用部分(玄関ホールや廊下、外壁、エレベーターなど)と専有部分(自宅室内、間仕切壁など)とに分けられます。このうち共用部分の地震保険は管理組合で加入する事が一般的です。

共用部分の地震保険金額はやはり火災保険金額の50%までとなっています。例えば、マンションの共有部分の火災保険が2億円の場合には、地震保険は1億円が上限となります。

マンションの共用部分の地震保険については、住民の合意形成が必要である為、未加入のマンションも相当数あります。ただ東日本大震災や熊本地震の際には管理組合が地震保険に加入していたために、マンションの修繕が迅速に進んだ事例も報告されています。

確かに保険料は負担ですが、万が一の時のために十分話し合う必要があるでしょう。

補償額と補償範囲3:マンションで個人が加入する範囲

次にマンションで個人が地震保険に加入するケースです。前述のように分譲マンションには専有部分と共用部分があります。個人はそのうち専有部分の地震保険に加入する事が一般的です。

個人で所有する家屋や間仕切壁、家財などの損害に備えて加入できます。例えば、火災保険の保険金額が室内2000万円で家財500万円の場合、地震保険の保険金額は室内1000万円で家財250万円となります。

上記の通り、マンションでも地震保険の補償額の上限は火災保険の50%が上限です。また区分所有者ごとに建物の共用部分と専有部分あわせて5,000万円が限度になる点に注意が必要でしょう。

補償額と補償範囲4:賃貸

賃貸住宅の場合、入居者が加入を検討する必要があるのは家財の地震保険のみとなります。例えば、火災保険(家財のみ)500万円の場合、地震保険(家財のみ)は250万円と言う具合です。建物については物件の所有者(大家さん)が地震保険に加入します。

多くの入居者は賃貸契約を結ぶ際に火災保険への加入を求められますが、これは主に自分の過失で出火してしまった時に大家さんへの賠償金を支払う、借家人賠償と言う補償がメインとなります。

賃貸契約の際に良く理解しないまま火災保険にサインをする方が散見されますが、地震保険が補償の対象に含まれているか確認する必要があるでしょう。

地震保険の建物の補償額と保険金の認定基準4つ

地震保険の保険金は、常に補償額の満額が受け取れるわけではありません。保険金が支払われるのは地震によって一定の損害が発生したと認定された場合に限られます。認定基準は4つありますが損害が大きい順番に、全損、大半損、小半損、一部損となります。

上記の認定は通常保険会社が行いますが、基準としては一般社団法人 日本損害保険協会が制定した「地震保険損害認定基準」に従って認定する事になっています。

補償額と保険金の認定基準1:全損

地震保険の支払い基準の中で、最も損害が大きいとされた場合「全損」と認定されます。

全損とは地震による建物などの損害が、時価額の50%以上となった場合、または焼失や流失した部分の床面積がその建物の延床面積の70%以上となった場合の状態です。

全損認定されると建物や家財の時価額を限度に、地震保険の補償額の100%が支払われます。

補償額と保険金の認定基準2:大半損

地震保険の支払い基準の中で「全損」に次いで損害が大きい場合、「大半損」と認定されます。

大半損とは地震による建物などの損害が、時価額の40%以上50%未満となった場合、または焼失や流失した部分の床面積がその建物の延床面積の50%以上70%未満となった場合の状態です。

大半損認定されると建物や家財の時価額の60%を限度に、地震保険の補償額の60%が支払われます。

補償額と保険金の認定基準3:小半損

続く地震保険の支払い基準は「小半損」です。

小半損とは地震による建物などの損害が、時価額の20%以上40%未満となった場合、または焼失や流失した部分の床面積がその建物の延床面積の20%以上50%未満となった場合の状態です。

小半損認定されると建物や家財の時価額の30%を限度に、地震保険の補償額の30%が支払われます。

補償額と保険金の認定基準4:一部損

最後の地震保険の支払い基準は「一部損」です。

一部損とは地震による建物などの損害が、時価額の3%以上20%未満となった場合、または建物が床上浸水か地盤面より45cmを超える浸水を受けて、尚且つ建物の損害が上記全損、大半損、小半損に至らない場合の状態の事です。

一部損認定されると建物や家財の時価額の5%を限度に、地震保険の補償額の5%が支払われます。

この損害の程度を認定する作業はとても難しく煩雑です。東日本大震災の時も「少なくとも自分は半損だ」と思っていた被災者が一部損認定を受け、僅かしか保険金を受け取れずにトラブルになったケースが報告されていました。

地震保険の補償についての注意点4つ

最後に地震保険の注意点に注目しましょう。具体的には、豪邸でも5000万円の補償額が上限である事や、罹災証明と地震保険の認定基準について、請求には期限があること、そして賃貸は家財が補償されていない場合がある点です。

地震保険の保障についての注意点4つを解説します。

注意点1:2億円の建物でも5,000万円までの補償

既に述べたように地震保険は火災保険の補償額の半分が上限です。しかも保険金額は建物が5000万円、家財は1000万円という限度が設定されています。

そのため、たとえ2億円の豪邸だったとしても、地震保険でカバーできるのは上限の5000万円ということになってしまいます。注意が必要な点と言えるでしょう。

注意点2:罹災証明と地震保険の認定基準は別

罹災証明とは自治体が行う住居などの損害認定のことです。その際発行される「罹災証明書」は、被災者生活再建支援金などの支払いを受ける場合に必要です。

一方地震保険の認定は前述の通り、民間の損害保険会社による査定を経て決定されます。

自治体が行う罹災証明は主要構造部や設備、建具までが損害として証明されます。一方、損害保険会社による損害認定では、主要構造部の損害に限るのが原則です。

損害を認定する着眼点が異なるため、同じ住宅であっても自治体と保険会社では査定が違ってくるケースもあります。

注意点3:請求期限は地震発生から3年間

地震保険の場合、保険金の請求期限は3年間です。地震直後は被災の様々な事情によって直ぐに請求ができない事もあるでしょう。しかし3年間の請求期間が設定されていますので、落ち着いて手続きを行うことができます。

ただし地震の発生日から10日以上経過後に生じた損害については、一切補償されませんので注意が必要です。

注意点4:賃貸は家財が補償されてない場合がある

賃貸物件の場合、基本となる火災保険の補償は借家人賠償です。つまり自分が火災を起こしてしまった時に家主に損害を賠償する保険です。通常は家財の保険の特約として加入します。

しかし、地震保険が家財に付いていないケースがあります。家財も地震保険の対象にする事を希望する場合は、しっかり確認しましょう。

地震保険の補償額について知ろう

地震保険の補償額についてお分かりいただけましたか。いざという時に火災保険の半分の補償額しかない地震保険ですが、生活を再建するための大切な保険と考えて有効活用したいと思います。

ご自身の住まいと家財に最適な補償額を調べて、地震が来ても慌てないようしっかり備えましょう。

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本記事の監修

松澤 健一郎

松澤 健一郎
代表ファイナンシャルプランナー

全国に店舗を持つ大手金融機関で年金、投資信託の営業として15年間勤務。 国際基準のFP資格であるCFP®や証券外務一種など多数の資格を持ち、将来設計の相談実績は15,000件以上。 的確なアドバイスや対応の迅速さが評価され、社長表彰や全国表彰の受賞歴多数。 その他、セミナー講師の甲子園と呼ばれる“セミコングランプリ2017”では全国2位入賞。 会員数40万人オンラインスクールサービス「Schoo」にて金融リテラシー入門講座の講師を担当。

▼経歴 2004年 某大手金融機関入社 2019年 株式会社ノークリー入社
▼資格 CFP/証券外務員一種/内部管理責任者/ライフコンサルタント

本記事の監修

松澤 健一郎

松澤 健一郎
代表ファイナンシャルプランナー

全国に店舗を持つ大手金融機関で年金、投資信託の営業として15年間勤務。 国際基準のFP資格であるCFP®や証券外務一種など多数の資格を持ち、将来設計の相談実績は15,000件以上。 的確なアドバイスや対応の迅速さが評価され、社長表彰や全国表彰の受賞歴多数。 その他、セミナー講師の甲子園と呼ばれる“セミコングランプリ2017”では全国2位入賞。 会員数40万人オンラインスクールサービス「Schoo」にて金融リテラシー入門講座の講師を担当。

▼経歴 2004年 某大手金融機関入社 2019年 株式会社ノークリー入社
▼資格 CFP/証券外務員一種/内部管理責任者/ライフコンサルタント

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