積立NISAのメリットは8つ|初心者でもコツコツと投資に挑戦ができる
2020 10.21この記事はPRを含みます
積立NISAとは?
一般財団法人投資信託協会によると、つみたてNISA(積立NISA)とは、2018年1月からスタートした、特に少額からの長期・積立・分散投資を支援する非課税制度です。
少額の投資から始めることができ、最長20年間の非課税期間があるのが特徴です。さらに手数料が安く、長期の積立や分散投資に適した投資信託に限定されているので、初心者にも利用しやすい投資の仕組みになっています。
NISA推進・連絡協議会(※)では、平成30年1月より開始される積立NISAが、NISAと同様に我が国の国民に幅広く利用され定着するよう、業界横断的に用いる表記として「つみたてNISA」に統一することを決定しました
NISAとの違いとは?
非課税制度のNISAには「一般NISA」と「積立NISA」、未成年者を対象とした「ジュニアNISA」があります。
「一般NISA」と「積立NISA」の大きな違いは、年間投資限度額と非課税期間です。積立NISAでは、新規投資額が年間40万円の上限で、非課税期間は最長20年間です。
一方の一般NISAでは、新規投資額が年間120万円の上限、非課税期間は最長5年間で、どちらかというと短期間でまとまった金額の投資に向いています。また、投資信託だけでなく、上場株式にも投資できる点が積立NISAとの違いです。
積立NISAの8つのメリット
少額の資金でコツコツと積み立て長期運用をしていくという、「積立NISA」の投資イメージが伝わりましたでしょうか。
それでは、投資初心者の方でも始めやすい「積立NISA」の特徴や仕組みを詳しく見ていきましょう。まずは、「積立NISA」のメリットを8つご説明します。
積立NISAのメリット1:運用益が非課税である
積立NISAのメリット1つ目は、運用益が非課税であることです。
運用益とは、投資信託を保有している間に得られる分配金(運用会社が収益を口数に応じて決算ごとに投資家に分配するお金)や譲渡益(売却した時の利益)のことです。
通常、一般口座や特定口座での運用益には、20.315%の税金(所得税+住民税+復興特別所得税)がかかりますが、積立NISA口座ではこれが最長20年間かかりません。
つまり、引かれるはずの税金分も運用に回すことができるのです。
積立NISAのメリット2:売買の手間が省ける
積立NISAのメリット2つ目は、売買の手間が省けることです。積立NISAでは、買付け方法が「積立方式」に限定されています。
毎週・毎月など決まったタイミングで自動的に買付けをするよう設定できるので、投資するタイミングの判断が不要な上、買付けの手間もかかりません。
投資信託の値動きには波があり、プロでも判断が難しいものです。定期的に決まった額を投資していくことで、安いときに買わなかったり、高いときだけに買ってしまったというリスクを避けることができます。
積立NISAのメリット3:少額から始めることができる
積立NISAのメリット3つ目は、少額の資金から始められることです。
積立NISAは、少額の資金で運用を始められる投資信託が対象で、まとまった資金は必要ありません。証券会社や銀行によりますが、例えば、SBI証券では最低100円から投資をはじめることができます。
無理のない範囲から始め、余裕ができたら投資金額を増やしていくとよいでしょう。
積立NISAのメリット4:初心者でも長期的に投資が可能
積立NISAのメリット4つ目は、初心者でも長期的に投資ができることです。
積立NISAの対象商品は、長期・積立・分散投資に適していると金融庁が判断した、公募株式投資信託と上場株式投資信託(ETF)に限定されています。
販売手数料が無料、信託報酬が低水準、信託期間が長期である、分配金が頻繁に支払われないなどのルールがあり、低コストで長期的運用に効果が出やすい仕組みになっています。
積立NISAのメリット5:低コストで投資が可能
積立NISAのメリット5つ目は、低コストで投資ができることです。
積立NISAの対象商品は、販売手数料が無料(ノーロード)で、信託報酬が1.5%以下と低いものとなっています。
投資信託は、運用中に信託報酬という手数料がかかります。信託報酬とは、運用経費として、信託財産の中から「純資産総額に対して何%」といった形で毎日差し引かれる費用のことです。
この信託報酬は長期の運用成果にも大きく影響するので、必ず確認をしましょう。
積立NISAのメリット6:年齢の上限制限がない
積立NISAのメリット6つ目は、年齢の上限制限がないことです。
積立NISAは、日本在住の20歳以上(口座開設年の1月1日現在)の人であれば、年齢の上限制限なく利用可能です。
積立NISAとよく比較されるものとして、個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」があります。iDeCoもNISAと同じく運用益が非課税となる積立投資ですが、60歳未満という年齢制限があります。
積立NISAであれば、何歳からでも長期積立投資ができます。
積立NISAのメリット7:いつでも投資した資産を換金できる
積立NISAのメリット7つ目は、いつでも投資した資金を換金できることです。
先ほど比較対象にあげた「iDeCo」は、原則60歳になるまで運用資産を受け取ることができません。
積立NISAならば、結婚資金や住宅購入資金、教育資金など、ライフスタイルに合わせて必要な時に資産を換金することができます。
ただし、非課税投資枠を用いて購入した金融商品を一度売却してしまった場合、その商品を購入するために消費した非課税投資枠は復活しません。
積立NISAのメリット8:システムがわかりやすい
積立NISAのメリット8つ目は、システムがわかりやすいことです。
投資というと、たくさんの種類があり、その中からどれを選んでどう運用していったらよいのか分からないという方も多いでしょう。
積立NISAは、年間40万円の上限の中で、一定の要件を満たした投資信託を積立てていき、最長20年にわたり運用益が非課税となるという、比較的シンプルでわかりやすいシステムになっています。
また、一般NISAでは非課税期間が最長5年なので、長期運用をする場合、非課税期間が終了した後、翌年の非課税投資枠に移す(ロールオーバー)か、課税口座に移すか、売却するかを選択しなければなりません。
その点、積立NISAはロールオーバーといった面倒な仕組みがなく、非課税期間が終了するとNISA以外の課税口座に払い出されます。
積立NISAの5つのデメリット
メリットの多い積立NISAですが、メリットばかりではありません。メリットとデメリットのどちらも把握した上で、運用をしましょう。
ここでは、積立NISAのデメリットについて説明します。
積立NISAのデメリット1:元本割れするかもしれない
積立NISAのデメリット1つ目は、元本割れする可能性があることです。
積立NISAは元本保証された商品ではありません。
一方で、元本保証のある定期預金は、確実に貯めることができ安全といえますが、低金利の現在はほとんど増えません。
投資信託などの投資は、元本割れする可能性があることを念頭に置かなければなりません。しかしながら、値動きの異なる複数の資産に分散投資をしたり、異なる地域へ分散投資をするなど、少しの工夫で元本割れのリスクを軽減することができます。
積立NISAのデメリット2:購入できる銘柄の種類が少ない
積立NISAのデメリット2つ目は、購入できる銘柄の種類が少ないことです。
積立NISAではすべての投資信託が選べるわけではなく、金融庁が定めた条件をクリアした一部の投資信託とETFのみが購入可能です。個別株式や不動産投資信託(REIT)は対象外です。
話題の優良な投資信託があったとしても、積立NISA対象外であれば利用できません。
しかし、厳選された商品の中から選ぶということは、投資初心者にとっては分かりやすく選びやすいともいえるでしょう。
積立NISAのデメリット3:所得控除の対象にはならない
積立NISAのデメリット3つ目は、所得控除の対象にはならないことです。
積立NISAとよく比較されるiDeCoでは、掛金全額が所得控除の対象となり、所得税と住民税を軽減することができます。
しかし、積立NISAは所得控除の対象とはならないため、この点に関してはデメリットといえます。
積立NISAのデメリット4:非課税枠を翌年以降には持ち越せない
積立NISAのデメリット4つ目は非課税枠を翌年以降には持ち越せないことです。
積立NISAの非課税枠である年間40万円は、その年に未使用分があったとしても、翌年以降に持ち越すことはできません。
例えば、今年の投資額が30万円であったとした場合、非課税枠の残り10万円分を翌年に持ち越して、翌年50万円投資するということはできない、ということです。
積立NISAのデメリット5:分配金を再投資する場合も購入とみなされる
積立NISAのデメリット5つ目は、分配金を再投資する場合も購入とみなされることです。
NISA口座では保有する投資信託の収益分配金は非課税ですが、その分配金を使って同じ投資信託商品を買付ける再投資の場合でも、新規購入時と同じように非課税投資枠を利用します。
また、保有している投資信託を売却し、別の投資信託を買付け入れ替える(スイッチング)場合も、非課税投資枠は再利用されず、新たに利用されます。
その年の非課税投資枠を使い切っている場合は、分配金の再投資やスイッチングはできないため、注意が必要です。
積立NISAを活用して上手に資産形成しよう
積立NISAの特徴や仕組みについて、お分かりいただけたでしょうか。
そのシステムは分かりやすく、少ない資金から始められるため、投資初心者だけでなく主婦の方にもおすすめの投資です。
NISA口座は日本在住の20歳以上であれば、無料で開設できます。金融機関によって商品の取扱いの有無があるので、買いたい商品がある場合は、口座を開設する前に取扱いがあるかを確認しておくとよいでしょう。
SBI証券や楽天証券などの証券会社では、取扱い商品数も多く、選べる幅が広いのが利点です。
一方、三菱UFJ銀行やイオン銀行などの銀行でも取り扱いがあり、取扱い商品数は少ないですが、おすすめの商品に厳選しているので、選びやすい傾向にあります。また、近くに店舗がある銀行なら、気軽に窓口で相談することもできるでしょう。
NISA口座は1人1口座のみ開設になるので、金融機関選びも重要です。自分に合った金融機関で開設し、上手に資産形成をしましょう。