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家賃の決め方を考えるときに物件から判断できること9つ|決め方3つを解説

2020 06.29この記事はPRを含みます

家賃の決め方を考える重要性とは?

アパートやマンションを所有している大家さんが、自分の物件の家賃を決めることは非常に重要です。家賃の決め方によっては、高くしすぎて入居者が見つからなかったり、安くしすぎると収益が上がらなかったりするためです。

一般的な家賃の決め方は、その物件があるエリアで条件が似ている物件と同じような相場にすることが基本でしょう。家賃相場に詳しい不動産屋さんに相談すると、妥当な家賃の決め方ができます。

家賃の決め方を考えるときに物件から判断できること9つ

家賃の決め方をどうするか考えるとき、大家さんが考慮すべきポイントは主に9つあるので紹介します。

アパートやマンションの中には、相場よりも家賃が高い物件や相場より家賃が安い物件があります。それらの多くは、ここで紹介する9つの要素によって家賃の決め方をしているからでしょう。自分の物件の家賃を考える際には、以下の要素に基づいて決めます。

物件から判断できること1:部屋の広さ

家賃の決め方では物件の部屋の広さ、つまり「間取り」は非常に重要で、単純に部屋数が多く、部屋が広ければ広いほど家賃は高くなります。

一般的には、部屋が広ければそれだけ居住環境が快適になると言われ、家賃を高く設定してもよくなります。また現在では和室よりも洋室の方が人気が高いため、洋室の方が家賃を高く設定できるでしょう。

物件から判断できること2:設備の数

物件の家賃の決め方では、物件に備わっている設備の数や、とくに賃貸物件として人気の高い設備があるかどうかでも家賃の額が変わります。

とくに人気が高い設備は、セキュリティ関連や宅配ボックスや収納、浴室乾燥機機能とバス・トイレ別などがあります。入居者に人気の高い設備が多数そろっていれば、多少強気な家賃の決め方をしても問題ないですが、設備がないのに高い家賃設定をしてしまうと物件の人気が下がります。

物件から判断できること3:築年数

築年数による家賃の決め方では新築ほど家賃が高く、築年数が経った建物ほど家賃が低くなる傾向があります。

誰も住んだことがない新築の建物で、最新の設備が備わっている物件は家賃が高くなります。新築物件には、新築であることに価値があるという「新築プレミアム」があるためです。

物件の家賃の決め方は築年数が全てではありませんが、新築や築浅であればあるほど、築年数が古い物件よりも高い傾向にあるでしょう。

物件から判断できること4:駅までの距離

駅までの距離や公共交通機関の利用がしやすいかどうかなどの周辺環境も、家賃の決め方では重要な要素です。

駅までの距離が近い駅近物件は周辺環境が良いと考えられるため、家賃相場は高くなりがちです。高くしても、入居希望者が現れやすいのです。しかし逆に、駅までの距離が遠く公共交通機関を利用しにくい地域にある物件は、ある程度家賃を安く設定しないと入居者が見つかりにくいでしょう。

物件から判断できること5:周辺環境の利便性

駅に近いことも周辺環境ですが、他に病院や学校、スーパーやコンビニの利便性が良いかどうかも家賃の決め方ではしっかり考慮する必要があります。

スーパーやコンビニは日常の買い物に使うので距離を気にする人は多いですし、病院や学校が近くにあるかどうかも生活の利便性に影響するためアピールポイントになります。この他には、周辺環境の治安も物件人気に影響する可能性が高いです。

物件から判断できること6:物件のデザイン性

家賃の決め方で物件から判断する情報としては、物件の外装や内装のデザイン性も物件人気に直結してくるものです。

外観が新しくデザインが良ければ、第一印象で見た人の印象が良くなります。内装についても、リノベーションしてデザインを一新する大家さんは少なくありません。それは、物件における外装・内装のデザインは物件人気に結びついていて、物件人気がそのまま家賃額に影響するからでしょう。

物件から判断できること7:物件があるエリアの人気度

所有している物件のエリアは人気が高いエリアかどうか、逆に不人気のエリアかどうか、そういった要素もまた、家賃の決め方で考慮すべき事項です。

「住みたい街ランキング」の上位に名を連ねるエリアに物件があるような、エリア自体の人気が高い地域に物件がある場合は、住みたい人が多いため比較的高い家賃を設定しやすくなります。人気が高いエリアにアクセスが良いエリアの場合も、エリア自体の人気は高めと言えるでしょう。

物件から判断できること8:物件の構造

物件の構造が木造かどうかを気にする人はわりと多いので、物件の構造という情報もまた家賃の決め方に影響するでしょう。

日本は地震の多い地域であるため、耐震性の優れた建物は人気があるという事情もあります。木造よりは鉄筋コンクリート造の建物(RC造)、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)、鉄骨造の建物の方が人気が高く建築費も高いため、家賃もまた高くなる傾向にあります。

物件から判断できること9:階数

家賃に影響を与える最後の物件情報は、賃貸にだす物件の階数や位置、といった情報です。

例えば女性はよく、外から侵入しやすい1階~2階を避けることが有名です。多少セキュリティ面に不安があると見なす人が多いため、1階の家賃は低めに押さえて高層ほど高くすると、同じ物件でも階数により家賃に違いがでます。

他には騒音問題が起こりにくい「角部屋」も人気が高く、物件の位置が家賃に影響するでしょう。

確認しておくべき家賃の決め方3つ

ここまでは、家賃の決め方について物件情報から判断できることを紹介してきました。しかし、物件の情報だけで家賃を決めてしまっては失敗するケースがあります。

実際に家賃を決める際には、物件情報だけでなく以下の3つのポイントについても留意しておいてください。

家賃の決め方1:実質利回りがどれ位になるか

家賃の決め方では、およその家賃を決めてから「実質利回り」を計算して、ちゃんと収益がでるかどうか確認しておきましょう。

実質利回りとは、物件の購入価格から税金や管理費用などのコストを除いて、実際にどれだけの収益がでるかを計算した利回りのことです。物件購入時にはたいていコストを反映させていない表面利回りが使われていますので、きちんと実質利回りでシミュレーションすることが大切です。

家賃の決め方2:周辺の類似物件家賃との比較

周辺エリアに所有する物件と似たような物件が他にあった場合、そちらの家賃を調べて比較して家賃を考えることも必要です。

周辺エリアに存在する、あなたが所有している物件と構造や間取りが似ている物件はライバル物件です。ライバルの物件と似たりよったりの物件なのに、家賃だけこちらが高くては入居希望者をライバルに取られてしまうでしょう。

家賃の決め方3:鑑定評価を活用する

家賃の決め方3つ目は、自分で判断しにくいなら思いきって専門家である不動産鑑定士に依頼し、「鑑定評価」を受けて活用することです。

不動産の専門家である不動産鑑定士が、適切な家賃はいくらなのかを鑑定してくれます。家賃の改定をしたい場合にも、相談してみるとよいでしょう。

家賃の決め方で間違えやすいこと

ここでは、家賃の決め方でうっかり間違ってしまう失敗ポイントについて紹介します。

こういった間違いをしてしまうと、マンション経営・アパート経営で失敗する原因となったりしますので注意しましょう。

表面利回りに囚われてしまう

不動産で利回りが高い場合は表面利回りであり実質利回りではない場合があるため、表面利回りばかりを参考にしてシミュレーションしてしまうのはリスクがあります。

表面利回りでは不動産を所有しているとかかる固定資産税や管理費用を計算していないので、高い利回りがでます。しかしマンション経営でかかるコストを計算していないので、表面利回りだけに囚われてしまうと計算通りにはいかなくなってしまうのです。

一時金を高く設定してしまう

この場合の一時金は「敷金」や「礼金」のことで、この額を高く設定しすぎてしまうと入居に際して初期費用が多くかかるため、避けられてしまうことがあります。

昨今では礼金は0円で敷金のみのケースや、敷金・礼金ともに0円のゼロゼロ物件なども増えてきました。その中で一時金を高く設定してしまうと、物件人気に影響してしまう可能性が高くなるでしょう。

家賃の決め方を理解しよう

今回の記事では、マンションやアパート経営において重要な家賃の決め方について紹介してきました。家賃は物件のあらゆる情報や、周辺環境や相場が密接に結びついて適正な家賃が決まってきます。

家賃の決め方を理解して決めることが大切ですが、もしも難しいなら不動産会社への相談や不動産鑑定士に鑑定依頼してみましょう。

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