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経営における賃貸アパート住宅の建築費用の考え方3つ|利回りの影響

2020 10.21この記事はPRを含みます

アパート経営における建築費の重要性

賃貸アパート経営では多くの建築費がかかります。

土地活用として高い収益性がある賃貸アパート住宅経営ですが、実際にアパート住宅の建築にはどれくらいの建築費がかかるのか気になるという方も多いでしょう。

この記事では賃貸アパート経営におけるアパートの建築費用について解説していきますので、アパート住宅で土地活用を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

賃貸アパート住宅の建築費用の内訳3つ

賃貸アパート住宅には3つの建築費用がかかります。

実際に賃貸アパート住宅を建築する場合、建築費用としてはアパート本体の工事費である「本体工事費」のほかに、「付帯工事費」や「別途工事費」という費用がかかることになります。

ここでは賃貸アパート住宅の建築費用の内訳3つについて解説していきます。

内訳1:本体工事費

本体工事費とは賃貸アパート住宅本体の工事費です。

本体工事費はアパート住宅本体の工事費になるため、総建築費の中では7割程度と大部分を占めます。しかしほかの工事にかかる費用も3割程度と、かなりの割合です。

そのため、アパート住宅本体の建築費用のことばかり考えていると、思っていた以上に費用が掛かることになり、収益も見込み違いになってしまうケースがあるため注意が必要です。

内訳2:付帯工事費

付帯工事費とは建物に付帯した設備にかかる費用です。

この場合、賃貸アパート住宅の設備にかかった工事費を付帯工事費と呼びます。付帯工事費は建設費用の総金額の2割程度を占めます。

具体的には、前の建物を解体して廃材を撤去するための「解体工事費」、地盤が強度不足の場合に必要になる「基礎補強工事費」、敷地に高低差がある場合に必要になる「造成工事費」などが付帯工事費に該当します。

内訳3:別途工事費

別途工事費も本体工事費以外にかかる費用です。

受注メーカーや施工業者により名目が異なりますが、本体工事以外の工事を付帯工事費、もしくは別途工事費と呼びます。

先に挙げた付帯工事費の例のほかには、駐車場や門扉などの工事費である「エクステリア関連工事費」、ガス設備や電気設備などの設備費である「ガス・電気関連設備費」などが該当します。

賃貸アパート建築費用の坪単価3つ

賃貸アパート住宅建築費用はどのくらいの坪単価になるのでしょうか。

建築費用を比較する場合、全体の建築費用よりも1坪当たりの金額で行われることが一般的です。1坪でどれくらい建築費用がかかるのか比較すれば、より差が見えやすいためです。

賃貸アパート住宅の建築費用は、同じ規模でも木造なのか軽量鉄骨なのか鉄筋コンクリートなのかによって大きく異なります。ここでは賃貸アパート建築費用の坪単価3つをご紹介します。

建築費用の坪単価1:木造の坪単価

木造の坪単価は77~97万円になります。

一般的に、木造建築での坪単価がもっとも安価になります。もちろん、建築費用も軽量鉄骨や鉄筋コンクリートと比較しても安く済みます。

木造建築も昔と違い、近年では非常に性能の高い建物を建てられるようになってきています。次に木造建築のアパートのメリットとデメリットをご紹介します。

木造で建築するメリット

木造建築にはコストが安いというメリットがあります。

木造建築のアパート住宅は建築費が安く済むというのが大きなのメリットです。木造は階層の多いマンションなどは建築できませんが、2階建てアパートであれば十分建築可能です。

また、木造建築は工数が比較的短く済みます。2階建てアパート住宅であれば3~4ヶ月程度で建てられるでしょう。

木造で建築するデメリット

木造建築には劣化が早いというデメリットがあります。

木造のアパート住宅は耐久性が低いため劣化が早いです。木造の場合、モルタルやサイディングボードなどを外壁材に使いますが、石やタイルに比べると耐久性が低く、見た目も早く劣化していきます。

また、木造建築は遮蔽性も低く、入居者からのイメージも良くないため、入居者が集まりにくいのもデメリットでしょう。

建築費用の坪単価2:軽量鉄骨の坪単価

軽量鉄骨の坪単価は84~104万円になります。

軽量鉄骨は木造の次に坪単価が安価になります。軽量鉄骨造は鉄骨造の一種で、柱や梁などの建物の骨組みに鉄骨を使用する構造のことを指します。

軽量鉄骨造はプレハブ工法を採用するため、現場での作業負担が少なく品質も安定しています。次に軽量鉄骨のアパートのメリットとデメリットをご紹介します。

軽量鉄骨で建築するメリット

軽量鉄骨は木造よりも安全性が高いというメリットがあります。

軽量鉄骨は建築費が鉄筋コンクリート造よりも安く済むため、家賃も抑えめにできます。また、耐震性は木造よりも高いです。鉄筋コンクリート造には劣っても、木材よりも鉄骨は折れにくいため比較的安心だと言えるでしょう。

軽量鉄骨で建築するデメリット

軽量鉄骨は耐火性に劣るというデメリットがあります。

軽量鉄骨の鋼材は熱による影響を受けやすいです。そのため耐火性が低く、火事の際は建物が倒壊する危険があります。

また、遮音性も木造よりも若干高い程度のため、鉄筋コンクリートよりも遮蔽性が低い点もデメリットといえるでしょう。

建築費用の坪単価3:鉄筋コンクリートの坪単価

鉄筋コンクリートの坪単価は92~120万円になります。

鉄筋コンクリート造は骨組みに鉄筋を使用し、鉄筋の間にコンクリートを流し込む構造です。木造や軽量鉄骨と比較すると建築費が高額になりますが、非常に頑丈で優れた耐震性を維持できます。

ここでは鉄筋コンクリートのアパートのメリットとデメリットをご紹介します。

鉄筋コンクリートで建築するメリット

鉄筋コンクリートは耐震性や耐火性が高いというメリットがあります。

鉄筋コンクリート造は地震でも揺れにくく、倒壊しにくいです。さらに耐火性も高いため、万が一の火事の際にも逃げる時間が確保できるでしょう。

また、遮蔽性ももっとも高いため、外からの音を気にする必要がなく、内部から外へ音が漏れるのも防止できます。

鉄筋コンクリートで建築するデメリット

鉄筋コンクリートは通気が悪くカビやすいというデメリットがあります。

鉄筋コンクリート造は気密性が高く通気が悪いため、カビや結露が起こりやすいです。また、重量があるため地盤がゆるい土地には建てられません。

さらに地盤工事が必要になることもあり、建築費や工数もほかの構造よりもかかる傾向にあります。

経営における賃貸アパート住宅の建築費用の考え方3つ

賃貸アパート住宅を経営する場合、建築費用には3つの考え方があります。

賃貸アパート住宅を経営する場合、建築費用は単純な初期投資ではなく、その後の利益に大きく関係するものになります。

賃貸アパート住宅の経営を行う場合、建築費用にはどのような考え方があるのでしょうか。ここでは経営における賃貸アパート住宅の建築費用の考え方3つをご紹介します。

建築費用の考え方1:建築費用は仕入れ原価に相当する

賃貸アパート住宅を経営する場合、オーナーにとって建築費用は仕入れ原価に相当します。

賃貸アパート住宅の場合、建築費用は仕入れ原価に相当するため、最初の建設費用によって以後の賃貸アパート経営の収益構造が決定します。

そのため、建築費用をいかに抑えて家賃収入を得るかがアパート住宅経営におけるポイントだといえるでしょう。

建築費用の考え方2:利回りに影響する

賃貸アパート住宅を経営する場合、建築費用は利回りに影響します。

賃貸アパート住宅の建築費用は、オーナーにとって仕入れ原価に相当します。また、仕入れ原価は投資物件における利回りを計算する際の分母になります。

アパート住宅経営における利回りを決めるのは家賃と賃貸アパート建築費用です。また、利回りは建物の構造によっても異なってくるため、木造にするのか鉄筋コンクリート造にするのかは非常に重要です。

建築費用の考え方3:出口戦略も考慮する

賃貸アパート住宅を経営する場合、出口戦略も考慮しましょう。

賃貸アパート経営は最後に物件をどのようにするのかも考慮しましょう。10年以上長期的に所有して安定収入を得るのか、10年以内に手放すのかでは、経営戦略も異なります。

これから賃貸アパート住宅を建築する場合は、出口戦略まで考慮してどのようなアパート住宅を建てるのか検討しましょう。

建築費用を安く抑える方法3つ

賃貸アパート住宅の建築費用はどのようにすれば抑えられるのでしょうか。

これから経営する賃貸アパート住宅を建築する場合、できるだけ建築費用を抑えたいと思うのは当然です。

ここでは建築費用を安く抑える方法3つをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

安く抑える方法1:複数社にプランニングしてもらう

賃貸アパート住宅の建築費用を安く抑えたいなら、複数の施工業者にプランニングを依頼しましょう。

施工業者の選択はアパートの建築費用に大きく関わってきます。同じように希望を伝えても、業者によって見積もり金額に違いが出ます。

プランニングが違うため単純に金額を比較することはできませんが、複数業者に依頼すれば安い業者を見つけられるだけでなく、逆に高くても気に入った業者に依頼するという選択肢も増えるでしょう。

安く抑える方法2:中間マージンを発生させない

賃貸アパート住宅の建築費用を安く抑えたいなら、中間マージンを発生させないようにしましょう。

建築を依頼した会社が別の下請けの会社に工事の建設を発注する場合、中間マージンが発生して建築費用が高くなるケースがあります。

もちろん、中間マージンが発生してもほかの会社より安くなる場合もあるでしょう。

ただ、やはり設計する会社と建築する会社が一緒かどうかは、依頼時に必ず確認しておくことをおすすめします。

安く抑える方法3:シンプルな形状のアパートにする

賃貸アパート住宅の建築費用を安く抑えたいなら、シンプルな形状にしましょう。

アパート住宅に限らず、建物はシンプルな形状であるほど建築費を抑えることができます。究極的にはシンプルな立方体に近いほど安くなります。逆に言えば、複雑な構造になればなるほどコストがかさむ要因になります。

そのため、よほどこだわりがない限りは、シンプルな構造のアパートを建築したほうが建設費用は安くできるためおすすめです。

賃貸アパート住宅の経営は建築費のことも考えよう

賃貸アパート住宅を建設する場合、建築費用がその後の経営にも非常に重要になります。

アパート住宅の経営では、建築費用は投資における仕入れ原価に相当します。そのため、出口戦略まで見据えて建築費用を計算することが非常に重要になってきます。

ぜひこの記事でご紹介したアパート住宅の構造別の坪単価やそれぞれのメリットデメリット、建築費用を安く抑えるコツなどを参考に、賃貸アパート住宅の経営を成功させてみましょう。

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