新築住宅に合う床材は?床材4種の特徴とおすすめの色・床材11種をご紹介
2020 10.21この記事はPRを含みます
新築住宅で床材が重要な理由
人生の新たな出発地点となることが多い新築は、自分やその家族のためのオリジナルな新築となります。人生で一度しか買えないかもしれないからこそ、様々なポイントにこだわりたいという方も少なくないでしょう。
床は部屋の印象を大きく左右するものの一つであり、多くの日本人は素足で接するため、生活に大きく影響を与えるものでもあります。新築の床材選びに失敗しないために、様々な床材を見ていきましょう。
新築住宅の床材の選び方のポイント
新築の床材選びのポイントとして、ここでは二つの視点が大切になってきます。
一つ目は、床材そのものに注目した視点です。耐水性やお手入れのしやすさ等、部屋の用途に適した機能のある床材を選びましょう。
そして二つ目は、部屋全体の雰囲気に適する床材は何なのか考える視点です。重厚感や清潔感など、その部屋で出したい雰囲気に合った床材を選びましょう。
新築住宅の床材4種の特徴
新築を考えたときに、床材をどうしようか考え始めた方もいるのではないでしょうか。しかし、床材にはどのようなものがあるのかわからず、大切な新築において納得のいく選択ができない方も少なくないかもしれません。
ここでは、十分な判断材料をもって床材を考えるために、4種の床材とその特徴をメリットとデメリットを挙げながらご紹介していきます。
1:無垢フローリング
無垢フローリングは単層フローリングとも呼ばれ、単一木材から切り出してフローリングにした床材を指します。木特有の香りや肌触り、調湿性を味わえたり、時間とともに色などが変化していく様子を楽しめたりするメリットがあります。
デメリットには、水や傷に弱くこまめな手入れが必要だったり、収縮などによって隙間ができてしまったりすることが挙げられます。
2:複合フローリング
単一木材でつくられた無垢フローリングに対して、複合フローリングは複数枚の薄い木の板を貼り付けた床材を指します。無垢フローリングと比べて優れている点は、変形や収縮がなく一定の品質が保証されていることと、価格が安いところにあります。
そのような複合フローリングは、「突き板」「挽き板」「シート」の3種に分けられます。順にそれぞれ見ていきましょう。
突き板
突き板とは、0.2mmから0.5mmほどに薄く削いだ木材を、基材に貼り合わせた床材の表面化粧板を指します。またそれを使った複合フローリングを「突き板フローリング」と呼びます。
メリットは、多くのデザインを選べるほか、伸縮がほとんどない点や安価な点でしょう。
逆にデメリットは、薄い板を接着剤等で貼り付けているので、木特有の質感や香りは感じられないかもしれません。また、傷がつくと下の板まで見えてしまうことがあり、風合いを損なう可能性があります。
挽き板
挽き板は、1mmから3mmほどの薄く削いだ木材を貼り合わせた床材の表面化粧板を指し、これを使った複合フローリングを「挽き板フローリング」と呼びます。貼り合わせる板を突き板よりも厚くしたものと考えられるでしょう。
メリットは突き板とほぼ同じですが、突き板よりも木の風合いを味わえる点にあります。
デメリットは、こちらも突き板と同じく傷に弱い点と、突き板と比べて高価な点にあるでしょう。
シート
シートは、表面化粧板に天然木を使用する突き板や挽き板と異なり、床材の表面に貼り合わせる印刷したものを指し、それを使ったフローリングをシートフローリングと呼びます。
このシートフローリングは印刷で様々な木の色合いを表現できる点や、強化シートを使用しているため長期間綺麗な状態を保つことができる点が大きなメリットです。
デメリットとしては、シートが剥がれたり傷がついた時の補修が難しかったりする点でしょう。
3:コルクタイル
コルクとはコルク樫の木の皮を砕いたもので、それを床材のタイルとして利用しているのがコルクタイルです。
吸湿性・吸音性に優れているほか、断熱性・保湿性にも優れていて、空気をよく含むので柔らかく、コルクタイルの床材は子育て中の家庭にも人気でしょう。
しかし、日の光がよく当たる窓側では変色して劣化する可能性があります。また、傷がついたら張り替えが必要ですが、施工できる業者が少ないというデメリットがあります。
4:クッションフロア
クッションフロアは、厚さ1.8mmから3.5mmほどの塩化ビニル素材でつくられるシート状の床材です。防水性に優れており台所や洗面所でよく使用されます。また安価にリフォームしやすいというメリットから、DIYでは人気の床材でしょう。
デメリットとしては、重い家具による凹みができやすい点と、修復時には傷ついた部分だけではなくクッションフロア全体の取り替えが必要な点にあります。
新築住宅の床材のおすすめの色は
ここまでは新築の床材を考える際の、床材そのものに注目した視点から床材の特徴を見てきました。ここからはよりマクロな視点をもって、新築の部屋全体とのバランスも考えた床材の色について見ていきましょう。
メリット・デメリットをもとに考えていきます。
1:白系
白系の色は、部屋全体を明るくして開放感や清潔感を感じさせる色でしょう。部屋全体が広く見えるのもメリットの一つです。また、ゴミや汚れに気が付きやすいのも白系の特徴です。
しかし逆に、床材の傷がすごく目立つことはデメリットです。新築を建ててすぐに傷がつき、それが目立ってしまうとショックでしょう。また白系の床材は部屋全体に重厚感を出すことは難しいです。部屋の用途に合わせて選びましょう。
2:黒系
黒系の床材を用いると部屋全体に重厚感が生まれ、落ち着きのある雰囲気になりやすいです。また、白い家具と組み合わせてメリハリをつけたり、重厚感のある家具を組み合わせて部屋全体をアンティークな雰囲気にしたりできるメリットがあります。
デメリットとしては、壁紙との組み合わせ次第で部屋が暗くなりすぎたり、ほこり等の白いゴミが目立ったりする点が挙げられます。
3:中間色
中間色の床材は、白系ほど明るいのは苦手だけれど、暗い色の床材も好きでないという方に人気の色です。また、家具やソファ、カーテンなどの色と合わせやすいというメリットがあり、人気の色でもあります。
逆にデメリットとして挙げられる点は、白系と同様に重厚感が生まれにくく、安っぽく見られてしまう可能性がある点や、メリハリがなく部屋全体がぼんやりとした雰囲気になってしまう点でしょう。
新築住宅のフローリングに使われる床材11種
これまで、新築を建てる際に留意すべき床材の種類と、部屋全体における床の立ち位置が重要であることから色について見てきました。新築を建てるにあたっては、これまでの知識である程度満足のいく買い物ができるでしょう。
しかし隅々までこだわりたい、十分な判断材料のもと納得にいく選択をしたいという方はここからです。床材に使われる木についてより詳しく見ていきましょう。
床材1:ウォールナット
ウォールナットはクルミ科の広葉樹で、落ち着いた深みのある色が魅力です。欧米では家具や内装材として長く愛されている素材です。
床材として利用した場合、深いブラウンの色をしたウォールナットは落ち着いた雰囲気の中、時折見せる複雑な木目が部屋に深い味わいを生み出してくれるでしょう。新築で利用するならば、お客さんと過ごす部屋に使うと素敵な印象を持たれるのではないでしょうか。
床材2:ブラックチェリー
きめ細かく、なめらかな手触りが心地よいブラックチェリーは、明るい琥珀色で時間が経つにつれて深みが出てきます。
フローリングとして利用するのは少し贅沢に感じてしまうほどの見た目で、素材の変化を時間とともに味わえる素晴らしい床材の一つでしょう。
床材3:メープル
メープルは広葉樹の中でも硬くて丈夫な素材で、床材のほかには家具や楽器としても使われています。その独特の木目から醸し出される美しさが特徴的で人気の素材となっています。
フローリングとしては、白っぽい爽やかな色の美しさと丈夫さが高い人気でしょう。表面がきめ細やかで肌触りが良いのも特徴の一つです。
床材4:チーク
チークは東南アジア原産の重厚感あふれる色合いが特徴の床材で、高級材として揺るぎない地位を確立している床材です。
古くから船の甲板に使われるほど、硬さと耐久性・耐水性に優れています。長く使用できる床材としておすすめの素材でしょう。
床材5:クリ
クリはうねりのあるくっきりとした力強い印象の木目と、印象そのままの強い強度に耐久性・耐湿性が特徴です。その特徴から、住宅の柱や鉄道の枕木などとしても長く使われてきた木材です。
表面のツルツルとした肌触りも心地よく人気の木材なのですが、少々高価な素材となっていて、新築で採用を考える際には狭いスペースでの利用を考えるのもおすすめでしょう。
床材6:オーク
オークは大きく2種類に分類され、一方を「ホワイトオーク」もう一方を「レッドオーク」と呼びます。ここで床材としでご紹介するのはホワイトオークで、耐久性と耐水性に優れています。その特徴は、昔から船舶などにも使用されるほどでした。
価格は他の無垢材と比べると安価なのですが、それを感じさせないくらいの落ち着いた木目の床材は、シックな雰囲気を部屋にもたらしてくれるでしょう。
床材7:ナラ
ナラはよくオークと一緒にされる床材で、特に北米のホワイトオークとナラの見た目はほとんど変わりません。オークとナラを見分ける簡単な方法は、産地の違いではないでしょうか。北米で多くとられるオークに対して、ナラはロシアをはじめ日本や中国でも育っています。
特に厳しい冬を乗り越えなければならないロシアのナラは、北米で育つオークよりも目が細かく、詰まっているのが特徴です。
床材8:タモ
タモもまたオークと似ていて比較されることの多い素材で、大ぶりではっきりとした木目が特徴です。また、オークに比べて靭性や柔軟性に優れており、加工しやすいことから、野球のバットや家具材、建材など幅広い用途で利用されています。
床材としては、その柔軟性から衝撃を吸収しやすい点や淡く白い美しい色などが魅力です。
床材9:バーチ
バーチは、自生区域が広く、昔から様々な用途で利用されてきた素材です。柔らかな木目とやさしい肌触りが特徴的で、ゆがみが少なく程よい硬さがあることから、床材としても適切な素材といえるでしょう。
良いグレードのモノになると木目が薄く、部屋に清潔感を漂わせるのではないでしょうか。
床材10:赤松
自然素材として木造住宅に頻繁に使用されるのが赤松です。独特な木目が特徴的なのですが、年を経るごとに色が変わったり傷がついたりすることで深みが増し、一層魅力的な床材へと進化していくでしょう。
他の無垢材に比べて少し高価な赤松ですが、その柔らかさは新築を考える際に、小さな子供や年配の方が快適な生活を送るうえでも適した床材となるのではないでしょうか。
床材11:ヒノキ
ヒノキは日本を代表する木材で、耐水性に優れているため浴室での利用が多く、香りの良さも特徴的です。床材として使用する際にも、その香りが部屋全体を覆うでしょう。
新築での採用を考える際には、ヒノキは価格にご注意ください。価格変動の大きいヒノキは、新築を建てる時期によって、価格が高くなったり低くなったりする可能性があります。新築という大きな買い物において、大部分を占める床材の価格は重要でしょう。
新築住宅の床材の木目と塗装
11種もの床材を紹介してきましたが、少しでも気になる床材が見つかったでしょうか。ここからは床材の木の種類にとどまらす、木目についてご紹介していきます。
新築の床材を考える際の参考にしてみてはいかがでしょうか。
新築に適した床材の木目
新築での床材の木目は、人によって大きく好みが分かれるものでしょう。木造建築を強く感じさせるうねりのある木目にするのか、シンプルなストライプのような木目にするのか、新築に一緒に暮らす人とよく話し合っておくのがベターです。
それでは具体的に、新築に採用する木目にはどのようなものがあるのか見ていきましょう。
板目
板目は木材から板を作る際の一般的なカット方法によって、よくあらわれる種類の年輪です。板目の特徴は、年輪が微妙なカーブを描いていて、その間隔は中心が広く端に行くほど狭くなっていくというものです。
板目の性質としては、高い防水性と強度があります。また、後で紹介する柾目よりも安価であるというメリットもあります。
新築を考える際に、木独特の模様が見えるような床にしたい方にはおすすめの木目でしょう。
柾目
柾目は板目と異なり、ほぼ平行にまっすぐ並んでいる年輪が特徴的です。そのストライプのような見た目から、すっきりとしたシンプルな床材になるでしょう。
また柾目の性質として、高い調湿性に加え、曲がらず反らず収縮しても戻るという優れた性質を持っています。
しかし、柾目の板を作るカット方法では一本の木からとれる板や柱が少なく、板目に比べて高価なものとなっており、新築を考えるうえでは悩むポイントとなるかもしれません。
新築に適した床材の塗装
次は、新築に適した床材の塗装について詳しく見ていきます。新築で建てた新しい家の床を長くきれいに保つために、塗装は大切な要素です。
肌触りや見た目、経年変化等の視点から、新築におすすめの塗装を見ていきましょう。
オイル塗装
オイル塗装は油性の塗料で、木に油分をしみ込ませることで木を保護します。ウレタン塗装と異なり、木の表面に塗膜を作らないのが特徴です。
見た目は塗料がしみ込むことで木目がはっきりと浮かび上がり、肌触りは木そのままのものを味わうことが可能です。塗膜を作らないため、日焼けによる色の変化等、木の経年変化を楽しめる新築を考えている方におすすめでしょう。
ウレタン塗装
ウレタン塗料は、ウレタン系樹脂の塗料のことで、木の表面に塗膜を作ることが特徴です。見た目は塗膜によって光沢のあるものが一般的で、肌触りは木本来のものではなくツルツルしたものになっています。
塗膜によって木の表面を保護するため、日焼けや摩擦の影響を受けにくく、長く新築同様の綺麗さを保ちたいと考えている方におすすめの塗装でしょう。
新築住宅に使われる床材の価格
最後に床材の価格についてご紹介します。新築を考えている方の中には、結婚や出産というお金のかかる大事なイベントの直前・直後の方もいるかもしれません。
そのため、新築にこだわりたいけれども、費用はなるだけ抑えたいという方も少なくないでしょう。それでは、床材の価格は何によって決まるのか見ていきましょう。
木材の種類・見た目・産地で変動
価格は「木の種類」「見た目」「産地」によって変動します。木は例えば、広葉樹と針葉樹に分類できます。成長がはやく、まっすぐ伸びる針葉樹に比べ広葉樹は曲がって成長するため加工しにくく、高価になる可能性が高いです。
また、見た目も価格の基準になり、特に広葉樹の見た目はグレードによって分類されるようです。産地によっては輸出制限がかけられていたり、その国でしか育たなかったりするので大きく価格に影響を与えるでしょう。
新築住宅の床材は入居者の好感を持てる素材を選ぼう
これまで新築の床材を選ぶための判断材料となるものを一通りご紹介してきました。家で過ごす際に長い時間接しているのが床です。新築を購入して新たなスタートを気持ちよく切りたいと考える方も多いでしょう。
仕事や学校から帰ってきたら思い切りくつろいで、家族だんらんの生活を支えられるような新築の床材を選んでみてはいかがでしょうか。