子供の学費を貯金する4つの方法|大学進学までの目標貯金額と貯金の開始時期とは
2020 10.21この記事はPRを含みます
子供にかかる学費の平均金額
子育て中の親はもちろん、今後出産のご予定があるご家庭でも絶対に考えなくてはならないのが子供にかかる学費です。
文部科学省の「平成30年度子供の学習費調査の結果について」によると、全て公立学校で大学まで進学したとして平均約1040万円、全て私立学校に進学すると平均約2547万円の学費が必要となります。<
ここからは子供にかかる学費の平均金額をそれぞれみていきましょう。何にどの程度お金がかかるのか理解できていれば、貯金できるタイミングがわかってくるでしょう。
小学校の場合
公立小学校の学費が年間約32万円なのに対し、私立小学校の学費は年間約160万円と約5倍の差です。
公立小学校は授業料がかからないので学校教育費(修学旅行や遠足費・通学関係費・教材費など)は年間約6.3万円と大きな金額ではありません。
私立小学校の学校教育費は年間約90.4万円で、授業料の割合が半分以上を占めています。授業料以外の学校教育費も公立小学校よりも高い傾向にあります。
中学校の場合
公立中学校の学費は年間約49万円なのに対し、私立中学校の学費は年間約141万円となっています。
学校教育費については公立は年間約14万円・私立は年間約107万円と大きな差がみられますが、一方で習い事にかける費用については小学校ほどの差はないといわれています。高校受験を控えて塾や家庭教師の費用が多くなるのは共通だからではないでしょうか。
高校の場合
公立高校の学費は年間約46万円なのに対し、私立高校の学費は年間約97万円となっています。
学校教育費はそれぞれ公立は年間約28万円・私立は年間約72万円が必要です。また、大学入試をひかえて塾や予備校を中心に習い事にかける費用は公立私立ともに年間30万円以上といわれています。
大学の場合
日本政策金融公庫のデータから大学の学費を比べると、私立短大は2年間で約363万円、4年制の大学では国立大学は約499万円、私立大学は理系で約822万円かかるという統計がでています。
大学進学にかかる費用は、国立・私立だけではなく「どの学部に進学するのか」によっても大きく差がでるようです。次に、国立大学と私立大学それぞれの学費を詳しくみていきましょう。
国立大学に進学した場合
国立大学の入学初年度にかかる費用は、平均して178.4万円です。入学費用の71.4万円に年間授業料の平均107万円を合わせた学費が必要になるからです。国立大学は入学初年度の学費178.4万円に3年分の授業料321万円を合わせた499.4万円が学費の目安となります。
大学進学をきっかけに1人暮らしを始めるのであれば、敷金礼金や家財道具の準備金として約39万円、仕送りとして年間約102万円が学費と別に必要という統計もあります。
私立大学に進学した場合
私立大学の入学初年度は文系学部は平均244.2万円、理系学部は平均268.8万円が必要といわれています。
私立大学の文系学部は入学初年度の学費244.2万円に3年分の授業料472.8万円を合わせた717万円が学費の目安となります。理系学部は少し高くなり、入学初年度の学費268.8万円に3年分の授業料552.9万円を合わせた822.7万円が学費の目安です。
私立大学の医学部はもっと高くなり4年間で2000万円をこえる学費が必要だといわれています。
大学進学までの目標貯金額
大学進学までに、どの程度貯金すればよいのでしょうか。
子供が希望する進路によっても目標貯金額が大きく違うため、ひとまず、500万円を目標額としておけば安心だといえるでしょう。そうは言っても、500万円は簡単に貯金できる額ではありません。
また、教育資金だけでなく住宅や老後の資金も考えていくことも大切です。ライフプランを通して、無理ない資金計画を立てましょう。
子供の学費を貯金する4つの方法
親の多くは「子供がやりたいことをお金の問題で諦めさせたくない」と考えるでしょう。子供の将来を真剣に考えるのなら、学費の積立方法を明確にしておくことが重要です。
ここからは、子供の学費を貯金する4つの方法を具体的に紹介します。
子供の学費を貯金する方法1:貯金を始める時期と目標を明確にする
貯金を始める時期を明確にしなければ、貯金することが先延ばしになってしまいます。「金額を設定し、いつまでに貯めるのか」という目標を立て、いつから貯金をスタートすればいいのかを明確にしましょう。
計画的に貯金をすることが、学費貯金の第一歩です。なるべく子供が小さい頃から貯金を始められるように計画を立てましょう。
子供の学費を貯金する方法2:銀行で貯金をする
いざ学費貯蓄をスタートさせようと計画しても、毎月のやりくりの後に口座を確認するとお金が残っていないことがあります。
銀行の積立定期預金を活用すれば、予め設定していた額が振込給与から自動的に別口座へ預入されるので、確実に貯金できます。ただし、現在の低金利状態では大きな利息は期待できないでしょう。
銀行で預金をするメリット
銀行で預金をするメリットは大きく2つあります。1つ目は急な出費の際にすぐに引き出せること、2つ目は元本が保証されていることです。
銀行で預金する場合には、目的に合った預金プランがないか相談してみるとよいでしょう。
親名義の口座にした場合
銀行で預金をすると決めた後、誰の名義で口座を作るのか迷うこともあるでしょう。
親名義の口座で貯金をしておけば、子供が成人した後も管理しやすいメリットがある一方で、家計など他のお金と区別がつかず使ってしまう恐れがあり、注意が必要です。
子供名義の口座にした場合
では、子供の名義で口座を開設するのはどうでしょうか。
子供名義の口座で預金しておけば、家計とは別に管理できるメリットがある一方で、金額や用途によっては贈与税がかかる場合もあるので注意が必要です。
子供の学費を貯金する方法3:学資保険を利用する
子供の学費を貯金する方法として、学資保険を利用すれば計画的に学費を積立てることができます。
学資保険のメリットは、契約者に万が一の事態があった時に保険料を支払う必要がなくなり、予定していたお祝い金を満額受け取れる点です。デメリットは受け取れる時期が決まっているので、必要な時期に受け取ることができない可能性がある点です。
もし途中で解約すれば、元本割れする可能性もあります。
子供の学費を貯金する方法4:NISAで投資をする
子供のための学費貯金は、しばらく使う予定がないお金です。それであれば超低金利の普通預金や学資保険より、多少リスクを取って利回りのよい投資という選択もあります。
株の運用や投資信託などの金融商品で得た利益(配当や譲渡益)が非課税になるNISA(ニーサ)を使った投資もひとつの方法です。
NISAは得られた利益を非課税で元金に含めて、そこに利息がつく福利効果が期待できます。しかし、非課税になる上限金額は年間120万円で期間も5年と決まっているため注意が必要です。また、運用が上手くいかなければ元本割れのリスクがあることもおさえておきましょう。
ジュニアNISAを利用する
ジュニアNISAとは子ども用のNISAで、非課税になる上限金額は年間80万円で期間は5年となっています。
メリットはNISAと同じですが、大きな特徴としては子供が18歳になるまで払出しができない点です。大学進学までお金に手を付けられないため確実に準備はできますが、急な出費には対応できないと理解しておきましょう。
貯金が難しい場合の解決策2つ
子供たちの為に貯金をしたくてもできない場合、進学を諦めてしまう人もいるかもしれません。しかし、貯金がなくても子供を進学させる方法があります。
ここでは、2つの解決方法をご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
奨学金を利用する
奨学金には2種類あり、卒業後に返済する『貸与型』と返済しなくてもよい『給付型』に分かれます。
『給付型』の奨学金は、民間団体や通っている高校や大学、あるいは住んでいる都道府県や市区町村などさまざまな種類があります。
『貸与型』の奨学金は、無利息の第一種奨学金と利息付きの第二種奨学金があり、毎月2万円~12万円の範囲で1万円単位の金額から選択し貸与を受けます。
奨学金の返済は、利息を含めて大学在学中に始まらないことが大きなメリットです。ただし、奨学金は早くても5月スタートなので、入学金や初年度授業料は予め準備しておきましょう。
教育ローンを利用する
教育ローンとは、金融機関が教育関係費用に限定した個人ローンのことです。返済義務は奨学金の場合は学生本人にありますが、教育ローンの場合は一定の要件を満たす者であれば申し込みができることが多いです。
奨学金との併用が可能で、受験前に申し込んでおけば入学金や初年度授業料などのまとまった支払いに対応できることがメリットですが、翌月から返済がスタートするので注意が必要です。
子供の学費を上手に貯金しよう
子供の学費には多額のお金が必要です。教育ローンを利用することになった事情の一番の理由は、貯金でまかないきれなかったというものでした。
子供が小さく学費の負担が軽いうちに、大学進学の学費を貯金しましょう。お子さんが生まれたら、できるだけ早いうちから計画的に貯金することをおすすめします。