NISAを使わない理由4選|ポイントや注意点、今後のNISAについても紹介
2023 10.18この記事はPRを含みます
NISAとは?
NISAとは個人投資家のために税制を優遇した制度のことで、新規投資額の一定の制限額について非課税になるという制度です。
NISAは新規投資額で120万円を上限に非課税となっています。また投資した年から最長5年間は非課税となっているほか、少額から買うことができるため初心者でも始めやすいなどのメリットがあります。
NISAは損益通算や繰越控除ができないなどのデメリットもありますが、課税口座にはない非課税というNISAのメリットを上手に活用していけば、手元に残る収益を大きくすることができる可能性があります。
NISAのポイント3つ
まず、一般的なNISAのポイントを3つ紹介します。
選べる商品も幅広いため、興味を持っている方も多いでしょう。まずはNISAの特徴を知ることから始めてみましょう。
NISAのポイント1:配当・売却益が非課税
NISAのメリットは、NISAの口座で購入した証券に対する配当金や売却などで儲けた利益が非課税であることでしょう。
通常だと株式などに投資した場合、利益に対して約20%の税金がかかってしまい、10万円の利益があるなら2万円は税金で差し引かれてしまいます。この税金の支払いが必要ないのがNISAであり、利益が全て入ってくるためお得な制度であると言えるでしょう。
NISAのポイント2:非課税投資枠は毎年120万円まで
NISAにおいて非課税として適用されるのは、1人あたり年間120万円までと決められています。
もし、120万円以上注文しようとした場合には、エラーメッセージや警告が表示され、購入することを止められるようです。
1月1日から12月31日までの間120万円は非課税枠になるため、20万円の株などを2か月ごとに投資し、トータル1年間で120万円の枠を使い切るという方法もあります。1年の間に使わなかった非課税枠は次年度への繰り越しは不可です。
NISAのポイント3:非課税期間は最長5年間
NISAの非課税期間は最長5年間です。NISAは年末を一区切りとしており、2022年の1月に購入しても2022年の12月に購入してもそれは、2022年分の1年間を使ったと認識されます。
そのため、非課税期間を最大に活用したいのであれば、年始に始めるのがおすすめでしょう。
しかし、現行の一般NISAは2023年をもって口座開設が終了と発表されています。2024年からは新たなNISAが始まります。こちらも非課税期間は最長5年間とされています。
NISAを使わない人でも使用できる?つみたてNISAの特徴3つ
一方、つみたてNISAとはどんな特徴がある制度なのでしょうか。
つみたてNISAとは、一般NISAと同じく非課税の制度です。非課税投資枠は年間40万円までと決められており、一般NISAの3分の1の利用額枠になります。
しかし、非課税対象期間は最長20年までとされており、一般NISAより約4倍も長く非課税の恩恵を受けることができます。選べる商品はNISAよりも少ないですが、少額から始めたいNISA初心者にもおすすめの制度と言えるでしょう。
つみたてNISAの特徴1:配当・売却益が非課税
つみたてNISAも一般NISAと同様、NISA口座で購入した証券などに対する配当金や売却益に税金がかからないというメリットがあります。
通常は株式投資の配当金や売却益などの利益には約20%の税金がかかります。しかし、つみたてNISAでは、年間40万円の投資の利益に関しては非課税となり、加えて非課税期間が最長20年間なので長期的に見るとメリットは大きいと言えるでしょう。
つみたてNISAの特徴2:非課税投資枠は毎年40万円まで
つみたてNISAとは名の通り、毎月固定額を指定口座から引き落とされて、積み立てていくものです。
非課税投資枠は1年で40万円と少なめのため、毎月最大でも約33,000円が限度でしょう。年間40万円を使い切りたい方にはボーナス設定や増額設定もあるようなので、事前に調べてみると良いでしょう。
また、毎年40万円までといっても使い切る必要はなく、毎月1,000円程度の少額から始められるため、少額から始めたい人や初心者でも取り組みやすいと言えるでしょう。
つみたてNISAの特徴3:非課税期間は最長20年間
つみたてNISAの非課税期間は、最長20年間と設定されています。
つみたてNISAは、2018年から2023年までの制度と発表されており、購入した年から20年間は保有可能です。
2023年まで購入ができ、2023年に購入したものは2042年まで保有可能です。投資は一般的に長期で運用すればするほど利益が見込める可能性があるため、つみたてNISAのような中長期運用はおすすめでしょう。
NISAの注意点3つ
ここではNISAの注意点を3つ紹介していきます。NISAは複数口座を持てなかったり、つみたてNISAと一般NISAの併用ができなかったりといろいろな決まりごとがあります。
NISAは少額から条件を満たした人であれば、始められるお得な非課税制度ですが、注意点もいくつかあるため始める前に確認しておきましょう。
何も知識なく始めるのはリスクがあるため、しっかり学びましょう。
NISAの注意点1:対象者は証券取引口座を持つ18歳以上の人
NISAを利用できるのは、日本在住の18歳以上の証券取引口座を持つ人です。
NISAは年末で一区切りという数え方をしているため、例えば2022年1月1日に口座を開設したい人は2022年1月1日時点で18歳でないといけません。
ただこの年齢の数え方は、誕生日の前日午後12時に年を取るという考え方のため、1月2日が誕生日の方でも開設は可能です。
NISAの注意点2:NISA・つみたてNISAの併用はできない
NISAもつみたてNISAも大変お得な制度ですが、どちらも併用ということはできません。
ただ、併用はできませんが一般NISAからつみたてNISAへの変更などはできるため、変更する際は、勘定変更依頼書というものを提出する手続きが必要になります。
NISAの注意点3:一人1口座
NISAは一人1口座しか持てないため、あの証券会社のNISA口座も欲しいなど複数の口座開設は一切不可です。
ただ金融機関によって、もちろん取扱いのあるNISA商品に違いがあるため、途中で金融機関を切り替えることは可能です。
銀行や証券会社、ネットのみの証券会社で比べてみても取扱いのある商品に大きな違いや差があるため、なるべく切り替えなどを行わないように事前によく考えることが重要と言えるでしょう。
NISAを使わない理由4個
ここではNISAを使わない理由について4つ紹介します。
NISAを使わないと考えている人は、NISAがそもそもよく分からないとか、お得かどうか分からず使わないと考える人が多いでしょう。
分からないことや不安なことは調べて解決していきましょう。下記では、よくあるNISAを使わない理由について紹介していますので、さっそく紹介していきましょう。
NISAを使わない理由1:損益通算・繰越控除できない
NISAは損益通算や繰越控除ができないということで、使わない人がいるようです。
NISAは一般口座や特定口座との損益通算、いわゆる利益と損失の相殺ができません。損失があって他の口座で利益が出ている場合、通常なら利益から損失分を差し引き、課税額を減らすことが可能な場合があります。
しかしNISAではできないので、デメリットと考え使わない人がいるようです。また、損失を翌年以降に繰り越し、翌年以降の利益から控除する繰越控除も適用されません。
NISAを使わない理由2:限度額が小さい
NISAは毎年、新規投資額で120万円を上限に非課税となっているので、限度額が小さいと考え使わない人がいるようです。
NISAは少額から始められる個人向けの制度です。新規投資額で上限120万円が物足りないと考える人や、もっと大きく投資して増やしたいと考える人は、使わない選択もあるようです。
しかし、非課税の限度額120万円をうまく活用し、運用の仕方次第では収益も大きくなるでしょう。
NISAを使わない理由3:手続きが面倒
NISAは手続きが面倒だと感じて使わない人がいるようです。
NISAは一人1口座までしか持てないと決められており、NISA口座を作る際は、二重で口座の開設がないかどうかを確認しています。
以前は住民票の提出が必要とされており、手続きが面倒だと使わない人もいたようですが、今は、個人カードとパスポートなどがあれば、手続き可能です。
ただ二重開設がないかどうかの確認期間が必要のため、NISAを使えるようになるまで少し時間がかかってしまいます。
NISAを使わない理由4:非課税期間終了後の扱いが不安
NISAは非課税投資ができるお得な制度ですが、非課税期間の終了後はどうしたら良いのか分からず、使わない人がいるようです。
下記でも紹介していますが、非課税期間終了後は課税口座へ移行することになります。ただNISAに限らず投資に言えることですが、仕組みが分からずとりあえずやってみようと始めるのはあまりおすすめできません。
NISAの非課税期間が終了すると起こる事態
NISAの非課税期間が終了するとどうなるのでしょうか。
ここではNISAの非課税期間が終了すると起こる事態について紹介します。NISAは始めたら満足してしまう方も多いですが、NISA期間終了までをきちんと想定しておくことが大切です。
課税口座に移管する
NISAの非課税期間終了の通知が来たら、課税口座に移管することになります。
課税口座のため、通常通り利益に対して約20%の税金の支払いが必要になります。ただ、元本割れをしている場合や、その後課税口座に移管して大きな値上がりをした場合などは、利益が大きいため税金の支払い額も大きくなるでしょう。
2024年にNISAはどう変わる?
現行の一般NISAが2023年に終了し、2024年からは新NISAが始まります。
以下に新しいNISAのポイントを記載します。
・非課税保有期間の無期限化
・口座開設期間の恒久化
・つみたて投資枠と、成長投資枠の併用が可能
・年間投資枠の拡大(つみたて投資枠:年間120万円、成長投資枠:年間240万円、合計最大年間360万円まで投資が可能。)
・非課税保有限度額は、全体で1,800万円。(成長投資枠は、1,200万円。また、枠の再利用が可能。)
NISAのメリット・デメリットを理解して使うか使わないか決めよう
NISAを使わない理由について紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
何も分からないままNISAを始めるのもおすすめしませんが、NISAのことを知らずに非課税枠を使わないのも、資産が増えるチャンスが目の前にあるのに勿体ない選択だと言えるでしょう。
NISAは通常かかる税金がかからないとてもお得な制度です。NISAのメリットやデメリットをきちんと把握してから、NISAを使う・使わないの判断をしましょう。
NISAについて以下のリンク先にまとめていますので、興味がある方はご参照ください。
NISAでおすすめの投資信託14選|投資信託を選ぶ基準も解説
NISA口座をお持ちでない方は、まずは開設してみてはいかがでしょうか。
主要なネット証券(口座数上位5社)としては以下の5社があります。
・楽天証券
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